ヴァレンタイン通販生活



コンコン☆

業者「毎度ぉ〜っ!白猫宅配便でーっす!」
八戒「………まさか?(眉顰め)」
業者「沙悟浄さんにまたお届け物で〜すっ!」
八戒「………やっぱりっ!?」

パタパタパタ…ガチャン☆

業者「おはよーございまーっす!」
八戒「今日は…何個ですか?(ヒクッ)」
業者「えーっと…5個ですね。こちらに認めお願いします〜」
八戒「5個もっ!?」
業者「こちらに置いて宜しいですか?」
八戒「あ、お願いします」
業者「要冷蔵と冷凍のものが多いので、取扱気をつけて下さいね」
八戒「冷蔵庫モノばかりなんですかっ!?(吃驚)」
業者「は?えぇ…ヨイショっと。これで全部です」

ドサッ☆

八戒「こ…こんなに…っ!(目眩)」
業者「凄いですねぇ。昨日も一昨日もたくさんありましたけど、何かあるんですか?」
八戒「何かあればいいんですけどねぇ…ははは(遠い目)」
業者「それじゃ、毎度〜っ!(ペコリ)」
八戒「ご苦労様でした〜」

パタン☆

八戒「もぅ…今度は何なんですか?えーっと…これはアイスクリーム?で、これが何でしょうか?カニ三昧セット?それとこっちは豪華ふぐセットってっ!?ふぐにカニって…あぁっ!もうっ!これは重いですね?ポンカン?果物なんですか?あっ!こっちも果物だっ!ドラゴンフルーツ?見たことありませんよ…あああぁぁああ〜〜〜っっ!!」

バンッ!

八戒「悟浄っ!悟浄ってばーーーっっ!!(大絶叫)」

のそのそ…。

悟浄「あぁ〜?何怒鳴ってんのー?(きょとん)」
八戒「悟浄…ちょっとこっちいらっしゃい(黒笑顔)」
悟浄「なになに?何朝っぱらから怒ってんだよ〜?」
八戒「いいからっ!こっち座りなさい(ペンペン☆)」
悟浄「んー?」

むに。

八戒「…ちょっと悟浄。嬉しいんですけど、僕の腿に座られたらお話が出来ません」
悟浄「もー、八戒ってばデリカシーなぁいっ!(拗ね)」
八戒「とりあえずスキンシップを図りたいんじゃないので。横に座って下さい、ほら(溜息)」
悟浄「はいはい…よいせっと。で?何よ??」
八戒「コレですよっ!(パンッ☆)悟浄また通販頼んじゃったんですかっ!!」
悟浄「あぁっ!もう届いたんだ〜♪どれどれー?」
八戒「どれどれ?じゃありませんっ!(ペチッ☆)」
悟浄「ぃだっ!何すんだよぉ〜っ!」
八戒「悟浄…昨夜も言ったじゃないですかぁ。ほいほい通販で頼むのはやめましょうねって」
悟浄「これは一昨日頼んだヤツだしー?」
八戒「じゃぁ、昨日は頼んでないんですね?」
悟浄「……………えへ?」
八戒「また頼んじゃったんですかーっっ!?(驚愕)」
悟浄「だってだってっ!すっげ安かったんだもんっ!八戒が前旨い生ガキが食いたいっていってたからっ!」
八戒「生ガキ…いくつ買ったんです?」
悟浄「えっと…殻付きの60個…かな?」
八戒「ろっ…60個おおぉぉっ!?」
悟浄「20個単位でしか買えねぇから〜」
八戒「だったらせめて20個でいいでしょうっ!何だってそんな買っちゃうんですかっ!もうもうっ!!(べしべし☆)」
悟浄「いたっ!いたたたっ!だってだってっ!旨いモンならいっぱい食いたいじゃんっ!取れ立て産地直送だぞ?」
八戒「生ガキばかり60個も二人で食べきれる訳ないでしょうっ!」
悟浄「別にそのままじゃなくってカキフライとか鍋とかにすりゃーいいじゃんっ!」
八戒「鍋って…悟浄のおかげで僕らここ1週間ずーっと夜の献立鍋料理ばっかなんですよっ!昨夜は地鶏の水炊きっ!一昨日はきりたんぽっ!その前は黒毛豚の豚しゃぶ!鍋料理セット注文するのもダメだって散々言ったのに、今日もふぐセットなんか届いちゃってるんですからねっ!!」
悟浄「いーじゃーん…あったか鍋を二人仲良く突っつくのって(上目遣い)」
八戒「モノには限度ってモノがあるでしょうっ!こんな無駄遣いばかりして…一体いくら使えば気が済むんですか?(頭抱え)」
悟浄「俺の小遣いから買ってるんだから文句言われる筋合いはないねっ!(ぷいっ!)」
八戒「はぁ…別にね?悟浄に通販しちゃダメだって言ってるんじゃないんですよ?」
悟浄「言ってんじゃん…それに八戒すっげ怒ってるし(いじいじ)」
八戒「限度がないから怒るんでしょう?それに悟浄ってば自分のモノは全然買わないじゃないですか…コレだって食べ物ばかりだし。昨日来たモノもお米とかお味噌とか空気清浄機…僕が使うモノとか欲しいなって言ってたモノでしょう?」
悟浄「だって…八戒が欲しいって言ってたから」
八戒「このポンカンだってそうでしょう?」
悟浄「ん…この前旅行番組見てて、八戒が食べてみたいって言ってたから」
八戒「カニやふぐもそうでしょう?」
悟浄「料理雑誌見てて八戒がいっぺん食べてみたいって…」
八戒「僕、ドラゴンフルーツは知りませんでしたけど?」
悟浄「あ、それはっ!通販サイトで売上上位に来てて、名前が気になったからっ!フルーツだから八戒喜ぶかなーって思って…」
八戒「全部僕のため、なのは嬉しいんですけどね?」
悟浄「迷惑?ヤだった?」

ぎゅっ…

八戒「僕はね?悟浄ってホント物欲無いなーって思ってたんです」
悟浄「だって…別に欲しいモノねーし」
八戒「だからね?悟浄は賭場のお姉さんに通販が楽しいって聞いてきて興味を持った時、少しは自分から欲しがって貰えればいいと思ったんですよ(微笑)」
悟浄「八戒?」
八戒「多分無意識にだと思うんですけど…悟浄って何かモノに気が行っても、すぐに視線逸らしちゃうんですよ」
悟浄「え?そー…だった?」
八戒「欲しがってもどうしようもない、って…どこかで思っちゃってるんでしょうね。僕はそれが寂しかったんです」
悟浄「そんなこと…ねぇって(俯き)」

なでなで。

八戒「僕にはね?甘えて欲しい。そりゃ、何でも買って上げることはできないけど、悟浄が本当に欲しいって思うモノなら、諦めたりしないで強請って欲しいんですよ」
悟浄「んなこと言って…AV買うと怒るじゃん(失言)」
八戒「…それが心の底から欲しいモノだって言うんですか?(ニッコリ)」←極寒ブリザード
悟浄「う…嘘でーっす(怯え)」
八戒「まぁ、いいです。とにかく。通販するのもいいですけど、本当に悟浄が欲しいモノなら買ってイイですから。それ以外僕のこと気遣って何でもかんでも買うのはやめましょうね?」
悟浄「でも…欲しいモノ…マジでねぇし」
八戒「んー?悟浄はお取り寄せして、僕が箱を開けた時に吃驚して喜ぶのが見たいんですか?」
悟浄「うん(コクコク)」
八戒「そうですか…でもねぇ?食べ物ばかり買っても調理に困っちゃいますし、保存も大変なんですよ?冷蔵庫もういっぱいなんですから、ね?」
悟浄「やっぱ…通販しちゃダメ?(じぃー)」
八戒「う〜ん…あっ!それじゃこうしましょうっ!(ぽむっ☆)」
悟浄「なになに?何なら買っていい?」
八戒「もうすぐヴァレンタインデーじゃないですか?僕のためにとっておきのプレゼント、何か買って貰えますか?」
悟浄「えええええーーーっっ!?(真っ赤)」
八戒「いやぁ〜楽しみですねぇ♪もちろん、僕も悟浄のためにチョコとプレゼント用意しますからねvvv」
悟浄「そ…そんなの…っ!」
八戒「いいでしょう?通販なら街のお菓子屋さんで殺気立つ女性達の集団に飛び込む度胸は必要ないですし。悟浄の愛の籠もったプレゼント買って下さい(ニコニコ)」
悟浄「うっ…わ、分かったよっ!(照)」




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