2008年のはじめに


 あけましておめでとうございます。
 すっかりご無沙汰で失礼しました。年もあけて、2008年になりました。今年も地道に活動を続けていこうと思っています。つれづれもまじめに(?)毎月更新し、What‘sNew?でもできるだけ新しい写真をご覧いただこうと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 お正月は故郷、秋田に帰りました。向こうは雪で、吹雪の日もありましたが、私が乗った新幹線「こまち」は行きも帰りも予定どおりに動いたので、ラッキーでした。また初詣でひいたおみくじも何年ぶりかの「大吉」で、いい予感がしています。予感で終らせないようがんばらなくては、と帰京してすぐに、このつれづれを書いています。
 まさかそんなに長く続けられるとは思いもしなかったのですが、歌の仕事をはじめて、今年で16年め。人間で16歳といえば高校生?自分でも信じられません。これは応援してくださるお客様、協力してくれるミュージシャン、スタッフ、そしてこの仕事に理解をしめしてくれる家族のおかげです。感謝!

 先の「こんなに長く続けられるとは思いもしなかった」のところですが、じゃあ何年くらい続けるつもりでいたのか、その先どうするつもりだったのか?ときかれると、実はそれもわかりません。子供の頃から遠い将来はどうするか聞かれても「そんなに先のことは見当もつかない」と困ってしまっていたので、特に「こうなりたい」とか「こうしたい」とかいう展望を持たずに、歌い始めた気がします。ちょうどOLをやめて次の仕事を探していたときに歌う話がきて、タイミングがよかった、としかいいようがありません。そして歌いはじめてからは、あまりにも準備なしでいきなりステージに立ったので、毎日が必死で、先のことなど考える余裕もなく進んできました。おかげさまで、この数年で、仕事のノウハウが私なりに完成しつつあるという感じです。
 では、改めて「将来の展望は?」ときかれると、これがやっぱり今でもわかりません。5年後、10年後に歌っているのか別のことをしているのか、全く想像できないのです。平均寿命の半分近くまで生きてきたのに、こんなのんきなことでいいのかしら?
 しかし、逆にいうと「いつまで歌えるかわからないので、最善を尽くす」ともいえるでしょう。どんな日でも、その場で一番お客様に喜んでいただけるステージをつくっていくことが今の私の仕事だと考えています。もしも将来、違う仕事をすることになっても、きっとその場でできる一番いいことを選択してやっていくんじゃあないかなあ。当たり前のことかもしれませんが・・。
 そしてお正月に考えたのは、私が遠い先のことを考えられず、いつでも違う生活を始められるような気がしてしまうのは、子供の頃、何度か転校したからではないか?ということです。小学校、中学校、高校とそれぞれ一回づつですが、転校し、環境が変わりました。そのたびに不安になりながらも「ああ、これで新しい私を始められる」とすっきりした気持ちになったものです。実際は転校したあとでも、それまでと大差ない生活をしていたのですが。それで十分な大人になった今でも、いつか生活を変えられるときがくる、と思ってしまっているのでは?だとすると、それは間違っていますね。強制的な転校なんてありえないのだから、新しい自分を始めたければ、自分から何かを変えていかなくてはいけないのでしょう。何をしたら、私は一番満足できるのか?欲張りなので、よい面よりも悪い面、いまあるものよりも欠けているものに目がいってしまうので、まず足ると知ることから始めなくてはいけないのかも。今年は根本から考える年になりそうです。


大越 康子