FFTで見る`うなり' (View Beats by FFT) v0.1.1


(変更履歴:

曲線の傾き(Grade) 0.087で A49のインハーモニシティ値を 0.55 のピアノをシミュレーションして さらに Tuningのシミュレーション(2オクターブの`うなり'を 0)を行います。
そのインハーモニシティ値とセント値です。

inharmo cent

その時の 4度・5度・オクターブ・2オクターブの`うなり'は 以下の様になります。

keys beat

さらに 逆方向(例えば A37からA25へのオクターブの様に)に採ると `うなり'は以下の様になります。

keys mbeat

その時の オクターブ(A37-A49)の`うなり'の数を見てみます。 (右は 0[cent]を中心に拡大したものです。)

参照〉 ピアノのための初級Octaveプログラミング講座 (Octave) /第8回 Key Beats (Inharmonicity)

a37 oct-ih-k2k a37 oct-ih-k2k-wide

それを -3から +4[cent]まで 1[cent]ずつ変化させた Wave信号によるFFTのスペクトルで見てみます。

参照〉 Octave/第9回 make Wave

a37 oct-ih-m3-3 a37 oct-ih-m2-2 a37 oct-ih-m1-1 a37 oct-ih-00 a37 oct-ih-11 a37 oct-ih-22 a37 oct-ih-33 a37 oct-ih-34

そのスペクトルを順に並べて 立体(3D)的にして見てみます。

3d-a37-oct-ih-0-0

少しずつ角度を変えて行きます。

3d-a37-oct-ih-0-10 3d-a37-oct-ih-2-10 3d-a37-oct-ih-5-10 3d-a37-oct-ih-30-20 3d-a37-oct-ih-60-40

そして セント値を横軸にした方向から見てみます。 それと ピークの平均値をグラフにして見ます。

3d-a37-oct-ih-90-60 a37-oct-peak

オクターブは 2:1の倍音が合うのは -3[cent]ぐらいですが A49キーを 少し高く(広く)しています。
2:1の倍音のスペクトルが最も高い点よりも 4:2・6:3などの倍音も高くなる事で 音量が豊かになっていますが それは ピークの平均値でも見てとれます。

4度(A37-D42)の場合です。

a37 4th-ih-k2k a37 4th-ih-k2k-wide

そして -4から +3[cent]まで 1[cent]ずつ変化させた FFTのスペクトルを見てみます。

a37 4th-ih-m4-4 a37 4th-ih-m3-3 a37 4th-ih-m2-2 a37 4th-ih-m1-1 a37 4th-ih-00 a37 4th-ih-11 a37 4th-ih-22 a37 4th-ih-33

その 3Dと ピークの平均値です。

3d-a37-4th-ih a37-4th-peak

4度も -1〜-2[cent]で 4:3の倍音が合いますが D42のキーを高くして 広めにしています。

5度下(A37-D30)の場合です。

a37 5th-ih-k2k a37 5th-ih-k2k-wide

-4から +3[cent]まで 1[cent]ずつ変化させた FFTのスペクトルを見てみます。

a37 5th-ih-m4-4 a37 5th-ih-m3-3 a37 5th-ih-m2-2 a37 5th-ih-m1-1 a37 5th-ih-00 a37 5th-ih-11 a37 5th-ih-22 a37 5th-ih-33

その 3Dとピークの平均値です。

3d-a37-m5th-ih a37-5th-peak

5度は -2[cent]前後で 3:2の倍音が合いますが D30のキーを少し高くして 狭めています。
ピークの平均値では 倍音の影響が大きい事が見受けられます。

では平均律で見てみます。
オクターブ(A37-A49)で `うなり'の数です。

a37 oct-eq-k2k

それを -3から +3[cent]まで 1[cent]ずつ変化させた FFTのスペクトルで見てみます。

a37 oct-eq-m3-3 a37 oct-eq-m2-2 a37 oct-eq-m1-1 a37 oct-eq-00 a37 oct-eq-11 a37 oct-eq-22 a37 oct-eq-33

その 3Dとピークの平均値です。

3d-a37-oct-eq a37-oct-peak-eq

ちょうど 0[cent]で 全ての倍音が最大になるのが見えます。 つまり 全てが共鳴して`うなり'が 0となっています。

4度(A37-D42)での `うなり'の数です。

a37 4th-eq-k2k

それを -3から +3[cent]まで 1[cent]ずつ変化させた FFTのスペクトルで見てみます。

a37 4th-eq-m3-3 a37 4th-eq-m2-2 a37 4th-eq-m1-1 a37 4th-eq-00 a37 4th-eq-11 a37 4th-eq-22 a37 4th-eq-33

その 3Dとピークの平均値です。

3d-a37-4th-eq a37-4th-peak-eq

5度下(A37-D30)での `うなり'の数です。

a37 5th-eq-k2k

それを -6から +1[cent]まで 1[cent]ずつ変化させた FFTのスペクトルで見てみます。

a37 5th-eq-m6-6 a37 5th-eq-m5-5 a37 5th-eq-m4-4 a37 5th-eq-m3-3 a37 5th-eq-m2-2 a37 5th-eq-m1-1 a37 5th-eq-00 a37 5th-eq-11

その 3Dとピークの平均値です。

3d-a37-5th-eq a37-5th-peak-eq

では初めの Tuningのシミュレーションに さらに弦振動のシミュレーション(打弦点と響板)を加えて見てみます。

オクターブ(A37-A49)で -4から+3[cent]です。

a37 oct-kyo-m4-4 a37 oct-kyo-m3-3 a37 oct-kyo-m2-2 a37 oct-kyo-m1-1 a37 oct-kyo-00 a37 oct-kyo-11 a37 oct-kyo-22 a37 oct-kyo-33

その 3Dとピークの平均値です。

3d-a37-oct-kyo a37-oct-kyo-peak

弦振動が加わる事で 倍音の音量は下がります。

4度(A37-D42)で -4から+2[cent]です。

a37 4th-kyo-m4-4 a37 4th-kyo-m3-3 a37 4th-kyo-m2-2 a37 4th-kyo-m1-1 a37 4th-kyo-00 a37 4th-kyo-11 a37 4th-kyo-22

その 3Dとピークの平均値です。

3d-a37-4th-yo a37-4th-kyo-peak

5度下(A37-D30)で -4から+3[cent]です。

a37 5th-kyo-m4-4 a37 5th-kyo-m3-3 a37 5th-kyo-m2-2 a37 5th-kyo-m1-1 a37 5th-kyo-00 a37 5th-kyo-11 a37 5th-kyo-22 a37 5th-kyo-33

3Dとピークの平均値です。

3d-a37-m5th-kyo a37-5th-kyo-peak

ピークの平均値では 倍音の減少によって 変化は滑らかで明瞭になっています。


A37キーから下へオクターブを作る場合です。
(低い周波数に対して より分解能がよくなるように変えています。 -15[cent]から+15[cent]です。)

3d-a37-moct-15 a37-moct-peak-15

A25キーから下へのオクターブです。

3d-a25-moct-15 a25-moct-peak-15
Dobashi.M
Last modified: 1月 03日 火 15:58:32 2023 JST