街でばったり知人と会う、ということがどうも他の人より多いようです。
数えたことはないのだけれど、平均すると1ケ月に一度は誰かにばったり会っているような。
なかでも昨日の午後は過去最高の偶然が起こりました。
夕方4時過ぎ、青山で用事を終えて、地下鉄の駅の改札に向かうと、「あれー、来ないねー」という聞き覚えのある男性の声が・・。ふと見ると、なんと!私のライブではおなじみのドラマー、チッコ相馬さんではありませんか!バンドボーイ(業界用語では《ボーヤ》といいます)のトオルさんも一緒。
「チッコさん・・?」
「えー、どうしてオオコシさんがここにいるのお?」 とお互いにびっくり。
ライブはいつも一緒だけれど、今週は打ち合わせで特に頻繁に電話していたし、翌日(つまり今日)の午後は練習で会うことにもなっているのですから、なおさら驚きは大きい。
彼らはこの後、近くでパーティーがあって、そのギタリストと待ち合わせをしているとのこと。このギタリストは、私も以前ご一緒したことのある人だったので、「じゃあ、私も待っててあいさつだけしていこう、それにしても偶然だねー」なんて盛り上がっていたら、なんとそこに通りかかったのが、チッコさんと私の共通の知り合いのスガワラさん!
「あれー?スガワラ君、なんでー?」
「わあ、チッコさん、オオコシさん、これからお仕事ですか?」
「いや、それがたまたま今ここで会ってびっくりしてたところなんだけど、まさかスガワラさんにも会えるとは・・・」もちろん、スガワラさんとも待ち合わせでもなんでもなくて、彼はお仕事の途中だったのです。それも、青山は久しぶりだから、ちょっとそのへんのお店をのぞいてから帰ろう、としばらくぶらぶらして帰ろうとしたときだったらしい。つまりまっすぐ帰っていたら、会えなかったはず。もともと、スガワラさんはお友達と一緒に私のライブに来てくれていたのですが、話すうちにチッコさんのおうちとご近所ということがわかり、彼のライブにも来てくれるようになった人。つい先週も私はライブ案内のお手紙を送ったばかりだった・・・。
あまりの偶然で大騒ぎしていると、ギタリストをみつけるべくひとり冷静に改札口をみつめていたトオルさんが
「あっ、いま大坂昌彦が行きましたよ!」
「えっ?どこどこ?」
「あー、いっちゃいましたよ、残念」
大坂昌彦さんとはいまをときめくジャズドラマー。テレビにも出演したりしてるのでご存じの方も多いかも。私も前に一度ご一緒したことがあり、やはり素敵でした。ちなみに彼も秋田県出身!(関係ないけど、秋田県出身のジャズミュージシャンって多いんですよ。皆で何か一緒にできたらいいのにな、って思ったりしてます)まあ、青山だから場所がら業界関係者が多いのかもしれませんが、それにしても、昨日の夕方4時の青山一丁目の改札口出口4はジャズ度(?)が高かった。
チッコさん、スガワラさんと近況を語り合ううちに、ギタリストも到着。
「お久しぶりです。いつぞやはお世話になりました」
「いや、こちらこそまたよろしくお願いします」ごあいさつも済んで、チッコさんたちと別れ、新宿のオフィスまで帰るというスガワラさんと一緒に電車に乗る。私は夜、仕事だったけれど、せっかくだしちょっとだけでもお茶でも、と渋谷で下車。彼は広告関係のお仕事のほかに、音楽活動もしているし、業界にも詳しいので、話も弾んで思いがけず楽しいひとときを過ごさせてもらった。
うーん、それにしてもここまで偶然が重なったのって、初めてだなあ。
これまでも、いろんな人にいろんなところで会ってきたけれど。ミュージシャン関係のなかで、面白かったのは、もう5年くらい前。ここに引っ越してきてすぐ、ビッグカメラ渋谷店の布団売り場(意外でしょうが、羽毛布団をはじめ、布団も扱っているんですよ)で、当時よく一緒に仕事をしていたピアニストに偶然会ったこと。私が店員さんの説明を聞いていたら、後ろに人の気配がして「あ、誰か他のお客さんも来たのかな?」と思って振り向くとそのピアニストだったので、これまたびっくり!もちろん、布団売り場で待ち合わせをした訳じゃなくて(そうだったら、それはタイヘンかも)、同じフロアで楽器か何かも扱っていて、彼はそちらで用事を済ませ帰ろうとしたところで私を発見したらしい。
「私、いま羽毛布団セットがいいかな、と思ってるんですけど、買ってくれ
るんですか?」と一応きいてみたら、「え・・あの僕ちょっと急ぐから」と
そそくさと帰ってしまったのでした。当たり前か・・・。(ここで「いいよ
」なんて買ってもらったら、ますますタイヘンかも)
ほかにも、宣伝用の写真を撮りに出掛けた自由が丘で、ライブやCDでも一緒のピアニスト加藤文生さんに会ったり、用事が済んでぶらぶら散歩していた上野公園でこのHPとリンクしているアコースティックユニットタフ・ラフのボーカル金田めろんちゃんに会ったり、買い物帰りの渋谷でバンリュウジスタジオのスタッフの方に会ったり、挙げればきりがありません。こういう話をすると、友達からは「そういうムダな運の使い方をしないで、宝クジをバーンと当てるとかに使いなよ」と言われます。確かに、偶然誰かに会って、何か得するってことはないけれど、なんだかいいことがおこりそうな予感がします。
だから、私はこの手の偶然は大好き。これからも大事にしていこうと思っています。
What A Diffrence A Day Made〜.
縁は異なもの、という邦題のスタンダードジャズです。
たくさんのお客様、ミュージシャン、業界関係の人々にお会いするし、仕事もその人々の紹介で決まっていくことが多いので、ご縁は大切にしなくては。
この春、皆さんには新しい出会いがありましたか?
大越 康子
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