●ぷ〜ちゃん病に侵される日々
この頃から、街で見かけるプジョーは、みんなぷ〜ちゃんと呼ぶようになりました。
大好きなぷ〜ちゃんを見つけると、
つい「あっ、ぷ〜ちゃんだ!」と叫んでしまいます。
そんなある日、新しくできたプジョーディーラーに行ってみました。
ショールームには赤のぷ〜ちゃんがいました。
七宝焼きのような上品な光沢を持つ、少しワインが入った美しいメタリックレッドです。
赤もいいな・・・
それから、夜、ディーラーの前を通る度に、クルマをとめて
何度もぷ〜ちゃんに会いに行きました。
閉店後のショールーム・・・薄明かりに照らされたぷ〜ちゃんは、
「買って・・・」
と私に訴えているように見えます。
不思議とフォルクスワーゲン・ゴルフの時は
高値の花だ、私が買うなんてことはありえない、と笑えたのに、
ぷ〜ちゃんは、何とか買えないだろうかと、
貯金の金額を足し算して考えたりしています。
●在庫一掃大バーゲン
ある時、いつものように、ショールームのぷ〜ちゃんに会いに行くと、
割引価格になっていました。
なぜ?
そうです。マイナーチェンジです。
型番はN3からN5へと変わり、
低回転でトルクの出るSOHCエンジンは、
高回転で楽しいDOHCとなり、顔や内装もちょっと変わっています。
欲しかった型は在庫処分の対象になっていました。
なくなっちゃうの?
この顔がスキなのに・・・
「いつかは私のぷ〜ちゃん」の夢がくずれていきます。
今買わないと、一生「私のぷ〜ちゃん」にはならないで、終わっちゃうのね・・・
展示車はオートマチック。マニュアルの在庫はまだあるのだろうか?
そこで勇気をだして
「マニュアルありますか?」
と、聞いてみました。
「もう、ないです。」
そうですか。
でも、いいのだ。買えないんだから。
やっぱり「あきらめなさい。」と神様が言っているのよ。きっと。