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日本初!  燃料電池で走るんだ![東京都交通局]  &   架線レスの路面電車![鉄道総研]

平成15年8月28日、燃料電池を動力源とするバスが、ついに営業運転を開始した。
燃料電池とは水の電気分解を逆向きにやることで、水素と酸素を混ぜると、水とエネルギーがでてくるデバイスのこと。環境問題でうんだかんだと騒いでいる窒素系酸化物・硫黄系酸化物は一切出てこない地球に優しいエネルギー源だ!

ということで9月3日早朝、前日の夜に東京到着したばかりなのに取材に出かけた。

ぱっとみは頭でっかち。頭の部分に水素タンクをたくさん積んでいる。

車内には、燃料電池バスの構造・利点が細かく書かれている。車内中央のモニターには動画として宣伝が流れる。暇だからずっと見てた〈爆〉

水素を電気に変換して、それでモーターを動かすので、ディーゼル車に比べてとても静かである。加速しているときも え?アクセル踏んでるの??って驚くほど音がしなかった。

ディーゼルバスの半分のエネルギーで走るっていうのはバス業界にしてはすごいとおもう。

朝1番に深川車庫を出てから、9時前に深川車庫で燃料補給をする。土日は午前中いっぱい補給無しで走りつづけるようだ。


ボディには日野とトヨタの共同開発品であることと、東京都がすすめる温暖化対策のステッカーが貼られている。個人的なことだが、東京の夏は熱くて嫌ぁぁぁぁぁぁ。
 車内のほうは、配色に気を使っているのがよくわかる。椅子も従来のものに比べてプラスチックが多く用いられている。 ちょっと硬めで長時間座るのは辛いと思う。


 「水素が燃料のバスだから車内禁煙だってよ」と雑談してるサラリーマン方がいた。ガソリンだってじゅうぶん危ないゾ(^^;
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   このノンステップバスの内装は
  実験的にユニバーサルデザインを
      取り入れています。

    ●識別しやすいパイプやスイッチ
    ●コントラストのある床配色
    ●判りやすい絵文字
    ●丸みを持たせた形状
    ●目にやさしい室内証明
    ●広い車いすスペース
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 バッテリーが半日程度しかもたないのが現状ではあるが、今後、水素貯蔵方法の進化、またはガスステーションの整備があれば、1日あたりの走行距離が飛躍的に伸びることを期待できる。

 がんばれ 燃料電池バス!!


 東京都交通局の燃料電池バス運行開始を知らせるニュースが入ってくる前に、鉄道総合技術研究所(以下 鉄道総研)で「架線がいらない路面電車を開発した」というニュースがはいってきた。え゛♪え゛♪え゛♪とサイトを調べてみると9月4日に「鉄道総研技術フォーラム」という催しがあり、その路面電車を見れることがわかった。こいつは行くっきゃないゾ♪ ということででかける♪

 「鉄道総研技術フォーラム」とは鉄道総研でやってる研究を、他多くの研究機関に知ってもらって、他研究機関との共同研究をとりつける目的で開催されてるんだと思う。入場は無料で、予約の必要はなし、当日は9割以上の業界関係者に1割弱の鉄道ファンが混じっていた。鉄道系の現場や研究機関で働いている人も多かったが、中には電池メーカーとか土建メーカーの人も混じっており、分野を超えた連携が進んでいることを知る。

 で、架線がいらない路面電車は元豊橋鉄道の車両をベースに、車内に2次電池を配置した構造になっている。実際に商用化するときには車両のノンステップ化は当然だろう。「予算が限られてるので・・・」と解説員の方が中古車の使いまわしである理由を教えてくれた。
 現在は、1回の充電で最高速度55km走行距離30km程度の運行が可能だそうだ。フル充電までは約6分というのも驚きである。 30kmごとに6分間停車すれば、どこまででもいける計算になる。

右の縦長の写真を見れば分かるが、パンタグラフがない。

 残念ながら試乗することはできなかったが、走行しているところは見ることができた。VVVFの心地よい音を響かせながら 展示会場から蓄電スポットへと走っていった。



 こちらは「フライホイール式蓄電装置」 従来のニカドやリチウムイオンや燃料電池は、まだまだ急速充電・急速放電には耐久性の面で向いてないそうだ。〈上の燃料電池バスもバッテリーを兼用〉 このフライホイール式のほうが急速充放電には向いているが、軸受けが弱くて寿命が短かった。鉄道総研で、この軸受けをリング磁石兼用の油浴潤滑という新概念をとりいれて長寿命化に成功したとのことである。約140万回の充放電に耐えられるとのこと。

鉄道総研からもらってきた資料を写すと、
【特徴・効果】
●従来HEVの方式に比べ、充放電サイクル寿命が短く、保守費も含めて低コスト
●鉄道などの事業用超寿命蓄電装置として低コスト・小型・軽量
●鉄道などの事業用大型車に特に適し、大出力・高電圧・急速充放電が容易
●従来のフライホイール式に較べて低損失、省補機、軸受け保守もほぼ不要

とのこと。「最初に動かすときの1回分と、最後に貯めた1回分だけが無駄になるが、それ以外にエネルギーはほとんどいらない」とのこと。
 フライホイールの欠点は 機器が熱くなることだそうだ。冷却装置は鉄道総研オリジナルらしく「世界でただ1台」と強調してた。