2007年2月の西安・北京旅行記

■旅遊記■
■第1日目(2/8)■ この日の写真を見る?
 9時半過ぎの飛行機で一路西安へ。西安は3年ぶりでしょうかね。ただ東京から直接西安へ行くのは初めてで、やはり飛行時間は長かったです。西安咸陽国際空港から西安市街までは、途中ちょっと渋滞したところもありましたが、ほぼ1時間程度でホテルへ到着しました。ホテルは前回と同じく東大街のほぼ中心に位置する皇城花園飯店。以前は日航ホテルだったホテルです。
 ホテルで旅装を解いてもまだ時間があるので、興慶宮公園へ向かいました。地図で見ると近かったのですが、歩いてみると意外と遠く、かなり疲れました(笑)。ここではおきまりの(?)阿倍仲麻呂の記念碑を見ました。日本で買ったガイドブックではこの公園の東側に民芸館というお土産屋があるはずだったのですが、どこを探しても見当たらず、仕方なくバスに乗って(←もう歩きたくない!)鐘楼まで戻りました。
 このバス、一人一元均一でワンマンカーでした。運転台の脇にお金を入れる箱があって、そこへ乗客は一元を入れて乗ってくるのです。母と妹とで三元ですが、あいにく細かいお金が無く、最低でも5元札でした。車内の他の乗客に両替を依頼しても誰もしてくれず(小銭を持って無い?)、仕方なく運転手や親切な乗客の人の指示に従って5元札を箱に放り込みました。そして次に乗ってくるお客さんが箱に一元を入れようとするのをもらったのでした。
 鐘楼付近は大変な混雑で、車も人もあふれかえっています。西安随一のデパートである開元市場を覗き、なぜか昔香港で食べたのが懐かしくなってエッグタルトを買い、その後地元の有名店「五一」でパオズを買い、ホテルへ戻りました。
■第2日目(2/9)■ この日の写真を見る?
 まずはホテルからタクシーで陝西歴史博物館へ向かいました。故宮に次ぐ大きさの博物館だそうですが、展示室は四つだけで。それほど広いという印象はありませんでした。午前中だったのであまり混雑もしていなくて、そもそも日本人はあまり来ないのでしょうかね? こういう場所では日本人よりも欧米人、特にロシア人の団体客を見かけるものですが、ここもそうでした。ただ、長安と呼ばれた西安の黄金時代を手っ取り早く知るには、ここの展示は疲れずに見られる分量でもあり、とてもお薦めです。
 博物館を後にして、歩いて少し行ったところにある大興善寺を見学しました。ここは観光地と言うよりも、街の人が参詣に訪れるお寺という感じがしました。門の脇(境内ですよ!)には、仏具などのお店が並んでいました。大きな仏像が売っているんですが、誰が買うのでしょう、なんて思いましたが、中国ってホテルやレストランの入り口にこういう仏像が置いてあることってありますよね。たぶん、そんなのにも使われるんだろうなあ、などと思いました。
 この大興善寺の後は、これまた歩いてちょっと(でもなかった?)の距離にある小雁塔へ向かいました。西安は今回で三度目ですが、あたし小雁塔は初めてです。やはり大雁塔に似てますよね、見た目も雰囲気も。上まで登りましたが、降りてきた時にはかなり足が筋肉痛になっていました(涙)。
 小雁塔を出て前の通りからバスに乗りました。目的地は西の外れ、阿房宮遺跡です。バスで小一時間の行程です。西安も年々市街が広がっていて、城壁外もそれなりの賑わいですが、さすがに阿房宮遺跡の周りは何もなさそうな農村地帯です。阿房宮遺跡自体は、まだ見学できる感じではなく、その向かいにある、映画「英雄」のロケにも使われたオープンセットとでも呼ぶのでしょうか、阿房宮宮殿(?)を見学しました。しかし、ここ、外国人観光客を呼ぼうというのであれば、まだまだレベルが……。西郊のツアーの見学地の一つとして、というのも厳しい感じですね。
 阿房宮を見学した後は、またもや阿房宮前からバスで鐘楼まで戻りました。こういうバスの旅って大好きです。車窓からの風景も、車内の人の様子も楽しいです。鐘楼で降りて東大街をぶらぶら歩きながらホテルへ戻り、一休みして夕食。この日は西安名物の餃子を食べに、鐘楼の脇にある有名店「徳発長」へ繰り出しました。
 あたしは、大学時代の短期語学研修の卒業旅行で西安に来て、やはり餃子コース料理を食べたのですが、はたしてそれがここだったのか覚えていません。なにせ西安市街があのころとは全く変わってしまいましたから。
 「徳発長」は1階がふつうのお店で、好きな餃子を注文して食べる形式で、2階と3階がコース料理などをいただく、やや高級なレストランになっていました。コースは一人60元から、80元、100元、120元、150元とあり、きりよく100元のコースを頼みました。値段の違いは品数の違いよりも内容の違いという感じですね。
 おいしい餃子料理を堪能した後、まだそれほど暗くはなっていないので(←さすが西安はかなり西にありますね!)、鼓楼界隈の市場などで買い物をしてホテルへ戻りました。
■第3日目(2/10)■ この日の写真を見る?
 前日に頼んでおいたツアーで、華清池、兵馬俑、始皇帝陵を巡りました。華清池はシーズンオフだからなのか、来るべきシーズンに向けて池の浚渫工事をしていました。なので浴槽などだけを見学しましたが、華清池に来て池を見られないなんて……(涙)。
 続いて兵馬俑博物館。ガイドさんが駐車場から数十分歩くと言っていたのですが、その意味がわかりました。博物館の周囲に、一大お土産屋さん街が出来つつあるのです。なんでも周辺住民がまがい物や粗悪品を売りつけて問題になっていたので、ここできちんと商売をするようにと政府が住宅や店舗を建ててくれたそうです。おいおい、それなんだよ、という感じですが、まあ、そうなのでしょう。出来ていない店舗が八割方で、こちらもシーズンまでにはすべてオープンするのでしょうね。これでは兵馬俑博物館の人気が落ちそうで心配です。
 始皇帝陵は数年前のツアーの時は陵の上まで登る時間がなかったのですが、今回はしっかり登ってきました。見晴らしがよいはずが、樹木が意外と高く伸びていて、見にくい方角もあったりして、これじゃ眺望を楽しめないじゃない、という感じです。
 ツアーの当初予定はここまでですが、まだ時間があるのでリクエストして、西安駅の北側にある唐大明宮遺跡へ寄ってもらいました。ところが、この数日の強風で施設に被害が出ているとかで見学が出来なくなっていました。入り口まで行ってそんな掲示が張ってあるのがわかりました。えー、なんでー、と泣いても仕方ありません。おとなしくホテルに戻りました。この日は昼食がやや遅めだったので、あまりお腹も空いてなくて、やはり「五一」でパオズを買ってホテルで食べました。
■第4日目(2/11)■ この日の写真を見る?
 朝の6時半にホテルを出発して空路北京へ向かいました。なので、北京に着いたのは午前中。ホテルにも昼頃には着いてしまいました。チェックインなどをしているうちに部屋へ入れる時間になったので、まずは荷物を置き一休みです。今回もホテルは崇文門にある新僑飯店です。もう毎年泊まりに来ているホテルですよ(笑)。
 さて、北京に住む友人(←中国人です)へ連絡を取ると、今晩家へ来いと言うので、とりあえず新世界市場へミネラルウォーターなどを買いに出かけ、その後北京郊外の友人の家へ向かいました。地下鉄とタクシーを乗り継いで約一時間です。
 友人の家で羊肉のしゃぶしゃぶをごちそうになり、外も暗くなってきたので辞去しましたが、帰りがけに王府井へ寄って、お茶などの物色をしました。
■第5日目(2/12)■ この日の写真を見る?
 地下鉄で鼓楼大街まで行き、そこからは徒歩で鼓楼、鐘楼を見物し、什刹海周辺を散策しました。このあたりは自転車での胡同巡りが流行っていて、客引きの自転車が多くて閉口しました。日本人観光客や欧米人の観光客がそういった自転車での胡同巡りを楽しんでいるようでしたが、胡同だからこそ歩いて巡るもんじゃあないでしょうか、ね?
 什刹海を巡り、大観園のモデルと言われる恭王府(←実際には『紅楼夢』の成立後に出来た邸宅なんですが……)を見学しました。十年ほど前に訪れた時はかなり閑散としていて誰も見学などに来ないようなところでしたが、かなり整備されたようですね。中国人も大勢見学に来ていました。
 恭王府の後は久々に北海公園を歩きました。北海はやはり凍っていましたが、天気がよくて白塔も青空に映えてとてもきれいでした。
 北海を南門から出て、そのすぐ前のバス停からバスに乗り、王府井へ行き、おみやげなどを買いました。新東安市場地下のケンタッキーでチキンフィレサンドを食べましたが、このチキンが辛かったです。日本で言うところの「辛口チキン」を使っているようでした。あたしは美味しくいただきましたが、母はこの辛さにはまいったようです。
 その後、地下鉄を乗り継いで前門へ行きましたが、ここが興醒めです。
 オリンピックへ向けてってことなのでしょう。前門大街は商店がすべて取り壊されていました。通りに面した商店はすべて建て直されるようです。かつて瑠璃廠が昔っぽい建物に建て替えられたように、前門も南北数百メートルに渡って、そういった町並みを作ろうとしているようでした。大柵欄が今までどおりだったのが救いですが、前門駅からずっと工事のフェンスが続いているので、大柵欄も賑わいが足りない感じでした。
 さて、晩ご飯は、北京に来てダックを食べるならここ、と決めているホテルのはす向かい、便宜坊へ行きました。今回は今まで食べた中で最もダックが美味しく感じられたのはなぜでしょうか?
■第6日目(2/13)■ この日の写真を見る?
 午前中に北京動物園へ行きました。バスでホテルの前から動物園行きのバスの路線があったので、それに乗りましたが、軽く一時間はかかりました。とにかく渋滞がすごいものです。パンダを見学し、パンダ絡みのおみやげを買い、その後、動物園と西直門の間にあるイトーヨーカ堂へ行きました。特に何かを買うつもりはありませんが、どんな感じのお店なのかを覗きに行ったわけです。しかしまあ、値段といい、店内の雰囲気といい、店員の立ち居振る舞いといい、日本と変わりませんね。驚きました。
 さて明日は帰国です。お土産だとか、自分が買いたいものなどを買わないとなりませんので、地下鉄で王府井へ出て、あたしはまずは『現代漢語詞典』を買いました。その他、いろいろお土産などを買い、東方広場地下の日本風ラーメン屋「面愛面」で遅い昼食をとりました。
 晩は一昨日遊びに行った友人の招待で、東四十条にある劇場で、中国の若い雑伎団のサーカスを見ました。レベルはまだまだですが、初々しく、これはこれで十分楽しめました。
■第7日目(2/14)■ この日の写真を見る?
 ホテルのチェックアウトは12時ですので、午前中は王府井へお茶を買いに出かけました。お土産としてのお茶もそうですが、自分の家で飲むお茶も買わないとなりませんから(笑)。
 ただその前に、折角のいい天気なんだから、それにこのところ北京に来ても天安門広場へ行ってないなあと感じていたので、まずは地下鉄で一駅、前門へ向かいました。そこから天安門広場を歩き、北京飯店の前を通って王府井へ向かいました。
 この週末は春節ということもあり、北京から田舎へ帰るのか、地方から北京へ帰ってくるのか、とにかく通りは大混雑でした。崇文門はターミナルの北京駅のすぐ近くですから、余計に混雑していたのかも知れません。
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