ナゾの大改装
捲簾「なぁ、天蓬」
天蓬「何ですか、捲簾?」
捲簾「いつの間にココって改装したんだ?」
天蓬「さぁ…いつでしょう?でもこれって改装っていうんですかねぇ」
捲簾「なーんか、宮中張り巡らされてるよな?配管っつー感じだけど、それにしちゃー思いっきり見えてるし、やたらデカイし…」
天蓬「そうですねぇ…かといって宮中の装飾、というのとはかけ離れてるようですし」
捲簾「だよなぁ…お前金蝉になーんにも聞いてねーの?」
天蓬「捲簾…僕は今回あなたと一緒に下界に出陣してたんですよ?あなたが知らないことを僕が知っている訳ないでしょう?」
捲簾「そりゃそうだな。でもこれだけのモン、結構時間かかったんじゃねーのか?(キョロキョロ)」
天蓬「んー…何だか水が流れている音がしませんか?それに宮中の上だけを通ってる訳ではないみたいですよ?ホラ、あの辺…」
捲簾「どこどこ?んーっと…ああ、何か下ってるみてぇだなぁ」
天蓬「まぁ…こんなことするのは観世音菩薩でしょうけど、またどんな趣向なんでしょうねぇ」
捲簾「観音もほっんとヒマつぶしには手間を惜しまねーもんな〜、もっとも本人はなーんにもしねーけど」

バタバタバタバタ

捲簾「……天蓬、今のは悟空だよな?」
天蓬「……そのようですね」
捲簾「何でハダカで走り回ってるんだ?それにまたデッカイ輪っか付けて??」
天蓬「あれは浮き輪って言うんですよ。水の中で足が着かない人とかが遊ぶのに使うモノです」
捲簾「ふーん…じゃぁ悟空は水遊びしてるっつーことか?(首傾げ)」
天蓬「でも水遊びするならココでハダカになる必要はないでしょう?悟空が遊べる様な水場なんてココから少し離れてますし(思案)」

スタスタスタスタ

天蓬「おや?金蝉っ!」
金蝉「ああ、丁度いい。チビ猿見かけなかったか?(息切れ)」
捲簾「それならちょっと前にその先の回廊を走り抜けてったぞ?」
天蓬「……全裸で(ボソッ)」
金蝉「っんだとぉ!?あんのバカ猿ーーーっっ!!(激怒)」
天蓬「一体どうしたんですか?」
捲簾「それにこの配管…なんな訳ぇ?」
金蝉「配管?……いつの間に!?」
天蓬「気付かなかったんですか?こんなにこの宮中至る所に張り巡らされているのに(呆れ)」
金蝉「2〜3日部屋から出ていなかったからな(憮然)」
捲簾「へぇ、そんなに仕事してたっつーの?」
金蝉「違う。悟空が風邪をひいて寝込んでたんだ」
天蓬「悟空がですか?」
捲簾「ほほぅ〜、で愛しの小ザルちゃんをずーっと看病してた訳だ(ニヤッ)」
金蝉「貴様はこんなトコでうろついてねーで仕事してこい!!(激怒)」
天蓬「まぁまぁ、落ち着いてくださいよ。でもさっき見かけた悟空は元気良く走り回ってましたけど」
金蝉「…3日無理矢理ベッドに寝かしつけてたから、具合が良くなった途端勝手にフラフラ出歩きやがって!今日ぐらい大人しくしてろと説教したんだが…」
天蓬「ああ、ちょっとあなたが目を離した隙に脱走したんですね?悟空は(苦笑)」
捲簾「3日ガマンしただけでも大したもんじゃねーの?小ザルちゃんにしてはさ」
金蝉「ったく…どこに逃げやがったんだか(溜息)」

ざぱざぱざぱざぱ〜

捲簾「な…何の音だ??」

ざざざざざざざぁ〜

悟空「きゃははははは〜っっ!!」

ざぱざぱざぱざぱ〜

天蓬「今通り過ぎたの…悟空でしたよね?」
捲簾「あ…ああ、あの配管の上を滑っていったよなぁ??」
金蝉「………。(怒)」

ざっぱーーーーんっっ!!

悟空「うわあぁぁ〜っっ!!!」

ブクブクブクブク…

菩薩「おーおー、すっげー飛んだなぁ〜」
二郎神「…よろしいんですか?(頭抱え)」
菩薩「いーじゃねーか。チビも喜んでるんだし(にやっ)」

カツカツカツカツ

金蝉「おい、ババァ!何だこれはっっ!!(激怒)」
菩薩「お?ウルセー飼い主がきやがったか」
天蓬「これは…また随分と大胆なことしましたねぇ(感嘆)」
菩薩「ふふん、おもしれーだろ?チビが暇そうにしてたからな。ウォータースライダーっつーのを作ってみたんだ」
金蝉「この前は蓮池改造して波立てて、今度はこれか?ふざけんのもいい加減にしやがれっ!!」
天蓬「この前?前にもこんなことしたんですか??(呆れ)」
菩薩「ああ?池戻すのメンドーだったからそのままにしておいたんだがな。この前のよりも楽しいだろ?チビ」
悟空「うんっ!おもしろ〜い♪(ぷかぷか)」
金蝉「面白いじゃねーっ!お前は昨日まで寝込んでたんだぞ!?また酷くなりてーのか、このバカッ!!」
悟空「もぅだいじょーぶだもぉん…」
金蝉「こっ…の…いいから上がって来いっ!!」
捲簾「ふーん…水も入れ替えてあるんだなぁ。俺もさっきのやりてぇな〜(ぷかぷか)」
天蓬「捲簾…いつの間に水の中入ったんですかっ!?」
悟空「ケン兄ちゃんはおっきいからムリだよぉ」
捲簾「そっか…やっぱ悟空に合わせて作ってあるんだしなぁ」
菩薩「ほぅら、喜んでるヤツがいるんだからいいじゃねーか。あんま煩く言ってるとお前らハゲるぞ?(にんまり)」
天蓬「捲簾?早く上がりましょうね(ニッコリ)」←笑ってない
金蝉「おい、バカ猿!さっさとあがらねーと1週間おやつ抜きにすんぞっ!!」
捲簾「えー、気持ちいいんだからいーじゃねーかよ〜」
悟空「いーもぉ〜ん…お姉ちゃんトコでおやつ食うモン」
天蓬「捲簾…僕はこの場でお仕置きしても一向に構わないんですよ?(微笑)」
捲簾「うげっ!でっ…出るっ…出るってば(ザブザブ)」
金蝉「だったらもう帰ってこなくていいぞ(憮然)」
悟空「えっ!?やっ…やだよぉっ!こんぜん〜ッッ!!(ザブザブ)」
菩薩「ちっ…切り札だしやがって」
金蝉「ったく…こんなに冷たくなってるじゃねーかっ!(ふきふき)」
悟空「ごめんなさい…(涙目)」
天蓬「全く…あなたまで一緒になってどうするんですか。ほら、早く身体拭いて下さい(バサッ)」
捲簾「あー暇つぶしになるって思ったんだけどなぁ」
天蓬「捲簾…あなた全裸で入ってた…んですね(ゴクン)」←あ。
捲簾「え??(ゾクゾクッ)」
天蓬「金蝉、僕たち急用が出来ましたので!さ、早く帰りますよっ!!(ぐいっ)」
捲簾「はぁ?な…何だよ??って…まさかっ!?(脂汗)」
天蓬「こっちの用事が終わったらまた伺いますからっ!」
捲簾「うわああぁぁぁっ!助けろ金蝉っ!?(ジタバタ)」
金蝉「…知るか(呆れ)」
悟空「天ちゃんとケン兄ちゃん、どーしたのぉ?(きょとん)」
菩薩「天蓬が今度は捲簾に溺れてーんだとよ(にやっ)」
悟空「おぼれ??」
金蝉「ガキに余計なこと教えんじゃねーよっ!」
菩薩「あー、二郎神。もう水流止めちまっていいぞ?(ひらひら)」
二郎神「はい、承知しました。それとお茶の準備が出来てますが、こちらにお持ちしましょうか?」
菩薩「ああ、そうしてくれ。おい、お前ら茶ぁしてくだろ」
金蝉「てめぇと優雅に茶ぁしてるヒマなんかねーんだよ」
菩薩「チビを探しに来るヒマはあるんじゃねーか。どーせ判押すだけだろ?」
金蝉「そのくだらねー仕事持ってくるのはどこのどいつだ(怒)」
菩薩「それにチビも茶ぁ飲んで、身体温めた方がいーだろ?」
悟空「こんぜん、俺…くしゅんっ!」
金蝉「…ちっ!」
菩薩「おい、チビ。今日のおやつはマンゴープリンだぞ〜」
悟空「わぁい!プリン好き〜vvv」
金蝉「ほら、ちゃんと服を着ろ!」
菩薩「さてと…次は何作るかな〜♪おい、チビ。今度は何で遊びたい?(ニヤリ)」
悟空「うーんとねぇ…」
金蝉「ババァ、いい加減にしやがれっ!!」



菩薩サマの優雅な1日
菩薩「おい、二郎神。お前細かい作業が好きだよなぁ(にやり)」
二郎神「観世音菩薩…またそのようなモノを」
菩薩「ヒマでしょうがねーんだよ。ま、ちょっとした暇つぶしにはなるだろうよ、ん?全く俺サマんトコの女官達はよーく分かってるよなぁ〜♪」
二郎神「はぁ…(頭抱え)」

スタスタスタ

ひそひそひそ…くすくす…

金蝉「……何なんだ、一体(眉顰め)」

バンッ!

金蝉「おい、ババァ。書類持ってきたぞ(不機嫌)」
菩薩「おー、早かったな〜。そこに置いとけ」
金蝉「ちったーてめぇも動け(怒)」
菩薩「おいおい、何だよ…随分と機嫌悪いじゃねーか?」
金蝉「…おい、何か企んでるんじゃねーだろーな?」
菩薩「ん?何の話だ??」
金蝉「やけに女官達が…俺を見て笑ってる様な気がする」
菩薩「そうか?随分と自意識過剰じゃねーか。それこそ俺だって女官共の普段話してる話題の内容までは関知してねーよ」
金蝉「本当に何にもねーんだな?(チラッ)」
菩薩「そんなに気になるんなら俺じゃなくて女官共に訊けよ」
金蝉「ちっ…」
菩薩「そう言えば…チビはどうした?今日は静かじゃねーか」
金蝉「…猿はおやつの時間まで昼寝だ」
菩薩「ふぅん…じゃぁ後で遊び来る様に言ってくれ。うちの女官がさっき下界から戻ってきたんだが、チビにって菓子をいっぱい持って帰ってきたんでな。生菓子もあるみてーだからさっさと食わねーとマズイだろ?」
金蝉「フン…覚えてたらな」
菩薩「あ、そうそう。西方軍のやんちゃ坊主は今こっちにいるのか?」
金蝉「捲簾のことか?昨日悟空と遊んでたらしいからいるだろう」
菩薩「ふぅん…じゃ変わりモンの美人も一緒か」
金蝉「…アイツらに何の様だ?(不審)」
菩薩「んー?さっきの下界に行ってたうちの女官が、下界詰めの西方軍のヤツらから何か荷物を頼まれて持ってきたらしいんでな。渡すなら大将だろ?もっとも軍のこととは関係なさそうなモノらしいんで、天蓬の方に渡した方がいいのかとも思うんだけど」
金蝉「アイツは…またガラクタを頼んでたのか(呆れ)」
菩薩「よくは知らねーが、女官が持ってこれるモノなんだからたいした重さでもなかったみたいだが?
本人も何かは訊いてない様だし」
金蝉「だったら天蓬に直接言え。俺は伝書鳩じゃねー」
菩薩「どーせしょっちゅう来るんだろ?連中は。ついでに言うぐらいいーだろうが」
金蝉「覚えてたらな」

バタンッ!

菩薩「ふふふ…」
二郎神「観世音菩薩…おやめになったほうが宜しいのでは」
菩薩「あー?ここまで準備したんだぞ。ヤるに決まってんだろ?それにアレもなかなか面白いモンだしな(ニヤ)」
二郎神「はぁ…確かにそうかもしれませんが」
菩薩「おい、誰かいるか?」
女官「何でございましょう?」
菩薩「ああ、お前ならうってつけだな…捲簾大将を呼んできてくれ。あ、くれぐれも天蓬元帥には気づかれないようにな(にっ)」
女官「はい、かしこまりました(ニッコリ)」
菩薩「おい、二郎神。アレもこっち持ってきておけよ」
二郎神「分かりました(溜息)」
菩薩「さてと。準備でもするかな…くくく」←怪しげ


捲簾「なぁ〜んで、俺に観音が?天蓬じゃなくって??(首傾げ)」
女官「私は観世音菩薩様より言いつかっただけですので、内容までは…」
捲簾「ふぅん…ところでさ、今晩ヒマ?(にっ)」
女官「あ、天蓬さまっ!」
捲簾「えっ!?(ビクッ)」
女官「ふふ…冗談ですわ。観世音菩薩様から捲簾様に何か言われたらそう言う様に教えて頂いたものですから(微笑)」
捲簾「ったく…余計なことを(憮然)」
女官「こちらの方でお待ちいただけますか?…今観世音菩薩様は謁見中ですの。すぐお茶の用意をいたしますね」
捲簾「お構いなく〜(ひらひら)」

きょろきょろ。

捲簾「ふーん…同じ宮でも金蝉トコと違ってゴージャスだな。もっともアイツがこんな部屋住む様なガラでもねーか。どうせ悟空が散らかすんだし(苦笑)」
女官「お茶をお持ちいたしました。ただいま観世音菩薩様のほうも謁見が終わったということですので、もう少々お待ち下さいませ(ニッコリ)」
捲簾「はいはい、美人の頼みは何だって聞きますよ(にっ)」
女官「まぁ…捲簾様ったら口がお上手ですこと」
捲簾「あれ?俺は本当のことしか言わないんだけどな♪それで今晩だけど…」
女官「あ、お茶が冷めてしまいますので召し上がってください。私は仕事に戻りますので失礼します(微笑)」
捲簾「ちぇ…逃げられたか。結構タイプだったんだけどな〜」

ゴクン。

捲簾「はぁ…しっかし、観音の用件って何だ?全然分かんねーんだけどな」

ゴクン。

捲簾「おっせーなぁ…眠くなってきたじゃねーかよ…ねむ…く…」

パタッ☆

捲簾「ぐーーーー。」

ひょい。

菩薩「お、効いたみてぇだな(ほくそ笑み)」
二郎神「…お気の毒に(涙)」
菩薩「おい、二郎神。コイツをソファの方へ移動してくれ」
女官「観世音菩薩様、例のモノはこちらへ持ってきた方が宜しいでしょうか?」
菩薩「ああ、それと何人か人手を集めてくれ。早くしねーと天蓬が嗅ぎつけるからな…それにチビも来ちまう」
女官「かしこまりました。では早速♪」
菩薩「おーおー、うちの女官共はノリがよくっていいね〜♪」
二郎神「はぁ…どうなることやら(頭痛)」


コンコン☆

天蓬「捲簾いますか?」

ガチャ☆

天蓬「けんれ〜ん?留守ですかね??」
女官「あら、天蓬様」
天蓬「捲簾は留守ですか?(ニッコリ)」
女官「ええ、先程まではいらしたんですけど、観世音菩薩サマのお使いの方がいらしてお出かけになりましたの」
天蓬「観音が…捲簾に?(眉顰め)」
女官「あ…あの…捲簾様に何かあったのでしょうか…」
天蓬「いえいえ、そうでしたか。それじゃ僕は観音の宮に行ってみます(ニッコリ)」


菩薩「ほら、これが取説だ。しっかり動かしてくれよ(ポイッ)」
二郎神「えーっと…この蓋を開けて…ふむふむ…で、これをココに入れると…」
女官A「どれがいいかしらねぇ…こっちかしら?(ワクワク)」
女官B「それよりも意外性でこっちの方がいいんじゃないかしら?(ドキドキ)」
菩薩「あーん?この際両方でいいぞ(にやっ)」
女官A&B「きゃーっっvvv」
菩薩「あとアレは持ってきてるか?」
女官A「はい、こちらに」
菩薩「ふふん…白けりゃいいんだからな」

パタパタパタ

女官C「観世音菩薩サマ!」
菩薩「おー、どうした?」
女官C「天蓬様がこちらにいらっしゃいました!」
菩薩「ちっ…嗅ぎつけるのが早ぇな」

スタスタスタ

菩薩「よぅ、天蓬。俺サマに何か用か?」
天蓬「捲簾がこちらにおじゃましてると訊いて伺ったんですが?」
菩薩「あー、大将か?惜しかったな、お前さんと入れ違いでちょっと前に帰ったが」
天蓬「…何でも捲簾を呼んだのは菩薩とか?一介の軍人にどんな用事があったんです?(探り)」
菩薩「おーおー、恐ぇな。そう勘ぐるなよ、大したことじゃねーんだから。俺んトコの女官がさっき下界から戻ってきたんだがな。お前らのとこの西方軍のヤツに頼まれて荷物を持ってきたんだよ。で、ソイツを渡しただけ」
天蓬「そうでしたか…」
菩薩「おっと、丁度よかった。お前にって荷物もあったな…おい!さっきのヤツ持ってこい」
女官C「お持ちいたしました。こちらの物を天蓬様にとお預かりしてきました」
天蓬「ああ…探しておく様に頼んでいた物です。ありがとうございます(ニコッ)」
菩薩「随分軽い物のようだが?何が入ってるんだ?」
天蓬「私的な物ですので(ニッコリ)」
菩薩「ふん…相変わらず食えねぇヤツだな」
天蓬「それじゃ捲簾は帰ったんですね?」
菩薩「ああ。ただしその後あの暴れん坊がどこで寄り道してるかまでは関知してないぞ(にやにや)」
天蓬「今追いかければ捕獲可能ですね…それでは(ペコリ)」
菩薩「ごくろーさ〜ん♪(ひらひら)」

ガタッ☆

菩薩「さってと!バレねーうちに始めちまうか。おい、二郎神準備できたか?」
二郎神「はぁ…あのぉ、本当にやるんですか?」
菩薩「当ったり前だろ?ここまでお膳立てしたんだぞ?ほら、それこっちに寄越せ」
二郎神「あああぁぁ〜(頭抱え)」
女官A「観世音菩薩サマ、準備できました♪」
菩薩「そっかそっか。そんじゃお前達は持ち場へ戻って良いぞ、ご苦労だったな」
女官A&B「それでは失礼いたします」
菩薩「さて…どーしてやろうかなぁ?捲簾(にやっ)」


二郎神「こちらの方は準備できましたが?」
菩薩「そんじゃ二郎神、とりあえずコイツを全裸に剥け」
二郎神「はぁ?その必要があるのですか?」
菩薩「骨格さえ記憶すれば後は簡単だろ?いちいち動かすのも面倒くせーしな」
二郎神「そうですか?それでは…(ごそごそ)」
菩薩「ちゃっちゃとやれよ?早くしねーとチビが来ちまうからな」
二郎神「…こちらでよろしいので?」
菩薩「フン…軍人のクセに痩せてんな。まぁ、あるべき筋肉はついてるみてぇだがな…それに随分と天蓬のヤツはご執心の様だ。こんなに痕付けまくって…余裕がねーのな、くくくっ」
捲簾「…っくしゅ!」
菩薩「っと、さっさと済ますか。二郎神ソレよこせ」
二郎神「はい」
菩薩「で、女官共の用意したヤツは?」
二郎神「こちらのようですが(困惑)」
菩薩「………ぷっ」
二郎神「全く…近頃の若い娘は(ぶつぶつ)」
菩薩「ジジくせぇな、お前。しっかし…これは天蓬の反応が楽しみだな(にっ)」

とてとてとてとて…

悟空「お姉ちゃ〜んっ!おやつ貰いに来たよ〜(ヒョコ)」
菩薩「おー、来たかチビ。用意は出来てるぞ(どさっ!)」
悟空「うっわあぁぁっ!すっげーいっぱい〜vvv」
菩薩「全部持っていっていいぞ」
悟空「お姉ちゃんありがとーっ!!」
菩薩「ふふん…ところでチビ、おやつは食ってきたのか?」
悟空「うん、今日のおやつは月餅とプリンだったの」
菩薩「そっかー…残念だな。チビの為に果物がドッサリ載った杏仁豆腐と胡桃餅を用意してたんだが…」
悟空「えっ!?食べるぅ〜(涎)」
菩薩「そっかそっか、そんじゃ向こうの部屋に準備させてあるから行くか」
悟空「わぁ〜いっ!!(ピョンピョン)」
菩薩「今日のお茶は桃の茶でな、少し甘いからチビは好きかもしれんぞ?」
悟空「わぁ…すっげぇいっぱいvvv」
菩薩「遠慮しねーで全部食っていいぞ」
悟空「うんっ!いっただっきまーっす♪(ガツガツ)」
菩薩「おいおい、誰も取りゃぁしねーから落ち着いて食え(ふきふき)」
悟空「おいし〜vvv」
菩薩「おい、二郎神(ちょいちょい)」
二郎神「は、何でございましょう?」
菩薩「さっきのな…男手使ってテキトーな処に転がしてこい。どうせすぐにヤツが見つけるだろう。くれぐれも人目を避けてな(ひそひそ)」
二郎神「承知しました」
女官「お茶をお持ちいたしました」
悟空「ほえ…すっげー甘くってイイ匂い〜♪(クンクン)」
菩薩「だろ?これも最近下界から持ってきたんだ。熱いから気を付けろよ」
悟空「ホントだぁ…お茶なのに甘い」
菩薩「気に入ったか?何なら分けてやるからそれも持っていけ」
悟空「ホント?ありがとーっ!金蝉にも飲ませてあげたいなぁ(ニッコリ)」
菩薩「金蝉のしつけも大したモンだな…くくく」
悟空「しつけ??(首傾げ)」
菩薩「あー、イイお父さんしてるなってコトだ。それより、金蝉は今日も仕事か?」
悟空「うん…何か難しい顔して紙見てる。俺ホントは金蝉といっぱい遊びたいんだけど、すぐ怒鳴るしぶつしさ…でもねっ!俺がずーっと言ってると金蝉遊んでくれるんだぁ(ニコニコ)」
菩薩「へぇ…また大した甘やかしぶりだな(笑)」
悟空「それで…ね…」

がこっ!!

菩薩「おいおい、急激だな(呆れ)」
悟空「ぐーーーー…(熟睡)」
女官「観世音菩薩サマ?」
菩薩「ああ、俺が抱えていく(ひょい)」
女官「悟空ちゃんにはコレが似合うと思うんですけど〜(ぴら)」
菩薩「ぷーーーーっっ!!(涙目)」
二郎神「菩薩、仰せの通り捲簾殿の私室の近くに寝かせてきました」
菩薩「おお、ちょうどいい。今度はコッチだ」
二郎神「はぁ…まだなさるのですか?」
菩薩「両方やんなきゃ意味ねーだろ?さてと、脱がすか。おい二郎神、コイツの枷を取れ(ゴソゴソ)」
二郎神「承知しました(カチャカチャ)」
菩薩「…全く、天蓬といい金蝉といい、どーして余裕がねーのかねぇ〜。チビまで痕だらけじゃねーか(呆れ)」
二郎神「よろしいのですか?こんな小さな御子に…」
菩薩「小さくってもコイツは頑丈だからな。それに無理矢理って訳じゃねーだろ?」
二郎神「そうですが…」
菩薩「…よし、インプット完了。さてと、どんなポーズにするか…さっきはアレだったからなぁ〜♪とりあえずカメラ寄越せ」
二郎神「また念写ですか?せっかくのカメラなのに、そのまま愛らしい御子の姿を撮って金蝉殿にお渡しすれば宜しいじゃないですか…(頭抱え)」
菩薩「せっかくのカメラだから普通に撮ったらつまらねーだろ?俺サマが(ニヤ)」
二郎神「どーしてそう波風をお立てになるのがお好きなんですか」
菩薩「退屈だからに決まってんじゃねーか?」
二郎神「はぁ…(溜息)」
菩薩「んっ!…こんなモンだな。二郎神、コイツを現像するように誰か下界に使いを出せ」
二郎神「現像してもらえますかねぇ」
菩薩「グダグダ抜かしたら金でも握らせろ」
二郎神「……承知しました(ガックリ)」


悟空「んー…(ぱち☆)」
菩薩「よぉ、よく寝てたな」
悟空「あれぇ?俺寝ちゃってたの?(コシコシ)」
菩薩「腹一杯になって眠くなったんだろ?おやつ食ってる途中でな(にや)」
悟空「あーっ!俺まだ全部食ってなかったのに〜」
菩薩「くくく…騒ぐだろうと思って、残ったヤツは持って帰れる様に詰めてやったぞ」
悟空「ホント?お姉ちゃんありがとう♪」
菩薩「そろそろ帰らねーと、金蝉が煩く押し掛けてくるな。結構荷物多いが持って帰れるか?」
悟空「うん、大丈夫〜!だっておやつだもんっ!!」
菩薩「そっか。んじゃま、転ばねーように帰れよ」
悟空「うんっ!そんじゃお姉ちゃんまたね〜」
菩薩「おう…またな(ニヤリ)」

たったったっ

悟空「こんぜん、ただいま〜♪」
金蝉「遅いっ!(不機嫌)」
悟空「うっ…ごめん…(しゅん)」
金蝉「…随分貰ってきたんだな」
悟空「うん、いっぱい貰ったっ!今日おやつに貰って、残っちゃったのも入れてくれたの〜♪おいしかったぁ…(ウットリ)」
金蝉「お前…ここでもおやつ食ったクセにババァのトコでも食ったのか?(呆れ)」
悟空「だってお姉ちゃんトコまで走ったらお腹空いちゃったし、すっげーおいしそうだったから」
金蝉「でもお前、おやつ残したのか?珍しいな…」
悟空「なんかさぁ…食べてる内にスッゴク眠くなっちゃって。食べながらお昼寝しちゃったみたい」
金蝉「食べながら?(眉顰め)」
悟空「うん…おやつ食べてて『おいしいなぁ』ってのは覚えてるんだけど、気が付いたらソファでお昼寝してたの」
金蝉「………。(思案)悟空、ちょっと来い」
悟空「なぁに?金蝉(とてとて)」

じいいぃぃぃー…。

悟空「な…なに?(キョトン)」
金蝉「外見は何ともねーか。身体どこかおかしくはねーか?」
悟空「からだ?ううん、何ともないよ?」
金蝉「ちょっと服、バッと上げてみろ」
悟空「えーーーっっ!?だってだって…まだごはん食べてないし、お風呂だって入ってないよ?(真っ赤)」
金蝉「バカッ!勘違いしてんじゃねー(赤面)」
悟空「え?違うの??」
金蝉「そーじゃねー!全く…いいから服上げて身体見せろ」
悟空「…こう?(ピラッ)」
金蝉「………これといって何ともねーか。違う場所にもついてねーし」←おい。
悟空「なにが?」
金蝉「ババァが悪巧みしてるかと思ったんだが…俺の気のせいか(溜息)」
悟空「ねーねー!なにが〜!?(くいくい)」
金蝉「ウルセー!ババァがコレを付けてねーか確認したんだよ(グイッ)」
悟空「ひゃんっ!!」

しーん…。

悟空「あ…(真っ赤)」
金蝉「悟空、ちょっと来い」←不穏
悟空「やだもん…まだごはん食べてないし…(上目遣い)」
金蝉「後で好きなだけ食わせてやるから、来い」←余裕ゼロ
悟空「やーっ!前もそんなこと言って朝までごはん食べれなくて、俺すっげー腹減って死にそうだったもんっ!」
金蝉「ちっ…余計なこと覚えてやがる」

ぐうううぅぅぅ〜

悟空「…腹減った(涙)」
金蝉「わかった…先にメシ食えばいーんだろ?(頭痛)」
悟空「わぁ〜い!ごはん〜ごはん〜vvv」
金蝉「ったく…バカ猿(溜息)」


天蓬「……れん!捲簾っ!!起きてくださいよ(ユサユサ)」
捲簾「んあ?…あ…あれ??」
天蓬「全く…随分とあちこち探したんですよ?そしたら捲簾ってばこんなところで寝てるんですから。ココまで来て寝るぐらいなら、自室に戻ればいいじゃないですか…全く無防備すぎますよ(呆れ)」
捲簾「俺…いつの間にこんなトコで?(首捻り)」
天蓬「知りませんよ〜。観音のところに行ったのでしょう?」
捲簾「あー…そうだった。それで………あれ?」
天蓬「どうかしましたか?」
捲簾「その後の記憶がねー…」
天蓬「はぁ?どういうことですか??僕もあなたの後にすぐ観音の所へ行きましたけど、下界の部下からの預かり物を受け取って、その後すぐに帰ったって訊きましたよ」
捲簾「あー、預かり物…」
天蓬「…その、あなたが尻に敷いているものじゃないんですか?」
捲簾「あぁ?そうみたい…だな」
天蓬「何人ごとの様なことを…(呆れ)」
捲簾「しょーがないだろっ!?マジで覚えがねーんだよっ!!(拗ね)」
天蓬「本当に?全然覚えがないんですか??」
捲簾「ああ…観音トコのキレーな女官と話してたことは覚えてるんだけど…」
天蓬「…女官と?(ピクッ)」
捲簾「あっ!別に観音が来るまでヒマだったから話してただけで、別に口説いてたとかそんなんじゃ(焦り)」
天蓬「…口説いてたんですね?で、他のことは忘れても口説いてたことは覚えてると…ふーーーん…(微笑)」←コワッ
捲簾「あ…いやっ…だから…最初の方しか覚えてねーってコトで…えへっ(愛嬌)」
天蓬「で?部下達からの預かり物って言うのは何だったんです?」
捲簾「いや…俺だって今気付いたんだから知らねーって」
天蓬「その袋…貸してください」
捲簾「何でだよ?俺にアイツらが寄越したモンだろーっ!?」
天蓬「僕はあなたの参謀…副官ですから、先に確認する権利があるんです。何か不都合でも?(ニッコリ)」
捲簾「……どうぞ確認しちゃって下さい(涙)」
天蓬「ふーん…何だか紙のようですね?中身」

ペリッ☆

天蓬「…手紙?各部下からですか?(眉顰め)」
捲簾「え?マジ??(ひょい)」
天蓬「僕が確認してからです!(べしっ)」
捲簾「痛ぇっ!なんだよ〜、俺宛なんだろ〜(ブツブツ)」

カサ…カサ…

天蓬「………。(無反応)」
捲簾「て…てんぽー?どーしちゃったの〜??(脂汗)」
天蓬「これは…あなたの見る必要のないモノばかりですね…どれもこれもラブレターじゃあるまいし(微笑)」←ブリザード
捲簾「そ…そーなの?(怯え)」
天蓬「全く…あなたの部下は全員揃って色ボケですか?」
捲簾「そんなこと俺に言われたって…それを言うならお前の部下でもあるだろーが」
天蓬「ええ、ですから今度こちらへ戻って来た時には徹底して教育し直さないといけませんねぇ…ふふふ」
捲簾「こっ…恐ええぇぇ…」
天蓬「モチロン、上司であるあなたも例外ではありませんよ?部下にそういう不埒な妄想を抱かせるような振る舞いをしているということですからね。まぁ、幸いにもあなたは今ココにいることですし?これからキッチリ教育して差し上げましょう(ニッコリ)」
捲簾「へ?…なっ何の話だよ…(ビクビク)」
天蓬「さ、部屋に戻りましょうか?(ずるずるずるずる)」←強引
捲簾「ぎゃーーーーっっ!!(ジタバタ)」


コンコン☆

女官「失礼します。天蓬様いらっしゃいますか?」
天蓬「…はい?何でしょう」
女官「観世音菩薩様より使いを命ぜられまして、こちらを天蓬様へお渡しするようにと」
天蓬「観音から僕に…ですか?(首傾げ)」
女官「はい。それと言伝が…『なかなかイイ出来だぞ』との仰せです(ニッコリ)」
天蓬「は?一体何のことでしょうか??」
女官「こちらをご覧になればお解りになる、とのことです…あら?捲簾様もおいででしたか」
捲簾「んー…?あっ!あの時の!!」
女官「先日は失礼を致しました。それでは私はこれで…確かにお渡しいたしました(ペコリ)」
天蓬「ご苦労様でした」
捲簾「あ〜、やっぱつれないねぇ」
天蓬「例の捲簾が口説き損ねた女官ですか?(ちろっ)」
捲簾「えっ!?あ…まぁ…ははは(誤魔化し)」
天蓬「済んだことですから、もういいですけどね。それにしても観音からって何でしょう?書物の様な感じですけど…さて?」
捲簾「お前、観音に何か頼んだんじゃねーの?」
天蓬「いえ?それに僕は読みたい物でしたら借りるのではなく、自分で手に入れますしね」
捲簾「そういやぁそうだよな。とりあえず包み開けてみれば?」
天蓬「そうですね」

ガサガサガサ…

天蓬「書物…ではないですね。書物に似てはいますけど(首傾げ)」

パラッ…

天蓬「―――――っっ!?(驚愕)」
捲簾「ん?どーしたん??」

パラッ
パラッ
パラッ

天蓬「これ…はっ!?」
捲簾「うわっ!?な…何だよ天蓬!お前鼻血出てるぞーっ!?(驚)」
天蓬「ちょっと黙ってて下さいっ!!(奮)」
捲簾「ど…どどどどどーしちゃった訳ぇ??(困惑)」

パラッ

天蓬「んっ!?これは…(絶句)」
捲簾「おーい、てんぽ〜?鼻血、白衣まで垂れてるぞぉ〜?」
天蓬「………捲簾?(ニッコリ)」←氷点下100度
捲簾「(ビクッ!)な…何だよ天蓬?」
天蓬「あなた、この前観音のところでナニをしてきたんですか?(無表情)」
捲簾「へ?ナニって…この前説明したろー??記憶ないけど部下からの手紙受け取って、その後気がついたら部屋の近くで寝てたって…」
天蓬「へぇ?それじゃ、コレは何なんですか?(すいっ)」
捲簾「あー?コレって…(覗き)」
天蓬「間違いようもなく、捲簾ですよね(怒)」
捲簾「んなっ!?ななななな何だコレーッッ!!(絶叫)」
天蓬「コレは軍服半分脱がされかけて、大きく脚まで開かされて…コレは身体にピッタリとした拘束服&拘束具で虐められて。コッチは全裸で物欲しそうに尻まで上げて、あげくに首輪で繋がれたりして。しかも随分とイイ顔で悦んでますよねぇ?」
捲簾「知らねーっ!俺じゃねーって!!(必死)」
天蓬「ほぅ?あなたにこんなにソックリな双子の兄弟がいるなんて初耳ですが?それに…コレッ!(ばんっ!)」
捲簾「うわっ!(跳び上がり)」
天蓬「この写真の端に写っている物…長い金色の髪。天界でこんな輝きの髪をもつ者は金蝉しかいませんけど?どういうことなんでしょうねぇ(冷笑)」
捲簾「だからっ!マジで覚えがないんだってっっ!!いくら何でも金蝉となんて…スルわきゃねーだろおぉぉっっ!!」
天蓬「そうですか…それじゃコレは何なんでしょうか?」
捲簾「俺は知らねーっ!観音に訊けよっっ!!」
天蓬「そうですね。後でキッチリ確認はしますけど、とりあえずはあなたの身体の方の確認を先にしましょうか?捲簾の身体の隅々…最奥まで確認しますよ(ニッコリ)」
捲簾「ひっ…ひいいぃぃぃ〜っっ!!(悲鳴)」


女官「失礼します…金蝉様?」
金蝉「ん?ああ、ババァのところの…またロクでもねー書類持ってきたのか?(憮然)」
女官「観世音菩薩様よりこちらをお預かりして参りましたの。返品不可との仰せです」
金蝉「あー?仕事の書類じゃねーのか??(眉顰め)」
女官「私は存じ上げませんが…金蝉様の楽しめるモノ、とおっしゃってましたが」
金蝉「楽しめるモノだと?何企んでやがんだ、あのババァ」
女官「それでは、私はこれで。失礼いたしました(ペコッ)」
金蝉「ああ、ご苦労だったな」

たったったっ

悟空「こんぜーん、今そこでお姉ちゃんトコの女官さんに会ったよ〜」
金蝉「ああ、ババァからの荷物を届けに来たんだ」
悟空「ふぅん…食い物?」
金蝉「どー見ても食い物が入ってる様には見えねーだろ(呆れ)」
悟空「なぁーんだ…じゃぁ、なになに?」
金蝉「さぁな…本のような感じだが?」

ガサガサガサ…

金蝉「何だ?これは??」
悟空「これ絵本?(ひょい)」
金蝉「よく分からんが…本なのか?」

パラッ

金蝉「○×▲□●△☆◆×っっ!?」
悟空「えっ!?こここここんぜんっ!鼻から血が出てるよおぉぉぉっっ!!(わたわた)」
金蝉「何だあぁぁっ!?これはっっ!!」
悟空「こんぜん、タオル!いっぱい血が出てるって!!」
金蝉「…一体何だってこんなっ!?」
悟空「こんぜん?何見てるの??(ひょい)」
金蝉「うわっ!お前は見なくていいんだっ!!(バッ)」
悟空「え〜?何でだよぉ??(ぷくっ)」
金蝉「いいからちょっと静かにしてろっ!」

パラッ
パラッ
パラリ

金蝉「………何だ?これは(怒)」
悟空「こんぜん、どーしたの?(首傾げ)」
金蝉「お前、最近天蓬に会ったか?」
悟空「天ちゃん?ううん、『かいぎ』とかいうやつがあって、天ちゃんトコ遊び行っても天ちゃんいないから会ってないよ?」
金蝉「じゃぁ、これは一体どういうことなんだろうな?(ペラッ)」
悟空「んー?何で俺ピラピラがいっぱいついてスケスケの寝間着着てるの?こんなの持ってないよねぇ?(きょとん)」
金蝉「そうだ…俺が与えてもいないベビードールなんかを!何でお前が着てケツこっちに向けてカワイイ顔して喘いでるんだっ!?」←ベビードール知ってるのか…。
悟空「…知らないもん」
金蝉「しかもお前が必死に握ってるコレは天蓬のヤツが着ている白衣じゃねーかっ!?(嫉妬)」
悟空「えー、そうなの?でも天ちゃん会ってないし、俺こんなカッコしてないもんっ!」
金蝉「アイツ…捲簾が居ながら俺のモンつまみ食いしやがって…っ!」
悟空「えー?つまみ食いはいけないんだよ〜!こんぜん、いっつも俺に怒るじゃん!(ぐぅ)」
金蝉「その『つまみ食い』じゃねーっ!(グリグリ)」←八つ当たり
悟空「いたっ!いたいってばぁ〜(涙目)」
金蝉「仕事どころじゃねーっ!悟空こっち来い!!本当に天蓬に何もされてねーか、俺が調べてやる」
悟空「調べる?何を??(首傾げ)」

ひょい☆

悟空「ふぇ?どこいくの、こんぜん?お散歩??」

スタスタスタ
バタンッ!

悟空「え?こっこんぜん!?そんなひっぱったら服破けちゃ…やああぁぁっっ!!(叫)」


バタバタバタバタ
ドンッ☆

天蓬「あ、失礼…金蝉!?」
金蝉「天蓬!?何でババァのところに」
天蓬「もしかして…観音からきたアレの件ですか?」
金蝉「アレって…お前の処にも何かきたのか?」
天蓬「僕の処には、それはもう可愛らしい捲簾の霰もない姿が…金蝉付きで」
金蝉「あぁ?何だって!?俺の処には悟空のとんでもねーヤツと天蓬、お前も写っていた」
天蓬「成る程…やはり、観音の仕業ですね」
金蝉「あんのクソババァ!!(怒)」
天蓬「とりあえず釈明して頂かないといけませんよね(ニッコリ)」←笑ってない
金蝉「当然だっ!」

バタバタバタバタ

金蝉「二郎神、ババァはどこだっ!」
二郎神「おや、お二方お揃いで。いかがなさいましたか?」
天蓬「先日は大変結構なモノを頂きまして。ぜひご説明願おうかと伺ったんですが?」
二郎神「あー…それで…実は先程観世音菩薩は弥勒菩薩と共に下界へとお出かけになりまして。急なことでしたので何事かと思っていたのですが…」
金蝉「ちっ…感づいて逃げやがったな(激怒)」
二郎神「私は何度もお止めしたんですが、全く聞き入れてもらえませんで(涙)」
天蓬「あなたも破天荒すぎる上司を持って大変なんですねぇ」
二郎神「ああ、それと。お二方がいらしたら渡す様に頼まれたモノが…」
金蝉「俺らにか?(眉顰め)」
二郎神「はい…何でもコレをご覧になれば少しは怒りも収まるはずだと。えーっと…こちらが天蓬殿でこちらが金蝉殿へですな」
天蓬「何でしょうか?」

ペリッ

金蝉「………。」
天蓬「………。」
二郎神「ああっ!?どうなされました、お二人とも鼻血がっ!?これ、誰ぞタオルを持ってきなさい」
天蓬「まぁ、これはこれでありがたく頂いておきましょう(ふきふき)」
金蝉「そうだな、だからと言ってババァを許すつもりはないからな!二郎神、帰ってきたら伝えておけよ(ふきふき)」
二郎神「はぁ…しかしどんな写真でございますか?(ひょい)」
天蓬&金蝉「わーーーーっっ!!(隠し)」