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秋 田 県 小坂町営バス   [野口線]

もともと秋北バスが運行してた路線だが、2002年3月に撤退。町営バスとして4月1日スタート★

秋田県の自治体運営バスとして古くから秋田市営バスがあるが、赤字続きのために現在民間移管が進められている。(今の段階では残り3路線だけ) 民間にしたところで赤字は赤字だしバス復権のために、もっと根本的なトコから見なおしていかなければならない。民間移管で市営バスと中央交通の競合部分に関して便数を減らせるメリットはあるが元々赤字だった路線は民営化されても赤字である。市営時代よりも余計苦しい台所事情になる。

今後、県内バス事業者の路線撤退がはじまると思われる中、この小坂町営バスは参考になりそうだ。

小坂町中心部と町北部(野口地区)を結んでいた秋北バス野口線が廃止され、小坂町独自による運行が始まった。

★注目すべき点
 ・幼稚園・小学校・中学校の送迎バスとしての利用
  小学生・中学生の利用を前提とした朝と夕方に特化したダイヤとなっている。
  また病院通いのお年寄り向けに昼間にも1本設定されている。

  車内にはシルバーシートの他に幼稚園児専用席が設けられている。→

 嬉しいことは町営になったことで、ある程度の採算を無視した施策をやっている点である。具体的に言うと、秋北バス時代は小坂操車場−あすなろ前460円だったのが町営バスでは200円均一になったことと、燃料をガソリンからてんぷら油(廃油)へ転換し、環境に配慮してる2点である。原料のてんぷら油(廃油)は、町内で回収されたもの。小坂町の環境への取り組は評価したい!!
 秋田県内では、秋田空港と角館・田沢湖を結ぶエアポートライナー(ワゴンタクシー)もてんぷら油を燃料としている。  植物性廃食用油(てんぷら油)をBDF(Bio Diesel Fuel:メチルエスチル燃料)へ変える会社は秋田市に本社がある東北エコシステムズ。HPには「軽油代替燃料BDFと軽油との性状比較」コーナーもあり、わかりやすく学べます。

 話を元に戻して、料金箱を簡素にすることで維持・メンテ費を浮かしているのも特徴だろう。料金箱には両替機能なんて高価なものはついてない。あらかじめ100円玉2枚を用意しておかねばならない。また車内放送テープもない。この点は運転士が客全員の降車地を知ることで解消してる。
ある意味面倒であるが、お客さんが増えて黒字になるまではしかたないだろう。

今後はバスダイヤの変更(さらに使いやすいダイヤへ)やルート変更・新設路線など、町直営だからできる細かい住民サービスに目を向けていってほしい。

 リンク:秋田県小坂町