♪♪415通信 第36号♪♪
1999年10月2日発行


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【415ニュース:佐々木先生によるヨハネ受難曲練習】

 我が国におけるバッハ演奏の第一人者である岩手大学の佐々木正利先生(盛岡バッハカンタータフェライン、仙台宗教音楽研究会、岡山バッハカンタータ協会、各常任指揮者)によるヨハネ受難曲の練習が、去る9月18、19日の両日行なわれました。一通り全曲をみていただきましたが、非常に得るところの多い練習だったと思います。技術部長の感想を掲載します。

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【415ニュース:福武文化振興財団助成】

 一昨年に続いて福武文化振興財団による文化活動に対する助成を申請していましたが、その決定通知が届きました。今年度は第14回、第15回と2回の演奏会があり、特に第15回のヨハネ受難曲には多くの外部独唱者や管弦楽を必要とすることから、経済的に苦しくなりそうでしたが、これでずいぶん楽になります。関係各位に篤く御礼申し上げます。

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【415ニュース:ヨハネ受難曲のソリスト決まる】

 佐々木先生にお願いしていました、ヨハネ受難曲のバスのソリストが決まりました。岩手大学教育学部音楽科、東京芸術大学音楽学部声楽家を経て、声楽家として活動中の佐々木直樹さんです。これで、すべてのソリストが決定したことになります。以下のように、なかなかの豪華版で大いに期待できそうです。あとは合唱と指揮者の出来が問題(?)かも知れません。残り少なくなった練習ですが、皆様是非ともご出席下さい。
 福音史家:松本敏雄、イエス:小原浄二、ソプラノおよび下女:藤井友佳、アルト:脇本恵子
 テノール:有馬雄二郎、バス、ピラトおよびペテロ:佐々木直樹

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【練習計画】

 演奏会までの練習計画を掲載します。ずいぶん残り少なくなってきました。お忙しいところとは思いますが、出来るだけご参加下さい。やむを得ず欠席される場合は、パートリーダーまで連絡を忘れずに。また、10月、11月は曜日がこれまでと異なりますのでご注意下さい。また、演奏会当日のタイムテーブルは、別途ご連絡いたします。

10月02日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館(楽器合わせ)
10月03日(日) 器楽:13:00〜16:30 芳田公民館実技室
10月09日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
10月10日(日) 器楽:13:00〜20:30 岡山北ふれあいセンター
10月11日(祝) 第14回演奏会 岡山北ふれあいセンター
10月17日(日) 合唱:13:00〜16:30 芳田公民館実技室
10月23日(土) 合唱:18:00〜20:50 岡山北ふれあいセンター
10月31日(日) 合唱:13:00〜16:30 芳田公民館実技室
11月06日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館(楽器合わせ)
11月13日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
11月20日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
11月21日(日) 合唱:13:00〜16:30 京山公民館(楽器合わせ)
11月22日(月) ソリスト:18:00〜20:50 京山公民館(楽器合わせ)
11月23日(祝) 第15回演奏会 岡山カトリック教会聖堂

 第14回演奏会に関連して、何人かの方に10月10・11日のお手伝いをお願いしています。お忙しいこととは思いますが、よろしくお願い致します。11日の演奏会終了後には打ち上げがあります。お手伝いのない方も是非演奏会においでいただき、打ち上げにご参加下さい。また、チケットの販売が遅れているようです。手元にチケットが残らないように、早めに売りさばき(あるいは配布)をお願いします。

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【練習記録】

8月29日 芳田公民館 器楽の部10:00〜12:30、合唱の部13:00〜16:30
 出席者:ソプラノ8名、アルト7名、テノール7名、バス5名、器楽9名、総数32名
器楽の部:器楽アンサンブルおよびソロほぼ全曲
合唱の部:ヨハネ受難曲全曲、オケ合わせ。

9月4日 京山公民館 合唱の部18:00〜20:50
 出席者:ソプラノ 名、アルト 名、テノール 名、バス 名、総数 名
   合唱の部:坂本尚史欠席のため詳細未確認。

9月5日 芳田公民館 器楽の部10:00〜16:50
 出席者:器楽9名、
器楽アンサンブル全曲と思われるが、坂本尚史欠席のため詳細未確認。

9月12日 芳田公民館 器楽の部10:00〜12:30、合唱の部13:00〜16:30
 出席者:ソプラノ6名、アルト2名、テノール6名、バス3名、器楽10名、総数26名
器楽の部:器楽アンサンブルおよびソロほぼ全曲
合唱の部:ヨハネ受難曲全曲。

9月18日 京山公民館 合唱の部14:00〜18:20
 出席者:ソプラノ8名、アルト6名、テノール7名、バス5名、総数28名
   合唱の部:佐々木先生による特別練習、第1曲〜第16曲d

9月19日 芳田公民館 合唱の部10:00〜13:50、器楽の部14:00〜17:00
 出席者:ソプラノ5名、アルト6名、テノール6名、バス4名、器楽10名、総数30名
   合唱の部:佐々木先生による特別練習、第17曲〜第40曲

9月26日 芳田公民館 器楽の部10:00〜12:30、合唱の部13:00〜16:30
 出席者:ソプラノ6名、アルト5名、テノール5名、バス5名、器楽10名、総数27名
器楽の部:器楽アンサンブルおよびソロほぼ全曲
合唱の部:ヨハネ受難曲第3曲、第5曲、第11曲、第14曲、第15曲、第17曲、第37 
     曲、第40曲、第39曲。

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【佐々木正利先生、OPEを指導!  〜 技術部長 記】

 バッハ歌いとしては日本でも有数であり、合唱指導者としても卓越したものを持つ佐々木正利先生が9月18、19日の両日、わがOPEの指導にお見えになりました。2日間で都合6時間に及ぶ、ヨハネ受難曲の全曲を網羅しての練習となりました。
 本来ならとても来てくれそうにない方である上、岩手県盛岡市在住ということで大変遠く、時間の制約からも実現しそうにない話だったのですが、ちょうどこの日が急に空いたということで来ていただけたのです。運良く、というより、なにかめぐり合わせのようなものを感じました。

 さて練習ですが、佐々木先生お得意のトーク(「さだまさし」か「ささきまさとし」か、といわれるくらい、トークが売り物。)も、始めのうちはやや堅く、さしもの佐々木先生も始めて出会う合唱団にはこんなに緊張するのかとも思いましたが、そのうちいつものペースに近づいてきたようです。口が滑らかになると練習のピッチも上がります。先生の熱心さに時間を忘れて練習の面白さにのめりこんだ2日間でした。
 少し印象に残ったことを書いてみようと思います。

○「歌」じゃなく「語り」だ、とは今までにも言われてきたことです。でもそれを、「音程とリズムだけを作れ。」という言い方で表現されたことは今までありませんでした。キャラクターコーラスの部分についてです。とかく歌を歌っていると、音楽表現とは相反することを自分がしてみたくなることが多いものです。「自分の持つ良い響きを出したい」とか「高い音では人よりも伸びていたい」とか、これらは一つのまとまった合唱を作っていくにはマイナスになるものだということを、いまさらながらわかりました。

○「歌詞の内容の理解」ということもよくいわれます。しかし「理解」には「感動」がなければならないと思いました。佐々木先生が何度も、舞台俳優のように大きな表現で、イエスの話を、感動的に表現されたのを覚えておられると思いますが、あのような大きな感動を持ってイエスの受難を受け入れたときに、それを表出する方法としての「良い音楽」が生み出されるのではないだろうかと思うのです。
 豊かに感じる心がないとものごとを理解することはできない。しかし、自分が感じ取ったものを冷静に表現することができないとそれを他人に伝えることはできないのです。

 いつもと違う指導者を仰ぐこともたまには良いものです。しかもそれがひとかどの人であるならば、余計に触発されるものもあろうかと思うのです。ようは、これからわれわれが、教えられたことを忘れることなくいかに表現の中で具現化していけるかということだと思います。佐々木先生に教えられたことは、ヨハネに限ったことではなく、またバッハに限ったことでもなく、われわれが合唱音楽に親しむ限り忘れてはいけないことばかりであったのではないかと思うのです。 
 身長183.5センチの大きな体からにじみ出る包容力と音楽に対する厳しさから、私たちが何をつかみとるか、それはこれからの練習にかかっているのです。

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【編集後記】

 編集子の怠慢から発行が1週間遅れてしまいました。申し訳ありませんでした。演奏会も近づきました。練習、チケットの販売もさることながら、健康に気を付けて万全の体調で演奏会の臨みたいものです。
 9月のはじめに8日間ほど本業?の関係でポーランドのクラクフ市に行って来ました。古い街並みの大変美しい所でしたが、経済的にはまだまだ西欧には遠くおよばないような気がしました。クラクフ市の近くにアウシュビッツがあり、学会を抜け出して見てきました。当時のガス室などが生々しく残されていました。余りの整備の良さに本物とは思えないような感じがありました。昨年見てきたハルビンの731部隊跡との違いに驚かされました。(蛙)

 


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2002/01/20 10:45