YSR50、YSR80共通 フロントフォークオーバーホール 1ページ目

車体から外した状態からのスタートです。
車体から外す前に、フォークキャップボルトは緩めておいた方が良いでしょう。
フォークキャップボルトを外すと、左にだけスプリングが入っています。
これは、50・80・年式を問わずそうなっています。
もし、両方にスプリングが入っていれば社外品でしょう。

スプリングを押さえてある、アッパーシートを六角レンチで外します。

スナップリングプライヤーでスナップリングを外します。
スナップリングを外すと、その下のワッシャーは置いてあるだけなので、
磁気を帯びた、マイナスドライバーなどで持ち上げて外します。
フォークからオイルが飛び出ないように、ウエスなどで押さえ、
アクスルシャフトの所にドライバーなどを挿し、足で押さえます。
矢印の方向にインナーチューブを引抜くように、上下させます。
これで、あっさりオイルシールが抜けることもあるのですが、
1時間やっても抜けないことも有ります。
このタイプのフォークはオイルシールを外さないと、
アウターチューブとインナーチューブが分割しないので、
オイルシールプーラーやドライバーでこじって外すと言うことが出来ません。

ですから内圧をかけ、内側から押し出します。
まず、フォークを伸ばし、フォークオイルを一杯入れ、キャップボルトを締めます。

ここで、油圧プレスがある方は油圧プレスでフォークを縮めてください。

無い場合は、簡易油圧プレスを作りましょう。
壁のハリや階段の裏側など、上下が動かない頑丈な所を探します。
そこに、フォークと車のジャッキを縦に真っ直ぐ繋げるようにおきます。
高さが足りない時は、ブロックなどで調整します。
あとは、ジャッキを上げるだけです。

注:ジャッキを上げるときはフォークとジャッキの繋ぎ目を片手で押さえて、
外れないように注意しましょう。

「うにゅ、うにゅ、うにゅ」とオイルシールが押し出されてきます。
ここまで出れば、あとはインナーチューブを引っ張れば
インナーごとオイルシールが抜けます。
ほら、このようにね。
ついでに、その辺に転がっていたYSRのフォークも根こそぎ
オーバーホールしておきましょう。おいおい、何本あるねん。