洗顔石鹸の顛末


 暑い日が続いていますが、お変わりありませんでしょうか?
 数ヶ月も更新を怠けていたので、ご心配をおかけしましたが、通常どおり、淡々と暮らしています。「淡々と」というのは、私の一番好きな言葉なので、この場合「つつがなく」という良い意味にとってくださいませ。

 つつがなく暮らしているのですが、私なりに小事件はありました。ひと月ほど前に、ラッキーな臨時収入がはいって、気をよくした私は、ポストに入っていた石鹸の広告ちらしに、ふと目をとめました。するとそこには「あきらめていたシミがきれいにとれる脅威の石鹸」「テレビ○○でも紹介され、人気沸騰」「いまならキャンペーン中割引あり」と、お茶の葉をを原料にした洗顔石鹸の宣伝がでかでかと載っていました。できてしまったシミは治らない、せいぜい今以上に濃くしないように気をつけるだけ、ときいていたのですが、なんだか効果ありそう・・・。ちょっとお金も入ったし、たまにはいいかな、と早速電話して取り寄せました。

 数日して届いたその石鹸はお茶の葉の緑色。写真でみるよりも、ずっとちいさくてガッカリしたものの、付属の泡たて用ネットを使うと、これまでにみたこともないほどの泡立ちのよさ。これはなんだか効き目ありそうな・・・。使用後もさっぱりとして、いい感じ。と気に入って、朝晩、外出前の洗顔時にも使い続けました。

 が、あるライブの日、でかける前にお化粧をしていたら、なんだか左頬の一部に赤いぶつぶつが。かゆい気もするし、化粧はやめて薬を塗りたかったのですが、なんといってもこれからライブ。お化粧なしでは人前では(私は)歌えません。(気分が盛り上がらないので。ちなみにレコーディングやリハーサルのときも、本番ほどではないけれどお化粧しています。)で、うちにあった軟膏だけ塗って、その上からしっかりとメイク。こんな日に限って、リハーサルのため入りは早く、終了後も大盛り上がりで店を出たのも遅く、しかも駅に着いたら、電車が止まっていて、地下鉄を使って別ルートで大回りして終電で帰宅と、肌にとっていけない状態が長かったのでした。

 翌日からはさらに赤みとかゆみがまし、ぶつぶつ以外の顔の皮膚全体が過敏になって、自分の髪の毛がふれても、かゆくてたまらないほど。なんとか手持ちの軟膏やクリームで治そうとしましたが、数週間しても赤みは治らず、結局皮膚科のお世話になりました。病院でもらった薬を塗ったら、数日で赤みもかゆみも消えました。この間、敏感肌用の基礎化粧品やファンデーションを買ったり、たいした金額ではないけれど、それでも痛い出費。あのお茶の葉石鹸が原因だったかどうかは不明ですが(効果のある人もいるのでしょうし)、ちょっと小金が入ったからといって、イイ気になるなよ〜、と思い知らされたのでした。


大越 康子