♪♪ 415通信 26号 ♪♪
1999年1月9日発行


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【年頭にあたって】 

 いよいよ1900年代最後の年を迎えました。ヨーロッパでは新統一通貨ユーロの誕生など世界をみても新しい潮流が感じられます。岡山ポリフォニーアンサンブルでも創立15周年を迎え、記念演奏会を行なうことになります。折しも、バッハの没後250年にあたる、そして20世紀の最後の年でもある西暦2000年を前に、各地で記念行事が始められようとしています。このような年に、ヨハネ受難曲を演奏することは意義深いものと考えられます。これまで2回の練習でお感じになったことと思いますが、トマス・カントルに就任したバッハが初めて迎えた受難節に演奏された、精気溢れる名曲であると同時に、なかなか骨の折れる大曲です。11月23日の演奏会目指して、練習に取り組んでいきましょう。
 今年もよろしくお願いいたします。

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【オルガン購入、納入は1月末】 

 あの、お調子者の常任指揮者夫妻(平成11年は音楽監督と事務局長)が、なんと通奏低音用のポジティーフ・オルガンを購入しました。20年ほど前に作られた中古品ですが、事務局長が見に行ったところなかなか良いもののようです。ドイツのオット社の製作による3ストップの楽器で、前の持ち主は「東京バッハ合唱団」です。この合唱団は、バッハのカンタータを訳詩で歌う合唱団で、これまでに35年の歴史があり、今後10年間でバッハの全てのカンタータの演奏を終わるそうです。先日、この合唱団の主宰者で指揮者である大村恵美子さんから電話があり、かわいいオルガンの嫁入り先を是非見ておきたいとのことで、1月23日に来岡されるそうです。この日は練習も見たいと言われていますので、皆さんなるべく休まないようにお願いいたします。

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【役員会開催される】 

 第13回演奏会が終わって初めての練習であった12月20日の練習終了後、役員会が行なわれました。OPEも創立13周年を迎え、運営体制を少しは明確にしようというのが主な議題でした。これまで、実質的には有馬、日下、坂本など一部の者で何から何まで運営してきたところがありました。もちろん、具体的なことは皆様にお手伝いいただいてきましたし、この曖昧さがOPEの取り柄であるとの考えもありました。しかし、会員も30名を越えて大所帯になってきましたので、役割を分担していくことにしようと言うことになったものです。今後は、必要に応じて運営委員会?を開催して、ご相談していくことになると思いますので、よろしくお願いいたします。
 具体的には、会長と音楽監督の下に、技術部と事務局を置くことになりました。技術部では、楽譜の管理、技術資料の作成・管理、およびパート内の注意事項の徹底と練習計画などの連絡を密にしていきます。また、事務局では、練習場、演奏会、会計、親睦、渉外を担当していくことになります。出来れば全員がどこかに所属して、会員としての自覚を高めていただきたいと考えています。
 本日(1月9日)の相談(会則上は総会です)の際に、担当者を決めたいと思っていますので、ご協力の程お願いいたします。

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【今後の練習予定】

1月から3月までの練習計画が以下のように決まりました。今から手帳に記入して、なるべく休まないようにお願いいたします。休む場合には、必ずパートリーダーかパートのサブリーダーに連絡して下さい。

1月09日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
1月17日(日) 器楽:10:00〜12:30 芳田公民館実技室
合唱:13:00〜16:30 芳田公民館実技室および美工室
1月23日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
1月31日(日) 器楽:10:00〜12:30 芳田公民館実技室
合唱:13:00〜16:30 芳田公民館実技室および美工室
2月06日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
2月14日(日) 器楽:10:00〜12:30 芳田公民館実技室
合唱:13:00〜16:30 芳田公民館実技室および美工室
2月20日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
2月28日(日) 器楽:10:00〜12:30 芳田公民館実技室
合唱:13:00〜16:30 芳田公民館実技室および美工室
3月06日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
3月14日(日) 器楽:10:00〜12:30 芳田公民館実技室
合唱:13:00〜16:30 芳田公民館実技室および美工室
3月20日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
3月28日(日) 器楽:10:00〜12:30 芳田公民館実技室
合唱:13:00〜16:30 芳田公民館実技室および美工室

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【練習記録】

今年から、練習の簡単な記録を掲載することにしました。都合で欠席した場合は各自で練習をしておいて下さい。発音や細かい注意点はパートリーダーにお聞き下さい。

12月20日(日)13:00〜17:00 芳田公民館、出席:器楽6名、合唱24名

器楽の部:曲目相談が中心。
合唱の部:ヨハネ受難曲第1曲1〜58小節まで、歌詞を付けずに音取り。第3曲、歌詞を付けずに音取り。後半は24日のカトリック教会深夜ミサのためのヴィクトリアの「ミサ・おぉ、大いなる神秘」の練習。

12月27日(日)13:00〜16:30 芳田公民館、出席:合唱20名

合唱の部:ヨハネ受難曲第1曲、歌詞を付けずに音取りと歌詞の読み方。第2曲bおよびd、音取りと歌詞付け。第3曲、歌詞付け。第5曲、音取りと歌詞付け。第11曲、音取りと歌詞の読み方。

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【会員動静】

 12月20日の練習から、新たに次の3名の方が入会されました。早くOPEの雰囲気に慣れるように、皆さんよろしくお願いします。
 ところで、歓迎会をしなければなりません。担当はどこだったかな。多分親睦部の宴会幹事の担当ですな。新役員を覚えるのが、年寄りには大変です。何しろ、宴会というとすぐにある方の顔が浮かんでしまうものですから・・・・。

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【技術ノート1.コラールにおけるフェルマータの扱い】

 今回のヨハネ受難曲には11曲のコラールが含まれている。練習の時にも説明したが、コラールは当時のルター派の教会では信者のほとんどがその歌詞や内容を理解していたもので、場合によっては会衆が一緒に歌ったのかも知れないものである。コラールの楽譜には多くのフェルマータが記されているが、当時のフェルマータ記号は現在用いられているような意味(音を長くのばす)とは違った使われ方をしていた。現在と同じように音を長く伸ばすためのものもあるが、多くの場合は、単にフレーズの区切り、あるいは終止の意味に用いられていた。コラールの場合は、フレーズの区切りの意味に用いられていたと考えられる。従って、フェルマータをどのように扱うかは、指揮者の解釈によることになる。なお、終止の意味で用いられているのは、ダ・カーポした後の曲の終わりを示すのに使われている、例えばヨハネ受難曲の第1曲58小節などがこれにあたる。
 コラールにおけるフェルマータの扱いは、およそ5つの場合があると考えられる。

 1.その音を3倍程度に延長する。4分音符の場合は3拍程度に延ばす。この場合は必ず その前にリタルダントがかかる。
 2.気持ち的には1の場合と同様であるが、フェルマータのついた音が付点2分音符の場合は、実質的にほとんど延ばさない。但し、リタルダントはかかる。
 3.全く無視され、インテンポで、ブレスなしで続けて演奏する。
 4.短めに切り、拍の中でブレスをする。この場合、アクセントがつきやすいが、アクセントは付けないので注意を要する。
 5.音符一杯に延ばし、ブレスをとる。従って、次のフレーズは若干遅れて、新たな気分で入ることになる。

 これらをどのように使い分けるかは、音楽の流れ、歌詞の言葉のニュアンス、言葉の宗教的意味、などにより決まる。しかし、一応の原則としては次にようにしたいと思っている。
フェルマータのついた音符に割り当てられた歌詞にカンマやピリオドなどが全く無い時は3;カンマが有り、かつ短母音の時は4、カンマが有り、かつ長母音の時は5;ピリオドやコロンなどが有る時は5;ピリオドやコロンなどが有り、かつ2分音符または付点2分音符の時は2;曲の最後の音は1。このほか特別な場合として、第3曲1小節(Leib)、第40曲(終曲)22小節(thron)、と同曲25小節(mich)は1。
 但し、これらはあくまでも原則であり、その都度ニュアンスは違うものであるし、また、練習と本番では違う場合もあり得るものである。従って、決して、他の部分は暗譜の必要がないわけではないが、少なくともコラールだけは是非とも暗譜して、必ず指揮を見て歌ってほしい。

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【編集後記】

 みなさま、楽しいお正月をお過ごしになったことと思います。
 「ヨハネ受難曲」の練習も、既に2回終わりました。私は予想外に順調だと思っているのですが、みなさまはどうお感じでしょうか。音取りの方はともかく、これから先の言葉付けとその表現がなかなか難しいと思っています。自主練習を期待しています。
 今年から415通信を真面目に発行するとともに、新たに「パートリーダーのページ」および「投稿欄」を設けようと思います。みなさまからのご投稿をお待ちしています。<蛙>


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2004/08/15 22:14