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高速バス新時代 新規参入組の挑戦〜その1(富士交通編)〜


富士交通登場直後に書いた文章であるので、現在とは差異がありすぎる。
運賃値下げで自分で自分の首を絞めたことと山形線の失敗により、会社更生法になってしまった。

 バス事業の規制緩和により路線の新設・撤退が許可制から届出制に替わった。
一般路線バス分野では撤退のニュースが多い中、都市間バス分野では路線の新設が増えている。既存事業者の新規路線が多いが、新規参入会社による路線も一部ある。 今回はその新規参入組のひとつである富士交通を取材した。
 この会社は仙台市に本社がある観光バス会社で、主に東京方面への団体ツアーを取り扱っている。
 どのような理由で高速バス業界に参入したかは知る由もないが、既存事業者はシャア確保に向けて苦しめられている現状に出会った。
 航空分野に代表されるように、いままでは優良路線等の黒字部門により赤字一般路線が支えられてきた。いまでもそうしている既存事業者はたくさんある。
 一方、新規参入組は黒字分野だけに特化することができる分、既存事業者に比べて有利にあり、運賃を安く設定することができる。既存事業者も客を取られないように運賃値下げを追随してる光景は日本全国いたるところで見られる。これにより黒字路線だったものが競争によりトントン路線へと落ちてしまう。これでは赤字一般路線を救う事ができない事態になってしまう。
 現在、既存事業者は全国ネットワークとネームバリューによって支えられている気がする。

 さて、その富士交通だが、2つの特徴を有する。1つは既存事業者(宮城交通・福島交通・JRバス東北)に比べて低価格運賃で登場した。現在これは既存事業者の値下げ抵抗で同額となっている。2つめはバス車内にガイドが乗っており、肉声による停留所案内・ドリンクサービスがある点だ。<現在ではなくなった>
 どれだけ安いかという運賃の勝負でなく、充実したサービスで勝負しようとする姿勢に拍手をしたい。気持ち良く乗れる事が利用者をひきつけるポイントであるだろう。
 もうひとつ、フリークエントサービス(待たずに乗れる)事も重要であるが、現在の段階では既存事業者が勝っている。


 富士交通に仙台から福島まで乗車した。
ガイドが乗ってる高速バスは初体験で新鮮味があった。車内は観光バス仕様で通常の高速バスに比べて豪華である。さすがは観光バスの会社!とうなずく。
 仙台を出発するとガイドによる案内が始まった。高速バスなのに観光バスに乗った気分だ。「シ−トベルトのしめかたがわからない」といった声に対応できるのがガイド乗務の長所であろう。
 挨拶・乗務員氏名・到着予定時刻等の案内が終わると車内に乗車券販売にきた。富士交通高速バスの時刻表を配ってアピールも忘れてない。乗車券に日付は入っておらず、往復の場合はこれを2枚配るのだろう。
 その後、お茶とコーヒーを持ってドリンクサービスにきた。おかわりOKと気前が良い!(あ、私は1杯だけ)
車内サービスに関しては高速バス業界に革命を起こす存在に思えた。

その後、ライバル会社である福島交通高速バスに福島−郡山で乗車した。
ワンマン乗務であったが、挨拶は丁寧で既存事業者側の接客態度の向上が見られた。
座り心地は大差なかったが、やはりガイドがいるほうが心地は良い。

仙台−福島間において、経由地が異なるために所要時間は富士交通のほうが長い。(といっても10分弱)
仙台では既存事業者と同じ地点にバス停があるが、福島・郡山では駅前ターミナルから追い出された格好で、時刻表を持ち歩かない人(=一般の人)には待たずに乗れる既存事業者のほうが便利だと思われる。富士交通の知名度UP作戦はこれからが正念場であろう。
 既存事業者以外にも、鉄道会社も客を取られまいと新幹線値下げや在来線快速列車増発とうの作戦を展開してきている。鉄道ファンならば一度は乗りたいと思う583系による快速列車もあり、競争は激化している。こちらも見逃せないだろう。

・最後に
 富士交通によって、仙台と福島は低価格になった。利用者にとっては嬉しいが 他一般路線への影響がもうじきでてくるだろう。自治体による赤字補填・路線そのものを自治体へ移管(コミュニティバス)が、こんごますます増えると思う。取材を通して既存事業者の苦しい胸の内を伺う事ができた。

〜取材から1ヶ月後〜
 福島から仙台まで高速バスに乗る機会ができた。JR在来線を701系で移動するのも良かったが、800円程度ならば、のんびりできるバスを選んだ。(手頃な値段だから同様な考えを持つ人も多いはず) 福島駅東口に到着すると同時に、まずは富士交通乗り場へ行き、時刻を確認する。次のバスは1時間半後とわかると同時に、バスターミナルに入ってきたJRバス東北仙台行が目に付く。既存事業者のフリークエントは高く、今回はJRバス東北にお世話になった。
 富士交通に比べて乗客の数が多く、既存事業者の踏ん張りが見える。ドリンクサービスは無く、静かな車内だった。ゆっくり寝たい人には好都合だったかもしれない。
 JRバス東北はETCを積んでいて、料金所をノンストップで通過した。ちょっと嬉しい ( ^0^)  高速をおりてから、仙台市内で渋滞に引っかかり多少遅れたが、それほど急いでないから気にしない。 降りるとき、800円を運賃箱に投入する。1000円札を両替するのに手間取ったりする人もおり、ちょこっとカード化を期待してしまう。(←わがまま
リンク
    富士交通       http://www.fujikotsu.com
    桜交通         http://www.sakurakotsu.com/
    福島交通       http://www.fukushima-koutu.co.jp/
    宮城交通       http://www.miyakou.co.jp
    JRバス東北     http://www.jrbustohoku.co.jp
    JR東日本仙台支社 http://www.jreast.co.jp/tohoku/