ハンマーの形状について参考になる資料があります。
「楽器の科学」早坂 寿雄:著(電子情報通信学会(社団)平成4年:刊)に
5.9.6"部分振動の包含率"の(2)"撥絃・打絃の幅の効果"です。
(他にも
「振動と波動について
(Oscillation and Wave)」の
"3.弦の振動"や"打弦点"で参考にしています。)
打絃が一点に集中せずに ある幅を持った場合の影響を考えて見ます。
上図の様な 固定端 x=0の所に幅 xbを持つ 方形の初期変位分布を与えて 自由振動を起こした場合は
上の式で表されます。
例えば 幅が絃全体の 0.1の場合です。
そして 幅が絃全体の 0.3の場合です。
幅が広い程 より小さな倍音での消失が始まるとされます。
中音から低音弦ではピンと来ないかも知れませんが
幅が 50[mm]ぐらいの高音弦では如何でしょうか?
> HTML5版です。
(変更履歴:
v0.1.1['14/01/15] HTML5版を追加しました。
v0.1['12/01/22])
スライダーで幅を 0.01から1.0まで変化させて 倍音の量の変化を見ます。
又 (3)として"角の丸みの効果"があります。
(2)では肩が角張った方形分布でしたが ここではその肩の角が取れて丸みを持った(半正弦)場合です。
上図の様に 方形のものに対して半正弦的なものからは 以下の様な式が求められます。
その式から xb/l=1/3の場合
上記の様な倍音成分の包含率を示します。
肩が張った起振力は 高い次数の倍音成分を引き出す能力が高い事となります。
従って ハンマーの表面をフェルトで覆うのは 起振力の肩の張りを除去して 高次倍音の発生を抑制する との事ですが 如何でしょうか?
> HTML5版です。
(変更履歴:
v0.1.2['14/01/15] HTML5版を追加しました。
v0.1.1['13/03/03] アプレットが表示出来ないのを修正しました。
v0.1['12/01/22])
スライダーで幅を 0.01から1.0まで変化させて 倍音の量の変化を見ます。
+ | - ボタンで上下の量を調整します。