肩にかかる重量が更なる疲労を呼び、ロックはふらふらの足を何とか踏ん張らせながら帰路を急いだ。 「情けないな……息が上がってるぞ、ロック」 腕をロックの肩に回して半ば引き摺られながらも冗談めいた口調で戯けるエドガーが、すでに顔面蒼白になっていることは気づいていた。元々は自分のミスだ──深追いして挟み撃ちにあったところでエドガーが助けに入らなければ、今のエドガーの姿は自分だったはず──ロックは舌打ちしてうるせえ、と返す。 飛空艇はすでに見えている。あと少し頑張れば。それにしても重い、デカい。最初は背負おうとしたが無理だった。せめて体調が万全なら担げただろうか……いや、それでもちょっと厳しいかもしれない。 体力が尽きるギリギリで辿り着いた飛空艇から飛び出して来たマッシュが、ボロボロのエドガーを見て顔色を変えた。ロックからエドガーを奪うように受け取り、ひょいっと音がしそうなほど軽々とエドガーを横抱きに抱えたマッシュは、エドガーを労わりながら飛空艇に入っていく。 その肩越しにドヤ顔で笑いかけてくるエドガーを見て、何とも言えない屈辱を感じたロックだった。 |