指揮者のつぶやき… 〜指揮者の寺子屋〜


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昨年の演奏会 その1
TAKAちゃん

2002/01/20 10:48

 ホームページに「指揮者のつぶやき〜指揮者の寺子屋〜」のコーナーがあるにもかかわらず、『その壱』以来全く更新されていないとの管理人から厳しく催促されている。このところ、草鞋が二足とも履きつぶされそうに忙しいのではあるが、新年を機に気の向くままに寄稿して行くことにしたい。もっとも、415通信の定期発行さえおぼつかないのだから、どうなるかはお釈迦様でも判らない・・・・・と言うことになるかもしれない。なお、『その壱』は私が寄稿した内容に偽りはないが、構成に関しては管理人による大幅な脚色が施されているので、今後の文体とかなり異なっている点をご承知置き願いたい。また、『OPEの紹介』欄の私の略歴にもあるように、本業は粘土鉱物関係の教育・研究であるので(どちらが本業か?との声は多いのだが・・・・)、今後書いていくことの多くは、書物からの知識と個人的な趣味(好き嫌い)に基づく独断と偏見に満ちたものであることをお断りしておく。

 では、前置きはこのくらいにして、さっそく話題に入ることにしよう。

   ・・・・・・・・・・・

 昨年出演した演奏会 〜ボクの好きな曲〜

 ボクは本業のかたわら、OPEの他に3つの音楽団体と演奏会をしている。岡山バッハ・カンタータ協会、岡山理科大学混声合唱団「クリスタルコール」、それに川崎医療福祉大学混声合唱団「ちょらす」である。カンタータ協会にはバスの歌い手として参加しているが、あとの2つは顧問兼指揮者および指揮者としての参加である。言うまでもないことだが、OPEでは多くは指揮、そしてある時は笛吹きおよび歌い手として参加している(誰だ!知らなかったというのは!)。昨年は「ちょらす」の定期演奏会が12月になったこともあって、7回ものステージに立った。日付順にあげると次のようになる(日付、演奏団体、会場、ボクの演奏した曲目、の順)。
 ・1月14日 ちょらす 倉敷公民館  高野喜久雄作詞・高田三郎作曲 混声合唱組曲『水のいのち』
 ・8月11日 カンタータ協会 ライプツィヒ・トマス教会  J.S.バッハ作曲 モテット6番、カンタータ102番、
    同158番、同39番
 ・8月12日 カンタータ協会 クヴェドリンブルク・シュテフツ教会  J.S.バッハ作曲 モテット6番、
    カンタータ102番、同158番、同39番
 ・9月7日 カンタータ協会 岡山シンフォニーホール  J.S.バッハ作曲 モテット6番、カンタータ102番、
    同84番、同39番
 ・11月18日 OPE 岡山市民文化ホール  O.ラッスス作曲 懺悔詩篇曲集7、
    歌と器楽によるルネサンス小曲集、フランス・シャンソン集、J.S.バッハ作曲 ミサ曲ト短調
 ・12月16日 クリスタルコール 三木記念ホール(岡山市)  企画ステージ『あかるい未来へ』、
    吉野 弘作詞・高田三郎作曲 混声合唱組曲『心の四季』
 ・12月22日 ちょらす 倉敷公民館  
     森村誠一原詩・池辺晋一郎作曲 阪神大震災鎮魂組曲『1995年1月17日』

  かなり偏ったプログラムのように見えるに違いない。そう、ボクは中世・ルネサンスからバロックまで日本人の作品しか演奏しないのである。モーツアルト以降の外国作品には魅力を感じないのである。ルネサンス音楽の透明感とすがすがしさ、バロック音楽の軽快なリズムの躍動感が、たまらなく好きになってしまったのである。なぜか?と言われても困るが、ボクの個人的な嗜好の問題だから仕方がない。モツ・レクと合唱ではないが魔笛は例外である。もちろん、合唱をはじめた頃にはいろいろと歌った。高等学校の頃にはメンデルスゾーンなども好きだったし、シューベルトのリートなどを歌って一人悦に入っていたこともあった。そういえば、高等学校の文化祭でシューマンのリートを歌ったこともあったっけ。でも、『その壱』にあるように、パレストリーナに出会ってから、そしてバッハのロ短調で衝撃を受けてから、外国ものではこれら以外に目が向かなくなってしまった。それ以来、大学の合唱団以外では、これらの曲しか歌ったり、指揮したりすることがなくなってしまった。もっとも、最近になって通っている指揮法の勉強会でデュルフレやラターの宗教曲に出会った。そして、なかなか気に入って指揮しているボクを見つけて自分でも驚いている。
 (この項続く)


2002/01/20 10:48