オペラ&バレエ 

 前回の地下鉄編など、日本と比べてついつい文句の出てしまうことが多いロンドンですが、圧倒的に勝っているものの一つにオペラ・バレエがあります。 その持つ歴史の長さとも相まって、舞台の華麗さは、まさに夢の国への誘いという感じです。そして、超一流の舞台を日本と比べて、遥かに安い値段で専門のオーケストラとともに楽しめます。
 MEがほとんど一週間に一度くらい(多い時には3回くらい・・・)通っていたのが、COVENT GARDEN にある ROYAL OPERA HOUSEです。ここでは、ROYAL OPERA、ROYAL BALLET、BIRMINGHAM ROYAL BALLET が楽しめます。2年間の改装期間を経て、再オープンして間もないので、劇場もとても奇麗。2000人くらいを収容できる大劇場です。休憩時間はシャンペンやアイスクリームを楽しむ人たちがロビーにあふれ、しかもウィーンなどに比べてくだけた雰囲気で、居心地がいいです。
 服装はよく、ドレスアップして、なんていわれますが、あまり皆他人のことを気にしないのか、まぁジーンズでなく、さっぱりした格好ならそう問題がないように思います。ジーンズで来ている若者もいるし、タキシードを来たおじさんもいるし、そういうものが混在しているのが、またこの劇場のよさなのかもしれません。
 チケットの値段はパヴァロッティのような超有名歌手が出演する時の最もいい席で32,000円くらい。日本でA席が6,7万くらいするのを考えると夢のようです。そして一番安い立見チケットだとたった3ポンド!日本円にして600円足らずなのです。ということで、好きな演目や歌手、ダンサーのときは毎晩のように足を運ぶということも財布をたいしていためずできてしまいます。
 ちなみに立見席で入場しても、近くに空いている席があれば座っていいとのこと(村上春樹のエッセイにはダメだとあったけど、係員はかまわない、と言っていた。イギリス人の持つフレキシブルさからきているかもしれないので、おおっぴらに言っていいのかは不明ですが)。もちろんちゃんとチケットを持った人が二幕目から来たりしたら、その人のほうが優先ですが、MEは立ち見チケットで入場して、最後まで立ちっぱなしだった、ということはほとんどありません。
 このオペラハウスの後援会会長(という訳でよいと思うのだけれど)はチャールズ皇太子。ということで、たまにロイヤルファミリーを見れたりもします。夏にはクイーンマザーの誕生日に、皆で観劇してたりしたこととかも、ニュースで流れてたりして。そのときには皆一度立って敬意を表するんですが、初めてそれを見たときには、それまで王室は国民から結構バッシングされてるイメージしかなかったので、驚きました。
 オペラに関しては、基本的にオリジナルの言葉で上演されて、舞台の上のほうに字幕(もちろん英語)が出ます。どの公演もかなりのレベルのスターが出てくるので中々楽しみ。
 バレエのほうは、現在吉田都さんがプリンシパルとしてがんばってらっしゃる分、日本人にもかなり馴染み深いようです。(熊川哲也が踊っていたのもここです)小さな役であっても、最近は一つの公演に一人くらいは日本人が必ず参加していて、海外で頑張っている方を見ていると、それだけで誇らしく思ってしまいます。またマーゴット・フォンティーンやアンソニー・ダウェルはこの劇場の出身です。
 公演は日曜以外の夜と土曜のマチネがありますが、マチネのほうは、女性同士のグループが多く、舞台に対する反応も顕著。そこここで笑いが起こります。また、本当に素晴らしい舞台の時は、拍手や「ブラボー!!」という掛け声に加えて、足まで踏み鳴らして、感動を表す人もいたりして、そこまで人を動かすことのできる感動を生み出す舞台を自分も見れることに、さらにうっとりとなってしまいます。
 夏はひと月ほど他国の劇場の公演があったりすることが多いようで、今年はキーロフバレエ・オペラ、それにスカラ座バレエ、サンフランシスコ・バレエなんかが来てました。そして8月半ばから9月半ばまでが改修のための休演期間になります。またショップも中々充実しています。
 チケットの入手は、上記の客演期間でなければ結構入手しやすいように思います。客演以外だと、当日券が40枚くらい用意されているので、旅行者が突然トライしても大丈夫な確率は高いでしょう。滞在者なら友の会のようなところに入るのも一つの手。これは26歳以下なら年30ポンドで会員になれて、チケットの優先予約ができるし、25ポンド分のバウチャーがもらえるので、十分元が取れます。
 また、MEはこのまま行かずに終わりそうですが、ENGLISH NATIONAL OPERA では、英語で歌われるオペラとバレエ(こちらにも日本人プリンシパルがいます)が楽しめます。
 また有名ミュージカルだと演目ごとに専門の劇場を持っているので、舞台装置なども面白いです。客は実は観光客が占めていることも多いようですが、ウェストエンドのミュージカル体験も中々捨てがたいものでは?
 衣装の勉強をしている人に聞いたところ、イギリスの舞台衣装なんかは日本のものより遥かに色彩感覚などが洗練されている、とのこと。古き時代を彷彿とさせるのに欠かせない小道具達を見ているのも、日本と違う文化を知れる要素として興味深いです。
 オペラ・バレエ好きの人はもちろん、そうでない人も、安い分、ネタ作りのためでもいいから、是非是非見て欲しい!きっと忘れられない夢の夜を過ごせるのではないかと思うのですが・・・・?

   



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