KAME's デジカメ 2004で書いたように、KAME 用に CASIO の EXILIM Z30 を購入した。その使用レポートである。
気軽に持ち歩けるスナップカメラ、ということで選定したが、この目的に対してはほぼ満足している。
全般的に、サイズなりの画質という感じだ。特に室内などの暗いシーンでは、感度とレンズの明るさが不足しているのか、ノイズが目立つ。レンズが小いしCCDも小さいので仕方ないか。
全自動の静止画モードで撮った時は、発色はナチュラルで色強調や輪郭強調は抑え目なおだやかな絵である。「OLYMPUS や CANON などと比べると鮮やかさが無い」と KAME は不満を漏らしていた。特に室内などの光が少ない場面ではノイズ増加とあわせて、イマイチな絵が多い。
シーンモード(この製品ではベストショットモードと呼ばれている)では、色強調や輪郭強調がシーンに応じて行われるので、特に風景モードなどでは鮮やかでくっきりとした絵を見せる。
この、感度の低さはサイズとのトレードオフになっているので、サイズを優先して機種選定した場合には、現在の技術レベルでは仕方のないものかもしれない。シーンモードを使って、撮影者が工夫してやると良くなる(このようなスナップカメラでシーンを選定させるなどの全自動でない操作を求められても、、)。
同クラスのデジカメで、あまり比較していないが、もう一回りレンズやCCDに余裕があるクラス(OLYMPUS μ30 や CANON IXY450 など)と比べると画質的に劣るのは明らかだ。富士フィルムのスーパハニカムCCDなどの高感度CCDもよいかもしれない。画質で言えば、旧デジカメ(OLYMPUS C2040: 1/2", F1.8, 2M-pixel)の方が勝っている気がする。
このことからも、このサイズ、このレンズでは 400万画素はオーバスペックであるという私の主張に確信を持った。200万画素でもいいかもしれない。
また、ナチュラルな画像、ということで、その後にレタッチが必要になる場面も多くなるだろう。最近のソフトは優秀で、デジカメ プロフェッショナル・プリント for Windowsなども興味があるが、このようなスナップカメラでレタッチまでして、、ってのは考えづらい。むしろ、ラボの印画紙出力での自動補正でどこまできれいになるか、という点に興味がある(まだ試していない)。
実際に撮った画像は、最近のログページを見て下さい。
PCとはクレードル経由で接続すると、USB Mass-storege デバイス(USB 1.1 Full Speed)として認識る。そのはずだったんだけど、KAME の PC(Windows XP Home)では、不明なデバイスとしてしか認識されなかった。たぶん、Windows 側のデバイスデータベースのどこかが壊れていると思うのだが、よくわからん。結局、カメラからSDカードを抜いて、KAMEのPCのSDカードスロットに刺すことにした。Linux では普通に認識したので、カメラ側の問題ではなく、Windows 側の問題だろう。
付属ソフトには、アルバムソフトと画像編集ソフトの2種類がある。
アルバムソフトは、カメラを接続すると、未保存の画像をPCに取り込み、日付別のディレクトリに格納し、サムネイルを作成して、アルバムをHTMLファイルとして作成する機能を持つ。画像を自動吸い上げして、日付別にディレクトリに格納すること、アルバムを独自形式ではなく、元データを格納したディレクトリの上に、HTMLとして構築してあることは評価に値する。
一方、画像編集ソフトはなぜか動かなかった。よって評価不能である。画像のレタッチ、サイズ変更、印刷は、上記のアルバムソフトから、この、画像編集ソフトを呼び出して行うことになっているのだが、それが動かないことにはそれら編集、印刷機能は使えない。
つまりは、KAME にとっては、日付別にアルバム整理してくれて見るだけ、ってことだ。画像サイズを縮小してメールに添付して送る、ってことはこのソフト環境だとツラい。
コンパクト・スナップ機としてサイズ、軽快で簡単な操作は合格点だ。当初の目的を達するレベルにある。ただ画質も同時に望むことは、現状では無理。その場合は、サイズと操作性を犠牲にして、レンズやCCDが大きい機種を選ぶのがよい。
PC回り(接続や付属ソフト)は、とってつけたレベルで、パソコンとの連携は不十分。スナップ的にバシバシとシャッターを押して、DPOFでマークして、ラボにメディアを持ち込むのが簡単でよいだろう。PCに取り込んで、補正してプリンタから印刷したり、サイズ変更してウェブにアップしたりするのは、このカメラとWindows-PCだと、KAMEにとってはまだまだ難しい。パソコン使った方が難しいなんて、、、