苫小牧遠征記


  商店街の八重桜が咲き始め、我が桜新町はもうすぐ桜まつり。
  お花見は、いらっしゃいましたか。
  私はちょうど花の見ごろに北海道でお仕事。帰ってきたら、盛りはすぎていてちょっと残念。やっぱり「花の命は短い」のかな。そうは思いたくないけどな。昔、大地真央がでていた何かのコマーシャルに「花の命はまだまだ長い」というのがあったっけ。なんてことを考える春の日のきょうこのごろ。

  さてさて4/3、4、5と苫小牧のジャズスポットビーフラットに出演しました。初めての北海道の感想はなんたって「広い!」。清々しい気分になります。人々の感じも、なんとなく私の故郷秋田を思い出させてくれます。のんびりというか、あったかというか。
  なんだかいい感じ。
  行っているあいだ、ずっと晴れで(私の日ごろの行いがいいせいですねえ?) 千歳空港に着いて、まず思ったのが「意外にあったかい」
雪もまったくなし。3月20日頃で消えたとか。寒がりの私は、ここで風邪をひいたら大変とコートに裏をつけて行ったのだけれど、もしかして裏なんていらなかったかも・・と思ったほどでした。3日分のドレス、譜面、乾燥するホテルで使うための携帯用加湿器、それと販売用CDと、荷物は大変な重さ。たかが裏といえども、少しでも荷物を減らしたかったのです。でも結果的に、裏持参は正解でした。昼間は暖かでも、夜は冷えること! お店からホテルまでは歩いて10分とないのだけれど、帰り道の深夜1時頃は寒い、寒い。裏つきコートに、マスラーに、レッグウォーマーに、マスクと着込めるだけ着込んで帰った。相変わらず人目を気にしない、健康第一の格好ですが。それと携帯用加湿器のおかげか、風邪はひかずにすみました。

  さて、まず共演者のご紹介。ビーフラットのマスター、松本建司さんはダンディーなテナーサックス奏者。ご出身は東京。往年のバンドマンとして鳴らした後、不動産業をはじめ、その関係で苫小牧へ。この地が気に入り、そのまま住みついてしまったのだとか。いったん音楽を離れたもののジャズの魅力は捨て難く、札幌のジャズクラブに出入りするようになり、ついに自らお店を始めてしまったという豪快な人。サックスはもちろん、お料理も上手。打ち上げにはおいしいスパゲッティを作ってくださった。ごちそうさまでした!
ピアノは札幌在住の期待の新人、林加奈子ちゃん。ジャズピアノをはじめて2年。歌の伴奏も私で3人めとのことでしたが、毎日マスターの厳しく、しかし愛あるご指導のもとジャズ道を歩んでいるだけあって、さわやかで素敵な演奏でした。ちなみに加奈子ちゃんは、このホームページともリンクしているピアニスト川島茂さんの著書「イントロ&エンディング講座」(タイトルは正確ではないかも)を使って勉強していました。なんだか私まで嬉しかったです。川島さん、売れてますよ! 夢の印税生活はもうすぐかな?

  それはさておき、ビーフラットは東京でもなかなかお目にかかれないほど、お洒落で素敵なお店でした。きちんとPAの方も呼んで音響もバッチリだし、連日入念なリハーサルもしていただいて、最高の環境。3日間、ずっと歌に集中できて、よかったなあ。うちにいると家事やら何やらいろいろな雑用もしなければいけないけれど、それが一切なくて。朝から午後3時まで自由時間、3時から2時間リハーサル。ご飯休憩と支度時間の後、8時にお店に入り12時すぎまでに3回ステージ。歌手として、理想的なしあわせな生活でした。
  ふりかえると、3日間はあっという間。
  初日。なんと東京からお客さまが来て下さった! ちょうどお仕事で北海道出張だったので、日程を合わせて来て下さったのだとか。「祝・御出演」の豪華なお花も送ってくださり、感謝感激! 初めての場所で、少々緊張気味だったのが、一気にリラックスできました。
  2日め。今度は東京のお客様が、苫小牧在住のお友達に宣伝してくださり、その方がお仲間と4人でご来店。私はお会いしたことのない方なのに、ほんとうにありがたかったです。3日めは、お店のお客様で超満員。それと、今年の2月に、このホームページを通じて知り合った方が、北海道滝川市から泊まりがけで聴きに来て下さった。なんて嬉しい! やっぱり北国は人情厚いなあ・・ってまとめすぎでしょうか? それにしてもホームページの力はすごいなあ、と改めて思い知りました。
  3日間で持参したCDは30枚も売れ、帰りは荷物もかなり軽くなってラッキー。リクエストくださったお客様もありがとうございます。皆さん、お世話になりましたー!
  マスターの「今年じゅうにまた来て下さい」というお言葉が実現しますように。

  というわけで心地よくステージをつとめることができましたが、午後から夜にかけてが仕事なので、午前中遊びにでかける元気はなく、せっかくの北海道でしたが、ごめんなさい、他には特にご報告できるほどのことはないんです。こういう私を「遊びを自粛してまで体調に気を配って、ステージに集中している」とみるか、「単にいっぱい休みたいだけで、好奇心が足りない」とみるかは皆様のご判断にお任せします。本人的には前者のつもりなんですが・・・。
  ただ、3日めにノーザンファームという牧場の方が聴きにきてくださったので、翌日帰る前に見学にお邪魔しました。牧場は初めて。あんなに広いとは。それに、馬のきれいで利発そうなこと。間近にせまった桜花賞で一番人気の馬もここで生まれたそう。「おうまの親子はなかよしこよし」という童謡がありますが、ほんとなんですね。母馬と子馬はぴったりくっついているんです。もう少しすると子馬同志でグループを作るんですって。なんだか幼稚園みたい。広くてきれいに整備された牧場で、併設された公園内レストランでのお食事も美味しく、いい記念になりました。ここはいつかゆっくり時間をかけて遊びにいきたいなあ。

  ということで簡単ですが、苫小牧遠征のご報告でした。写真ができあがったら、What´s New?でもご紹介するつもりです。また、What´s New?に関して、ここでひとつ皆様におわびをしなくてはいけません。さる2月10日に行われたバースデーライブの模様をまだupできていません。実は当日の写真撮影をしてくれた方と連絡がつかなくなってしまったのです。他には当日の写真(ネガ)自体がないので、upができない状態です。楽しみにしてくださっている方、ほんとうにごめんなさい。私自身、あの日の写真は欲しいので引き続き連絡してみますが・・・。もちろん入手出来次第、すぐにupしますので、お許し下さいね。

  競馬はまるでわからないけれど、日曜日は桜花賞みてみようかな・・・?
 


大越 康子