■音楽とオーディオのコーナー■

■ナカミチのシステム!

■序

わが307のシステムを替えたいと思っていることは既にお伝えした
納車時に「PSS」を迷わず選択した私にとって、間もなくのシステム変更はいくらやむを得ないこととは言え、妻の了解を取り付けるに至り、自分の愚かさをいやと言うほど知ることになった。
私は思う。
皆さんは個人個人で「コレダ!」っと直感的にひらめく商品があろう。
そのときは余程の値段で無い限り、購入されることをおすすめする。
例えそのときは我慢しても、その商品の残像に悩まされることとなり、結局それを買ってしまうであろうことは容易に想像出来るからだ。
この私も、最初から「ナカミチ」にしておけば良かった、と何度も思った次第(苦笑)。

■MB−75を購入

前回、いくつかの候補を挙げたと思うが、結局と言うべきかやはりと言うべきか「ナカミチのMB−75」を購入した。
このシステムは以前は65,000円だったのだが、この6月から80,000円に値上がりしてしまった・・・・。
しかし、欲しいモノは仕方がない!
しかも、周辺に在庫を置いてあるお店が無かったので、やむなく某オークションにて購入した。



ご覧の通り、至ってシンプルなシステムである。

ところで、私が考えるシステムは次のような条件を満たしているものだ。

(1)音質が良いこと。
(2)さり気なく、大袈裟で無く、かつシンプルなもの。
(3)5時間程度のロングプレイが可能なこと。
(4)基本的に30W(4チャンネル)程度のパワーアンプを内蔵していること。

今回のナカミチのシステムは、個人的には上記の条件をほぼ満たしてくれる数少ない製品なのだ。
私は7月某日にこのシステムを取り付けて以来、一人大いに悦に入っているのは言うまでもない(笑)。

■スペック

ここで簡単にこの製品のスペックをご紹介しよう。

(1)6CDチェンジャー機能搭載
(2)40W×4パワーアンプ搭載(切り離し可)
(3)1bitD/Aコンバーター搭載
(4)FM/AMチューナー12局メモリー可能
(5)外部入力(AUX)端子搭載
(6)4チャンネル・プリアウト搭載(出力信号レベル1V))
(7)CD部特性:8倍オーバーサンプリング・デジタルフィルター搭載、
  ダイナミックレンジ90dB以上、SN比90dB以上、全高調波歪率0.05%(1kHz)

この製品自体の発売開始が3年くらい前なので、スペックは大したものではない。
DAC(D/Aコンバーター)も今主流になっている24bitのようなものでもない。
しかし、ナカミチならではの素晴らしい音質が手軽に味わえる素晴らしいモデルなのだ。

■インプレッション

そう言う訳で、使い始めて4ヶ月が経過したが、このシステムの印象を報告するとしよう。
(1)音質
  まず、特筆すべきことは附属のアンプのドライヴ性の高さだろう。
  SONYの時は(「DSO」をオンにしていたことがあるにしても)ドアのスピーカーがビビって仕方が無かった。
  しかし、ナカミチに換装して以来、どうだろう!
  そのビビリ音が殆ど解消されたのだ。
  このことは、今回のヘッドユニット交換で一番の収穫であった。
  私は思う。
  どうこう言っても、やはりアンプの性能(能力)は非常に大きな鍵を握っている、と。
  私のような純正スピーカーをいじりたくない向きには大変助かることこの上ない。
  これまでのある意味”貧相な音”が”華麗なる陰影のある音”に劇的に変化した・・・と言ったら大袈裟だろうか(笑)。
  要するに、鳴らすべく所は十二分に鳴らし、不要な所は十二分に抑制する、そう言う理想的なアンプの側面が伺えるのだ。
  私はこのような改善が見られただけでも大変満足したのである。

  前置きが長くなったが、肝心の音についてお伝えしよう。
  この製品は決して最新のデバイスを使用している訳ではないのだが、とにかく音質が素晴らしい!
  私の好みとピッタリである。
  様々な電子機器を排して、音楽の良質な再生のみに主眼を置いた姿勢は脱帽モノだと言えよう。
  弦楽器のさざめきや音色の艶の表現は絶品であり、人の声も大変リアル。
  かと言ってフュージョン系の音楽も難なく再生する・・・アタック感もまずまず。
  一言で言えば”非常に懐の深い音楽”を再生してくれる。
  人によっては”上品”な感じを受けるかも知れないが、とにかく不自然なピーク感や誇張した感じが無い。
  オーケストラの各パートが微妙に重なり合い、ホールトーンと溶け合って行く様は「生きてて良かった」と思うくらいだ(笑)。
  附属ののパワーアンプも外観はチープだが、これがドライブしているとは思えないほど力感と繊細さが両立している。
(2)操作性
  このシステムのウリはCD6枚チェンジャーを内蔵していることだろう。
  従って、最大8時間もの長時間再生が可能なのだ。
  ただ、そのウリ故にチャンジャー部の故障が多発していると聞く。
  具体的には、CDが出てこなくなったり、チェンジしなくなったりと言うものだ。
  確かに1DINの中にこのような複雑な構造を盛り込むのは少々無理があろう。
  幸い、現在までは故障は発生していない。
  (ひどい場合は、取り付けた当日からこのようなトラブルが発生することもあるらしい。)
  ところで、このモデルには上記の様に「DSP」等の電子デバイスは一切装備されていない。
  その点、シンプルさにおいては最右翼に属するものだと言えよう。
  そして、その点こそ、私のような人間には大きな訴求ポイントなのだ!
  また、各種ボタンは無駄なくレイアウトされ、クリック感も申し分ない。
  加えて、ミュートボタンがあるのも有難い。
  これで前面パネルがアルミ仕上げであれば文句ない所だと思う。
  しかしながら、随所にナカミチらしいセンスが溢れた、素晴らしいものだ。
  (蛇足だが、私はTREBLEを「-1」、BASSを「+2」に設定している。)
(3)悪い点
  世の中には完璧な製品が存在する訳では無い。
  この製品も僅かながら欠点が存在する。
  ★ディスクチェンジ時の音が大きく、かつ遅い:
    まぁ、これは仕方がなかろう。
    私は諦めている。
  ★いつ壊れるか分からない不安:
    これも仕方がない(笑)。
    せめて保証期間内に壊れてくれることを祈るのみだ!
  ★MP3対応でないこと:
    ここまで要求するのは我侭と言うものだろう(苦笑)。
  ★ちょっと張り出し過ぎる所:
    下の写真をご覧頂きたい。
    1センチくらい前にせりだしているのがお分かり頂けるだろうか。
    このモデルはこのようにしか設置出来ないのである。
    気になる方は気になるだろう。
 


■結論

一言で言えば、私はこの製品は大いに気にいっている。
音質と操作性、そしてルックスを高次元でまとめたナカミチならではの傑作だと言っても過言ではない。

しかし、製品がいくら良くても会社は必ずしもうまく行かないのがこの世の中。
ご存知のように、ナカミチはこの夏に倒産した。
現在は会社更生法の適用を受けて再生中である。
アフターがおろそかになることはまずないと思うが、ここ暫くは新製品の開発は無理だと思われる。
世の中は結局、マーケティングなのだろうか。
「いい製品を適切な値段で」と思う層は、やはり一握りなのだろうか。

ナカミチには今後とも頑張って欲しいものである。



■販促キャンペーン(蛇足だが・・・)

この製品に関する後日談を一つ。
この夏、ナカミチではカーオーディオ製品購入キャンペーンを実施した。
このモデルもその対象となっていた。
私もこのキャンペーンに応募したところ、次のようなノベルティ詰め合わせが送られて来た。
ノベルティと一言では片付けられないような豪華なセットである!



特製ポロシャツ(半袖・メンズLサイズ)
ロゴ入りマグカップ
ロゴ入りCDホルダー

そう言えば、このノベルティの3点セットは某オークションでも見かけたような(笑)。

「ナカミチさん、ありがとう!」
「頑張ってね!」
「私、陰ながら応援します!」

(2002/12/16)

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