JR1UIA amateur radio station since 1971


SSBが復調できないぞー


受信不能の原因究明は先送り

 本機は 6C4を他に 2本使用している箇所があります.とりあえず差し替えてみると・・・やっぱ
りダメ.こうゆう場合,異常バンド固有の箇所をあたっていくわけですが,この機械はターレット
と呼ばれる巨大なバンド切り替えスイッチの内部に同調回路そのものが組み込まれている構
造です.そのあたりを探ることになると当然分解の工程が出てきて腰を据えた取り組みが必要
になります・・・ っと いうわけで面倒な事はできるだけ先延ばしにすることにしました (^_^;) 
もっとも経験的にはこれくらいはっきりした異常は比較的原因を見つけやすいハズなんです
が,まぁ今後の楽しみと言うことにしましょう.


CW・SSB受信がおかしい

 中波や短波の低い側の放送が聞こえることを確認したら次はいよいよハムバンドを聞いて見
ます. BFOのスイッチをいれ,スムーズさを取り戻したダイアルを7メガの下あたりからスイー
プしてみると電信が ピョーピョピョーピョ ( Cですね ) と聞こえます.昔ロシア局の電波によくこう
いうのがありましたが,今はどの局も同じように聞こえます.明らかに BFOの発振周波数が受
信信号に引っ張られています.こういったことを避けるために自作機ではまずやらない BFOの
バッファがあるはずなのにおかしい.当然のことながら SSBもまともに聞こえません.コリャと
んでもない機体をつかまされたかなと思いながらあれこれ弄り回すと,RF GAINを絞り気味に
したとたん綺麗に受信できるようになりました. そういえば昔のハムのハンドブックには電信の
ときは AGCを OFFにして RF GAINで音量調整する. というようなことが書いてあったような
気がします.他の AM/CW 時代の機器の解説の中に 「 AM時代のものなので SSB受信は 
RF GAIN をしぼって云々・・」 の記述があるものがあります.ホントに正しい使用法なのか確
証はないのですが,この件はとりあえず OK ということにしました.


持つべきものは・・・

  昔の業務機にはよくあることですがこの機体の音声出力インピーダンスは 600オームで
す.アナログの信号伝達はローインピーダンスで出力し次段は同一またはハイインピーダンス
で受けることが基本です.つまりこの出力端子には 600オーム以上の負荷をかけるべきでこ
こに無理やり 8オームのスピーカーを接続すると出力管 6V6に無用のストレスをかけてしま
います.600オームのスピーカーか 600対 8の外付け OPTが欲しいところですが,今時そん
なものは市販していません.特注の方法をネットで検索していたら 北原OMの HPに OPTを
特注した顛末の記載があり,具体的な特注方法をメールで尋ねたところ懇切に教えていただく
ことができました..
 入手方法がわかったので 8月のハムフェアで出物がなかったら注文しようと思っていたら,
本HPをいつもチェックしてくれている会社の先輩 星OMから落札祝いにと適合SPを送っていた
だきました.おかげでやっと,良い音では定評のある本機の受信音をスピーカーで聞くことがで
きるようになりました.


 SPケースは木製
  このSP もともとはアンリツ製プロ用受信機の構成品

 SP-600の帯域幅は 0.2kcから 13kcまで 6段階あります.メカフィルや多ポールのクリス
タルフィルタではないのでシェイプファクタは今の機器に比べればブロードですが充分に変化を
感じることができます.これを最大の 13kcにして中波のNHKを聴いて見たところ ビックリ!
  まるで FMのような音がします.オーバー過ぎない言い方をすると チャチな TRラジオの  
FMモードよりよい音といったところでしょうか.SP600はかつて中波放送のネットを組むとき
に系列局への有線ラインが事故にあった場合,親局の電波を直接受信して再送信するという
バックアップモニタとして使用されていたそうですが,それもうなずける音質でした.

 帯域切り替えSW (左下)

0.2 0.5 1.3kcはクリスタルフィルタ  3 8 13kc はLCフィルタ



ケース・コネクタ・その他


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