きょうは《怒り系》



  もうご覧いただいた方も多いでしょうが、先日、ホームページをリニューアルしました。より見やすく、お洒落になった!と自負しています。「好きなCD」の数も増やし、コメントもつけたので、ぜひご覧下さいね。
  さて、私はこのホームページや自分がつくる音楽は「のんびりしていて、気分のよくなるものにしたい」と思っています。最近そうしたものは、《癒し系》と呼ばれるのかも知れませんが、自分で《癒し系》とは思ってません。だって、「癒してあげる」なんて傲慢な気がする・・・。ま、それはともかく、このページをみて、くつろごう、と思ってくださっている方がいたら、ごめんなさい。今日はちょっと《怒り系》なんです。

  あまりにも怒っていて、早く忘れたくて、昨日は寝る前にお酒を飲んだので、今朝は喉が乾きます。お酒といっても、ジュースみたいなチューハイ1缶なんですが、ふだん飲まないのでかなり効きました。おかげですぐ眠ることはできたんだけれど、今朝になっても怒りはおさまらず、こうして書いています。
  何にそんなに怒っているかというと、昨日初めて会ったお客様。お客様あっての仕事なんだから、ここで書いてどうする、大人気ない、とも思うんですが、あまりにも失礼だったので。

  その男性は昭和11年生まれ、東京にある某大学の客員教授で、地域活性化の講演も全国でしているらしい。 著書も多数、いろいろなカルチャーセンターの講師もしている。
  いただいたプリントには、これまでの業績がぎっしり。大体何かの売り込みじゃないんだから、こういうものを渡す? 私でいえば、このホームページのプロフィール欄を配るようなものです。ひとしきり、自分がいかにすごいかを語り、その後は「オレは俳優のだれそれと知り合いで・・」とか有名人との交友をひけらかす。典型的な私の嫌いなタイプ。こういう人は苦手だし、なるべく近くにいたくなかったんだけれど、残念ながら昨日の早い時間は他にはお客さんがいなかった・・・。で、彼の自慢話を聞きつつ、「ほんとうに、スゴイ先生なんですね。私、こんなスバラシイ方には初めてお会いしました」と、思いっきりわざとらしく言い続けるほめ殺し作戦に出たんだけど、効き目なし。すると、そのうちに私に「あなたのお子さんはいくつくらいかな」と聞いてくるので、未婚で子供もいない旨答えると「じゃあ、これまでに何人も(子供を)殺してるんだ」 ですって!!! 頭にきた私はついに「それってとっても失礼な嫌な言い方ですよね。大学の先生ともあろう立派な方が、そんな品位のないこと言っていいんですか」と声は怒らずに、言いました。答えませんでしたが。

  そこで待望の次のお客様登場。常連の年配のご婦人お一人。コーラスをやっていらして、ほんとうに美しいハーモニーでママと歌ってくださる。先の教授たちの隣の席に座り、シャンペンを飲みながら、アメリカ留学中のお孫さんが一時帰国しているお話をしてくれた。すると、教授がこちらにもきこえるように「留学もなあ。留学した奴の8割はダメになっちゃうんだ」と言うのです。私はキッとにらみつけましたが、感づくでもなく、お気の毒なのはお孫さんの話をしてくれていた女性。はっと顔をこわばらせて、以降お隣とはいっさい口をきかなかったようです。その後、教授はそのお店の近所で働いている教え子をひとり電話で呼んでくれたのですが、他のお客様も増えてきて、あまりお相手できなかったせいか、早々に帰りました。

  それにしても、なんであんなに嫌な人っているんだろう。自分が嫌われるってわからないのかな。一緒にきた女子大生には「僕についてきてくれるのは君たちのグループだけだ」なんて言ってたけど、私に言わせれば、一グループでもついていくのが不思議。国連NGOの仕事もしてて、国から予算をどっさりもらってるとも言ってたけど、ほんとかな。
あんな人に、国のお金なんて使ってほしくないなー。まあ、仕事は人格とは別かもしれないけれど、とにかくまれにみる嫌な人でした。仕事でなければ、ああいう人と会うこともないんですが、もし会ったのが仕事してるお店じゃなかったら、絶対に私は手が出てたはず。ケンカッ早いんです。多分、うまれつき。母の話によると、3歳くらいのとき、男の子と遊んでいてケンカになって、私がむこうを叩いてケガさせてしまい、あやまりに行ったんですって。もちろん、記憶にないけど・・・。と、いうことで殴れなかったかわりに、お酒を飲み、それでも怒りが収まらないので、こうして書いてしまいました。こんな怒りの文章を読まされている皆さんが一番の被害者かも。ごめんなさい。

  仕事は夜で、帰ってくると12時半すぎくらい。こんな時間から誰かに電話もできないし。もっと深刻な問題なら、そういう時間でも電話かけることもまれにあるけれど、今回のはもう帰っちゃったお客さんのことだし。無理やり誰かたたきおこして聞いてもらうのは、悪すぎる。でも、気分は晴れないし、早く忘れたい。ということで、コンビニで缶チューハイと週刊文春、週刊新潮を買いました。雑誌はほんとはもっとグラビアがきれいなもののほうがよかったんですが、適当なものがなかったので。(普通私の年齢だと主婦向けの雑誌になるんでしょうが、やはりお料理とか近所づきあいとか収納の特集だと、興味ないんです)そして、文春、新潮を見ているうちに、気分が晴れるどころか、また嫌になっていってしまった。とにかく鈴木宗男さんばっかり。確かにあの人がしたことはよくないこともいっぱいあるんだろうけれど、なんかこうまで集中砲火を浴びせなくても・・・。少し前の雪印も野村沙知代さんもしかり。なんかマスコミがそればかり取りあげて、いじめすぎているように感じる。スケープゴートというか、魔女裁判というか。ひとつ悪ければ、すべていけない、徹底的にやっつけろ!みたいな。雪印のチーズはおいしい。商品撤去が相次ぐなか、置いていたお店があって、私は「ガンバレ」と思いつつ買いましたよ。150円ひとつじゃ、応援にもならないかもしれないけれど。この、わーっと何かひとつを悪者にしたてあげて、皆で攻撃する風潮は、いつからなんだろう。昔からそうなのかな。日本だけじゃなく、他の国もそうなのかな。なんか子供っぽくて嫌だなあ。私はあおっているマスコミに大きな原因があると思っていますが。

  物事も人物もどこかの一面だけでみちゃいけない。
  あれ、でもそうすると、昨日の嫌なお客さんにも、私が気づけなかっただけで、きっとどこかにはいいところもあったのかも。何か楽しいムードになるような話にもっていければ、よかったんだよなあ。全国を講演で回ったって言ってたんだし。なんて、反省。

  そして、私もいつも呑気にしてるだけじゃなくて、こうして怒ったりする日もあるんです、なんて言い訳。


大越 康子