早いもので、もう師走。
ほんと早い。去年の今日のことが、昨日のことに思えるほど。
かの淡谷のり子さんは「80才過ぎたら、1時間なんて10分よ」と言ったらしいが、80までは程遠い私でもそんな感じ。ふと気が付くとまた眠る時間になってる。私、今日何をしたかな。やらなきゃいけないことをひとつひとつこなしていると、あっという間。ふうう。少し早いけれど今回は、今年をふりかえるということで。
お正月休みはゆっくり秋田で。本も読めたし、やりたかった練習もできたし、我ながら充実していて、いい年になるような気がしていた。1月はかねてから行かなきゃ、と思いつつ延ばし延ばしにしていたガン検診にも行ったし。
2月は毎年恒例のバースデー&バレンタインライブ。一年で一番寒い時期なので、バースデーといえども、毎年お客様が来てくださるかどうか、とっても不安なのだ。でもおかげさまで今年もにぎやかだった。今回はギターの梅田さんも遊びにきてくれたし。思えば、この日の帰りにいろいろ話したことがきっかけで、2ndCDにも参加していただくことになったのだった。
3月。いよいよ今年の目標のCD製作活動開始。前作でお世話になったバンリュウジスタジオと打ち合わせを始める。作りたいのはお洒落なボサノバのCD。窓辺でここちよい風に吹かれながら、さりげなく聴けるような。選曲と同時に、構成メンバー、アレンジをどうするか、発売日から逆算して録音はいつするか、など決めなくてはいけないことはたくさん。急に忙しくなる。プライベートでは、学生時代の芝居仲間が数年ぶりに集まった。皆への連絡係はなぜか私が担当(たぶん自由業で時間があるから)。結婚した人、子供が生まれた人、キャリアウーマンでがんばっている人などなど。でも、皆全然変わらない。随分久しぶりだったのに、そんな気もしなくて、やっぱり昔の仲間はいいもの!連絡係の手間賃として、皆にしっかり(ちゃっかり?)1枚めのCDも買ってもらったし!
ゴールデンウィークは帰省。連休明けからレコーディングが始まるので、この頃からふだんにも増して、体調に気を遣うように。中野でみつけたタイ式マッサージにもはまっていたな。最近はサボってしまっているけれど、とっても上手で料金もリーズナブル。肩が凝っていては声によくない、とせっせと通ったっけ。
そして5/17(金)ピアノ、ギター、ベース、ドラム、バイオリンと私の仮歌の録音。忙しいメンバーのスケジュールが合ったのは、実はこの日1日しかなかった。朝10時から夕方6時半までかかって、なんとか6曲録り終える。6月に入って歌入れ。世間はちょうどワールドカップの頃だったけれど、私はただただ録音に熱中。いつものライブと違って、伴奏が録音されて出来上がっているもの、後から歌を入れるのは、不器用な私にはなかなか難しい。いかに、ふだんは細部に気を使わずにその場のノリでやってしまっているかがよくわかった。かといって、末端を気にしてばかりでも臨場感に欠けてくるし、この辺のバランスの取り方はいまだによくわからない。でも、だから面白い。6月半ば、歌入れ完了、梅雨の晴れ間にジャケット撮影。ここまでは順調に進んだものの、その後スケジュール合わせが難航し、トラックダウンは7月に。8月の発売に間に合わせるよう、ライナーノーツほかの作業も大急ぎ。いやあ、こうして書いていると「よく間にあったなあ・・」と改めて感心。スタッフの皆様に感謝。
8月1日・2日CD発売記念ライブ。おかげさまで大盛況のうちに終わりました。
この頃は猛烈に暑かったな。相変わらず私は喉のため、と思って冷房も極力使わずにいたけれど。CD完成以降はどこへ行くにもCD数枚を持ち歩く、必殺行商人と化した。
お盆は3泊4日で帰省。ちょっと短かったかなあ。お盆明け、お世話になったお客様が亡くなった。まだ全然歌えない頃からずっと応援してくださった方で、新CDも楽しみにしていてくれたのだが、聴いていただくことはできなかった。大人になってから、身近な人の死を経験することが少なかったせいか、ショックは大きかった。
夏の疲れがたまったのか、8月後半は何もする気が起きず(とりあえず仕事には行くのだが)、仕事のないときは銀色夏生さんの「つれづれノート」全11巻(この「つれづれなる思い」のタイトルのもとになっている日記風エッセイ)を読み返したりした。たぶん、他の人がどうやって日々をやり過ごしているかを知りたかったのだ。良いことばかり起こるわけではない日常をどう乗り切っていくのか、を。
9月。今度はOL時代のお友達二人と数回会った。二人共仕事も持つ主婦なので、とても忙しいはずなのだけれど、写メールならぬ、飛び交う矢のごとき「矢メール」で迅速に連絡をとりあい、久々に3人でおしゃべりできた。私も今年こそ主婦の仲間入りをしよう!と思ってたんだけど、うまくいかなかったなあ。くすん。いや、まだ今年は20日以上ある!運命の出会いは明日かも・・?希望を捨てるな。(この辺は先日夢中になっていたドラマ「お見合い放浪記」に影響されている)
秋頃から、出演しているお店の閉店やライブ日数削減の話が相次ぎ、気分は少々ウツ状態に。歌の仕事をして10年たつが、はじめて「もうダメなのかな」とも考えたりした。
10月はこのつれづれにも書いたように、咽頭炎と思いきや風邪でびっくり。でも、あのとき新しく行った病院は親切でよかったので、いまも何かあるとそこに行くことにしている。
11月。イチオシライブの中野ブライトブラウン。運がよかったのか、お客様がいっぱい。「ホームページを見て来ました」というお客様もいらして、久々に「歌っていてよかったー」と心から思えた。長く続いたウツウツが、この日ですっかり吹き飛んだ。結局私なんて単純で、仕事がうまく運んでさえいればご機嫌なのだ。
そして、もう12月。今年のクリスマスは例年になく静かだけれど、いまになってレストランや画廊でのクリスマスライブの話がきたりしている。これまた偶然なのだろうが、先月末から今月にかけて、随分いろんなジャズ好きな人に出会った。こういう出会いが何か仕事にうまくつながっていけばいいなあ・・などと思う今日この頃。うちから歩いて2分のイタリアンレストランでも「毎週水曜はピアノ生演奏」と宣伝しだしたし、これはチェックしに行かなくては!まだまだ仕事の場は、広げられるはず。何かしら、行動を起こさなくては。それにしても、秋ぐちのウツウツが消えて、年末は前向きな気持ちになれて、ほんとうによかった。やっぱり一年はすっきりした気持ちでしめくくりたいから。
来年はどんな年になるのかわかりませんが、自分なりに目標を決めて、落ち込まずに進んでいきたいです。1月は時間もありそうだし、ずっと前から行ってみたかった目黒(上野もあるんですよね)の七福神めぐりに行こうかな。では、皆様もすてきなクリスマスと良いお年をお迎えください。
大越 康子
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