White day Attraction



兄が恍惚とした表情で、満足げな余韻に身を委ねている頃。
その兄の確信犯的余計なちょっかいで陥れられた弟は。

「ひっ…も…ヤ…あっ」

高々と上げた腰をもどかしげに捩らせ、ベッドへ突っ伏していた。
両手を頬に当てた八戒が、真後ろからウットリと悟浄の双丘を眺めている。
腹部の違和感に耐えきれず腰を動かすと、中の飴玉が不規則に内壁を擦ってゾクゾクとした快感が湧き上がった。
「ひゃ…あ…んっ」
そうなると溜まらず腰が蠢いてしまう。
身体を少しでも動かすと、内壁が咥え込んでいる飴玉がまたもやグリッと転がって前立腺を刺激し、双丘を震わせまたもや悶えて。
そんな悪循環がいつまでも続き、悟浄の正気を嘲笑う。
胸をペタリとベッドへ貼り付け、シーツを鷲掴んで快感に耐えていた。
下肢を苛む疼きはどんどん強く酷くなる。
膝を立てているのも辛くなってきた。
「ふぁ…も…ダメ…って…はっか…いぃ…っ」
顔をシーツに擦りつけながら、悟浄が掠れた声で嗚咽を漏らす。
こんな誘うように物欲しげに腰を突き出して。
イヤでイヤで溜まらないのに、腰が勝手に蠢いてしまう。
頭が次第に白く霞んで、何も考えられなくなる。
ただ、この際限のない快感をやり過ごしたくて。
もっと確実なモノが欲しくて。

もっともっと。
もう、何でも…どうでもいー。

悟浄の理性が限界を超える。
下肢から湧き上がる熱に浮かされ、悟浄の腰が目的を持って揺れ始めた。
目の前の快感が欲しければ、羞恥心など邪魔なだけ。
「そんなに飴玉に犯されてるのが気持ち悦いんですか?」
「あ…う…んんっ」
「僕のこと…煽ってるでしょう?凄く卑猥で可愛いですよ…悟浄」
八戒の微かな笑いが耳に付く。
わざと悟浄を辱めるような響きに、ゾクリと背筋を震えが走った。
膝からもガクンと力が抜け、脚を大きくひらいたまま膝を折ってベッドへ俯せる。
「も…止まらね…よぉ…八戒ぃ…っ」
悟浄は嬌声を上げながら、突っ伏した状態で腰を振り立てた。
シーツに性器の先端を擦りつけ、湧き上がる愉悦に噎び啼く。
ナカに咥え込んだ飴玉は悟浄の熱で次第に溶かされ、トロリと秘孔から滴り落ちてきた。
悟浄が双丘を蠢かすたびにナカからグチャグチャと音が漏れ、コポッと溶けた飴玉が顔を覗かせる。
あまりにも淫らな光景に八戒も興奮で頬を紅潮させ、見え隠れする飴玉を食い入るように見つめていた。
「あぁ、ホラ。そんなに動いたら飴玉が零れちゃいますよ?」
八戒が笑いながら悟浄の双丘を後から鷲掴んで押し開く。
指でヒクつく襞を撫でると、溶けて少し小さくなった飴玉をグッと指で奥まで押し込んだ。
「ヒッ…いいぃぃ…っ!?」
内壁を転がる飴玉に強く擦られ、悟浄の背筋が大きく仰け反りベッドへ崩れ落ちた。
「は…あ…はぁ…はぁ…」
胸を激しく荒がせて肩が上下する。

ポタッ。

力が抜けた秘孔から、ドロドロに溶けた飴玉が一つ零れた。

ポタッ…
ポタッ…

一つ目に続いて次々と押し込まれた飴玉がシーツへ落ちていく。
「悟浄ってば…僕何にもしてないのに、一人でイッちゃったんですか?」
「あ…」
八戒の涼やかな声音に、悟浄の意識が正気に戻った。
カッと頬を染めると、掴んだシーツに顔を埋める。
「ホラ、あんなに大きかった飴玉がこんなに小さくなって…そんなに美味しかった?」
目の前に飴を見せつけられ、悟浄はぎこちなく視線を逸らした。
掌の中には溶けて半分程の大きさになった飴玉が4つ。
まだ、悟浄の体内には飴玉が2つ残されている。
相当奥まで入っているのか、落ちてくる気配は無かった。
少し腹部に力を入れてみてもギッチリ咥え込んでいるらしく、転がる感触さえ感じない。

このまま取れねーなんて…ねーよな?

不安になった悟浄が、側に座っている八戒を見上げた。
「…どうしました?」
八戒は微笑みながら、掌の飴玉を楽しそうに転がしている。
粘着質の音を立てて、くっついた飴玉同士が幾筋も糸を引いた。
そのうちの一つを指で摘むと、八戒がゆっくりと舌を出して飴玉を舐める。
「ん…甘い。悟浄の味がしますよ?」
「ばっ…何舐めてんだよっ!!」
八戒の手から飴を叩き落とそうと手を挙げるが、簡単に避けられてしまった。
「コレは僕が悟浄から貰った飴ですよ?」
「そ…だけど…汚ねぇ…よ」
「どうして?美味しいですよ」
八戒は飴玉に唇を寄せると、悟浄へ見せつけるように舌先で飴玉を舐る。
チロチロと飴玉を這い回る赤い舌が卑猥で、悟浄はゴクリと喉を鳴らした。
「ん…っ」
八戒の媚態に、悟浄の下肢が疼き出す。
もどかしげに身体を動かしていると、八戒がわざとらしく目を見開いた。
「あれ?悟浄どうかしました?そんな腰を動かして…また飴玉出てきちゃいましたか?」
「違…けど…俺…何か…っ」
声を詰まらせ、悟浄は恥ずかしげに顔を伏せる。
八戒は何もしてないのに。
簡単に発情してしまう身体が自分でも信じられない。
八戒に抱かれる時は、それでもどこか気持ちに余裕があった。
オトコとしては不本意だけど、八戒が欲しいって言うから『抱かせてやってる』と。
ソレが今は。
八戒の表情と仕草と言葉で呆気なく煽られ、欲情して。
身体が八戒を欲しがって疼いてしまう。

八戒の熱くてデカイの…アレ咥えてぇ。
奥までガンガンに突き上げられて、掻き回されて。
先っぽが灼けてビリビリするほど、吐き出してぇよ。
なぁ…

「…悟浄?」
悟浄の手が、八戒のパジャマをギュッと掴んで引っ張った。
半身を起こして近くまで這って近寄る。
「え?ご…じょう?」
悟浄はパジャマのゴムに指を掛けて、下着ごと強引に引き下げた。
緩やかに勃ち上がった八戒の雄が目の前に晒させる。
「何だ…八戒だって勃ってるじゃん」
「そりゃ…悟浄のあんな可愛い姿見て、何にも感じない訳ないでしょう?」
「そっか。でもムカツク」
「え?」
八戒の身体が小さく揺れた。
不安そうに瞳を曇らせ、恐る恐る悟浄を見下ろす。
悟浄がムスッと唇を尖らせ、拗ねたようにじっと八戒を睨め付けていた。
どうやら怒ってはいないようだが。
それでも悟浄の気持ちが分からず、八戒はドキドキと鼓動を早める。
「あの…悟浄?」
「俺だけなんて…ムカツク。だから」
悟浄の指先が八戒の雄に添えられた。
根元をキツク押さえられて、八戒は眉を顰める。
勃ち上がっている性器に顔を寄せると、上目遣いで悟浄が口端をニッと上げた。
「お返しに八戒のこと、アンアンゆわせちゃおっかなーっとvvv」
「はいぃぃ〜っ!?」
楽しげに言うと、悟浄は掴んでいる肉芯の根元から先端までネットリと舌を這わせる。
「あっ…悟浄…ちょっ…待って…っ」
「い・やぁ〜♪」
悟浄の頭に触って押し止めようとする八戒の掌を、悟浄は邪魔そうに払った。
浮き出てきた血管に沿って濡れた舌先で執拗に撫でると、肉芯がビクビクと脈動する。
呆気なく屹立した性器に悟浄はほくそ笑むと、顔を上げて硬く張った先端をパクッと口に含んだ。
「あぁっ!ご…じょっ…んんっ!」
八戒の身体が大きく震え、慌てて腰を引こうとする。
それを許さず悟浄はすかさず八戒の腰へ腕を回し、強く自分の方へと引き寄せた。
「んっ…んぐ…う」
ズルズルと頭を落として、悟浄が大きく膨張した雄を限界まで頬張る。
口腔で跳ねる肉芯を煽るように吸い上げると、先奔りが溢れて一杯になった。
独特の匂いのする粘液を飲み干しながら、頭を振って唇で締め付けると、性器はどんどん硬く熱くなっていく。
絡ませる舌先に血管の脈動が伝わり、八戒が興奮しているのが分かった。
「は…あ…悟浄っ…う…っ」
呼吸を乱した八戒の声に、悟浄の下肢がズンッと疼く。
自分の口淫で甘い嬌声を零す八戒に、自分も堪らなくなってきた。
「う…ううん…あ…んぅ」
悟浄の口からもくぐもった喘ぎが零れ始める。
口腔の粘膜を八戒の雄に犯されるシチュエーションに夢中になった。
悟浄は無意識に濡れた自身へと手を添え、八戒に奉仕しながら自ら手淫する。
唇からと下肢から漏れるグチャグチャと淫猥な音。
それと二人分の乱れた呼吸だけが部屋を支配した。
蕩けるような濃密な空気は澱んで身体にまとわりつく。
「あ…も…ダメですっ…悟浄…っ」
切羽詰まった八戒の声が何処か遠くに聞こえた。
悟浄は目の前の快感を貪るのに夢中で、何も考えられない。

もっと。
全然足りねー。

先端の割れ目に舌先を擦り付け、溢れる粘液を強く吸い上げた。
自身の雄にも爪の先で蜜口をグリグリと抉って刺激を加える。
一番感じやすい先端を執拗に弄っていると、背筋に震えが走った。

すっげー気持ち悦い。

陶然と湧き上がる快感を貪っていると、唐突に息苦しくなった。
「ぐっ…ううんっ!?」
八戒の手が悟浄の頭を鷲掴み、強く股間へと押しつける。
「んぁっ…あ…ん…ぐっ…うっ!」
乱暴に前後に揺すられ、視界がブワッと霞んできた。
無理矢理喉奥を突く硬い雄に、嘔吐感が湧いてくる。
拒むように窄まる喉が、突き挿れた肉芯をグッと締め付けた。
「は…あぁっ!」
感極まった八戒の喘ぎ声が、聴覚を擽る。
その途端、悟浄の口腔に多量の精液が注ぎ込まれた。
八戒はブルッと腰を震わせ、何度も喉奥へ吐き出す。
口中に溢れる粘液を、悟浄は顔を顰めて飲み込んだ。
飲まされるのは初めてじゃないが、喉を塞がれる苦しさは今でも慣れない。
全てを吐き出して脱力している八戒を上目遣いで確認すると、咥えている性器の先端を強く吸い上げ残滓まで飲み込んだ。
漸く口から肉芯を離すと、悟浄は大きく深呼吸をする。
ちょっとした酸欠状態で頭がクラクラしていた。
そのまま倒れ込むように、八戒の太腿へポテッと頭を乗せる。
「はっ…はぁ…あ…」
八戒が肩で荒く呼吸を乱している姿を悟浄はボンヤリ眺めた。
興奮で上気した頬。
落ち着かせるように何度も唇を舐め辿る舌先が卑猥だ。
悟浄の好きな八戒の表情。
仕事が忙しくて逢えない時。
この顔を思いだして、独り寝の夜を何度自分で慰めたか。
じっと物欲しげに眺めていると、八戒と視線が合った。
「悟浄…僕…こんな…っ」
「ん?悦かったろ?」
ニッと口元を緩めて笑いかけると、八戒が視線を逸らせて小さく震え出す。
「えっと…八戒?」
「こんな…こんなことされて…っ」
突然悟浄の視界がグルンと回った。
「へ???」
「悟浄にこんな可愛いコトされて、もう我慢できませんーーーっっ!!!」
「はぁいいぃぃ〜っっ!?」
仰向けに転がされた悟浄の上に、八戒が思いっきりのし掛かってくる。
ガバッと掴んだ脚を大きく広げて、胸に着く程折り曲げた。
「ちょっ…八戒っ!?待て待てっ!!」
「待てませんっ!」
「いいから待てっ!まだ腹ん中に飴玉残っーーー」
慌てて悟浄が八戒の胸を押し退けると、無理矢理体重を掛けて押さえ込む。
顔面蒼白で暴れる悟浄の顔を覗き込み、晴れ晴れとした爽やかな笑顔を向けた。
「そんなこと、知りませんっ!!」
「ーーーーーっっ!??」
驚愕で身体を強張らせている隙に、八戒は既に勃ち上がった自身の先端を飴でベトベトになった秘口へ強引に捻り込む。
「うわわっ…八戒のバカあああぁぁっっ!!」
喚く悟浄を綺麗に無視して、八戒は一気に肉芯を最奥まで押し挿れた。



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