仕返し大作戦
客「うわっ!もうダメ!!破産だーっっ!!」
悟浄「な〜んだよ、降参?そんじゃ清算してもらっちゃおっかな〜(ニヤ)」
客「なーなー、ちょこっとまかんない?」
悟浄「キッチリ綺麗に!いつもニコニコ現金一括払いでよろしくね〜ん♪(知らんぷり)」
客「悟浄〜っ!頼むよ、この通りっ!な!?」
悟浄「えー?だって俺も生活掛かってるしぃー?」
客「…ここだけの話だけどよ、いいモノあるんだよ(ひそひそ)」
悟浄「あーん?何ソレ(眉顰め)」
客「えっと…コレなんだけどな」
悟浄「…なーんかヤバイ薬でもキメちゃってるってかー?俺そーいうのぜ〜んぜん興味ねーよ」
客「ソッチ系じゃなくって…ナニだよナニ(にんまり)」
悟浄「ナニって?」
客「アレん時すっげー具合が良くなるヤツ♪」
悟浄「アレっつーとアレか?」
客「そ、オンナがひーひー悶えちまう薬」
悟浄「お前…そーんなモンに頼ってる訳?情けねーなぁ(呆れ)」
客「バッカ!そーじゃねーよ。コレ飲むと普通にセックスするより何十倍も悦いんだって(含み笑)」
悟浄「何十倍ねぇ…」
客「普通はこの手のモンってオンナだけに使うモンだが、これはオトコが使っても具合悦いんだよ」
悟浄「具合悦いって…勃ちっぱなしって?それじゃオンナが悦ぶだけじゃねーか(苦笑)」
客「ま、それもあるけどよ。もう挿れなくったってゾクゾクするっつーか…治まんなくって精根尽き果てるつーの?あーんなスゴイの初めてだっての!」
悟浄「何?お前使った訳?」
客「当ったり前だろ?合法だけど品薄でな、めったに手に入らねーんだよ。俺だってコネ使ってどーにか手に入れたんだし」
悟浄「ふぅ〜ん…いちお合法なのね」
客「最近出回ってるのは結構ヤバイからな。オンナで昇天してそのまま昇天…なーんてシャレになんねーだろ?」
悟浄「ふぅん…オトコでも効くねぇ(思案)」
客「おう、バッチリ!悟浄もオンナと一緒に天国行けるぜー?」
悟浄「…味とか匂いとかキツイのか?」
客「コレか?いや、無味無臭。何だよ〜知らん顔してオンナに飲ませようってか〜?悪いヤツだねぇ」
悟浄「んなんじゃねーっつーの!お前じゃあるまいし」
客「んじゃ…負け分3分の1…いや4分の1目ぇ瞑ってくれるか?」
悟浄「しゃーねーなぁ」
客「へへ…悪いな。んじゃコレな」
悟浄「んー?1袋で1回分かよ?」
客「ああ…十分だよ。つーかそれ以上だとイッちゃたきり帰ってこれねーかもよ?あーんま反応がないのもつまんねーだろ」
悟浄「まぁな(ニヤッ)」
客「あーあ…悟浄に遊ばれちゃうオンナって可哀想〜(泣き真似)」
悟浄「何言ってんだよ。立候補が後を絶たないっての」
客「あー、そうですかい。でも最近本命が居るって訊いたけど?」
悟浄「ぶっ…ゲホゲホゲホッ(咽せ)」
客「オンナ共が嘆いてたぜ〜?『最近悟浄ってば冷たぁ〜い』って。で?本当のトコはどーなんだよ(にんまり)」
悟浄「…ノーコメント」
客「何ソレ?ノーコメント扱いされちゃうオンナに同情しちゃうねぇ」
悟浄「うっせーよ!さっさと金出して帰れって!!」
客「わーったよ!(ゴソゴソ)」
悟浄『ったく…オンナだったら苦労しねーっつーの。相手が最強腹黒美人じゃなぁ(溜息)』

カサ…

悟浄「これでリベンジ出来るかもなぁ…(にやっ)」
客「あ?リベンジ??」
悟浄「何でもねーよ!こっちの話〜」
客「???」
悟浄「見てろよぉ〜八戒っ!!(メラッ)」←野望

クシュンッ!

八戒「…何でしょう?今すっごくムカついたんですけど(ズズッ)」

チラッ

八戒「11時…今日は早いって言ってたから、もうそろそろ帰ってきますかねぇ」

パタン☆

八戒「さてと…本も読んでしまったし、お湯でも沸かしておきましょうか」

20分後。

ガチャッ☆

悟浄「八戒〜たっだいま〜♪」
八戒「おかえりなさい…随分ご機嫌ですねぇ」
悟浄「おうっ!もーバカ勝ちよん♪ほい、コレ今日の分」
八戒「それじゃ、お預かりしますね」
悟浄「あ、あとコレお土産っ!桃まん買ってきた!まだ暖かいから早く食おうぜ〜」
八戒「それじゃお茶を…」
悟浄「あっ!いいって!俺やるから〜」
八戒「悟浄?もしかして酔ってます?」
悟浄「いんや、今日そんな飲んでねーよ。今日はご機嫌だから俺がやるの〜♪」
八戒「はぁ…」
悟浄「あ、八戒は座ってろよ!」

バタバタバタ…

八戒「…怪しいですねぇ、ものすごく(微笑)」


カチャカチャ

悟浄「うーん…先に茶に入れたら俺も飲んじまうし〜、湯飲みにコレ入れてったらバレるし〜どーっすっかなぁ(悩)」
八戒「悟浄、どうしたんですか?(ひょい)」
悟浄「なっ…何でもねーよ!今桃まん暖め直してるから、あっちで待ってろって!(ぐいぐい)」
八戒「そうですか?お湯は沸かしてあるのに随分時間かかってるようなので、沸かしてるのかと…」
悟浄「だーいじょーぶだって!」
八戒「…お茶葉は右の棚に入ってますからね」
悟浄「お…おうっ!」
八戒「じゃ、向こうで待ってますから」

すたすたすた

悟浄「ふぅ…危なかったぁ(汗)」

じー…

悟浄「あ、そっか!こっから入れていけばいーのか!(ぽむ☆)」

サラサラ…
コポコポコポ〜

悟浄「…これでよしっと(にんまり)」

カチャカチャ…

悟浄「八戒〜、お待たせ!」
八戒「あ、悟浄零さないでくださいよ」
悟浄「ほい、熱いうちに食えよ」
八戒「…お茶、向こうで入れてきたんですか?(じぃ)」
悟浄「お、おう!(ギクン)」
八戒「ちゃんとポットに入れてお茶葉蒸らしましたか?」
悟浄「やったぞ?桃まん暖めてるの待ってる間だけど…」
八戒「そうですか?ならいいんですけど」
悟浄「ほら!早く食おうぜ〜」
八戒「…そうですね、せっかく悟浄が買ってきてくれたんですし(ニッコリ)」
悟浄「おう!」
八戒「それじゃ、頂きます。フカフカで美味しそうですねぇ」
悟浄「んじゃ、俺も〜」
八戒「あ、これ蓬莱屋のですね。ここの餡はゴマ餡で美味しいんですよ」
悟浄「八戒2個食っていいぞ」
八戒「そうですか?」
悟浄「………。(そわそわ)」
八戒「あー、久しぶりに食べるとやはり美味しいですねぇ(パクッ)」
悟浄「そっか〜?(そわそわ)」
八戒「…悟浄、どうかしたんですか?何だか落ち着きありませんね?(じぃ)」
悟浄「へ?そ…んなことねーよ(視線逸らし)」
八戒「…そうですか?(不審)」
悟浄「あ…八戒、お茶飲まねーの?(そわそわ)」
八戒「お茶…ですか?僕猫舌なので、熱いの苦手なんですよ」
悟浄「あ?そーだったけか?いつも熱いまま飲んでた様な気ぃしたけど…」
八戒「…やけにお茶に拘りますね?」
悟浄「そっ…そんなことねーけどぉ〜(ギクンッ☆)」
八戒「悟浄、何か企んでるんですか?(じぃ)」
悟浄「なっ…んな訳ねーだろっ!お前じゃあるまいし(汗)」
八戒「ふぅん…じゃぁ、何で視線逸らすんです?(微笑)」
悟浄「え…いや…特に意味はねーけど(滝汗)」
八戒「そうですか?なら別にいいんですけど」
悟浄「ったく…八戒は気にしすぎなんだよ!は…ははは(空笑い)」
八戒「…このお茶がなーんか怪しいんですよねぇ」
悟浄「そっ…そんなことねーよっ!ほら、俺だって飲んでるし!!(脂汗)」
八戒「…そうですね、じゃぁ頂きましょう」
悟浄「………。(どきどき)」

フワッ…

八戒『この匂いは…成る程ね(微笑)』

コクン…

八戒「あー、ジャスミン茶入れたんですね?」
悟浄「おう!八戒それ好きだろ?」
八戒「ええ、甘いものには合いますしね」
悟浄『おっしっ!やったぁ〜!飲んだなぁ、八戒〜!!ヒヒヒッ♪(ガッツポーズ)』
八戒「でも、このジャスミン茶…僕が買っておいたものと違いますね?」
悟浄「へ?だって八戒の言ったとおり右の棚から出したけど?」
八戒「ええ、お茶葉はね。ただ、味がね…違うんですよねぇ(微笑)」
悟浄「あ…味ぃ?茶の味しかしねーけど(ビクビク)」
八戒「そうですか?おかしいですねぇ…この舌に残る苦味はお茶のモノとは違いますけど?それに喉を通る瞬間の熱さ…漢方系ですねぇ」
悟浄「あの…えっとぉ…(焦り)」
八戒「悟浄には分からなかったんですか?おかしいですねぇ…それじゃぁ」

ぐいっ!

悟浄「へ?なっ…何だよはっかい――――」

ちゅ…

悟浄「んむ!?んんんんーーーーっっ!!!」

コクッ…
チュプ…
チュク…

悟浄「んぁ…」
八戒「どうです?悟浄特製ジャスミン茶の味は(ニッコリ)」
悟浄「なっ!?お前〜〜〜〜っっ!!」
八戒「僕を騙そうなんて100年早いですよ?悟浄はすぐ顔に出るんですから」
悟浄「お前気づいてたのかよっ!?」
八戒「最初っから悟浄の様子、ヘンでしたしね。それにこのお茶…匂いですぐわかりましたよ」
悟浄「でっ…でも!無味無臭だって…」
八戒「普通の人にはそうでしょうね。でも僕こういう薬には慣れてますから♪」
悟浄「自慢すんなっ!!」
八戒「これ…催淫剤でしょう?僕が前作ったものと味が似ていますしねぇ。これで悟浄は僕に仕返ししたかったんですか?」
悟浄「…そうだよっ!いっつもいっつも俺にんな怪しいモンばっか飲ませるから、八戒にも俺の辛さを分からせてやろうと思ったんだよっ!(ヤケ)」
八戒「ホント…悟浄ってばカワイイですねvvv」
悟浄「うるせーよっ!」
八戒「だって、気づいてないんですか?」
悟浄「あ?何がだよ(憮然)」
八戒「だって、僕が催淫剤で身体熱くなって押さえきれなくなったら…僕が満足するまでそれだけの熱を受け入れなきゃならないのは悟浄なんですよ?(ニッコリ)」
悟浄「あ?…あれ?ああああっっ!?しまったあぁぁっっ!!(愕然)」←今更(笑)
八戒「それにさっき口移しで悟浄も飲んじゃいましたしね〜♪いやぁ、今夜はどうなるか…楽しみですねぇ(微笑)」←黒っ!
悟浄「いや…俺は…その…(焦り)」
八戒「我慢すれば辛いのは悟浄ですよ?モチロン僕もvvv」
悟浄「………。(涙)」
八戒「さて?効能はどうでしょうねぇ…とりあえずベッドに行きましょうか?(微笑)」


悟浄「あのー…八戒さん?」
八戒「はい、何でしょう?(ニッコリ)」
悟浄「…この体勢は何なのかしら?」
八戒「大変カワイイですよ、悟浄vvv」

ギチッ…

悟浄「何で手ぇ縛られなきゃなんねーんだよ、おい!(怒)」
八戒「だって悟浄、我慢するの嫌いじゃないですか〜」
悟浄「あ?何だそりゃ??」
八戒「媚薬の効果がどんなものか悟浄はよ〜っく知ってるでしょ?」
悟浄「おかげ様でな!」
八戒「で?今まで悟浄はイイ子に我慢できましたっけ?(微笑)」
悟浄「………。(赤面)」
八戒「悟浄が自分でスルところを見るのも僕としては楽しいんですけど、それじゃせっかく悟浄が仕入れてきた媚薬の効果がどの程度のものなのか分かりませんしね♪」
悟浄「んなモン調べなくったっていいっ!!」
八戒「いえ、今後の参考までに(ニッコリ)」
悟浄「何の参考にする気だあぁぁっっ!!」
八戒「まーまー、少しは落ち着いてくださいよ。そんなに逆上せたらすーぐ薬回ってしまいますよ?」
悟浄「うっ…(汗)」
八戒「僕も悟浄も服用した量は同じようなモンですし…どちらが先に効き始めますかねぇ」
悟浄「なぁ〜、はっかいぃ〜(猫撫で声)」
八戒「ダ・メ・ですvvv」
悟浄「俺だけこんなのきたねーぞっ!(捩り)」
八戒「だって、僕は我慢できますし」
悟浄「…嘘つけ〜」
八戒「悟浄が淫らに僕を誘惑しない限りは我慢できますよvvv」
悟浄「…も、何も言うな(閉口)」
八戒「悟浄が訊いたから答えたんじゃないですか〜」
悟浄「あーもう、ちきしょっ!手首擦れて痛いっつーの!(ゴロゴロ)」
八戒「もぅ…ベッドから落ちますよ(ポン☆)」
悟浄「あ…っ(ピクン)」
八戒「悟浄?」
悟浄「な…何でもねー(冷汗)」
八戒「悟浄…頬赤いですよ?」
悟浄「気のせーだ」
八戒「でも呼吸も何だか速くないですか?(微笑)」
悟浄「だから、気のせいだって!」

ナデナデ…

悟浄「っあ…(ビクンッ!)」
八戒「悟浄ってば…効いてきちゃったんですね〜」
悟浄「は…ぁ…ううぅぅ〜(苦悶)」
八戒「どんな感じですか?」
悟浄「あ…熱い…(涙目)」
八戒「ふぅん…結構効き始めると急激に回るみたいですね」
悟浄「ふ…んんぅ…(溜息)」
八戒「でもコレだけでは良く分かりませんから、服脱いじゃいましょうか♪」
悟浄「い…いっ…て…」
八戒「でも脱いじゃったほうが身体ラクでしょう?と言うか、脱ぐのが今か後かってだけですしvvv」
悟浄「っくしょ…んで…お前…はっ…」
八戒「僕ですか?僕も…効いてきてますよ(微笑)」

ジ…ジジジジィ…

八戒「へぇ…いつの間に。随分可愛いコトになってたんですねぇ」
悟浄「う…っ(真っ赤)」
八戒「さて?どこまで我慢できるんでしょう…」
悟浄「くっ…コレ…取れよぉ…っ」
八戒「ダメです」
悟浄「ん…で…こんなっ」
八戒「だって…悟浄、すごく可愛いですよ。全身朱色に染めて、こんなにイヤラシイ身体で…しかも僕を煽ってるんですか?そんなモノ欲しそうな瞳をして…(微笑)」
悟浄「だれが…っ…ぅ…」
八戒「自覚がないんですか?ダメですよ、僕以外の人にそんな瞳をしたら…」

グイッ!

悟浄「いっ…痛っ…」
八戒「もう誰にも会わせずに、ずっと僕だけしか欲しがらない様に…永遠に閉じ込めてしまいますよ?」
悟浄「は…っかい?」
八戒「…なんてね(微笑)」
悟浄「う…んんっ…はっかいぃ…」
八戒「何ですか?悟浄」
悟浄「も…降参…っ」
八戒「え〜、もうですかぁ?」
悟浄「あ…頭っ…ヘンになるってぇ」
八戒「ちょーっと我慢が足りないような気がしますけど?」
悟浄「………。」

スッ…(脚開き)

八戒「ご…じょう(ゴクンッ)」
悟浄「お前だって…ガマンできねーんじゃねーの?(ニヤッ)」
八戒「…ホント、悟浄は僕を誘うのが上手いですよね(苦笑)」
悟浄「まぁーな」
八戒「さて?どれぐらい効いてるんでしょう?」
悟浄「お前に薬なんかカンケーあんのかよ?」
八戒「僕にとっては悟浄が最高の媚薬ですからね(ニッコリ)」
悟浄「…恥ずかしいヤツ」

翌朝。

八戒「んー…参りましたねぇ(苦笑)」
悟浄「…ホントにな(怒)」
八戒「まーったく足腰立ちませんよ、あははは」
悟浄「笑い事かよっ!」
八戒「そもそも媚薬盛ったの悟浄なんですよ?」
悟浄「うっ…」
八戒「まぁ、僕はもう暫くすれば立ち上がるぐらいは大丈夫かもしれませんけど」
悟浄「俺はどーすんだよ!こんなんじゃ便所も行けねーよ!!」
八戒「連れて行ってあげますよ(あっさり)」
悟浄「…ヤだ」
八戒「意地張っても仕方ないでしょう?(くすくす)」
悟浄「あーっ!もうぜってぇ意地でも立ち上がってやる!!(奮)」
八戒「まーまー。もう少し休んだほうがいいですよ」
悟浄「………。(じぃっ)」
八戒「悟浄?」

バサッ!

八戒「わっ…悟浄?」
悟浄「お前だって立てねーんだから一緒に寝ろ!」
八戒「でも…僕はやることが…」
悟浄「いーんだよ!今日は休み、ダラダラするんだ!今決めた!!」
八戒「もう…悟浄ってば(苦笑)」
悟浄「それに…俺一人で寝てたってつまんねーの(ぷいっ)」
八戒「…それじゃ、もう少し眠りましょうか?(ぎゅっ)」
悟浄「…おぅ(照)」


悟空の宝物
悟空「さんぞ〜、遊び行ってくるな〜♪」
三蔵「…陽が沈む前に帰って来い」
悟空「うん!」
三蔵「ところで悟空…それで遊ぶのか?」
悟空「何かヘン?(首傾げ)」
三蔵「いや…砂遊びでもするのか?」
悟空「んとねー、コレで色んなモン探すんだ〜」
三蔵「スコップとバケツでか?公園で砂遊びでもする気か?(呆れ)」
悟空「もぅっ!そんな子供じゃねーもんっ!(ぷくっ)」
三蔵「もういい…さっさと行けよ。遊ぶ時間無くなるぞ」
悟空「お?そんじゃ行ってくるな〜(猛ダッシュ)」
三蔵「走るんじゃねーって!ったく、あのバカ猿…何べん言っても覚えやしねぇ(眉間押さえ)」

次の日。

悟空「そんじゃ三蔵、遊んでくるからっ!」
三蔵「…また砂遊びか?」
悟空「もぅ!違うって言ってるだろぉ〜っ!(ぐぅ)」
三蔵「で、どこに行くんだ?」
悟空「ん?裏庭とか裏山だけど…何で?(きょとん)」
三蔵「いや…八戒達の所にでも行くのかと思ったんだが」
悟空「んー、今日は行かないよ。昨日のもまだ途中だし…」
三蔵「昨日の?(ピクッ)」
悟空「あ…なっ何でもねーよ!じゃねっ!!(ダッシュ逃走)」
三蔵「おい、猿!…ちっ、逃げやがったな」

たったったったっ

悟空「はぁ、ヤバかったぁ〜!三蔵にバレたら怒られるかもしんねーし…」

ごそごそごそ…

悟空「へへ…結構集まったよなぁ♪よし、見つかんねーうちに埋めなきゃ!」

ザクザクザクザク


その日の夜。

三蔵「ん?(眉潜め)」

キョロ…

三蔵「…ねー。何でだ?今朝はあったはずだが(思案)」
悟空「どしたの?三蔵」
三蔵「俺の歯ブラシがなくなってるんだが、お前知らねーか?」
悟空「おっ…俺知らないよっ!ホントだよ!!(ぷるぷる)」
三蔵「…本当だろうな?」
悟空「うんっ!(コクコク)」
三蔵「まぁいい。新しいのを出せばいいんだからな…ん?」
悟空「な…何?」
三蔵「今日ココにかけておいた筈のタオルが無い…」
悟空「誰か洗濯に持って行ったんじゃねーの?(視線逸らし)」
三蔵「おい、お前何か隠してんじゃねーだろーなぁ?(じぃ)」
悟空「する訳ないじゃんっ!」
三蔵「………。」
悟空「ホントだって(汗)」

さらに翌日。

たったったったっ

三蔵「…行ったな」

ざくざくざくざく
かぱっ☆

悟空「はぁ…しばらく集めるのやめたほうがいいよなぁ。何か三蔵気づき始めちゃったし…」
三蔵「…俺が何に気づいたって?」
悟空「うわっ!さ…さささささんぞぉ!?(焦り)」

さっ!

三蔵「今、後ろに何隠しやがった?」
悟空「なっ…何でもねーってばっ!(ふるふる)」
三蔵「俺にも見せられねーのか?(睨み)」
悟空「そんなこと…ないけど…でもぉ」
三蔵「でも、何だ?」
悟空「だって…三蔵怒んねー?」
三蔵「それは分からんな」
悟空「えーっ!?」

ささっ!

三蔵「…これは!?」
悟空「あ〜!ずりぃ三蔵っ!!」
三蔵「歯ブラシにタオルに…ブラシ、紙くず、マルボロのゴミ?何だこりゃ!?(唖然)」
悟空「…俺の宝モンだもん」
三蔵「ほとんどゴミじゃねーか(呆れ)」
悟空「ゴミじゃねーもんっ!だってコレ全部三蔵が使ったもんだろ?俺…何も持ってねーから、三蔵が感じられるもん宝物にしたかったからっ!」
三蔵「…バカ猿」
悟空「さんぞ…怒んねーの?(上目遣い)」
三蔵「別に…てめぇの宝モンなんだろ?」
悟空「さんぞぉ…(うるうる)」
三蔵「それにしても、何でわざわざ土の中に埋めたりしたんだ?」
悟空「だって、宝物って埋めるもんなんだろ?」
三蔵「はぁ?」
悟空「この前八戒に借りた本に書いてあったけど(きょとん)」
三蔵「何の本だ?」
悟空「んーとぉ…動物の絵本だった!」
三蔵「…そりゃ、動物が自分の餌をだろーが。やっぱサルだな(眉間押さえ)」
悟空「サルってゆーなよっ!」
三蔵「それにしても…ん?何かヘンな匂いすんな??」
悟空「そう?」
三蔵「何の匂いだ?紙くずからか?(不審)」
悟空「あっ!ティッシュかな?」
三蔵「ティッシュ??何でそんなモン…」
悟空「多分ソレ…三蔵のアレが(ぽっ)」
三蔵「アレ?(ヤな予感)」
悟空「三蔵と…その…した時に…三蔵が拭いたヤツ(赤面)」

バッシイイイィィィーンッ!!!

悟空「いってーーーっっ!!(頭抱え)」
三蔵「こんの…バカ猿がぁっ!んなモン取っておくんじゃねーっっ!!」
悟空「何でだよぉ〜!アレだって三蔵の…」
三蔵「やかましいっ!!(怒)」


三蔵サマのご乱心
悟空「さんぞ〜!俺遊びに行ってくる〜」
三蔵「ちょっと待て(ぐいっ)」
悟空「ぐえっ!な…なんだよぉ〜(涙目)」
三蔵「今日は寒くなるんだからコレして行け」

ぐるぐる〜

悟空「マフラー…さんぞ、買ってといてくれたの?」
三蔵「…風邪なんかひかれちゃメンドくせーからな」
悟空「えへへ…さんきゅvvv」
三蔵「フン…」
悟空「暖かいなぁコレ。ふわふわ〜♪ねね、これって手編みってやつ?」
三蔵「さぁな…よく分からん」
悟空「ふぅん…俺、三蔵の手編みのマフラー欲しいなぁ」
三蔵「………………………………何だって?」
悟空「だから、三蔵の手編みの…」

バッシイイィィーンッ!

悟空「ってぇ!何だよいきなり〜っ!!(頭抱え)」
三蔵「てめぇ、バカ猿!湧いてんのか、あぁ!?俺がんなこと出来る訳ねーだろーが!」
悟空「でもでもっ!この前八戒のところ遊びに行ったら、悟浄は八戒から手編みのマフラーとかセーターとか手袋とか帽子とかっ!すっげーいっぱい作ってもらってたから…(しゅん)」
三蔵「…んなに欲しかったら今度八戒に頼んでやる」
悟空「そーじゃないもん…三蔵が作ったのが欲しかったんだもん」
三蔵「あのなぁ…俺にはぜってぇムリだ(頭痛)」
悟空「何で?」
三蔵「編み物なんて見てるだけでイライラする(きっぱり)」
悟空「ふーん…難しいのかぁ」
三蔵「あんなものはヒマで時間のあるヤツと気の長いヤツにしか向かねーよ」
悟空「そうだよねぇ…毛糸だけでこんなになるんだもんなぁ」
三蔵「もー、さっさと遊びに行ってこい。俺もこれから仕事なんだよ」
悟空「うん…」
三蔵「…陽が落ちる前にちゃんと帰ってこい」

ポン☆

悟空「うん、わかったっ!(ニコッ)」
三蔵「今日はドコに行くんだ?」
悟空「んと〜、裏山に行って〜その後八戒のトコ行っておやつ食ってくる!」
三蔵「また八戒の所か…(ムカッ)」←心狭い
悟空「今日はかぼちゃでプリン作ってくれるって言ってから〜(涎)」
三蔵「ちっ…餌付けしやがって」
悟空「そんじゃ行ってくるね〜(猛ダッシュ)」
三蔵「あ、てめぇ!バタバタ走るんじゃ…ったくバカ猿が」

3日後。

八戒「こんにちは〜」
三蔵「あー?何しに来やがった(眉顰め)」
八戒「やだなぁ〜、三蔵ってばそんな楽しそうな顔しなくっても〜」
三蔵「てめぇ、左目までおかしくなりやがったのか?」
八戒「おや?悟空はでかけてるんですか?」
三蔵「裏山にでかけてる。腹が減ったら戻ってくるだろ」
八戒「そうですか、悟空いないんですね。ちょうどよかった♪」
三蔵「あ?何がいいんだ??」

ドサッ☆

八戒「やはりバレたらつまらないですからねぇ〜」
三蔵「おい…これは何だ?(不審)」
八戒「えーっと…悟空は小さいからコレぐらいで足りると思うんですけどねvvv」

ガサガサ…

三蔵「…毛糸?」
八戒「そうですよ。まさか三蔵、これがうどんにでも見えますか?」
三蔵「んな訳あるかっ!(怒)」
八戒「ざっくり編む物なら簡単ですから、太めの毛糸を選びました。色は悟空に似合うと思いまして白にしたんですよ〜」
三蔵「何だ…悟空に編んでやるのか?(ムッ)」
八戒「そうですよ、三蔵頑張って下さいね♪(ニッコリ)」
三蔵「………はぁ?(驚)」
八戒「何驚いてるんですか?」
三蔵「俺に出来る訳ねーだろーがっ!」
八戒「ですから、こうして編み方の本もちゃ〜んと持ってきました」
三蔵「何だって、俺にんなことさせたがるんだ?(溜息)」
八戒「悟空がね…ものすごく寂しそうだったんですよ」
三蔵「悟空が?」←即反応(笑)
八戒「この前うちに来た時、悟浄が僕の編んだセーター着ていましてね?」

悟空『悟浄のセーター、暖かそうだなぁ』
悟浄『ん?これか、すっげー暖けーぞ。今日ぐらいの天気なら上着いらねーし』
悟空『それってさぁ八戒が作ったんだろ?すげーなぁ…売ってるヤツみてぇ』
八戒『そうですか?ありがとうございます(微笑)』
悟浄『八戒って器用だよなぁ〜。俺だったらぜってームリだな…イライラしそうで』
悟空『イライラすんの?(首傾げ)』
八戒『まぁ、同じ作業の繰り返しですからね。確かに気の短い人には難しいかも』
悟空『そっかぁ…(しゅん)』
悟浄『ん?どーしちゃったの、小ザルちゃん』
悟空『サルってゆーなっ!』
八戒『悟空、どうしたんですか?』
悟空『ん…俺も欲しいなぁって。セーターとか難しいのじゃなくてもいいからさ』
八戒『何だ、それでしたら僕が編んで上げますよ。まだ毛糸はありますし…悟空なら手袋とか帽子がいいですかねぇ』
悟空『あ、そうじゃなくって…その…俺(俯き)』
八戒『え?僕が編んだ物じゃ気に入りませんか?』
悟浄『ははは…そーじゃねーって、八戒(ニヤッ)』
八戒『どういうことですか?(首傾げ)』
悟浄『悟空はセーターが欲しい訳じゃなくって、三蔵が作ったモンが欲しいんだよ』
八戒『三蔵が…ですか?それは…』
悟空『だって…悟浄はさ、八戒にいっぱい作って貰えていーなぁって。俺も…何でもいーからそーゆーの三蔵から欲しいなって…思って』
八戒『そうだったんですか…』
悟空『好きな人から作ってもらったモンなら、心の中まであったかくなりそうだもん』
悟浄『ぶっ…(吹き出し)』
八戒『悟浄は…暖かくなってます?(微笑)』
悟浄『そ…そーだなぁ、暖かすぎて逆上せそうな感じ?』
八戒『え?身体が逆上せる程火照ってるんですか?』
悟浄『そこまで言ってねーっ!!(赤面)』
八戒『もぅ、照れ屋さんですね悟浄ってばvvv』
悟浄『わーっ!わ〜〜〜〜〜っっ!!(耳塞ぎ)』
八戒『と、まぁ続きは夜にでもじっくりと言うことで。三蔵ですか…う〜ん(思案)』
悟空『も、いーよ。三蔵もムリだってゆってたしさ(しゅん)』
八戒『確かに三蔵は編み物に向かない人の典型的なタイプですよね…』
悟空『いーよ…こうやってマフラーは買ってくれてたしさ』
八戒『悟空…』

八戒「まぁ、そう言う訳ですので。頑張って下さいねvvv」
三蔵「おい、それと編み物に何の関係が…」
八戒「おや?訊いてなかったんですか?悟空は三蔵からの何かが欲しいんですよ。それにね?本当に嬉しいモンなんですよ。大好きな人が自分のことを思って何かを作ってくれるって(微笑)」
三蔵「ほぅ?あのエロ河童が編み物する様には見えねーんだがな(怒)」
八戒「はははは…悟浄が編み物なんて、することすら思いつかないでしょうね」
三蔵「んじゃ、話が合わねーじゃねーか」
八戒「悟浄はね、僕が家事で動きやすい様に踏み台とか棚とか色々作ってくれるんですよvvv」
三蔵「………。」
八戒「三蔵にはもっとムリですよねぇ…日曜大工なんて(微笑)」
三蔵「………。」
八戒「あ、マフラーなら真っ直ぐ編むだけでですから、あとは悟空の喜ぶ顔を想像しながら続ければあっという間に編み上がりますよ」
三蔵「………。」
八戒「あ、詳しい編み方はこの本に載っていますから、頑張って下さいね〜♪」

バタン☆

三蔵「………。」


ちろっ…。

三蔵「八戒のヤツ…何で俺がバカ猿のために、こんなモンしなきゃなんねーんだ」

ちらり。

三蔵「あー?何だって『恋人に贈る暖かい編み物』だとぉ?ざけんな(怒)」←タイトルに八つ当たり

パラッ…パラパラ〜

三蔵「なんだぁ?この記号は…暗号みてぇだな。こんなモン見て何で編めるんだ?(呆れ)」

パラッ

三蔵「んー?これが上で…下…こぅ掛けて…何だ簡単じゃねーか(真剣)」

ばたばたばたばた〜

三蔵「げっ…(焦り)」

ガサガサガサ
ぎゅっ〜
ガッ!
バタン☆

悟空「さんぞ〜っ!腹減ったぁ〜!!」

バッシイイィィーーーンッ!!!

悟空「うぎゃっ!!(ひっくり返り)」
三蔵「やっかましいっ!廊下は走るなって言ってるだろう、バカ猿!!」
悟空「…さんぞ、何かヘンだ」
三蔵「あぁ?何だと!?(ぎくっ)」
悟空「だってだって…いつもよりハリセン痛ぇもん(ぷくっ)」
三蔵「気のせいだ(ふぃ〜)」
悟空「あ、そうだ!門のところで八戒にあった!お菓子貰った〜♪(ずいっ)」
三蔵「あー、よかったな」
悟空「でも帰っちゃったけど…八戒、何しに来たの?(首傾げ)」
三蔵「あ?知らねーな(スパスパ)」
悟空「え〜?だって用事あったから来たんじゃねーの?」
三蔵「…お前にその菓子渡しに来たんじゃねーのか?俺は知らん」
悟空「そうなの?何か八戒『悟空、楽しみですねぇ♪』とか言ってたんだけど…」
三蔵「ぶっ…げほげほげほ(咽せ)」
悟空「さんぞ!?大丈夫!?」
三蔵「あのヤロ〜(怒)」
悟空「え?何??」
三蔵「何でもねーよ。てめぇはさっさと茶でも貰ってきてソレ食っちまえ!」
悟空「んー、そうする。三蔵もお茶飲むよね?一緒に貰ってくるから!」

ばたばたばたばた…

三蔵「…チッ、面倒なモン押しつけやがって」

1週間後。

ぽてぽてぽて…
コンコン☆

悟空「八戒いる〜?」
八戒「おや、悟空いらっしゃい…どうしました?」
悟空「え?何が…」
八戒「何だか元気ありませんね。何かあったんですか?」
悟浄「んだよ、腹でも減りすぎて力が入んねーのか?」
八戒「悟浄!とにかく、座ってください…ね?」
悟空「うん…」
悟浄「な〜んか調子狂うよなぁ、チビちゃんが静かだと。具合でも悪ぃのか?」
悟空「別にどこも悪くねーよ(しょぼん)」
悟浄「はぁ、保父さんの出番だな、こりゃ」
八戒「はい、悟空。ココアでいいですよね?」
悟空「ありがと…」
八戒「さてと、三蔵と何かあったんですか?(微笑)」
悟空「え…何で?(驚)」
八戒「ケンカでもしたんですか?」
悟空「ううん…違う…でも、ケンカもできない…(じわぁ)」
八戒「ごっ…悟空?(焦り)」
悟空「だってだって!三蔵…最近俺のこと避けてるんだもん(ぽろぽろ)」
悟浄「はぁ?あの独占欲丸出しの鬼畜生臭坊主がかぁ??ウソだろぉ〜!?」
八戒「悟浄ってば…でも悟空、悟浄の言うとおり勘違い何じゃないですか?」
悟空「そんなことねーもんっ!前から仕事忙しかったけど…お昼とか休憩の時とかは一緒だったのに、それもないし。最近は夜だってバラバラで、三蔵がいつ寝ていつ起きてるのかも分かんねーし!」
八戒「三蔵はそんなに忙しいんですか?」
悟空「何してるか俺知らねーもん…それにちょこっとでもいいから三蔵の顔みたいなぁって思って仕事部屋行くとすっげー怒られるんだ。前は怒られたけど、静かにしてれば入れてくれたのに…俺三蔵に嫌われたのかなぁ」
八戒「それだけはないと思いますよ(きっぱり)」
悟浄「天地ひっくり返ってもありえねーな(きっぱり)」
八戒「だから悟空は心配しなくても大丈夫ですよ」
悟浄「それにしても今時期って坊さん忙しいかぁ?年末とか盆なら分かるけどさぁ(首傾げ)」
八戒「多分、三蔵だけが忙しいんですよ…ふふ」
悟浄「何、八戒?理由知ってる訳??(不審)」
悟空「八戒知ってるの!?」
八戒「まぁ…何だかんだ文句言いつつも、やっぱり悟空にだけは甘いんですねぇ、三蔵は(ニッコリ)」
悟浄「まぁたお前なんか企んだんだろ?(ぼそっ)」
八戒「あ、企むなんて失礼ですね〜♪僕は提案しただけですよ?」
悟浄「どうせ三蔵が断れねー提案なんだろ?…と、言うことはやっぱ悟空がらみか(溜息)」
悟空「え?俺??(きょろきょろ)」
八戒「ただ、僕と同じコトを三蔵にもやってみたらどうか進言しただけなんですけどね〜(微笑)」
悟浄「八戒と同じコト?」
八戒「目に見える愛情の示し方ですよ(クイッ)」
悟浄「あー…コレ?成る程ねぇ〜って、はぁ!?お前まさか三蔵に!?」
八戒「はい、一式渡してきました(ニッコリ)」
悟浄「と、言うことは………ぶはっ!(吹き出し)」
八戒「何せ悟空のためですから」
悟空「えと…なになに?」
悟浄「ぎゃっはっはっはっ!!さ…さんぞが…あっ…あみ…ぶぶっ!!(爆笑)」
八戒「悟浄ってばっ!(ガスッ!!)」
悟浄「ぐえっ!!(屈み)」
悟空「八戒…悟浄ピクピクしてるよ?」
八戒「大丈夫ですよ、あれぐらいじゃ死にませんから」
悟空「でもぉ…」
八戒「いいですか?悟空は三蔵のことだけを見て、信じていればいいんです。大丈夫、三蔵は本当に今仕事が忙しいだけですよ。それももうすぐ終わるはずですからね」
悟空「そうかな…」
八戒「それとも悟空は三蔵のことが信じられませんか?」
悟空「そんなことないっ!」
八戒「それなら仕事が終わるまで待てますよね?そうすれば、きっと何で仕事が忙しかったのか、ちゃんと悟空にも話してくれるはずですよ?(微笑)」
悟空「うん…そうだよね!(ニコッ)」
八戒「はい、いいお返事ですね。あ、そろそろクッキーが焼き上がってるでしょうから、おやつに食べましょうね」
悟空「うんっ!…あれ?」
八戒「どうしました?悟空」
悟空「悟浄…動かないよ?(つんつん☆)」
八戒「全く…大げさですねぇ。アレぐらいで気絶するなんて…悟浄?(ポンポン☆)」
悟浄「う…」
八戒「悟浄〜?早く起きないと口では言えない様な、スッゴイ恥ずかしいコトしちゃいますよ〜vvv」
悟浄「うわああぁぁっっ!!(がばっ)」
八戒「何だ、起きちゃったんですか…残念(微笑)」
悟浄「お前なっ…げほっ…思いっきり鳩尾入ったじゃねーかっ…ごほっ(涙目)」
八戒「余計なこと言おうとしたからですよ。大体アレぐらいで気絶なんて、身体鈍ってる証拠ですよ?今晩からビシビシ鍛えてあげますからね〜vvv」←どうやって?
悟浄「いや…オーバーワークになるから結構です(怯え)」
悟空「なーなー、俺クッキー取ってきていい?」
八戒「あ、でも熱いですよ?」
悟空「へーきだって!」
悟浄「元気復活って?さすが保父さんだねぇ」
八戒「三蔵が困るのは楽しいからいいですけど、悟空が悲しむのは可哀想ですからね」
悟浄「…人でなし(ボソッ)」
八戒「悟浄、何か?(微笑)」←黒
悟浄「いえ、何でもゴザイマセン(汗)」
八戒「さて?三蔵はちゃんと出来てるんでしょうかねぇ…様子見に行ってもどうせ見せないでしょうし(苦笑)」
悟浄「ま、どんな物体が出来上がっても小ザルちゃんには関係ないんじゃねーの?」
八戒「そうですけどね」
悟浄「どっちみち笑えるし?(ニヤッ)」
八戒「モチロン(微笑)」


そして。

だかだかだかだか〜
バンッッ!!!

悟空「八戒〜、おっはよぉ〜♪」
八戒「あ…おはようございます」
悟浄「た…助かったぁ(涙目)」
悟空「ん?二人ともどーしたの?何で悟浄の服脱がしてんの〜??」
八戒「お天気がいいので悟浄の着ている物も洗濯しようかと思いまして(ニッコリ)」
悟浄「…コレ昨日洗濯したばっかじゃねーか」
八戒「キツイ香水の匂いって僕キライなんです(微笑)」←笑ってない
悟浄「だーかーら〜っ!さっきから違うって言ってんだろぉ(じたばた)」←押さえ込まれ中
八戒「さぁ?どうでしょうねぇ…だから隅々まで調べるって言ってるんじゃないですか〜♪」
悟空「何か…おもしろそうだな」
悟浄「どこかだっ!」
八戒「あれ?悟空そのマフラー…」
悟空「あ、これ?エヘヘ…vvv(照)」
悟浄「それ…マフラーなんか?」
八戒「悟浄!(ベキッ☆)」
悟浄「がはっ!」
悟空「あのねあのね、三蔵がね作ってくれたんだっ!」
八戒「そうだったんですかぁ…よかったですね、悟空」
悟空「うんっ!(ニコッ)」
八戒「じゃぁ、忙しかったのもそれを作っていたからなんですね?」
悟空「うん…俺のこと驚かそうと思ったんだって(赤面)」
八戒「そうでしたか(ニッコリ)」
悟浄「なーなー、八戒」
八戒「何ですか?」
悟浄「お前、三蔵に本渡したんだろ?」
八戒「ええ、モチロン」
悟浄「それで、な〜んであんななっちゃう訳?」
八戒「う〜ん…失敗した時のことを考えて少し大目に持っていったんですけど、裏目に出たというか生真面目だというか(苦笑)」
悟浄「おい、チビ猿」
悟空「サルってゆーなっ!何だよエロゴキ!!」
悟浄「うっせ!つーか…お前ソレ、苦しくねーの?」
悟空「ん?」
悟浄「ん?じゃなくって…だってソレ、目しか出てねーじゃん」
悟空「ちょっと苦しいけど、隙間開ければ大丈夫っ!」
悟浄「あ、そー…健気だコト(呆れ)」
八戒「でも編み目は綺麗ですよ?さすがA型気質てところですか」
悟浄「それよりさ…いい加減俺の上から降りてくんねーの?(睨み)」
八戒「あ、乗り心地がいいんで、ついつい」
悟浄「つい、じゃねーよっ!」
八戒「言っておきますけど、まだ調べ終わってないんですからね(ニッコリ)」
悟浄「…忘れろよ(乾き涙)」
八戒「悟空ちょっと…ふむ、初めてでココまで出来れば上出来ですよ」
悟浄「どれどれ…でも所々編み目にキレかかった様な形跡が(にやにや)」
八戒「思い直してるんだから大した物ですって」
悟浄「んで?三蔵はコレのこと何て言ってたんだよ?」
悟空「え?うにゃぁ…(照)」

3日前。

三蔵「ったく…編み方はすぐ分かったけど、ドコまでやりゃいいんだよ(ムカムカ)」

コロコロ〜

三蔵「あと…3つ…………やめるか、バカバカしい」

ふぃ〜(一服中)

三蔵「…ここまでやってやめるのもムカツクな」

コソコソ…
ぴょこ。

三蔵「チッ…(ごそごそ)」
悟空「さんぞー…」
三蔵「仕事で忙しいから来るなって言っただろ」
悟空「だって…全然三蔵の顔見てないから俺(しゅん)」
三蔵「とにかく…俺はメチャクチャ忙しいんだよ。どっか遊びに行ってこい」
悟空「…静かにしてるからここにいちゃダメ?(上目遣い)」
三蔵「ダメだ、気が散る(ムラッ)」←確かに
悟空「さんぞぉ…(涙目)」
三蔵「もう少しで出来上がる…じゃなくって仕事も終わるからもう少し我慢しろ(ポン☆)」
悟空「そしたら一緒に居てくれる?」
三蔵「終わったらな」
悟空「俺のこと…キライになったんじゃねーよな?(俯き)」
三蔵「またどっかのバカに何か言われたのか?(殺意)」
悟空「ううん…違うけど」
三蔵「多分2日もすれば終わるから、それまで待ってろ」
悟空「…分かった(しょぼん)」
三蔵「悟空…」
悟空「なぁに?三蔵」

ぐいっ!
ちゅ。

悟空「さっささささんぞっ!?(真っ赤)」
三蔵「とりあえずコレで我慢しろ。終わったらめーいっぱい可愛がってやる(ニヤッ)」
悟空「…さんぞーのエッチ(赤面)」


悟浄「俺らはノロケを訊かされてるのか?(呆れ)」
八戒「まーまー、話が進まないじゃないですか〜」
悟浄「あ〜あ、ビールでも飲もっかなぁ〜」
八戒「悟浄ってば…まだ昼間ですよ?それで、どうしたんですか?悟空(微笑)」
悟空「んと、そしたらね?」


ガチャ☆

三蔵「悟空起きてるか?」
悟空「うんっ!三蔵仕事終わったの?」
三蔵「…コレやる」

ぽい。

悟空「わっ…何?これ…開けてもいいの?」
三蔵「ああ」
悟空「なんだろ〜♪食い物の匂いはしねーよな」
三蔵「お前なぁ(呆れ)」

ガサガサ

悟空「さんぞ…これ…(驚)」
三蔵「見りゃ分かるだろ(視線逸らし)」
悟空「手編みのマフラー…あのさ、もしかして」
三蔵「目は疲れるし、同じ作業でイライラするし…二度とゴメンだ(ムスッ)」
悟空「さんぞ…編んでくれたの?俺のために?」
三蔵「てめぇが欲しいって騒いだんだろうが」
悟空「さんぞぉ…(うるうる)」
三蔵「別にいらねーなら適当に置いとけ」
悟空「んな訳ねーじゃんっ!三蔵…ありがと(ぎゅっ)」
三蔵「…フン」←ご満悦
悟空「ねね、これ巻いてみてもいい?」
三蔵「好きにしろ」
悟空「えへへ…えっと……………あれ?」
三蔵「何だ?」
悟空「これ…すっげー長いんだけど。俺引きずっちゃうよぉ(ずるっ)」
三蔵「知らん。あった毛糸全部編んだらそうなったんだ」
悟空「う〜ん…遊ぶのに動きづらいかなぁ」
三蔵「いやなら別に使う必要ねーよ(プイッ)」←拗ねてるし(笑)
悟空「そんなことねーよっ!だって三蔵がせっかく編んでくれたのに…あっ!そうだ♪(ぽむっ)」

ぐるぐるぐる〜

三蔵「おい、何だコレは(ヒクッ)」
悟空「あ、ぴったりだ〜♪三蔵と出かける時は、これで二人分のマフラーになるだろ?(ニコッ)」
三蔵「…これはお前のなんだから、お前が巻けばいーんだよ」
悟空「さんぞ…俺と一緒に巻くのヤなの?(じわぁ〜)」
三蔵「…八戒と悟浄のトコロに行く時だけはしてやる」←イヤガラセ
悟空「ほんと?わ〜いっ!じゃさじゃさ、いつ行こっか〜♪」


悟浄「視覚の暴力だろ、そりゃ(呆れ)」
八戒「まーまー、三蔵も見せびらかしたいのでしょう?可愛いモンじゃないですか〜」
悟浄「…あの鬼畜生臭坊主を可愛い何て言えるのは、お前ぐらいなモンだよ(呆れ)」
八戒「よかったですね〜、悟空。似合いますよ(ニッコリ)」
悟空「ホント?」
八戒「ええ、モチロン。そうだ!悟空もお返しに編んでみますか?」
悟空「え?俺も??でもぉ…難しいんだろ?」
八戒「そうですねぇ…悟空が三蔵のこと考えながら編めば大丈夫ですよ。ちゃんと僕が教えますし」
悟空「そうなの?(首傾げ)」
八戒「だって、どう考えたって編み物とは縁遠い三蔵だって、悟空のことを考えて一生懸命編んだからこそできたんですからね」
悟空「そっか…でも三蔵喜んでくれるかなぁ」
八戒「絶対喜んでくれますよ」
悟空「じゃ、俺やるっ!でも何作ればいいの?俺難しいのは出来ないよ、きっと」
八戒「マフラーはありますしねぇ…あ、いい物がありますよvvv」
悟空「なになに?(キラキラ)」
八戒「マフラーと編み方はさほど変わらないですし、三蔵の様にじっと座ることが多い人にはうってつけかと」
悟空「じゃぁ、それにするっ!」
八戒「決まりですね。早速明日街に行って毛色を選びましょうね〜」
悟空「うんっ!」
悟浄「ちょっと、八戒さん?(くいくい)」
八戒「何ですか?悟浄」
悟浄「一体何作らせるつもりなんだよ?(興味津々)」
八戒「フフフフ…(黒)」
悟浄「は…はっかいさ〜ん?(怯え)」
八戒「三蔵には冷えない様に腹巻きがいいんじゃないかと(ニッコリ)」
悟浄「は…腹巻き…(ヒクッ)」
八戒「これから寒くなりますからねぇ、腰は大切にして頂かないと♪」
悟浄「お前って…(呆れ)」