あけましておめでとうございます。
2002年初めてのつれづれなる思い、ご覧いただきありがとうございます。
皆さん、どんなお正月をお過ごしでしたか。
私は例によって、故郷の秋田に帰りました。旅行の趣味のない私にとって、帰省は唯一の旅とも言えます。必ず眠ってしまうのにそれでも12月に入ると、「新幹線の中で読むための文庫本」を用意します。気楽に読めるものがいいので、今回は赤瀬川原平さんの「老人力」。4,5年前に流行語大賞にもなったのでご存じの方多いでしょうが、物忘れがひどくなることを老人力がついた、というもので、文庫判のオビのコピーは「ますますパワーダウン」。「のんびりゆっくり」をライブのメインテーマにする私としては大いに気に入ってしまいました。ワゴンをひいた売り子さんから紙コップ入りのコーヒーを買って(味は?なので、これで300円は高いようにも思うけれど、旅の気分を味わうためにささやかーなぜいたくをしているつもり)それを飲みつつ、時折窓の外を眺めたりしながら本を読むのはなんて幸せ・・・。が、今年の新幹線は手ごわかった!
前の席ではカゴにいれられたネコ2匹が「みぃみぃ」、後ろの席では赤ちゃんが「おわあおわあ!」。前後をはさまれ、なかなか強烈でした。
それにもめげずに、盛岡まで熟睡してしまった私は、年末はさすがに仕事で疲れていたのでしょう。スケジュールには載せていなかったんですが、12月25日の深夜は、某ホストクラブのクリスマスパーティーでの演奏もあったし。深夜1時半集合で、終わるのは朝6時。そのあいだに3ステージ。初めて行くホストクラブは、なかなか興味深いものがありました。ここのお店は、ホストもお客様も皆若くて、想像していたよりも明るい感じ。スタッフの中にひとり、客席じゃなくて裏でオードブルの準備をしたり、電卓たたいたりしてる男性がいたのですが、なんと私の好きな松田優作さんそっくり!
松田優作さんをもっと優しくしたような感じなんですが、あれだけ似てる方には初めて会いました。「ほんと、そっくりですね」と言うと「でもお客さんは皆若いんで、松田優作なんて知りませんよ」だって・・・じゃあ、知ってる私って?ともかく、忙しいクリスマスシーズンの最後にこの深夜の仕事があって、疲労のピークだったらしい。ネコと赤ちゃんの泣き声をBGMにお昼寝しながら、雪と強風のため40分遅れで秋田に到着しました。
秋田はお休みのあいだじゅう、ほとんど雪でした。雪だけならまだしもひどい雷で、県北の方では何時間も停電した地域もあったほど。冬の雷の鳴る夜には海にハタハタの大群がやってくる、という言い伝えがあるそうです。だからハタハタは漢字で「鰰」(さかなへんにかみなり、神とかけている)と書くのだとか。ほんと?
うちに帰ると、どこに出掛けるでもなく、ひたすらゆっくり。行ったのは神社への初詣と買い物くらい。神社は天候が悪かったせいか、人出も奉納されている絵馬も少なく静か。おみくじは中吉と小吉。2つもひくなよ、と言われそうですが、50円のと200円のと2つあるのでひきたくなってしまうのです。ちなみに去年は2つとも大吉でした。確かにCDは売れたし、初めての秋田でのステージもあったし、良い年だったかも。ショッピングセンターのほうは福袋がたくさん売れ残っていました。「福袋どうですかあ」と店員さんがメガホンで叫んでも、皆素通り。ミカンのつかみどり無料サービスをしているコーナーだけが長蛇の列。うーん、景気はやっぱりよくないんだな。でも、東京のデパートでは福袋はすごい人気なんですよね。地方のほうが、より厳しいってこと?
それとも東京のデパートの宣伝が上手なの? 2002年、私にも世間にもいいことがありますように。
年賀状も予想よりも早く書けたし(それでも書き終えたのは大みそか。投函が元旦という情けなさ)、やりたかった住所録整理などいろいろできて、今年はとても気持ちよくスタートできました。この調子!ということで、東京に戻ってきてからは、年末ちっとも手をつけられなかった大掃除を開始。年あけてからの掃除は間抜けだけれど、思いたったときしか大掃除なんてできないから一生懸命。やりだすまでは面倒だけれど、始めると結構楽しい。時間を気にせずにできたらもっといいのにな。でも、それじゃあ進まないのかもしれないな。同じ文庫本が2冊も出てきたりして、笑ってられない、私も既に老人力の持ち主かも?
大体の掃除が終わったら、その先はもっと細かい部分も整理したいなあ。いちばんやりたいのは写真。たくさんのステージ写真があるんですが、適当に仕分けして袋に入れてあるだけ。これを年ごとにまとめて、ちゃんとアルバムに入れて、お店や共演ミュージシャンの名前も書いておく。そして、遠い将来に孫に見せながら「おばあちゃんは昔歌手だったんだよ」孫「(もうなんべんも聞いたよ、と言いたいのをぐっとこらえつつ)ふーん、すごいね。はい、おばあちゃんお茶だよ」なんていうのは、楽しそう。大掃除から夢は膨らむ・・。子供じゃなくて、孫を想像するあたりにも「老人力」の影響がみられます。
年末に雑誌で、「上野七福神めぐり」というのを見つけて、御利益もありそうだし、面白そう、行きたいなと思いつつ、まだ行けずにいます。それで、かわりといってはなんですが、今日はうちの近所の桜神宮に行ってきました。桜新町の駅から歩いてすぐ。隣はドラッグストア、斜め前はピーコックですが、一歩入ると、明るく広々としていて、すっきりした空気に満ちています。手を洗ってから、お参り。ここは「サクラサク」ということで、受験生にも人気あるんだそうです。そして、もっとびっくりしたのが、ホームページではサイバー神宮もある!(http://www.sakura.jingu.net/)古式神道の神社との取り合わせが面白いですね。トップページの桜の花びらもとってもきれいです。
新年ということで、風水開運術の本も読みました。それによると、今年、私は和風のものを取り入れるとラッキーなのだとか。偶然なんでしょうが、このごろ、お茶もお香も入浴剤も、和風のもののほうが心地いいように思いはじめていたところ。ラッキーカラーはピンク、ゴールド、
ベージュに加えてグリーンということで、今日新しく買ったお財布も明るいグリーン。この色は初めてなので新鮮。
ということで、慌ただしいなかにも気持ちいいことをみつけ、楽しい1年にしようとしています。そう、私の目標は心地よい生活をして、心地よい音楽をつくること。来月はバースデーライブだし、がんばるぞー!とお休みのおかげで元気いっぱいのこの頃なのでした。でも、老人力には気をつけなくちゃね。
大越 康子
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