理想の休日



  だんだん暑くなってきましたね。
  でも冷房を使うところもあって、寒かったり。お元気ですか?
  昨日の午後は突然の雷雨でびっくりしたでしょう?あれは、あの時間私が恵みの雨の歌を歌っていたから、呼んでしまったんです。
  ごめんなさい。

  そう、いま私は次のCDの録音真っ最中。もうバンドのほうは全部録り終わり、ボーカル録りの大詰め。昨日もそして明日もスタジオ。
  録音作業は、ふだんのライブとはまた違う楽しさでいっぱいです。
  このCD製作が始まってからというもの、時間のあるときは練習やら、ジャケットのイメージ固めやら、ずうっとCDのことを考えてる。ふだんは読む本や雑誌もそっちのけ。新聞もさらっとしか読まないし、W杯もどこふく風。だって、私がやってることのほうが面白いんだもん!と、ますます浮世離れした(?)毎日です。ただ、体調管理が大変。ライブのときもそうだけれど、録音はよりデリケートなので、体調(といっても主に声です)を保つのだけは緊張・・。あんまり出掛けて風邪ひいたりするのも嫌だし。ということで、ちょっとの間、なるべくお出掛けはお預けなので、録音が終わったら、どんなお休みの日を過ごそうか、考えてみました。

  お天気にもよるのだけれど、晴れていたら・・。
  朝は頑張って早く起きて、きれいな朝焼けを見よう。まだ静かな町に、ゆっくり太陽の暖かさが伝わり始めるのを感じて。それから、お散歩。
  どこに行くというのでもなく、適当にぶらぶらと。ちいさな手提げに飲み物だけ入れて。MDウォークマンはやめて、鳥の声と街の音を聴きながら。
  帰ったら、シャワーを浴びてゆっくり朝ごはん。
  カフェオレとクロワッサン、コーン入りスクランブルエッグ、サラダ、グレープフルーツというところかな。新聞もゆっくり読んで。

  それからどうしよう?
  お休みの日は午後のほうが混むから、早い時間のうちに映画や絵を観に行くのもいいかな。周りの人に幸せを呼ぶ女の子が主人公の「アメリ」っていう映画はもう終わっちゃったのかな?「マン・レイ」の写真展も見たいな。小学校(中学校かもしれない)のとき、美術の教科書に載っていたマン・レイの作品に、先生の話も聞かずにずっとみとれていた。確か「恋人たちの時間」とかいったっけ?空に赤い唇が浮かんでいる・・。

  映画か展覧会のあとは、ちょっと休憩でお茶を飲もう。
  街ゆく人を眺めながら、一人でぼーっと暖かいお茶を飲むのが好き。
  コーヒーでも紅茶でもハーブティーでも。その後は、大きい本屋さんをぶらぶらしよう。久しぶりに恋愛小説が読みたいな。そういえば関係ないけど、ちょっと前の週刊誌に「六本木でニセ村上春樹がナンパしまくり!」という記事があったっけ。電車の吊り広告で見ただけでしたが、ちょっと読みたかったかな。でも、あの村上春樹さんがそんなナンパなんかするわけないじゃない!それはひっかかった女の子がいるとしたら、ちゃんと作品を読んでいないのでは・・・。もとい、恋愛小説とこれまたひさびさの推理小説も買ってこよう。
  帰りがけに花屋さんで安いサービスブーケを買おう。心華やぎたいときは、小さくても一輪でもいいからお花を飾る。夏は極力、冷房を使わないので無理ですが。 以前より値段的に、お花が身近になって嬉しい。

  帰ったら、落ち着いてしまう前にお掃除やお洗濯。休みの日だからといっても、誰も代わりにやってくれるわけでもないからしかたなく?
  いえいえ、自分のお部屋なので、音楽でも聴きながらまあ適当にやって、と。嫌になる前にちょっと(でいいのかな?まあお休みだからね)歌の練習もして・・・・。
  それからご飯!お子様味覚の私にとっての大御馳走であるハンバーグとかシチューとか。ラジオを聴いて、夕方の空を眺めながら、のんびり食べよう。

  食後は大好きな手紙の時間。eメールが主流になりつつありますが、手書きの郵便を書くのも好き。以前はつけていた日記の代わりのようなものかも。お香をたいて、好きな音楽を小さく流しながら。
  最後は大好きなお風呂。いい香りの入浴剤を入れて、マッサージグッズをいっぱい持って。上がったら、体操して(これとさっきのマッサージはは美容のためというより声のためのつもり。体がかたいと声が響かないのです)今日買ってきた本を読みながら寝よう。

  というのが、理想のお休み。なんか、ずっと一人じゃない!と言われそうですが、毎日人に会う仕事なので、いまは一人が気が楽なんです。雨の日はお散歩とお出掛けはなしで、朝から長風呂して、おうちで本を読んでいたいな。推理小説は一気に読みたいからうってつけかも。あ、でも雨の日に読む本はいまのうちに用意しなくちゃね。

  でも、私が理想のお休みを過ごせるのはもう少し先になりそう。がんばってかっこいいCDを作ろうっと。このCDこそ、お休みの日に聴いていただきたい、ちょっと大人のムードの(?)ボサノバ集です。夏の発売をお楽しみに!さあ、がんばるぞー!
 


大越 康子