♪♪ 415通信 29号 ♪♪
1999年2月27日発行
【415ニュース:強化練習と合宿】
今月は、特別なニュースがありません。先月がオルガン関係で話題が多かったのと対照的です。これも、OPEが平和な証拠かもしれません。良いことだと思うことにしましょう。
さて、かねてから話題となっていた強化練習が、一応下記のように決まりました。
期日:平成11年5月4・5日
会場:未定
最初の案では、どこかに合宿をして音楽三昧(誰ですか、宴会三昧というのは)の2日間を過ごすことにしていましたが、適当な場所が見つからないということで急遽強化練習に変わりました。しかし、ご安心下さい、宴会と宿泊はちゃんとご用意してあります。5月4日は練習終了後、蛙邸で懇親会をご用意いたします(親睦部の皆様、よろしくお願いいたします)。また、ご宿泊も「木賃宿」ならびに「豪華民宿」、それと希望者多数の場合には「女性の宿」をご用意できます。多数の皆様のご参加をお待ちしております。
さて、これではつまらないという方もおいででしょうから、というわけでもないのですが、やはり泊まり掛けで合宿をしたいという意見もありましたので、本格的合宿(決して本格的親睦ではありません)も企画することになりました。なぜか?ピアノのYさんのお世話で、因島の施設をお借りできそうです。期日は、今のところ7月の10・11日を予定しています。宿泊費は、青少年の育成に関わる場合には1500円程度とお安いのですが、自炊だそうです。またまた親睦部の皆さん、合宿部(そんなのあったかな?)の皆さん、お世話になります。詳細は、決まり次第ご連絡します。
【電脳部からのお願い】
電脳部では、5月を目標にOPEのホームページを立ちあげる予定です。つきましては、会員の皆様のプロフィールを掲載したいと思いますので、データシートのご提出をお願いいたします。データシートは電脳部がご用意しております。なお、お名前、顔写真などについては、プライバシーの問題もありますので、掲載しないことも自由ですが、データシートにはお名前もご記入いただき、匿名希望なりニックネームで掲載なり、ご指定下さい。一応の締切は、3月14日の練習の時とさせていただきます。
【今後の練習予定】
3月と4月の練習予定です。これまでの所は比較的順調で、一応の音取りが終わり本格的な音楽作りの練習に入ります。これからしばらくの練習が大変ですが、演奏会に向けて大切なところでもあります。年度の変わり目でお忙しいこととは思いますが、ぜひ都合をつけてご参加下さい。
3月06日(土) |
合唱:18:00〜20:50 | 京山公民館 |
3月14日(日) | 器楽:10:00〜12:30 | 芳田公民館実技室 |
合唱:13:00〜16:30 | 芳田公民館実技室および美工室 | |
3月20日(土) | 合唱:18:00〜20:50 | 京山公民館 |
3月28日(日) | 器楽:10:00〜12:30 | 芳田公民館実技室 |
合唱:13:00〜16:30 | 芳田公民館実技室および美工室 | |
4月03日(土) | 合唱:18:00〜20:50 | 京山公民館 |
4月11日(日) | 器楽:10:00〜12:30 | 芳田公民館実技室 |
合唱:13:00〜16:30 | 芳田公民館実技室および美工室 | |
4月17日(土) | 合唱:18:00〜20:50 | 京山公民館 |
4月25日(日) | 器楽:10:00〜12:30 | 芳田公民館実技室 |
合唱:13:00〜16:30 | 芳田公民館実技室および美工室 |
【練習記録】
2月6日 京山公民館 合唱の部18:00〜20:50
出席者:ソプラノ6名、アルト3名、テノール6名、バス4名、総数20名
合唱の部:ヨハネ受難曲第23曲d、第23曲f、第25曲b、第26曲、第27曲b の音取り。
2月14日 芳田公民館 器楽の部10:00〜12:30、合唱の部13:00〜16:30
出席者:器楽6名、ソプラノ6名、アルト5名、テノール7名、バス5名、総数28名
器楽の部:演奏曲の検討、一部の曲の試演
合唱の部:ヨハネ受難曲第23曲bの音取り・歌詞付け。第21曲b、第21曲d、 第21曲f、第22曲の音取り・歌詞付け再確認。
2月20日 京山公民館 合唱の部18:00〜20:50
出席者:ソプラノ6名、アルト4名、テノール6名、バス4名、総数22名
合唱の部:ヨハネ受難曲第39曲、第40曲の音取り・歌詞付け。
【「ポジティーフオルガン 西へ」<TAKA−C>】
1月28日(木)の深夜にオルガンを尼崎の立花教会から私の自動車に、男4人で積み込みました。岡山へのお嫁入りは30日(土)なので、丸1日私の自動車に積んでおくのは少し不安がありました。まぁ、100kg以上のものなので、おいそれとは盗まれないとは思っていましたが、車体価格とほぼ同額の荷物を積むと言うのは不思議な感じがします。
さて30日、オルガンマイスター(職人さん)でこのオルガンをご紹介いただいた中里さんと、午前10時にJR宝塚駅で待ち合わせをしました。中里さんは、お顔に髭をたくわえられた方です。「シブめ」と言ったら失礼でしょうか。
中国自動車道宝塚ICから岡山に向かいます。車中で中里さんから楽しいお話を沢山うかがう事ができました。曰く「日本では行った事の無い都道府県はない」「移動は基本的に自動車(オルガン用の工具が多くしかも重い為)」「1度通った道はまず覚えている(それは私も同じ)」などなど。
またオルガンの修行に7年半、ドイツに滞在されていたそうです。そこで先生からうかがったドイツの方言についてお尋ねしますと、興味深い事を教えていただきました。発音も勿論なのですが、地方によって挨拶も違うとの事。極端かもしれませんが、日本でも大阪では挨拶がわりに「毎度っ!!」と言いますからそれに近い事なのかもしれません。
またドイツの家庭料理のお話、ビールの話。
そしてワインのお話。ドイツワインは輸出されるものにはあまり美味しいものはないとそうです。理由は、美味しいヤツはすべて自分の国で飲んでしまうのだそうです。まぁ、言われてみれば当然かもしれませんね。
秋になり農村を訪ねる時には必ずワイングラスを持参した方が良いのだそうです。それは、その農家で収穫祭みたいなものをやっていると、自家製のワインをふるまってくれるのだそうです。そして村を抜けた時にはいい気分になっていると。
飲み食いが好きな私たちは、なんかそんなお話をうかがっただけでドイツへの憧れがつのるのでした。
中里さんには3人のお子さんがいらっしゃって、1番上のお子さんが中里さんの仕事を継ぎたいと、最近になって言ってくれたそうです。それまではちっとも父親の仕事に興味がなかったのに息子さんがです。「でも1人前になるまで15年はかかりますからね」と言った中里さんの瞳に、とても優しい輝きが私には見えました。
そうこうしているうち、クルマは山陽自動車道の山陽ICを降りたのでした。(つづく)
【演奏会見聞録<蛙>】
2月に3回の演奏会に出かけました。2月10日の東京混声合唱団、2月12日のタブラトゥーラ、2月26日のバロック音楽の夕べ、の3演奏会です。このうち、バロック音楽の夕べは一昨日で本号に間に合いませんでしたので、次回にご紹介します。
東京混声合唱団第168回定期演奏会:1999年2月10日、東京カザルスホール
まず初めに、東京で開催されたこの演奏会を聴いた経緯からご紹介することにしたい。今から十数年前、OPEの第一回演奏会の頃、Mさんという団員がいた。少年合唱の大好きな、そして、岡山市築港新町の自宅から山陽町まで20km以上を50ccのバイクで通って来ていたのをよく覚えている(当時は、団員も少なかったため、会長さんの自宅で練習をしていた)。そのMさんから、突然十数年ぶりに(というより多分初めて)大きな郵便が届いた。中身は、手紙と、ある合唱団のパンフレットと、カレンダーであった。手紙の主旨は、東京でいくつかの合唱団で活動しているが、そのうちの一つの合唱団の主宰者が近いうちに「MUSICS」という季刊誌を創刊することになり、それにOPEも登場してほしい。ついては、OPEのチラシ、プログラムなどがあったら送ってくれないか、ということであった。そして、最後に、状況の際はぜひ連絡を、と書いてあった。実は、1月中旬にマックさんから電子メールが届いた。高校時代の友人で花井哲郎という中世・ルネサンスの音楽を研究している。合唱団もいくつかやっているし、音楽誌も出しているので、通信かプログラムに原稿を頼んでみようか、と言うことであった。Mさんからの話は、この花井哲郎氏のことであった。
ちょうど、10〜11日にかけて上京の予定があり、10日の夜は空いていたので、メールで連絡したところ、10日の夜に花井哲郎氏とも会い、一緒に音楽会に行こうということになった次第である。演奏会前に喫茶店で会うことができ、5月に発刊予定の創刊号にOPEを載せてもらえることになった。なお、マックさんのことも大分話題になり、高校時代は今の1/3位の太さだったこと、当時から声が大きかったことなどを教えてもらった。
さて、本題の演奏会であるが、常任指揮者の松原千振(まつばら ちふる)氏の指揮により、ルネサンスの教会音楽が演奏された。プログラムは、前半がH.イザークの作品を2曲、後半はザビエル渡航450年記念を記念したビバンコの作品が4曲であった。ビバンコは、ヴィクトリアとほぼ同時代の16世紀後半のスペインの作曲家で、ヴィクトリアと同じアヴィラで生まれ、セコビア、アヴィラなどの教会に従事し、サラマンカ大学の教授となり、1622年にこの世を去っている。私は、ビバンコをこれまで知らず、その作品を初めて聴いたが、快いリズムで適度のメリハリがあり、なかなか好ましいものであった。演奏は、残念ながらそれほど良いものとは感じられなかった。ソプラノとテノールの高音に伸びがなく、和声も決まらず、また、全体に伸びやかさと躍動感に欠けるものであった。現代曲では緩急自在な抑揚の起伏に満ちた、表現力のある素晴らしい演奏を聴かせるにくらべ、ルネサンスの曲はこの合唱団には不向きであるのかもしれない。アンコールで演奏された、長崎県地方のオラショに基づく作品、ならびに現代スペインの作曲家によるアヴェ・マリア(だったと思うが、両曲とも作曲者名は聞き損じた)は、絶妙は響きを聴かせていて、この合唱団の特色がよく表わされていた。
タブラトゥーラがやってくる:1999年2月12日、岡山国際交流センター
タブラトゥーラは、中世の吟遊詩人の生まれ変わりではないかといわれるグループで、古楽器を駆使しながら時代やジャンルを越えた音楽を楽しませてくれる。メンバーは、リーダーで撥弦楽器(ウード、ビウエラ、リュート)のつのだたかし、弦楽器(フィドル)の田崎瑞博、笛(リコーダー、ショーム)の江崎浩司、打楽器(パーカッション、ダルシマー)の近藤郁夫、撥弦楽器(サズ、ビウエラ)の馬場清則の4名に、今回はゲストでソプラノの波多野睦美が加わっていた。演奏曲目は、13〜16世紀のヨーロッパの古曲と彼らのオリジナル曲であるが、何れもまるで、お祭りのドンチャン騒ぎのようなもので、実に自由自在なアレンジがなされている。その上、抜群の腕利きぞろいであるのだから、聴いていて楽しいことこの上なしである。誠に幸せな、心うきうきする気持ちで帰路についた。ちなみに、つのだたかし氏は我が国におけるリュート演奏の第一人者であり、江崎氏はバロックオーボエ、バロックファゴットの名手でバッハ・コレギウム・ジャパンにもしばしば加わっている。田崎氏は、元々はバイオリニストであったが、近年は通奏低音のチェリストとして活躍している。岡山バッハカンタータ協会の第1回演奏会でコンサートマスターを務めていた。第14回演奏会でとり上げる予定の曲も2曲含まれていたが、我々も、彼らの床下(足元にもおよばないが、せめて)位の演奏をめざしたいと思っている。
【編集後記】
今号は、読みやすいのではないかと思います。なせかって?編集していて思ったのです、あらっ、原稿が足りない。どうしよう、えぇーい、行間を広げてごまかしてしまえ!。我ながらいやになるような、この安易な対処に出来上がってみて反省しました。誰ですか、反省だけなら猿でも出来ると言うのは!
予想以上に順調に、一応の音取りが終わりました。でも、東混の演奏を聴いて思いましたが、バッハ以降の音楽は、奥は底なしに深いものの、取り組みやすいのではないでしょうか。中世・ルネサンスの曲は一見易しそうに見えて、難しいのですね。昨年のヴィクトリアに比べてヨハネの音取りの早いこと。皆さんの実力は本当に素晴らしいですね。
などと書いていたら、今度は、枠に入り切らなくなってしまいました。どうしよう。そうだ、上下のマージンを減らせば良いんだ。あら、今度は足りなくなってしまった。では、宣伝を入れよう!
『電脳部の音取りテープと練習テープ、ぜひ聴いてみて下さい。お願いします』
この苦労、メール版の通信では判りませんよね。(蛙)
2002/01/20 10:45