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Edgar Winter & White Trash 「Roadwork」      Pantetsu
Epic   31249


                                
Edgar Winter & White Trash「Roadwork」LAの老舗ライブハウスである”Whiskey A Go Go”は想像していたものとは全く違い、じつにチッポケなライブハウスで、出演バンドはどいつもこいつもヘタクソばかりで苦笑していたら、司会者みたいな野郎がステージから降りて来て「お前は何処から来たんだ小憎」といきなりマイクを向けられたので「日本だバカヤロウ」と言い返したら「ゲイシャ、ハラキリ、オマンコ〜イェ〜イ」なんて妙にハイテンションに叫びだしたので、しかたなく「チンポコ〜イェ〜イ」と同調したら他の客までもが「イェ〜イ!オマンコ〜」なんて事になってしまって、英語でベラベラ捲くし立てられたが言葉が全く理解できなかったので、そそくさとトイレに非難したのです。

と言うよりも最大の目的はトイレであったのですが、何てったって憧れのミュージシャンが使用した便器なのであります。予定通り大量のビールで膨れ上がった我が膀胱と尿道に意識を集中させながら、放尿止め!と放尿再開!を繰り返し、床に垂らす事数滴、カニ歩きで平行移動しながら全ての便器に放尿を完了した時、私のLAでの目的は完了しました。

私は基本的に黒人音楽が嫌いであり(特に80年代以降)「黒人音楽にギャーギャー言ってる日本人はアホじゃなかろか」と常日頃から暴言を撒き散らしていますが、レゲエは好きだし、大体ロックなんてものは黒人音楽がルーツであることも十分に理解しているのですが、どーやら生理的に黒人特有のリズム感が馴染めないらしいのです。しかし何故か白人の身体をフィルターとして発せられたブルースやソウル・ミュージックは咀嚼されていなくともOKなのであります。

”Edgar Winter”は白人ソウル・ミュージシャンであり、どれだけ才能豊であっても白人であれば「なんちゃってソウル」なのかもしれないし、前記したように私は黒人音楽をあまり知らないため比較も出来ないが、私にはこの「なんちゃってソウル」がソウルであり、本物を求める事無く十分に楽しめるのであり、私にとって”Edgar Winter”が唯一ソウルミュージック聴く機会である。あくまで前提は「黒人のPLAYする音楽がソウルミュージック」と定義しての事である。

そして大好きな名盤”Roadwork”がライブ録音された”Whiskey A Go Go”へと向かったわけだ。そこには”エドガー・ウインター””ジョニー・ウインター””リック・デリンジャー”が使用した便器が存在するからだ。名盤の産まれた地で便器を共有することによって、より”Roadwork”への親近感が増すのであった。たとえ便器が取り替えられていたとしても、間違いなく同じ場所に立ち放尿した事は事実であろう。

このどうでも良い自慢話に対して我が友人は「お前バカじゃね〜の?、楽屋のトイレ使うに決まってんじゃん」と言うので「俺だったら楽屋のトイレなんて使わね〜よ!」と言い返すが「それはお前だろ〜が」なんてことになり「楽屋にトイレがあるとは限らないじゃん」なんて会話に呆れながら「大体さ〜、同じ場所でションベンした事が何なんだよ?」と言われてしまうが、私は”Roadwork”を聴くとやたらと尿意を感じるわけで、おそらくライブ終了後にはメンバー達も一目散にトイレに駆け込んだと想像している。リラックスしているのに緊張感とスピード感の有る音が出ているのは尿意をガマンしているとしか考えられないのだ。間違いなく尿意は人間をファンキーにさせるのだ!

「ジェームス・ブラウンはトレイに行きたくてステージを降りようとしているのに、ガウンみたいなもの着せられて無理やり連れ戻されるけど、怒ってガウンを脱ぎ捨てるじゃない?そして又トイレに向かっていくんだけど、又連れ戻されて・・ってのを繰り返して、極限に尿意をガマンする所に唄としてパフォーマーとしての高揚が現れてくる訳だよ、そこに躍動するリズムが産まれるんだよ!あの足の動きは絶対にガマンしているんだよ、モジモジしてるジャン!」

「いい加減にしろ!」と言い残して我が友はトイレに向かった。


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エドガー・ウインター 「声の職人」

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