こいのぼり |
金蝉『あー、かったりぃ…一息入れるか。そろそろ悟空がおやつって騒ぎ出す頃だしな』 執務室→自室 悟空「ひっく…うぅっく…」 金蝉「…何泣いてるんだ?バカ猿(誰だっ!俺のモン泣かしやがったヤツは…ブッ殺す(怒)」 悟空「…こんぜん(滝涙)」 金蝉「誰かに何か言われたのか?」 悟空「ううん、ちがう〜」 金蝉「んじゃ何で…」 悟空「天ちゃんにね、こいのぼりってゆーのを教わったの」 金蝉「何だそりゃ…?」 悟空「お空を泳ぐおさかななんだって!そいで作り方教わったんだけど…出来ないのっ!(うるうる)」 金蝉「それでこんなに紙だらけにしてんのか(脱力)。それで何が出来ねーんだ?」 悟空「あのね、おさかなの描き方が分からないからどうしようって言ったら、ケン兄ちゃんがおさかなくれたんだけど…」 金蝉「魚なんかねーじゃねーか?」 悟空「うん、おさかな見てたらガマンできなくって…」 金蝉「お前…まさか!?」 悟空「ガマンできなくって食べちゃったのーっ!!うえぇぇぇんっ!描き方分かんなくなっちゃったよぉ〜、こんぜぇん〜っ!!(号泣)」 金蝉「んなもん食ってんじゃねーっ!バカ猿っっ!!(グリグリッ)」 悟空「いーたい〜っっ!!」 金蝉「ったく…紙で魚の形作りゃいーのか?」 悟空「こんぜん作ってくれるの!(期待)」 金蝉「バカ猿(カワイイじゃねーか)…天蓬なら知ってるんだな?」 悟空「うんっ!俺も一緒に行くぅ〜♪作ったらおさかな泳ぐとこ一緒に見ようね!」 金蝉「…しょーがねーな」 |
天界の怪談 |
天蓬「いやぁ〜、キレイになりましたねぇ。お疲れさまでした(ニッコリ)」 捲簾「全くだよ…全集とか増えてんじゃねーか(ゲソッ)」 金蝉「片づけた端から梱包とくんじゃねーよ」 悟空「天ちゃーん!お腹すいたぁ〜!!」 天蓬「はいはい、お茶にしましょうね。おいしいクルミ月餅があるんですよvvv」 悟空「わぁ〜いっ!」 捲簾「何でもいーよ、喉渇いた」 金蝉「おいっ、チョロチョロすんじゃねーっ!猿っ!!」 天蓬「あははは…ちょっと待って下さいね〜、用意させますから」 さあぁぁぁー… 捲簾「はぁ…イイ風じゃねーか」 天蓬「金蝉、お茶のおかわりいかがですか?」 金蝉「ああ、貰う」 悟空「天ちゃんっ!コレおいしーねぇvvv(はぐはぐ)」 天蓬「あー、悟空!まだいっぱいありますから、ゆっくり食べないと喉に詰まってしまいますよー?」 捲簾「…情緒がねーなぁ」 悟空「じょーちょって?」 金蝉「口にモノ入れたまましゃべんじゃねーっ!(べしっ!)」 悟空「痛いっ…んぅっ!ケホッ!!」 金蝉「ほら見ろ…茶ぁ飲め(ぽんぽんっ)」 天蓬「おとーさんですねぇ…」 金蝉「ウルセーよ(じろっ!)」 悟空「…はぁ、くるしかったぁ」 捲簾「くっくっくっ…誰も菓子なんて取らねーよ」 悟空「うそだぁ!さっき1個取ったモン(ぷぅ)」 捲簾「…1個ぐれーいいだろ(呆れ)」 悟空「あ、そだ。ケン兄ちゃん、この前オバケの話してたじゃん?」 捲簾「何だ?恐くておねしょでもしたのか?(ニヤッ)」 悟空「違うよっ!(ぐーっ)何か最近この辺でオバケが出るんだって」 天蓬「この辺で…ですか?」 金蝉「………。(無言)」 悟空「天ちゃんトコのいつもおやつくれるおねぇちゃんに訊いたんだけどスゴイ噂になってるって、夜になるとたまに泣き声が聞こえるんだってさ」 天蓬「泣き声…僕は訊いたことありませんけど。捲簾知ってましたか?」 捲簾「いんや、知らねーな」 悟空「何かね、すっごい苦しそうな声なんだってさ『もうヤダッ』とか『ゆるして』とか悲鳴も聞こえるって…コワイよね!?」 捲簾「ブ――ッッ!?(驚愕)」 天蓬「あー…それはぁ…あははは…(ポリポリ)」 捲簾「てっててて天蓬っ!てめぇ〜〜〜っ!!(赤面)」 天蓬「それは僕のせいじゃないでしょう?(ニッコリ)」 捲簾「お前のせいだっ!!」 天蓬「僕としては…捲簾のカワイイ啼き声を他には訊かせたくないんですけどねぇ(回想中)」 捲簾「何思いだしてんだっ!!」 悟空「ねぇ、こんぜん…天ちゃん達なんの話してんのぉ?」 金蝉「お互いのバカ自慢だ(きっぱり)。お前は残りの菓子食っとけ」 悟空「はぁ〜いvvv」 |
天ちゃんの楽しみ |
捲簾「お前に前っから訊こうと思ってたんだけどさ」 天蓬「はい、なんでしょう?」 捲簾「何でお前の部屋ってトラップだらけなの?」 天蓬「え?やだなぁ〜、僕の部屋に罠なんてないですよー?何の変哲もないタダの書庫じゃないですか〜」 捲簾「…んじゃぁ、さっき俺がちょっと部屋出ようとした時に俺に向かって飛んできた分厚い本は何だったんだ?」 天蓬「あー、あれは捲簾のいるところにたまたま本が落ちただけでしょ?(ニッコリ)」 捲簾「たまたまで何で入口に向かって本棚から飛んでくるんだよっ!」 天蓬「おや、そうでしたか?偶然でしょう。たまたま本が変な状態で倒れただけですってばvv」 捲簾「…へぇ、たまたまで5キロもある本が自力で飛んでくるのか」 天蓬「捲簾どうしたんですか?今日は機嫌悪いですねぇ…随分と突っかかるじゃないですか」 捲簾「べっつにぃ〜?(プイッ)」 天蓬「ああ、分かりました!(ポンッ)出陣もないんで体力有り余ってヒマなんですね?」 捲簾「…その体力を毎回奪ってるヤツはドコのどいつだよ(ジロッ)」 天蓬「そうですか…僕が気を遣って加減しているから、捲簾は身体が火照って鎮まらないんですね(ジリ…)」 捲簾「かっ…加減だとぉ!?いや…それより全然身体は普通なんで気を遣わないでください(冷汗)」 天蓬「そんな…僕に大して遠慮する必要なんてないんですよ、捲簾?あなたの体調管理も出来ないなんて、副官失格ですねぇ(苦悩)」 捲簾「いえ、全くお気遣いなく(コソコソッ)」 悟空「天ちゃぁ〜ん!本返しに来たよ〜」 捲簾「…助かった(ほっ)」 天蓬「ちっ!悟空いらっしゃい(ニコッ)本はどうでしたか?」 悟空「うん、おもしろかったぁvvあ、コレどこにしまえばいいの?」 天蓬「……(思案)あ、そこの棚の2段目にしまって貰えますか?捲簾の後ろの棚に」 悟空「ケン兄ちゃんの後ろ?ココでいい??」 天蓬「はい、ギュッと奥まで入れて下さいね〜」 悟空「わかったぁ〜、ケン兄ちゃん、ちょっと横どいて」 捲簾「お…おう、悪ぃ」 悟空「よいしょっ…うんしょっと!(ぎゅうぅぅっ)」 カチッ☆ 捲簾「ん?かちっ??」 ギイイィィィッッ!! 捲簾「なっ!?どわあぁぁぁっっ!!」 バッターンッ! 悟空「…天ちゃん何で本棚がまわるの?」 天蓬「ちょっとこのまえ仕掛けを作ったんですよ〜、楽しいでしょ?」 悟空「うんっ、すげーっっ!ひみつきちみたいだなっ!!」 天蓬「そうですねぇ〜♪」 悟空「でも…ケン兄ちゃんいなくなっちゃったよ、なんで?」 天蓬「捲簾はココに入りたくって仕方なかったんですよ(コンコンッ)」 捲簾『天蓬ぉぉぉっ!てめぇっ!!出しやがれ〜』 悟空「いーなぁ…俺も入りたい」 天蓬「うーん…悟空はまだ小さいですからねぇ(思案)←嘘」 金蝉「…おい、猿来てねーか?」 悟空「あっ!こんぜんっ!!(ダッシュ)」 金蝉「仕事終わったから遊んでやるぞ(不本意)←嘘」 悟空「ほんと?わーいっvvv(ピョンピョン)」 天蓬「よかったですねぇ、悟空(ニコッ)」 悟空「うんっ!天ちゃんまったね〜♪」 天蓬「はい、さよーならvv」 天蓬「…さてと」 捲簾『てーんーぽ〜っ!何だ、この部屋はぁっ!!出ーせーよぉぉぉっ!!(号泣)』 天蓬「ナニしましょうかねぇ〜♪楽しみですねvvv(鬼)」 |
子育て奮戦記 |
スタスタスタスタ… ガチャッ! 金蝉「おい、バカ猿来てねーか?」 天蓬「おや、金蝉いらっしゃい。ちょうどお茶にしてたんですよ。一緒にどうです?」 金蝉「いや…それより悟空を見かけなかったか?」 天蓬「悟空ですか?今日は来てないですよ。捲簾悟空のこと見ました?」 捲簾「んー?ココ来る前に、何か腰に輪っかつけて走ってくトコ見たけどな〜」 天蓬「輪っか?何ですかそれ??」 捲簾「知らねーよ、何かデッカイ輪っかでクッションみてーだったけど?そーゆーのはお前の方が知ってるだろ」 天蓬「いくら僕だって見てないものは分かりませんよ」 金蝉「それで?悟空はどっちに向かって走っていったんだ?」 捲簾「そうだなぁ…方向から言ったら観世音菩薩の私室の方じゃねーか?」 金蝉「ああ?ババァのか!?……チッ」 捲簾「おとーさんは大変だぁね〜♪(ニヤニヤ)」 金蝉「ウルセー…(怒)」 天蓬「観世音菩薩のとこなら建物から出てはいないんですから心配ないでしょう?」 金蝉「ババァ自体が一番厄介なんだよっ!邪魔したな(クルッ)」 天蓬「あー…行っちゃいましたねぇ」 捲簾「何慌ててんだぁ?」 天蓬「まー、ある意味ものすっごく分かりますけどね…観世音菩薩相手じゃ(クスクスッ)」 捲簾「…同じ穴のムジナってか?」 天蓬「捲簾、『雉も鳴かずば撃たれまい』って諺知ってますか?(ニッコリ)」 捲簾「…恐えぇぇぇ(小声)」 スタスタスタスタスタ… バンッ! 金蝉「ババァッ!バカ猿どこにやったっ!?」 ザザ〜ン… 菩薩「何だ?来て早々ウルサイヤツだな」 金蝉「…おい、何だ?コレは。いつから蓮の池に大波が立つ様になったんだ?(呆れ)」 菩薩「おもしれーだろ?下界の海をマネしてみたんだがな(得意げ)」 金蝉「アホか…蓮はどこやったんだよ?」 菩薩「ああ、ちょいと裏に池作ってそっちに持ってったさ」 金蝉「だったらそっちに海でも何でも作りゃーいいだろうが…」 菩薩「あっちじゃ俺の目が届かねーだろうが。溺れでもしたらウルセー飼い主が血管切れちまうだろ?(ニヤッ)」 金蝉「あ?何のこと……てめぇ、まさかっ!?」 菩薩「…あそこだ(クイッ)」 パシャパシャ… 悟空「ひゃーっっ!!すっげぇ〜(嬉)」 金蝉「アイツはっ…(頭痛)おいっ!悟空!!」 悟空「ほえ?(キョロキョロ)あっ!こんぜーんvvv」 金蝉「早く上がってこいっ!(怒)」 悟空「えー、何でぇ〜?楽しいよぉvv金蝉も一緒に泳ごうよ〜」 金蝉「いいから…早くこっち戻ってきやがれっ!風邪でもひいたらどーすんだ、バカ猿っ!!」 菩薩「…過保護(ボソッ)」 金蝉「(ぶちっ!)てめぇも余計なことさせるんじゃねーっ!」 菩薩「はぁ、つまんねーヤツだな。おい、チビ!おやつやるから上がってこい」 悟空「おやつ?わぁ〜いっ!」 チャプチャプチャプ… 金蝉「ったく!こんなに身体冷えるまで入ってんじゃねー!!(バサッ)」 悟空「えー?別に寒くなかったもん!」 金蝉「後から寒くなるんだよ!(ガシガシ)」 悟空「痛いっ!こんぜん、髪ひっぱってる〜」 菩薩「くくくっ…チビ、おもしろかったよなぁ?」 悟空「うんっ!身体ふわふわ浮いておもしろかったっ!」 金蝉「おい、この池元に戻せよ!(ジロッ)」 悟空「えー?何で〜」 菩薩「金蝉はな、チビが俺と遊んでるのが淋しいんだとよ(ニヤッ)」 金蝉「なっ!?」 悟空「え?…でも…俺こんぜんと一緒のがいちばん楽しいよ?今日だって、こんぜんお仕事忙しそうだったから一人で遊ぼうと思ったんだけど(ぎゅっ)」 金蝉「悟空…」 悟空「俺こんぜんが一番好きだよ?(ニッコリ)」 金蝉「…そうか」 菩薩「おーい、俺がいるの忘れてねーかぁ?」 金蝉「チッ…」 菩薩「おい、チビ早く着替えちまえ。今二郎神が上手い菓子持ってくるから茶ぁすんぞ」 悟空「わ〜いっ!おかし〜!!(ピョンピョン)」 菩薩「てめぇも悟空につき合ってたまには俺サマと茶ぁしてけ(ニッ)」 金蝉「…クソババァ」 |
どっちが好き? |
捲簾「いくらなんでもそれは〜ねーんじゃないか?」 天蓬「いえいえ、要はドコを強調するか、でしょう…それでしたらやはり…」 捲簾「それだったら、やっぱオトコとしてはコッチだろー?」 天蓬「…捲簾はそーいうのが好みなんですか(じぃ…)」 捲簾「まぁな〜♪…おい、だからってお前がやるなよ、すっげー怖ぇから!」 天蓬「あ、ひどいですねぇ…せっかく捲簾好みならと考えたのに〜(しくしく)」 捲簾「嘘泣きしてんじゃねーよ!で、どっちにするんだよ?」 天蓬「そうですねぇ…(思案)」 捲簾「んじゃ、賭けねーか?勝った方が酒おごるってのはどーよ?」 天蓬「…僕としては捲簾の方がいーんですけどvvv」 捲簾「それはヤダ(きっぱり)」 天蓬「あ、本当は捲簾、自信がないんですね〜?勝つと思っているんでしたら別に構わないじゃないですか」 捲簾「そ…そうだけど…」 天蓬「じゃ、決定ですね!(ニッコリ)」 捲簾「なーんか…丸め込まれたような気が」 天蓬「気のせいですよ〜♪それじゃさっさと天界に戻りましょうか」 金蝉「あー…メンドくせぇな、んなくだらねー書類ばっか寄越しやがって、クソババァ」 バタバタバタバタ… 金蝉「(ピキッ!)ったく…バカ猿が」 バッターンッ!! 悟空「こ〜んぜ〜んっvvv」 金蝉「こんのバカ猿っ!廊下は走るな!静かに入って来いって何度言やぁ分かるん――――!!?」 悟空「ねね?どうどう?こんぜん(くるっ)」 金蝉「………おい、何だその格好は?」 悟空「うさぎさーん!ほら、ちゃんとしっぽもついてるんだよー♪(ふりふりっ←尻)」 金蝉「………誰に着させられたんだ?(溜息)」 悟空「天ちゃ〜ん!下界のおみやげだって〜」 金蝉「何考えてやがるんだ(怒)」 悟空「だめ?俺カワイくない??(上目遣い)」 金蝉「…んな着ぐるみなんか暑っ苦しーだけだろ(理性震度3)」 悟空「ちぇ〜、かわいこちゃん路線はダメかぁ…」 金蝉「何だそれはっ!?」 悟空「分かったっ!じゃ、も1回着替えてくるね〜!(ダッシュ)」 金蝉「お、おいっ!バカ猿!?」 10分経過…。 バタバタバタバタ… 金蝉「…今度は何なんだ(溜息)」 バッターンッ! 悟空「こんぜんっ!今度のはどうどう?」 金蝉「――――っっ!!??(絶句)」 悟空「えーっとぉ…ポーズは…こうだっけ?(くねっ)」 金蝉「お…お前…(頭抱え)」 悟空「んとね、これはおいろけ路線ってヤツだって!」 金蝉「てっめーは!んなピラピラのスケスケのまんまで走ってきやがったのかーーーっっ!!(激怒)」 悟空「え、うん…あれぇ?こんぜんこーゆーのキライ?こうゆうのオトコは大好きだって、ムラムラするんだってケン兄ちゃん言ってたんだけど…でもムラムラってなんだ??」 金蝉「あんの大バカ大将…っつーかアイツら〜〜〜っっ!!」 悟空「なんだ…どっちもダメじゃん。コレ着たらこんぜん遊んでくれるってゆーから…(しゅん)」 金蝉「……悟空、こっち来い」 悟空「ん?なぁに、こんぜん??」 ひょいっ!(抱き上げ) 悟空「え?え??こんぜん〜???」 スタスタスタスタ… バタンッ! 悟空「え?あれ?何で脱がすの?…ほぇ?…えっ!?や…こんぜっ…急に…あんっ!」 コソッ… 捲簾「…俺の勝ち〜♪」 天蓬「以外でしたねぇ…金蝉のことだから当たり前のコトじゃひっかからないと思ったんですけど」 捲簾「っていうか、子ザルちゃんだったら何だっていーんじゃねーの?」 天蓬「ま、確かに。そーかもしれませんね」 捲簾「んじゃ、酒おごってくれよな〜」 天蓬「…わかりました、僕が丹誠込めて開発、醸造した手作りの吟醸酒をごちそうしましょう!(←怪しげ)」 捲簾「……いや、普通のでいーんだけど(怯)」 天蓬「ささ、早く僕の部屋に行きましょうねvvv(強引)」 捲簾「いっ!…いーやーだあぁぁぁ〜っっ!!(ズルズル)」 |