――問題は解決したはず――のように思われたが―― 「ねぇ、まーいくっ」 しつこい、鬱陶しい、邪魔だと色々けなされ続けたが、カミューは足繁く教会を訪れた。日がな一日、何をするでもなくマイクロトフに付き纏うのが日課である。 その日もいつものように教会入っていった。 ちょっと迷惑そうに「またか!」と言いつつも、午後にはおやつを用意してくれているなど、少しずつ変化が現れていた。 祭壇の前に立っていたマイクロトフに向かってにこやかな笑みを浮かべつつ近付く。 「マイク、会いたかったよぉ」 「ふん、ここに来る暇があるのなら、仕事をしろっ!」 「またまた、そんな冷たいことを」 今日こそ、延ばし延ばしにしてきたことをする。カミューは強く決心していた。 つまり、セックス。 「私たちの付き合いも三ヶ月になるじゃないか。そろそろいいだろう?」 肩に腕を回しながらマイクロトフを引き寄せようとすると、必死に抵抗される。それはもう全力をもって。 「い、三ヶ月前に会っただけのことだろう!人聞きの悪いことを言うなっ」 「いいじゃないか。×××をねぶりあった仲だろう」 「お前が勝手にやっただけだろっ!」 淫猥な言葉にすぐに真っ赤になるのを見るのも楽しい。 これだら手放せないんだよね。女よりも面白い。 「マイクロトフ神父のアソコを舐めまわして、私の楔を打ち込めたいんです、慈悲をくださいよ」 「だぁぁぁっ!俺の耳元で変な言葉を囁くなっ!」 ジタバタするマイクロトフの脚を軽く払い、よろけたところを長椅子に押し倒す。逃げられないように黒装束を膝で踏みつけにした。 「マイクロトフ神父…もうこんなに感じてる」 「!」 ぐりぐりと腰を押し付けられて、マイクロトフは意思と関係なく勃起した自身に顔を赤らめた。 「ふふ、心配しなくても、こんな朝からは誰も来やしませんよ。好きなだけ喘いでいいんですよ?」 マイクロトフがカクンと首から力を抜いたかと思うと、ゆらりと上半身を持ち上げる。唇の端を歪め、赤い舌がペロリと厚い唇を舐めた。 「喘ぐのはどちらだろうな」 「ん…?」 「カミュー程度のモノで、俺が満足するとは思えんがな」 「んんん?」 「そうがつがつしなくても、俺は逃げないぞ」 「ん――――!?」 短く切りそろえられている前髪を掻き揚げる仕草や、流し目で見つめてくるその様子は、カミューを誘っているとしか思えない。 何事かと固まっていると、膨らんだカミューの股間をマイクロトフの手が鷲掴んだ。恥ずかしげもなくほらほらと煽ってくる。 「お、お前誰だ…マイク、またなんか違うペルソナが出てるんですけどーっ!」 「何を言う。お前が望んだ淫乱な仮面だろう?ふふ…」 「あぁ、その見下された目で見られると、なんだか心がもやもやと…ご、ご奉仕させてください、マイクロトフ神父」 「マイクロトフ様と呼べ」 「マイクロトフ様ぁ」 何もない静かな農村。 淫乱に男が二人に増えただけのお話。 |
ああ、やはり魔性マイクは格好良いわ……(笑)
あおさん本当に有難うございました!
(2002.02.02UP)