ヴァレンタイン通販生活



そぉ〜…コソコソ

部下A「元帥…入口で何やってるんですか?(不審)」
天蓬「しぃーーーっっ!(必死)」
部下A「は?」

キョロ…キョロキョロ

天蓬「…捲簾は?(警戒)」
部下A「え?大将ですか?大将は…」
部下B「大将なら少し前に元帥のお部屋へ行きましたよ」
天蓬「それっ!どれぐらい前ですかっ!?」
部下B「えーっと…確か…15分程前だと思いますけど」
部下C「元帥が来ないって大将カンカンでしたよ?」
天蓬「そうですか…15分前なら今頃部屋に着いてますねぇ(にんまり)」
部下A「げ…元帥?」←ヤな予感
部下B「大将に用がおありなんじゃ?」←同じく
天蓬「いえいえ♪捲簾が居ないなら好都合…じゃなくって、戻ってくるまで僕が代理でお仕事しましょうっ!」
部下C「元帥…そのノートパソコンは?」
天蓬「あっ!そうそう、肝心なことを確認してませんでした。ところでこの執務室…最近ホットスポット設置したんですよねぇ?」
部下A「はい?え…ええ、大将が各部下の身体データーとか戦略シミュレーションをノートパソコンに入れて持ち歩くのに、固定の回線じゃ不便だからとおっしゃって設置しました…けど?」←ますますヤな予感
天蓬「そうですよねっ!いやぁ〜、僕の部屋せーっかく光回線引いて快適高速通信してたのに、捲簾ってば勝手に切断しちゃうんですよ?酷いですよねぇ〜(しみじみ)」
部下B「まさか…元帥(汗)」
部下A「だっ…ダメですよっ!大将に見つかったらまた怒られちゃいますってっ!」
天蓬「だぁ〜いじょうぶですよぉ♪捲簾はすぐに戻って来れませんから…ウフウフvvv」
部下C「戻って来れないって…(脂汗)」
天蓬「さ・て・と!電源オーン♪ふぅ…捲簾に回線切られちゃった時は間に合わないと思いましたけど、これで心おきなく…ふふふ〜ん♪」
部下A「たっ…大将ぉー…」
部下B「ご無事で…っ!」
部下C「早くお戻りにならないと元帥が…元帥がっ!」

その頃。

捲簾「……………可笑しい(睨み)」

キョロ…キョロキョロ

捲簾「何か仕掛けてやがんな?」
部下D「あれ?大将…どうかされたんですか?」

すー。

捲簾「見ろ。埃が溜まったままになってる(ずいっ!)」
部下D「はぁ…確かに。元帥入口を使ってないってことですかね?」
捲簾「使って…ない?(キラーン☆)」
部下D「え?えぇ…だって、自分は先程元帥をお見かけしましたから」
捲簾「それ何時っ!」
部下D「あ…えーっと…10分ぐらい前です。執務棟の方へクルクル踊りながら向っていらっしゃいましたけど?」
捲簾「クルクル?ご機嫌ってことだな?」
部下D「多分…相当?歌いながら回ってましたし」
捲簾「歌?あの音痴が?何歌ってたよ?」
部下D「さすがに曲までは…あっ!でもヴァレンタインがどーのこーのって歌ってたような?」
捲簾「ヴァレンタイン…だとぉ?」

チッチッチッチッ…

部下D「あのー?大将??」
捲簾「ヴァレンタイン…告白…違うな。ヴァレンタイン…プレゼント…チョコ…チョコ?」

ピコーン☆

捲簾「あっのヤロウッ!性懲りもなくまた通販しやがったなっ!?(憤怒)」
部下D「たっ…大将っ!お気を確かにっ!落ち着いて下さーいっっ!!(羽交い締め)」
捲簾「離せっ!こーなったらパソコン破壊してやる〜〜〜っっ!!(じたばた)」
部下D「ダメですって!落ち着いて下さいよっ!元帥のパソコンは通販だけで使ってるんじゃないんですからねっ!」

ピタッ☆

捲簾「そうか…仕事でも使ってるデーター入ってるよな?」
部下D「そうですよっ!それに軍の備品なんですから、おいそれと勝手に破壊なんかしたら総司令官殿に怒られちゃいますよっ!」
捲簾「敖潤なんかクソくらえ、だっ!でもデーターはマズイよな〜?だったら…俺のパソコンへ移しちまえばいいだろ…クッ…クククク(激怒)」
部下D「そう言う問題じゃないでしょう?少し冷静になって下さい。大将ともあろう方が。第一元帥が通販出来るはずないですよ。この部屋の通信回線切断したのは大将ご自身じゃないですか」
捲簾「そういえば…そうだな(きょとん)」
部下D「ほら、ただヴァレンタインデーが近いから、元帥浮かれちゃってるだけかもしれないですし」
捲簾「何で天蓬が浮かれんの?」
部下D「え?だって大将…毎年元帥へ手作りチョコ渡してるじゃないですか(ニッコリ)」
捲簾「あー…ゴホゴホンッ!(赤面)」
部下D「元帥甘い物大好きですし、もうすぐ大将からチョコが貰えると思って上機嫌で執務棟へ出かけたんだと思いますよ?だって大将はこの時間執務室で仕事してるって元帥ご存じなんですから」
捲簾「あー…まぁ…そーなのかな?(照)」
部下D「大将の杞憂ですって!」
捲簾「ん?じゃぁ天蓬…どっから部屋出たんだ?」
部下D「そういえば…そうですよね?こちらから出かけられたようじゃないですし??」
捲簾「アイツ…窓から出かけたな?まぁ〜た部屋ん中破壊しやがったか(頭痛)」
部下D「え?じゃぁ…この扉?(恐怖)」
捲簾「間違いなく雪崩れてくるな…はぁ」
部下D「どうなさいます?大将」
捲簾「部屋ん中から片付けた方が良さそうだな。いちおう窓から出られるってコトは壊滅的ではねぇってことだし」
部下D「……………おっお手伝い…いたしましょうか?(蒼白)」
捲簾「あー、いいって!仕事の途中なんだろ?その書類。俺はコッチやっつけてから執務棟に天蓬説教しに戻っから」
部下D「ご無事をお祈り致しますー…(礼)」
捲簾「おう、多分な〜(ひらひら)」

ゴクン。

捲簾「さて、と。いっちょ乗り込むか」

スタスタスタ…カシャン☆

捲簾「ん?変だな…何でドアの周りだけモノが積み上がってんだぁ?(眉顰め)」

カタン☆
ひょいっ!
ストン☆

捲簾「部屋の真ん中から窓側は本もガラクタも転がってねーな?あとは…机周りか」

…ピクリ。
スタスタスタ…

捲簾「このパソコン使ってねぇ…埃被ってる、けど」

すすすー。

捲簾「妙だな?パソコンの横…やけにスペース開いてねぇか?それに…四角い形で埃が無いなんて。しかも天蓬がきっちり綺麗に本を積み上げて壁なんか作ってやがる………まさかっ!?」

ガサッ☆
どさどさどさーーーっっ!!!

捲簾「んなっ!何だあああぁぁっ!このダンボールの山はっ!?(愕然)」

ポイッ。
ポイポイポイポ〜イ!

捲簾「コレも…コレもっ!コレもコレもコレもコレもーっ!?ぜーんぶ通販の箱じゃねーかっ!!あんの…バカてーーーんっっ!!!(大激怒)」

バンッ☆

捲簾「どーいう訳だ?回線は切ってあるんだ…このパソコンにも繋がってねぇ。っつーことは?」

ピコーン☆

捲簾「この埃の跡っ!ノートパソコンかっ!となると向う先は…ホットスポット!執務室っ!だからかっ!!」

バンッ!!

捲簾「俺がアレ程何度も何度も調子に乗って通販するなって言ってんのに…そんでも分からねぇなんて、どうしようもねークソバカ天…フッフフフフ〜〜〜(震)」

ガパッ!

捲簾「こんなことしてる場合じゃねぇっ!執務棟っ!アイツが暴走する前に止めないとマズイじゃねーかっ!!」

その頃。

天蓬「はぁー…ウットリですぅvvv(恍惚)」
部下A「…………。(脂汗)」
部下B「…………。(脂汗)」
部下C「…げ、元帥?そのページは?(恐々)」
天蓬「ヴァレンタインデーが近いですからねぇ〜期間限定チョコレートお取り寄せサイトですよ♪」
部下A「チョコ…ですか?(ヒクッ)」
天蓬「天界に居ながらにして、わざわざ下界へ降りなくても好きなだけ美味しいチョコが買えるんですっ!しかもヴァレンタインデー特別チョコもあるんですよっ!もうもう!どれにしようか迷っちゃいます〜vvv(悶絶)」
部下B「で…でもっ!その量はさすがに…」
天蓬「圧巻ですよねぇ?これだけ集まると…はっ!?悩んでる間に売り切れちゃいますねっ!とりあえず欲しいのを『お買い物カゴ』へ入れなくてはっ!!」
部下C「って…全部入れちゃってるじゃないですかっ!?(焦り)」
部下A「大将マズイですーっ!元帥スイッチ入っちゃいましたよっ!お願いですから早く戻ってきて下さい〜〜〜っっ!!(懇願)」



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