天界のバレンタイン事情
とてとてとて…

悟空「ケン兄ちゃ〜ん!居る?(ひょこ)」
捲簾「あ?悟空!何だよこっちまで来るなんて珍しいな。天蓬居なかったのか?」
悟空「天ちゃん?部屋でじっけんしてるんだって」
捲簾「アイツ…また妙なモノ作ってんじゃねーだろうなぁ(汗)」
悟空「そんでね?天ちゃんがケン兄ちゃんはこっちでヒマだろうから、遊んで貰ってらっしゃいって」
捲簾「遊んで…だからって待機所まで寄越すなよ(ガクッ)」
悟空「ケン兄ちゃん、俺ジャマ?(うるうる)」
捲簾「うっ!いや…まぁ、確かにヒマなんだけどな」
悟空「…迷惑じゃない?」
捲簾「ばぁっか!ガキがいっちょ前に遠慮してんじゃねーよ(ポンッ☆)」
悟空「もぅ!ガキじゃねーもんっ!(ぷくっ)」
捲簾「ハッハッハッ!お〜い、誰か茶ぁ持ってきてくれよ」
部下A「はい!」
捲簾「ま、座れよ」
悟空「うんっ!(よじよじ)」
捲簾「ん?何だ天蓬の所から絵本持ってきたのか?」
悟空「ううん!これは絵本じゃないよ。お菓子の本」
捲簾「何だよ…本見てコレが食べたぁ〜いってお強請りすんのか?(苦笑)」
悟空「え?そっかぁ!今度お土産買ってきてね♪」
捲簾「ありゃ…やぶへび。つーか、アイツ何で菓子の本なんか持ってるんだ?」
悟空「天ちゃんも覚えてないって〜」
捲簾「…だろうな。ん?じゃぁ何で菓子の本なんか借りてきたんだ?(首傾げ)」
悟空「あのね?天ちゃんに訊いたんだけど、明日ってばれんたいんって日なんでしょ?(ニコッ)」
捲簾「――――――っっ!?(動揺)」
悟空「…ケン兄ちゃん?どうしたの??」
捲簾「あ、いや…何でもねー。そっ…それで?」
悟空「んと…天ちゃんがね?ばれんたいんって日には一番大好きな人にチョコってお菓子を上げるんだってゆってたの。他にも『ばれんたいんの掟』ってゆーのがあるらしいんだけど」
捲簾「何だよバレンタインの掟って…(呆れ)」
悟空「えーっ!ケン兄ちゃん知らないの!?」
捲簾「いや…バレンタインは知ってるけどな。別に掟なんて…」
悟空「えー?でも天ちゃんが紙に書いてくれたよ?(ピラッ)」
捲簾「ちょっと見せてみな」

しーん…。

悟空「ケン兄ちゃんどうしたの?(きょとん)」
捲簾「アイツ…子供に何つーこと教えてるんだよ(頭痛)」
悟空「なになに?」
部下A「お茶お持ちしました…大将、どうしました?」
捲簾「…コレ見ろよ(ピラッ)」
部下B「元帥の字ですね?えーっと…」

しーん…。

部下B「大将…いいんですか?こんなコト子供に教えたりして(汗)」
部下A「さすがにコレはちょっと…」
捲簾「お前らの常識を天蓬に教えてやってくれ(溜息)」
部下A「…ご辞退させて頂きます」
悟空「???」
捲簾「まぁ…金蝉がどんな反応すっか面白そうだからいっか♪」
悟空「こんぜん?」
捲簾「いやいや、何でもねーよ。そ、これがバレンタインに絶対しなきゃいけねーことだな、うんうん」
部下B「大将まで…(呆れ)」
悟空「そうなんだ?天ちゃんが『捲簾も同じコトしてくれるんですよ〜?あ、でも大人だからもーっとスッゴイコトしなくちゃいけないんですけどねvvv』ってゆってた」
捲簾「何だとーーーーっっ!!(愕然)」
部下A「たっ…大将が…コレよりスッゴイコトを元帥に!?」
部下B「大将と元帥って…やっぱそうだったんですねぇ」
捲簾「違っ!おっ俺はんなコト絶対ヤんねーぞっっ!!(焦り)」
部下B「どうりで最近大将に女っ気がないと思ってたら…」
部下A「そうですよねぇ…元帥程の美人って、女官でもそうそういませんもんねぇ」
部下B「大将超絶メンクイだから」
捲簾「おい、コラ!人の話を聞けっ!!」
部下A「しっかし…元帥ってあ〜んな綺麗な顔してて、そういうコトするんだぁ」
部下B「ソッチ方面って大将の方が節操ない分スゴイのかと思ってたけど…実は元帥の方がケダモノ?」
捲簾「おーい、お前ら〜」
部下A「大将!今度下界に行ったらいい薬手に入れてきますからね!」
捲簾「あ??」
部下B「なーんか大将満足させるぐらいだから元帥のアレって凄そう…やっぱ傷口は早めに手当てしないとマズイですからね」
捲簾「妙な心配するんじゃねーーーっっ!!!(赤面)」
悟空「ねーねー、何の話してんの?(首傾げ)」
捲簾「おわっ!忘れてた!!お前ら退場!子供の前でえげつない話すんじゃねーよ!!さっさと仕事しろ」
部下A「あっと…そうだった」
部下B「了解しました大将〜」
捲簾「散れ!(しっしっ)」
悟空「ケン兄ちゃん?」
捲簾「あー…何でもねーよ」
悟空「そんでね?俺ケン兄ちゃんにお願いがあるんだ」
捲簾「あ?俺にか??」
悟空「うんっ!(ニコッ)」


捲簾「で?お願いってなんだ??」
悟空「えっとね…チョコの作り方教えて!(ニッコリ)」
捲簾「………へ?」
悟空「んとね?俺チョコって知らないから、ケン兄ちゃんに教えて貰おうと思って」
捲簾「ちょっと待て。何で俺に?(汗)」
悟空「え?だって天ちゃんが、ケン兄ちゃんは結構器用だからこーゆーの得意だって。たまに天ちゃんのごはんとかも作るんでしょ?(首傾げ)」
捲簾「それはっ!アイツがメシも食わねーで本読んでて、見る見るやつれてるから仕方なしに…」
悟空「ケン兄ちゃん…教えてくれないの?(うるるる)」
捲簾「うっ!」
悟空「俺…どーしても金蝉にチョコあげたいから。天ちゃんは作り方知らないってゆーし…だからっ(ぶわっ)」
捲簾「あ゛ーっ!分かった!分かったって…教えてやるよ」
悟空「…ホント?」
捲簾「ああ。でも俺だってチョコなんか作ったことねーんだけどなぁ」
悟空「だから天ちゃんに本借りてきたのっ!(ずいっ)」
捲簾「用意周到だな…天蓬のヤツ(溜息)」
悟空「俺ちょこっと見たけど、漢字いっぱいあってわかんねーから。それに何があればチョコできるのかも知らないし」
捲簾「あー、ソレ見せてみな」
悟空「はいっ!」

パラッ
パラッ

捲簾「う〜ん…悟空にも出来そうなヤツねぇ。ま、とりあえず材料がいるよな(思案)」
悟空「ケン兄ちゃん?できそう??」
捲簾「あ?俺、こー見えて結構料理上手いぜ?野営で慣れてるし」
悟空「そーなんだぁ…すっげぇ(尊敬)」
捲簾「ふふん。まぁ任せろよ(得意げ)」
悟空「よかったぁ…」
捲簾「ん?これが一番妥当かな?えーっと…材料もそんなに必要ねーな」
悟空「俺にもできる?」
捲簾「ああ。俺が付いてるんだから大丈夫!(ニッ)」
悟空「どれ作んの?」
捲簾「んー?コレ」
悟空「へぇ〜」
捲簾「とりあえず材料調達しねーとな。おい!」
部下A「はい?何ですか大将」
捲簾「食堂の厨房に行ってさ、ココに書いてあるヤツ貰ってきてくんね?」
部下A「えーっと…え?コレですか??(驚)」
部下B「どうした?」
部下A「だって…コレって」
部下B「たっ…大将!?」
捲簾「なっ…何だよ?そんなに驚くようなモンか??」
部下A「だって…大将、バレンタインに元帥へ愛の手作りチョコをプレゼントするんですか!?」
捲簾「……………………………あ?」
部下B「そうですか…大将そこまで元帥のことを…(しみじみ)」
捲簾「お…おいっ、ちょっと待て!勘違いすんな!!俺は悟空に…」
部下A「そうでしたか…きっと元帥もお喜びになられますよ。やはりオトコとしては愛する人からの手作りって堪らないですからねぇ」
部下B「でも大将って以外に乙女チックだったんですね」
捲簾「コラッ!誰が乙女だ!!大体この本を悟空に渡したのは天蓬なんだぞ!!」
部下A「あ、なるほど(ぽんっ☆)」
捲簾「な…何だよ?」
部下A「元帥も以外と奥ゆかしいですねぇ。御子を使って、暗に大将からの手作りチョコが欲しいってアプローチしてるんじゃないですか!」
捲簾「うがっ!そーゆーことかあああぁぁっっ!!!(頭抱え)」
部下B「いやぁ、元帥ってそういうことには拘らなさそうだけど、やっぱ大将からとなると別なんですね」
部下A「元帥も恋すると普通のオトコだったんだなぁ〜(感心)」
捲簾「うううう…天蓬のヤツ〜〜〜〜っ!遠回しにこっ恥ずかしい真似しやがってえぇぇっっ!!」
悟空「…ケン兄ちゃん、顔真っ赤だよ?なんで??(首傾げ)」
部下B「そんな照れなくてもいいですよ、大将。大丈夫です!俺らは黙ってますから!!」
部下A「じゃぁ、さっそく厨房へ行って材料調達してきます!」
悟空「ねーねー?何でケン兄ちゃん真っ赤なの?」
部下B「元帥に熱烈に愛されてるのが分かって、照れているだけですよ」
悟空「んと…天ちゃんとケン兄ちゃんがラブラブ?」
部下B「そうそう、ラブラブ♪」
捲簾「お前は悟空に何教えてんだーーーっっ!!いーから仕事しろっ!!(叫)」
部下B「了解しました〜」
捲簾「ったく…どいつもこいつも面白がって(怒)」
悟空「ラブラブが?」
捲簾「それはもういーって!くそっ…天蓬も悟空まで使って根回ししやがって」
悟空「あ、そうだ!天ちゃんにケン兄ちゃんにゆってくださいねって頼まれてたんだ」
捲簾「あ?何?天蓬の伝言??」
悟空「天ちゃんがね?ケン兄ちゃんに『チョコ楽しみにしてますからねvvv』ってゆってたよ」
捲簾「あんのバカ天…(赤面)」
悟空「あとね?『モチロンお返しも期待してて下さいねvvv』だってさ〜」
捲簾「うわっ…やっぱヤメよっかなぁー…(脂汗)」
悟空「ダメだよっ!天ちゃんすっげー楽しみにしてるんだからっ!!(ぐぅっ)」
捲簾「…これもアイツの策略なんだろうなぁ(ガクッ)」


部下A「大将、貰ってきましたよ〜」
捲簾「お?さんきゅ。んじゃぁ、俺自室戻るから、何かあったら俺か天蓬の所に来てくれ」
部下B「はい、了解しました。大将頑張って下さいね〜」
部下A「大丈夫っ!失敗したって、大将が作ったモノなら元帥喜んで食べてくれますよ」
捲簾「お前らは一言余計だっ!!」
悟空「ケン兄ちゃん!早く作ろうよぉ〜♪(くいくい)」
捲簾「分かったって!(苦笑)」
悟空「わぁ〜い!チョコ〜♪」


自室にて。

捲簾「えーっと…とりあえず準備を(ゴソゴソ)」
悟空「ケン兄ちゃん、俺は何すればいいの?(首傾げ)」
捲簾「ん?ちょっと待ってろ…あ、あったあった」
悟空「なぁに?それ(キョトン)」
捲簾「ん?エプロン。服汚しちまったら金蝉に怒られるんだろ?」
悟空「うん…いっつも泥だらけにしてるとげんこつされる」
捲簾「ま、泥じゃねーけどな。う〜ん…やっぱ悟空にはデカイかぁ(思案)」
悟空「引きずっちゃうよ?」
捲簾「だよな…じゃぁココを二つに折って…こんなカンジか?前掛けだけど、無いよりはいーだろ」
悟空「何かスカートみたいだ〜」
捲簾「あとはバンダナでコレっと」
悟空「コレ…天ちゃんのお部屋掃除した時、金蝉もしてた〜♪」
捲簾「金蝉が?ほっかむりを??ぷっ!!(吹き出し)」
悟空「うん!天ちゃんは『似合いますよ〜♪』って褒めてた!」
捲簾「ハッハッハッ!悪ぃヤツだよなぁ〜天蓬も(爆笑)」
悟空「でも金蝉似合ってたよ?」
捲簾「…言われても嬉しくないと思うけどな」
悟空「そうなの?」
捲簾「そうなの!さてと…始めるか」
悟空「あれ?ケン兄ちゃん!」
捲簾「あ?何だよ??」
悟空「ケン兄ちゃん、エプロンとほっかむりしないの?」
捲簾「俺か?俺はいーの!」
悟空「ダメだよっ!それお仕事の服なんだろ?天ちゃんに怒られちゃうよ!!」
捲簾「天蓬にって…勘弁してくれよ(頭痛)」
悟空「ケン兄ちゃんもエプロンするの〜っ!俺とお揃いにするの〜〜〜っ!!」
捲簾「あーもうっ!分かったって!(苦笑)」

ゴソゴソ
きゅ。

捲簾「これでいーんだろ?」
悟空「…ほっかむりも」
捲簾「はいはい、承知いたしました〜!よっと…これでオッケー?」
悟空「同じだ〜♪」

キラッ☆

捲簾「ん?今何か…」
悟空「どうかしたの?ケン兄ちゃん??」
捲簾「あ…いや…何か誰かに見られてる様な(眉顰め)」
悟空「誰かに?」

とてとてとて…
きょろきょろ。

悟空「外には誰も居ないよ〜?」
捲簾「そっか…気のせいだな、多分。じゃぁチョコ作るか?」
悟空「うんっ!」
捲簾「えーっと…まずチョコを細かく刻むのか。悟空、このチョコ小さく折ってくれ」
悟空「分かった〜!」
捲簾「んで?50ccの生クリームを鍋で沸騰させると。鍋ね、えーっと鍋は〜」
悟空「ケン兄ちゃん、これぐらい?」
捲簾「おう、そんじゃこのナイフでこーゆーふうにチョコを細かく刻むんだ」

ザクッ
ザクッ

捲簾「できるか?」
悟空「大丈夫だよっ!」
捲簾「いいか?ナイフで指切んねーように気をつけろよ?」
悟空「うんっ!」

パラパラッ

捲簾「ん?ブランデー?酒もいるのかよ。確か前に下界から持って帰ってきたのが残ってたはず…(ゴソゴソ)」
悟空「ケン兄ちゃん終わったよ〜」
捲簾「ん?上出来上出来♪(ぽんっ)」
悟空「次は?どうするの??」
捲簾「そしたらボウルに沸騰した生クリームとチョコを突っ込んで、チョコが溶けるまで混ぜるんだな。よし、悟空は混ぜ係りだ」
悟空「は〜い♪」
捲簾「そんで?その後ボウルの底に氷水あてて、あら熱とってブランデーか。なぁ〜んだ、簡単じゃん♪」
悟空「すっげぇイイ匂いしてきたぁ…(涎)」
捲簾「おいおい、涎チョコの中に落とすんじゃねーぞ?(苦笑)」
悟空「あぅ…(じゅるっ)」
捲簾「そろそろいっかな?」
悟空「ケン兄ちゃん、何それ?」
捲簾「コレか?香り付けのブランデー。酒だよ」
悟空「お酒入れるの?」
捲簾「チョコに合うんだよ。まぁ、悟空も食いたいんだろうから少な目にしとくか」

コポ。

悟空「あっ!色が変わったよ、ケン兄ちゃん!(驚)」
捲簾「オッケーオッケー♪大分固まってきたな。ちょい木べら貸してみ?」

サクッ
サクッ

捲簾「こんなもんだな。おーっし!んじゃ丸めるぞ〜」
悟空「丸くするの?」
捲簾「そ。泥だんご作る要領で丸めればいーんだよ」
悟空「あ、それなら俺得意〜♪」
捲簾「おっし、頑張れよ。俺はちょーっと一服♪」

カチ☆

捲簾「はぁ、旨い!しっかしチョコの匂いで鼻がバカになりそ。何だって俺がこんなことしちゃってなきゃいけないんだかなぁ…」
悟空「ケン兄ちゃんっ!こんなのでいい?(ずいっ)」
捲簾「……………………………………あ?(汗)」
悟空「ケン兄ちゃん?(首傾げ)」
捲簾「ソレ…まんま泥だんごっつーか…」
悟空「え?え?これじゃダメなの!?(焦り)」
捲簾「ダメって訳じゃねーけど…トリュフじゃねーよなぁ…デカすぎて」
悟空「じゃ…やり直した方がいいよね(しゅん)」
捲簾「あー、別にいいんじゃね?折角悟空が作ったんだし。お前が作ったモンなら金蝉は喜ぶって(俺が食う訳じゃないし/心の声)」
悟空「ホント?金蝉食べてくれる?」
捲簾「その辺はバッチリ!ぜってぇ食うって!」
悟空「よかったぁ…」
捲簾「えっと…まだチョコ残ってるよな?じゃそっちは俺が丸めるか」

くりくりくり…

悟空「…そんなちっちゃくていーの?(きょとん)」
捲簾「チョコなんかこんなもんだろ?(苦笑)」
悟空「ふぅん…そうなんだ」
捲簾「よし、終わり!これを30分冷蔵庫で冷やして、仕上げにチョコでコーティングしたら完成〜」
悟空「もうちょっとだね♪」
捲簾「んじゃ、茶でも飲んで待つか?貰い物の菓子もあるはずだし」
悟空「わぁ〜い!おやつ〜♪(ぴょんぴょん)」
捲簾「あー…胸焼けしてきた。甘いモン好きな奴ってすげぇよなぁ」


悟空「…できたね♪」
捲簾「…だな」
悟空「わ〜いっ!チョコできたぁ〜vvv(ぴょんぴょん)」
捲簾「んー、でも折角作ったのに、このまま渡すんじゃ味気ねーよなぁ(思案)」
悟空「ふぇ?あじ??」
捲簾「ようするにだ!どうせならプレゼントみたいにキレーに包んだ方がいいかな〜って」
悟空「プレゼント!?つつむっ!!(ぐぅっ!)」
捲簾「でもなぁ〜。んな気の利いたモンなんかねぇし…袋に入れてリボン結ぶだけでもいっか。ちょっと待ってろよ、女官達なら何か持ってそうだし」
悟空「うんっ!」

ガチャ。

悟空「えへへ…金蝉喜んでくれるかなぁ(照)」

ひょい。

捲簾「悟空、あったぞ〜♪」
悟空「ほんと?ケン兄ちゃん(嬉)」
捲簾「ホレ、袋。コレに入れてリボン結べば、それなりに見えるだろ」
悟空「そうだね〜。プレゼントみたいになるよね♪」

ガサガサ…
ごろん。←直径10cmチョコ

捲簾「…デカッ(汗)」
悟空「ねーねー!リボンってどう結ぶの?」
捲簾「ん?やってやろうか?」
悟空「ううん…俺がやりたい」
捲簾「へぇ?健気だこと(ニヤッ)」
悟空「せっかく俺作ったんだから、全部やりたい」
捲簾「オッケー、んじゃ俺がやってやるから、見ながら真似しろよ」
悟空「うんっ!」
捲簾「まず…こー結ぶだろ?んで、ここに輪っか作って、こう回してからここの間に通して引っ張ると」
悟空「えと…こーやって…あれ?」
捲簾「違う違う、ココに通すの。指で差し込んで」
悟空「…こう?」
捲簾「そーそー。そんでこっちとこっちを引っ張って締める!」
悟空「んとぉ…これでいいの?」
捲簾「…ま、いーんじゃねーか?その方がチビ猿ちゃんがやったって金蝉にも分かるしな(苦笑)」
悟空「もぅっ!猿じゃねーもんっ!!(ぷくっ)」
捲簾「おっし!完成。あ、これ冷やしておかないとマズイから、明日取りに来いよ」
悟空「わかった〜♪」
捲簾「あー…胸焼けする。しばらく甘いモン見たくねーわ」
悟空「ねー、ケン兄ちゃん(くいっ)」
捲簾「あー?何だ??」
悟空「天ちゃんも喜んでくれるといいな!」
捲簾「げほっ!げほげほげほっっ!!(咽せ)」
悟空「ケン兄ちゃん!?大丈夫??(さすりさすり)」
捲簾「げほっ…へ…き…ったくぅ…いきなりヘンなこと言うなっての!」
悟空「俺ヘンなことゆった?(きょとん)」
捲簾「あー、別に天蓬にチョコ上げるなんて言ってねーだろ?」
悟空「えっ!?天ちゃんにあげないの?じゃぁ誰に上げるの!?」
捲簾「え!?誰にって…えーっとだなぁ〜(ブツブツ)」
悟空「だって、せっかく作ったんだよ?何で天ちゃんに上げないの?」
捲簾「いや…別にやってもいーんだけど…ただなぁ(煩悶)」
悟空「???」
捲簾『その後のお返しが…暴走した天蓬なんて冗談じゃねーって!!』
悟空「でも天ちゃん待ってるんじゃないの?」
捲簾「………え?(ギクッ)」
悟空「さっきのおじさんたち、天ちゃんとも知り合いなんでしょ?天ちゃんにゆってるんじゃないの?(首傾げ)」
捲簾「げっ!しまった!!アイツらに口止めすんの忘れてたああぁぁぁっっ!!!(頭抱え)」
悟空「ケン兄ちゃ〜ん?(つんつん)」
捲簾「ヤバイ…ぜってぇヤバイって!もう逃げ切れねー…(脂汗)」

コンコン☆

金蝉「おい、こっちにチビ猿来てるか?」
悟空「あっ!こんぜ〜んvvv(ダッシュ抱きつき)」
金蝉「痛っ!追突してくんじゃねーっ!!(怒)」
悟空「金蝉お仕事は?終わったの??」
金蝉「ああ。何かババァがお前と一緒に来いって言ってるから迎えに来たんだ」
悟空「お姉ちゃんが?(きょとん)」
金蝉「何か下界に行ってたらしくて、お前に土産があるらしい」
悟空「わぁ〜い♪おみやげ〜♪♪」
金蝉「そういえば、捲簾」
捲簾「あー?何だよ??」
金蝉「天蓬のヤツ…何かあったのか?」
捲簾「天蓬?いや…俺は知らねーけど。部屋で本読んでるんじゃねーの?」
金蝉「気味が悪ぃぐらい上機嫌だったぞ?ニヤニヤ笑いながら回廊をスキップするのは気色悪いからヤメロって言っておけ」
捲簾「…上機嫌?(ビクッ)」
金蝉「ああ。あんまりにも常軌を逸しているから皆怯えて逃げてるぞ?」
捲簾「うわっ…最悪だぁ!(ガックリ)」
金蝉「何だ…思い当たることがあるんじゃねーか」
捲簾「一応な…ま、放っておけば?」
金蝉「ざけんな。てめぇの副官だろうが。責任持って隔離しろ」
捲簾「おいおい…アイツは病原菌かっつーの(呆れ)」
金蝉「病原菌より質悪ぃだろ(きっぱり)」
捲簾「俺…できれば巻き込まれたくないなー…な〜んて(ちらっ)」
金蝉「フン…何言ってやがる。アイツが機嫌イイ原因なんててめぇのコトでに決まってるだろうが。巻き込まれる以前に一蓮托生だ」
捲簾「あーやっぱりぃ(項垂れ)」
金蝉「いいな?さっさとどーにかしておけよ」
捲簾「はぁ…」
悟空「ケン兄ちゃん、まったね〜♪明日くるからなーっ!」
捲簾「おー、明日なぁ〜」
金蝉「何だ?明日ってのは?(眉顰め)」←嫉妬(笑)
悟空「うん…お菓子取りに行くの(ポッvvv)」
金蝉「???(首捻り)」


翌日。

ばたばたばたばた〜
バッターーーーンッッッ!!!

悟空「ケン兄ちゃ〜ん♪あれ?いない??(きょろっ)」

とてとてとて
ガチャ☆

悟空「ケン兄ちゃん?寝てるの〜?」

悟空「………ケン兄ちゃん?何で布団かぶってるの?(首傾げ)」
捲簾「悟空っ!いーから早く扉締めろっっ!!」
悟空「ん?うん??」

パタン。

捲簾「はぁー…焦った(脱力)」
悟空「ケン兄ちゃん?どうしたの??」
捲簾「いやぁ…ちょっとな(遠い目)」
悟空「あ!チョコもらいに来たんだ〜♪」
捲簾「お、そこのテーブルに置いてあるぞ」
悟空「えへへ…ありがと〜♪(ニッコリ)」
捲簾「そのチョコ、夜にメシ食ってからあげたほうがいーぞ?」
悟空「ふぇ?なんで〜?」
捲簾「ん?その方が金蝉も都合が…あー、いやいや。悟空も腹減らないですむしな(ニヤッ)」
悟空「え?ごはん食べたら、すぐにお腹減らないけど??」
捲簾「いや、その後…がな」
悟空「その後?(首傾げ)」
捲簾「ま、金蝉パパに優し〜くシテもらうんだぞ〜♪」
悟空「…よく分かんない。金蝉はいっつも優しいよ?」
捲簾「あ、そ。あの金蝉も小ザルちゃんにだけはお優しいのね〜ん」
悟空「うんっ!」
捲簾「…なーんか言っててバカらしくなってきた」
悟空「そういえば、ケン兄ちゃん。今日はお仕事いかないの?」
捲簾「え…(ギクン☆)」
悟空「さっき、お仕事する場所通ったら、昨日のおじさんたちとかが『参ったなぁ』とか『大将コッチ来なきゃ被害が出なくて済むんだけど』とかゆってたよ?」
捲簾「ア〜イ〜ツ〜ら〜〜〜っっ!!」
悟空「んでね?おじさんたちが『大将、今日はお休みしてくださいね!って言う前に休むつもりでしょうけど、くれぐれもお願いします!』ってケン兄ちゃんに伝えてくれって」
捲簾「ちっくしょーっ!みんなして逃げやがって…(涙)」
悟空「逃げる?誰から逃げるの??」
捲簾「…大人には色々あるんだよ(溜息)」
悟空「ふぅん…」
捲簾「そういや、悟空。今日天蓬に会わなかったか?」←探り
悟空「天ちゃん?会ってないよ。それに金蝉が今日だけは天ちゃんに会うなって…何でだろ?」
捲簾「ちっ…金蝉まで逃げる気か」
悟空「あ、金蝉に早く帰ってこいってゆわれたんだ!じゃ、ケン兄ちゃん俺帰るね〜」
捲簾「おー、またな〜」

ばたばたばた

捲簾「よし、とりあえずカギは締めないと!」

カチッ☆

捲簾「…別に天蓬がキライになった訳じゃねーし、チョコもあるんだからやってもいいんだけどな。気味悪ぃぐらい上機嫌の天蓬ってのがなぁ〜やっぱイヤだあぁぁぁ!(頭抱え)」

カラン…

捲簾「この音は…もしかして(汗)」

カラッコ☆
カラッコ☆
カラッコ☆

捲簾「うわわっ!近づいてくる〜!!便所ゲタのスキップーーーッッ!!!(錯乱)」

カラッコ。

捲簾「うううぅ…やっぱ部屋の前で止まった(怯え)」

コンコン☆

天蓬「け〜んれ〜〜〜んvvv」←悪魔襲来(笑)
捲簾「…俺は留守。俺は留守なんだ(ブツブツ)」
天蓬「入りますよ〜♪」

ガチャ☆

捲簾「しまったああぁぁっ!悟空が帰ってあっちのカギ閉め忘れた!!」
天蓬「けんれ〜ん?(キョロキョロ)」
捲簾「………。」

しーん。

天蓬「…ふぅん(微笑)」
捲簾「………。(脂汗)」

コンコン☆

天蓬「捲簾?居るんでしょう?」
捲簾『その穏やか〜な声音やめろおぉぉぉっ!!』←心の叫び
天蓬「捲簾?寝てる訳ないですよねぇ?そこで悟空を見かけましたし」
捲簾『ここここ…こっちはカギは締めたから大丈夫だよな!(震え)』
天蓬「そうですか…そういうことなら」

ミシッ…

捲簾「なっ…何だ?」

ミシミシミシッ…
ベキッ!

バッタアアアアーーーーンッッッ!!!←蹴破り

捲簾「ぎゃーーーーーっっ!!(悲鳴)」
天蓬「おや?扉外れちゃいましたか(ニッコリ)」
捲簾「………。(ガタガタガタ)」
天蓬「捲簾…そんな布団被って隠れてるつもりですか?」
捲簾「べっ…別に…隠れてるとかじゃねーっ!(怯え)」
天蓬「そうですか?なら捲簾の可愛い顔見せて下さいよvvv」
捲簾「や。(即答)」
天蓬「…どうしてですか?」
捲簾「きょっ…今日は…体調悪ぃし!」
天蓬「………捲簾?(黒笑顔)」
捲簾「いやっ…だから…(脂汗)」

ギシッ…

捲簾『ひいいぃぃぃっっ!ベッドに座るなああぁぁっっ!!!(小声)』
天蓬「捲簾…そんなに僕がイヤですか?(寂)」
捲簾「え…」
天蓬「僕が捲簾を愛していて…その気持ちを貴方に伝えるのは重荷ですか?」
捲簾「そ…それは…(焦り)」
天蓬「やっぱり…僕の独り善がりだったんですね…」
捲簾「違っ!そういうつもりじゃねーって!!(ガバッ)」
天蓬「じゃぁ、どう言うつもりなんですかvvv(ニッコリ)」
捲簾「あ…あれ?(汗)」
天蓬「いいんですよ、僕はちゃ〜んと分かってますから♪捲簾は恥ずかしがり屋さんなだけですもんね〜vvvああっ!な〜んて可愛らしいんでしょう…(陶酔)」
捲簾「てっ…天蓬?」←危険センサーmax
天蓬「あっ!もしかしてテーブルにあるの、バレンタインのチョコですよねっ!」
捲簾「え…あ…えっと…(オロオロ)」
天蓬「ああああぁぁ…捲簾からバレンタインにチョコを貰えるなんてっ!幸せ過ぎてこのままイッちゃいそうですっっ!!でも勿体ないから、捲簾のナカでイカせて下さいね〜vvv」

ガバーーーーーッッ!!!←押さえ込み

捲簾「うわわっ!天蓬!?いきなりサカるんじゃっ………あっvvv」←早っ!
天蓬「ふふふ…捲簾の愛にタ〜ップリ応えてみせますからね♪」
捲簾「も…好きにしろよぉ(号泣)」


とてとてとて…

悟空「金蝉、ただいま〜♪」
金蝉「…何だ?遊びに行ったんじゃなかったのか?」
悟空「う?違う…よ(そわそわ)」
金蝉「悟空?(不審)」
悟空「な…なに?」
金蝉「お前、何を隠してる?俺に言えねぇことなのか?」
悟空「そーじゃないけど…」
金蝉「だったら早く言え!(イライラ)」
悟空「まだダメなのっ!」
金蝉「あー?どういうコトだ??」
悟空「まだナイショなのっ!後で金蝉ビックリさせるんだから、今はダメ〜〜〜〜〜ッッ!!」←ダッシュ逃走
金蝉「おいっ!悟空!?」

バタンッッ!!

金蝉「俺をビックリ?何だそりゃ??(眉顰め)」

悟空「はぁ…ビックリした(溜息)」

カサッ…

悟空「だってケン兄ちゃんにゆわれたもんな…夜に金蝉にあげろって」


そして夜。

金蝉「おい、悟空」
悟空「ん…?」
金蝉「こんな所で寝るんじゃねー、風邪引くだろ」
悟空「あれ?…俺寝ちゃってたの?(コシコシ)」
金蝉「夕飯食った後に絵本見ながらな(苦笑)」
悟空「そっか…何かお腹一杯になったら眠くなっちゃって」
金蝉「そんなに眠いなら寝室行って、ちゃんと布団掛けて寝ろ」
悟空「…金蝉は?」
金蝉「あ?俺はまだ眠くねーよ」
悟空「じゃぁ、俺も起きてるっ!」
金蝉「ばぁか、ムリするな。子供はとっとと寝ろ」
悟空「やっ!金蝉が起きてるなら俺も一緒に起きてるもんっ!!」
金蝉「何ムキになってんだ?」
悟空「だって、今日はバレンタインデーだってケン兄ちゃんが…」
金蝉「バレンタインデー?何だそれは??」
悟空「あっ!そうだ!!ちょっと待ってて〜♪」

バタバタバタ〜

金蝉「おいっ!?悟空…何なんだ一体??」

ガサガサ…

悟空「ふぅ…忘れちゃうトコだったぁ」

とてとてとて

金蝉「人の話も聞かねーで、いきなり居なくなるんじゃねーよ(溜息)」
悟空「あ、ゴメン(しゅん)」
金蝉「まぁ、いい。それで、バレンタインデーっていうのは何なんだ?」
悟空「あっ!うん…はいっ!!(ずいっ)」
金蝉「…お前、俺の話聞いてねーのか?(頭痛)」
悟空「ほぇ?なにが??(首傾げ)」
金蝉「俺はバレンタインデーってのが何だって聞いてんだよ。それで何で袋が出てくるんだ!?」
悟空「だってバレンタインデーでしょ?だからこれ金蝉にあげるのvvv」
金蝉「だからっ!あ〜〜〜〜(イライラ)」
悟空「今日は…その…一番大好きな人にチョコあげる日だって(真っ赤)」
金蝉「………………何だって?」
悟空「えと…だから俺、金蝉にチョコあげたくって」
金蝉「お前、チョコなんかどこで…」
悟空「ケン兄ちゃんに教えてもらったのっ!ケン兄ちゃんも天ちゃんにあげるから一緒に作ったんだ〜♪」
金蝉「それで捲簾のところに行ってたのか」
悟空「うんっ!天ちゃんにケン兄ちゃんそういうの上手だって聞いて」
金蝉「…悟空をダシにしやがったな(怒)」
悟空「俺がダシ??」
金蝉「何でもねーよ。それで、お前がコレを作ったのか…俺の為に」←ご満悦
悟空「うんっ!貰ってくれる?(首傾げ)」
金蝉「…俺のモンなんだろーが」
悟空「えへへ…金蝉だぁ〜い好きvvv(ぎゅっ)」
金蝉「フン…それにしても、随分大きいな?」
悟空「そうかな?金蝉にいっぱい食べてもらいたくて!俺すっげー頑張ったんだぞ!それにケン兄ちゃんに教わったとおりにやったし(ぐぅ!)」
金蝉「まぁ…アイツが見てたんなら大丈夫か(ボソッ)」
悟空「え?なにが??」
金蝉「何でもねーよ。開けてもいいか?(苦笑)」
悟空「う…うんっ!(どきどき)」

シュル…
カサカサ…

金蝉「……………………。(汗)」
悟空「どうどう?上手くできてるでしょ?(ニコッ)」
金蝉「これは…チョコなのか?(不安)」
悟空「え?チョコだよ?なんで??(きょとん)」
金蝉『どー見てもデカイ泥団子か、●ンコにしか見えん』←おい。
悟空「金蝉っ!食べてみて?(ニコニコ)」
金蝉「あ…いや、夕飯食ったばかりでまだ腹が…(脂汗)」
悟空「…こんぜん、食べてくれないの?(うるうる)」
金蝉「うっ!」
悟空「俺…こんぜんに食べてもらおうと思って、いっしょうけんめい作ったのに…うぇっ(涙)」
金蝉「わっ…分かったっ!食うから!泣くんじゃねーよ!!(ヤケ)」
悟空「ほんと?」
金蝉「あ…ああ(ゴクッ)」←決死の覚悟

じー…。

悟空「…こんじぇん(号泣)」
金蝉「分かってる!」

ぱく。

悟空「どう?(どきどき)」
金蝉「…旨い」
悟空「ほんと〜!?(嬉)」
金蝉「ああ、甘さも丁度良いし、香りもいいな…酒が入ってるのか?」
悟空「うん。ケン兄ちゃんが入れてた〜♪でも俺も食うだろうからちょっとにしたって(ニコッ)」
金蝉「そうだな。さすがにこんなには俺も食いきれねー(苦笑)」
悟空「よかったぁ…金蝉が食べてくれて」
金蝉「そういや…悟空は俺が一番好きなのか?」
悟空「え?俺金蝉がいっちばん大好き〜vvv」
金蝉「…そうか(微笑)」
悟空「あ!そうだ!!あと『ばれんたいんの掟』があったんだ!!」
金蝉「ばれんたいんの掟ぇ?何だそりゃ??」
悟空「んとね?天ちゃんが教えてくれたの。金蝉がチョコ食べたらやらなきゃいけないコトなんだって!」
金蝉「…天蓬が?(不審)」
悟空「ちょっと待ってね?準備するから」

ゴソゴソゴソ…

悟空「えーっと…コレを髪にむすんで…あれ?」
金蝉「リボンなんかどーすんだ?」
悟空「コレを髪にむすばなきゃいけないの!」
金蝉「髪に結ぶのか?貸してみろ」

シュルッ
キュッ。

金蝉「これでいいのか?」
悟空「うんっ!で…えーっと…どーやんだっけ?(首傾げ)」
金蝉「おい、別に天蓬の言うことなんか訊かなくっても…(溜息)」
悟空「あっ!そうだ、思い出した〜♪」
金蝉「ったく…」
悟空「金蝉、ちょっと乗ってもいい?」
金蝉「何だ?抱っこしてぇのか?」
悟空「んしょ…で、手を金蝉の首に回して〜」
金蝉「???」
悟空「えと?『金蝉…チョコの後は俺もおいしくいっぱい食べてねvvv』だっけ?(首傾げ)」

ぷちん。←理性

金蝉「……………。」
悟空「あれ?金蝉?こんぜーん??(きょとん)」

ガシッ!
ひょい。
すたすたすたすた

悟空「あれ?金蝉??眠くなったの〜?」

バタンッッ!!!

悟空「あれ?え?ちょっ…こんぜん?やっ…ちょっと待っ…ああんっvvv(悶)」
金蝉「残らず美味しく喰ってやるから安心しろ!(ニヤッ)」
悟空「え?食べるって…うそっ!?やぁんっっ!!」