TZM50R フロントフォーク 1ページ目

TZMやTZRなどの、この手のタイプのフォークは水が溜まりやすくサビが酷い物が多いです。
ゴムのキャップが付いている物は、少しはマシですが・・・
YAMAHAさんは、どうしてネジ式のキャップにしなかったのでしょうか?
ぼやいていても、仕方ありません。
取り合えず、このキャップを外さない事にはオーバーホールは出来ないのですから。
まず、潤滑剤をたっぷり吹き付け1晩ぐらい置いておきます。
取り合えず、押してみますがビクともしません。
と言うことでハンマーを使い、ガツンと一撃を加えます。
ブレーキを握り、フォークを縮めます。
これで、フォークスプリングの力でキャップが戻ってくるようなら、しめたものです。
しかし、現実はそう甘くありません。何回やっても戻ってくる気配はありません。
相当、サビが進行しているようです。
取り合えず、キャップは置いといて、ドレンボルトを緩める方を先にやっておきましょう。
まず、ブレーキキャリパーのボルトを外します。
ブレーキキャリパーをぶら下げたままにしておくと、ブレーキホースが痛んだりするので
針金のハンガーなどで吊っておきます。
アクスルシャフトを外します。
ホイールを取り外しました。
先が長い六角レンチを使いフォークの底にある、ドレンボルトを緩めます。
外してはダメです。緩めるだけです。
そのままではアウターも一緒に回るので、ウエスをかませたプライヤーで掴んでおきます。
緩んだらフォークキャップの作業に戻ります。
まず、フォークキャップを外すには、錆びついている所を離せばいいのです。
しかし、押しても外れませんでした。ならば、回す方向で外しましょう。
フォークキャップの真中にネジ穴を切り、ボルトを入れて回しましょう。
まず、センターポンチで真中に目印を付けます。
ドリルで2mm、4mm、5mmと穴を広げていきます。
くれぐれも貫通しないように開けてください。深さは2cmぐらいで良いでしょう。
6mmのタップを使い、ネジ穴を切ります。
ボルトをねじ込みます。どんどん締めこんでいきます。
これで、フォークキャップが回れば良いのですが・・・・・「ボキッ」
「ぎゃー」ネジが切れた・・・・
8mmのネジにしとけば良かったのか、ステンレスのネジを使えば良かったのか・・・
さあ、どうするか。これだけ強烈に錆びついているなら逆ネジを使っても折れるだろうな・・
そんな時は、タガネです。タガネとハンマーでガツンガツン回る方向に叩いていきます。
30分ぐらい叩いて、やっと回るようになりました。
回るようになれば、押してもスプリングの力で戻ってくるようになります。
画像は折れていない方のネジです。
こちらは、ネジで回そうとせず、最初からタガネを使いました。
1は細めのマイナスドライバー、2はピックツール、3は六角レンチです。
六角レンチでキャップを押しつけ、マイナスドライバーでCリングをこじり、
ピックツールで引き起こし、Cリングを外します。
Cリングが外れれば、スプリングの力でキャップが飛び出してきます。
途中で引っ掛る場合は、コンコンとタガネなどで振動を与えてください。
失敗もしましたが、何とか外すことが出来ました。
トップブリッジ、アンダーブラケット、ハンドルのネジを緩めて
フロントフォークを取り外します。

分解は次のページです。