Attraction Garden



指をウエストのゴムに掛けると、悟浄が視線を上げる。
どういう訳かなかなか下ろそうとしなかった。
「どうかしました?」
いきなり硬直している悟浄に、八戒は不思議そうに声を掛ける。
悟浄の視線は、八戒の股間で固まっていた。

な…何か…すっげぇデカくねーか?

八戒の穿いている下着は、サポートタイプ。
割と押さえつけられているはず。
その事を差し引いたって、この膨らみは規格外だろう。
悟浄はゴクリと息を飲み、意を決して指先に力を入れて一気に摺り下げた。
「痛っ!もぅ…乱暴に扱わないで下さいっ!」
下着のゴムが性器に突っかかったらしく、八戒が痛そうに抗議する。
しかし。
悟浄はそれどころじゃなかった。
目の前に披露された八戒のムスコさんを、まじまじと注視する。
あまりの驚愕に、瞬きすることさえ忘れていた。
「うぎゃあああぁぁっっ!!ナニそれーーーっっ!!!」
心底怯えきった悲鳴を悟浄が上げる。
「ナニそれ、って言われましても〜?」
何で悟浄が怯えているのか八戒には分からない。
言われたので、とりあえず自分の股間を眺めた。
普段よりもちょっと…いやかなり興奮状態だが、取り立てて変わった様子はない。
今度は悟浄の股間に目をやって、自分と見比べた。
これといって、形がおかしな訳でもましてや包茎でもない。
考えれば考える程訳が分からず、八戒は首を傾げた。
「僕の…どこかヘンですか?」
分からないので、悟浄に尋ねてみる。
「ヘンだろっ!その顔でそのブツは卑怯だろっ!」
「はぁ!?」
涙目の悟浄は、真っ赤な顔で八戒のムスコさんを指差した。
「そんな美人で可愛いのにっ!何で股間はオットコ前なんだよっ!!」
絶好調に勃起している性器を睨んで、悟浄が大声で喚く。
「オットコ前…と言いますと?」
「デケェつってんの!そんなの狡いだろっ!!」
「狡いって言われたって…別に日々鍛えてる訳でもないですし」
「当たり前だっ!鍛えてデカくなるなら誰だってするわっ!」
プリプリ怒りながら、横を向いてしまう。
自分にはどうしようもない理由で文句を言われても、こればかりは対処しようがない。
それにやっぱり八戒だって男だ。
小さいより大きい方がいいに決まってる。
「もぅ〜悟浄何が言いたいんですかぁ…」
途方に暮れた八戒の声に、悟浄が過剰に反応した。
横を向いたまま、チラッと視線を向ける。
「…八戒のソレ」
「僕のコレ?」
八戒は自分の股間に視線を落とした。
「ソレを俺のケツに挿れたいと?」
「はい。コレを悟浄の小っちゃくて可愛らしいお尻の穴にズップリと挿れたい…というか絶対挿れますっ!」
爽やかに八戒が宣言すると、悟浄の顔色がサーッと青くなる。
「無理っ!無理ったらぜってぇ無理っ!!そんなデカいの挿る訳ねーだろっ!んな太いウンコだってしたことねーんだぞっ!!!」
「よりによって何てモンと較べるんですかっっ!!!」
八戒が真っ赤になって悟浄を怒鳴りつけた。
「いや、分かりやすいかなって」
「分かりたくもないですっ!」
据わった物騒な目つきで、八戒が伸し掛かって来る。
これ見よがしに、悟浄の顔へ勃起した自身を見せつけた。
「どうですか?悟浄が見たいって言ったんですよ〜vvv」
八戒が酷薄な笑みを浮かべながら、悟浄を見下ろす。
顔前に突き付けられては、視線を逸らすことも出来ない。
なので、とりあえず悟浄は観察してみる。
「う〜ん…興奮してるから赤いけど、先っぽピンクで可愛いな♪」
「…真っ黒ドス黒の方がよかったんですか」
八戒が呆れた視線を向けてきた。
「八戒がそんな使い込みまくってるのなんてヤダ」
唇を尖らせて、悟浄が拗ねる。
嫉妬を隠そうともしない正直な悟浄に、八戒は苦笑を零す。
ヤキモチを焼くのは執着の顕れ。
悟浄に束縛されるのは、何だか嬉しい。
「それじゃ、これからは悟浄占有ですね」
八戒が笑うと、悟浄も口端を上げた。
下ろされていた悟浄の掌が、八戒の細腰を掴んで引き寄せる。
バランスを崩し、慌てて八戒がベッドへ手を着いた。
「いきなり危ないですよ〜」
気付けば悟浄の顔を跨いでいる。
「え…あ…っ!?」
濡れた感触が、硬く張り詰めた自身を伝う。
首を少しだけ上げて、悟浄が八戒の雄を舌先で愛撫していた。
熱い舌が、根元から先端までいやらしく舐め辿っていく。
「ごじょ…うっ」
視界に入る卑猥な光景に、八戒自身がドクンと脈打った。
「こんなデカいの…ちゃんと濡らさねーと挿んねーだろ?」
見せつけるように、悟浄が先端を咥える。
「すっげぇ…ビクビクしてる…気持ち悦い?」
口腔に含まれながらしゃべられると、不規則に歯が当たった。
腰がゾクゾクと快感で震える。
「ん…っ…悦…いですっ…熱くて…あっ!」
一気に根元まで咥え込まれ、八戒が小さく喘いだ。
気をよくした悟浄は、ネットリと舌を絡ませながら強く吸い上げる。
「は…あぁ…っ」
切なそうに溜息を漏らす八戒の表情を、悟浄は上目遣いで眺めた。
頬を紅潮させ、唇を舌で何度も湿らせる仕草はもの凄く淫らで、悟浄の雄も昂ぶってくる。
ユラユラと、無意識に揺れる腰。
「あ…悟浄っ…もっと…」
情欲に潤んだ瞳を向けられると、ソレだけで達きそうだ。
宥めるように腰を撫でていた悟浄の掌が、ゆっくりと八戒の肌を滑って落ちてくる。

ピクリッ。

八戒の眉が不審気に顰められた。
勢いよく悟浄の口から自身を引き出す。

ガツッッ!!!

「いっでえええぇぇっっ!!!」
悟浄が叫びながら頭を抱えた。
八戒の鉄拳が悟浄の頭に埋まっている。
そのまま抉るようにグリグリと拳を押しつけた。
「ドサクサ紛れに、今ナニしようとしましたぁ〜?」
「イデッ!痛い痛い痛いいいぃぃっ!!」
額に血管を浮かび上がらせ、八戒がにこやか笑顔で激怒する。
「何だよぉ〜っ!ちょこーっと手が滑っただけだって!!」
八戒の拳攻撃から逃れようと、涙目になって悟浄が必死に首を振った。
「へぇ?手が滑っただけで指が肛門を突っつくんですか?」
「いやん!肛門なんて恥じゅかしい〜♪」
「…誤魔化されませんよぉ?」
「いや…その…っ」
恐ろしい程凶暴な微笑みに、悟浄の表情が強張る。
笑みを浮かべたままの八戒が、悟浄の髪を掴み上げた。
「痛っ!髪…髪抜けるって〜っ!!」
引き攣る痛みに抗議すると、その口に思いっきり肉芯が捻り込まれる。
「ぐっ…ううっ!?」
悟浄の顔を強く引き寄せ、八戒は激しく悟浄の口腔を蹂躙し始めた。
「んっ!んんぅっ!」
乱暴に頭を揺すられ、喉奥を硬く膨れ上がった雄で激しく突き上げられる。
抵抗することも出来ずに、悟浄はされるがままに性器を必死に咥えた。
息苦しさと口中に溢れる唾液と八戒の先走りで、噎せ返りそうになる。
何度も口腔の粘膜を熱い肉芯で擦られ、次第に悟浄の股間が疼いてきた。
気が付けば強請るように、自分から舌を絡ませしゃぶっている。
段々と意識が朦朧としてきた時、口中いっぱいにしていた塊がズルッと抜け出した。
「ふぁ…っ」
悟浄の口から物欲しげな声が漏れた途端、頬に熱いモノが飛んで来る。
「あ…ヤッ!?」
瞬間悟浄は硬く目を瞑った。
八戒が自身を握り締め、悟浄の顔に熱く沸いた粘液を勢いよく吐き出す。
全てを吐精すると、八戒が満足そうに悟浄を見下ろした。
あまりのことに、悟浄は呆然として動けない。
八戒は頬を伝い落ちる自分の精を、指で掬った。
その指で悟浄の唇を濡らして撫でる。
「悟浄…すごく可愛いですvvv」
八戒の陶酔した声音に、漸く悟浄は我に返った。
ベットリ汚された顔を、掌で拭う。
「も…信じらんねっ…いきなり顔射かよぉ」
悟浄は掌を濡らす八戒の白濁を、舌でゆっくり舐め取った。
「ちょっ…何舐めてるんですかっ!」
八戒が慌てて悟浄の手首を掴む。
「何って…八戒のナニでしょ♪すっげ濃いの〜お前あんま出してなかっただろ?」
捕まれている腕に顔を寄せ、舌先を閃かせて舐め取るのをわざと見せつけた。
赤い舌先が、濡れた音を立てて自身が吐き出したモノを口に含んで飲み下していく。
扇情的な悟浄の表情に、八戒の雄が熱くなって頭を擡げた。
「…正直モン」
悟浄が楽しげに双眸を眇める。
「分かってて煽ってるでしょう?」
全く余裕の無くなっている八戒は、欲情でギラついた視線を悟浄に向けた。
舐めるような視線で悟浄の身体を視姦する。
発情を露わにした八戒に、悟浄は身震いした。
身体を辿る視線に、肌がゾクゾクと粟立つ。
「悟浄…っ…も…ダメですっ!」
感極まって叫ぶと、八戒は悟浄の脚を大きく割り開いた。
双丘に擦りつけられる、硬くて熱いモノ。
悟浄の顔が恐怖で大きく引き攣った。
「うわわっ!待て!落ち着けっ!!無理だって!マジでそんなの突っ込まれたら切れるっ!死ぬってーっっ!!」
必死の形相で悟浄が腕を振り回す。
「だぁ〜い丈夫ですってば!ホラ、悟浄に貰ったローションもありますし〜vvv」
キャップを外すと、トロリとした液体を悟浄の下肢へ滴らせた。
「んっ!バカッ!冷てぇっ!やっぱヤダーッ!そんなでっかいの突っ込まれたら死んじゃうって〜っ!!」
悟浄は嗚咽を漏らして、止めて欲しいと八戒に懇願する。
「優しくしますからね♪最初はちょっと痛いかも知れませんけど…どうしても悟浄が欲しいんです。悟浄と一つに交わりたいから…」
グッと硬く張った先端が、最奥へと押しつけられた。
悟浄の身体がガクガクと震え出す。
必要以上に怯えて、すっかり強張っていた。

天ちゃんの薬…副作用の方もちゃんと効いてればいいんですけど。

どんなに悟浄が怯えていようと、八戒に止める気はない。
コレが悟浄を手に入れる最善だと思っているから。
自分に都合が良い詭弁かも知れないけど。
それでも。
悟浄にだって後悔させたくなかった。
「悟浄…?」
「はっ…かい…っ」
少しでも安心させようと、八戒は悟浄の身体を優しく撫でる。
「貴方を…愛してます。だから」
腰に力を加えて、自身の先端を咥え込ませた。
「…僕を受け入れて下さい」
「ひあっ!?」
悟浄の瞳がめいいっぱい開かれる。
慎重に八戒は肉芯を悟浄のナカへと挿入していった。



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