♪♪415通信 第40号♪♪
2000年4月1日発行


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【415ニュース:i-Macさんご夫妻転勤】

 あのi-Macさんご夫妻が東京にご転勤されることになりました。真さんには宴会部長として、またOPEの雰囲気を和ませる素晴らしいキャラクターの持ち主として活躍していただきました。また、奥様には練習場係として毎回の練習場の確保に、演奏会場の確保に精力的にお力添えを頂き、OPEの活動を支えていただきました。3月26日の練習終了後、会員動静のところで詳しくご紹介しますが、新入会の方6名の歓迎会
をもかねて歓送迎会が行われました。i-Macさんのたってのご希望とかで音楽監督宅の和室に30数名が参加して和気藹々とした雰囲気で夜遅くまで楽しく過ごしました。編集子は飲み過ぎて記憶が飛んでいるところもありますが、お世話いただきました宴会部の方、合宿部の方そのほかの方に御礼申し上げます。
 i-Macさんには今後も岡山出張がお有りのようですから、しばしば練習に顔を出していただければと思っています。

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【415ニュース:会員動静】

 前号のあと、新たに6名の方が入会されました。ソプラノのちえこはんさん、Seikoさん、やぶちゃんさん、Hさん、アルトのゆきちゃんさん、Marikoさんです。ゆきちゃんさんとMarikoさんは今春大学に入学されるOPE最年少です。また、ちえこはんさんとHさんはOPE WebSiteを見て入会された方です。電脳部のご苦労の成果でした。これで、今年になっての新会員は8名となります。実は、このほかにもお二人が入会を希望されたのですが、お時間の都合などで最終的にはご入会になりませんでした。お二人とも男性(テノールとバス)でしたので、残念です。
 なお、名簿をつくりましたので、配布いたします。誤りや変更がありましたら事務局長までご連絡ください。

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【練習日程】

 6月までの練習日程を掲載します。やむを得ず欠席の場合はパートリーダーまでご連絡ください。器楽の部は合唱のない日曜日午後としていましたが、諸般の事情から合唱のある日曜日の午前中に変更になりましたので、ご注意ください。なお、5月のゴールデンウイーク中の練習は今後の相談で変更になるかも知れません。また、下線の部分は通常と異なる箇所です。ご注意ください。

4月01日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館第2講座室
4月09日(日) 器楽:10:00〜12:30 芳田公民館実技室
4月09日(日) 合唱:13:00〜16:30 芳田公民館実技室
4月15日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館第2講座室
4月23日(日) 器楽:10:00〜12:30 芳田公民館実技室
4月23日(日) 合唱:13:00〜16:30 芳田公民館実技室
5月06日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館第2講座室
5月14日(日) 器楽:10:00〜12:30 京山公民館第2講座室
5月14日(日) 合唱:13:00〜16:30 京山公民館第2講座室
5月20日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館第2講座室
5月28日(日) 合唱:13:00〜16:30 芳田公民館実技室
6月03日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館第2講座室
6月11日(日) 器楽:10:00〜12:30 芳田公民館実技室
6月11日(日) 合唱:13:00〜16:30 芳田公民館実技室
6月17日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館第2講座室
6月25日(日) 器楽:10:00〜12:30 芳田公民館実技
6月25日(日) 合唱:13:00〜16:30 芳田公民館実技室

 なお、「悪魔の飽食」の奈良公演および広島公演にご参加の方は、6月10日(土)および6月24日(土)18:00〜20:50に京山公民館での練習を予定しています。

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【練習記録】

2月19日 ミサ:Credo 前半、マニフィカト:7曲目
 出席者:ソプラノ・6名、アルト・6名、テノール・4名、バス・5名、合計23名

2月20日 器楽:第2ステージの候補曲の試奏   出席者:4名

2月27日 ミサ:Credo 中半、マニフィカト:D、モンテヴェルディー:1曲目
 出席者:ソプラノ・5名、アルト・7名、テノール・5名、バス・7名、合計26名

3月4日 ミサ:Credo 後半、マニフィカト:11、12曲目
 出席者:ソプラノ・9名、アルト・6名、テノール・5名、バス・5名、合計27名

3月5日 器楽:第2ステージの候補曲の試奏   出席者:4名

3月12日 ミサ:Sanctus 前半、マニフィカト:12曲目、モンテヴェルディー:1曲目
 出席者:ソプラノ・8名、アルト・6名、テノール・5名、バス・4名、合計25名

3月18日 ミサ:Sanctus 後半、マニフィカト:1曲目
 出席者:ソプラノ・9名、アルト・7名、テノール・4名、バス・7名、合計28名

3月26日 ミサ:Sanctus 前半、マニフィカト:12曲目、モンテヴェルディー:1曲目
 出席者:ソプラノ・10名、アルト・7名、テノール・6名、バス・6名、器楽・5名、合計31名

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【イタリア・マドリガーレの流れ−誕生から崩壊・バロックへの変容】

 ルネサンス期には、教会音楽が発展したのみならず貴族の宮廷や一般市民の家庭でも様々な音楽が楽しまれていた。これらには器楽合奏によるものが多かったが、声楽曲も歌われていた。これらの、いわゆる世俗声楽曲は各地で異なった発展を遂げているが、フランスではシャンソン、イギリスではマドリガル、イタリアではマドリガーレとして、一つの完成を見ることになった。いずれの場合も、中世の民衆音楽や吟遊詩人の音楽から発展したものと考えられる。
 このうち、イタリアでは15世紀末から16世紀にかけて、フラットーラと呼ばれる単純な多声楽曲が歌われていた。フラットーラは徹底して世俗的な性格を持ち、恋愛詩、あるいはかなり卑俗な歌詞によって歌われた。あるいはまた、劇の上演の際の一種の付帯音楽としても使用されていた。フラットーラでは旋律は上声部におかれ、旋律と言葉の結びつきはかなり密接であるとともに、リズム・フレーズの動きは明確で歯切れ良く、ホモフォニックな動きの中に洗練された和声感覚を示していた。演奏にあたっては上声部を歌い、下声部を器楽で伴奏するのが普通であったが、重唱や合唱、あるいは器楽独奏の場合もあった。出版されているだけでも数十人の作曲家の名前が挙げられ、曲数は600曲を超えている。
 16世紀に入ってイタリア世俗音楽の中心となったのがマドリガーレであった。初期のマドリガーレでは、ホモフォニックな4声曲が圧倒的で、フラットーラに比べると、より洗練された歌詞を用いたものが多かった。16世紀中頃を過ぎると5声の作品が多くなっていく。ホモフォニックな傾向はより強まり、歌詞と音楽の結びつきも重視され、特定の言葉を強調するための不協和音の導入、活気あるリズム、魅力的な旋律などによって、マドリガーレ作法が確立されることになった。
 16世紀末から17世紀初頭にかけてのイタリア・マドリガーレの最後の時代をになった代表的な作曲家は、マレンツィオ、ジェズアルド、そしてモンテヴェルディであった。マレンツィオの作品では、節度ある表現、気品、格調の高さが人気の的であった。ジェズアルドの作品では、愛の苦しみにもだえ、死を求める魂の叫びを象徴するかのような半音階法が特徴的である。
 クラウディオ・モンテヴェルディは、1567年北イタリアのクレモナに生まれ、1590年頃マントヴァのゴンツァガ公に仕え、1613年ヴェネツィアのサン・マルコ聖堂の楽長となり、1643年生涯を終えた。彼は、西洋音楽史上できわめて大きな変革をなした人物である。ヴェデロー以来のイタリア・マドリガーレ史の最後を飾るとともに、近代オペラの祖ともなった。モンテヴェルディの偉大さは、ルネサンスの伝統的手法から出発して、自らの創作のうちにバロックの表現の世界を開拓していったことである。
 1614年に刊行されたマドリガーレ曲集第6巻は、ルネサンス・ポリフォニー様式とバロックのモノディー様式との玄妙な調和がはかられており、彼のマドリガーレ創作の一つの頂点と見なされるべきものである。特に6つの小曲からなる<愛する女の墓にながす恋人の涙>は重要で、抑制された簡潔な音の動きの中に、劇場と哀傷のドラマを形作っている。また、同じ曲集におさめられた<アリアンナの悲歌>は、1608年初演の同名のオペラ中の悲歌による編曲であり、このアリアが当時広く愛好されていたことを証言している。
 それまでマドリガーレは、無伴奏のいわゆるアカペラ様式によっていたが、このモンテヴェルディの第5、6巻のマドリガーレ曲集には器楽声部(通奏低音部)が付加されたものが現れている。さらに、第7、8巻になると、器楽伴奏付きの独唱ないし重唱の形に変容してしまっており、ルネサンスのマドリガーレはここにおいてバロックのカンタータないしアリアに解体してしまった。
 かくして、イタリア・ルネサンス音楽モンテヴェルディによってその幕を引かれ、バロックの扉が開かれたのである。
 <参考:皆川達夫著「西洋音楽史 中世・ルネサンス」、OPE第2回演奏会パンフレット>

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【大阪ハインリッヒ・シュッツ合奏団演奏会  <日下不二雄>】

 3月19日倉敷市民会館に大阪ハインリッヒ・シュッツ合唱団の演奏会に行きました。演奏曲目は様々で、シュッツのドイツ・マニフィカト、バッハのモテット1番といった得意の曲もあれば、三善晃もあるという、ちょっと変わったプログラムでした。日本の曲を演奏することについては、指揮者の当間修一氏が語っておられたところでは、「外国に演奏旅行したときに、やはり日本の曲が求められるので、日本の曲を演奏することになった。何曲も演奏しているうちに、日本人の作品の中にも良いものがあることが分かってきた。」ということでした。この部分については異論もあるだろうし、好みの問題という言い方で片づけてもよいのだろうと思います。この点については何も語る気は私にはありません。
  この団の演奏を聴いていて、印象に残ったことはたくさんあります。まず、口の開け方が大きいこと。女性が特にそうでした。大きく口を開けることによって表情が豊かになり(豊かにしていかないと歌えない)、そこからくる表現力もまた、大切になってきます。それから発声。ノンビブラートの古典唱法に従っていたのはもちろんですが、各パートが同じようなトーンで出てくるように心がけていたことも、またよく分かりました。こういったことは実は私達も日頃の練習で言われていることと全く同じなのですが、それが観客にまで伝わるというのは、一人ひとりがきちんと指揮者の意図すること路を理解しようとし、心がけているという「全体を見通す目」を持っているということに他ならないのです。これは大変大事なことで、合唱団の中で、集団に埋没して「自分だけは音をはずしても、自分の声など小さいから大丈夫だ」という気持ちをもったら、もうその集団は、集団としての力はなくなり、一部の声の大きい人だけのものになってしまうのです。こういう合唱団は多く、聞いていてもそのことがよく分かり、不快なものです。OPEはそういう部分のない合唱団であるというのが、私の、この団に所属していることの一つの自慢なのですが、私達も一人ひとりが団を代表する存在であり、指揮者の指示を全員が自分のものとして努力し続けることに、とくにポリフォニーを歌う団としての姿があるはずなのです。
  ただ、こういった細かいことをさしおいても、特に印象に残ったのは「楽しそうに歌っている」という姿でした。歌っている姿が楽しそうなのです。それは見ている者を引きづり込む大きな力であると同時に、生きる力までをも感じる、すばらしい芸術の姿といえましょう。歌う喜びを、歌にも表していくこと、もちろん技術的な裏付けや、練習を重ねたことからくる自信も必要なのでしょうが、つまるところ、私達が初めて合唱に加わったときの、あのワクワクするような気持ちを忘れてはいけないということでもあるのですね。大変気持ちのいい演奏会でした。
  ただ、不満がないわけではありません。女性と男性の間で、発声法に差があったこと。子音の処理には私としては大いに不満があったこと。(単語の最後の「m」がはじめから発音されていない部分が多いこと。「f」が、日本語の「フ」になっている部分が多かったこと。など)
  しかし、いいじゃありませんか。気持ちのいい演奏会であったことは確かです。小雨の降る中、何か満たされた気持ちで、「クリスマスオラトリオ」の掛かっているワゴン車を、岡山に向かって走らせました。

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【電脳部からのお知らせ】

 昨年、otonosamaさんから寄付して頂いたカセットテープが、完売となりました。
  昨年の演奏会前の時点で10500円(105本分)、今年の音取りテープで1600円(16本分)、合わせて12100円の売り上げとなりました。全て、会計にお渡ししました。
  ご協力ありがとうございました

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【編集後記】

 i-Macさんご夫妻は、OPEの会員歴はさほど長くないものの、存在感のきわめて大きな方々であった。物理的にもそうであったが、特にご主人の声量とキャラクターは強烈でした。i-Macさんご夫妻がいて下さったお蔭で、OPEの雰囲気が和らいだものになった。私にとって、そしてOPEにとって、決して忘れることの出来ない方々である。転勤による痛手は誠に大きいと言わざるを得ない。もっとも、将来は岡山で老後を過ごされるとの事であるし、また岡山に転勤との噂も絶えない。近い将来復帰されることを祈っている。いつでも帰って来てください。
 今年は、いつになく新入会員の多い年である。最近はどこの合唱団でも会員源に困っているそうであるので、大いに歓迎したいところである。特に、ホームページを見てこられた方が2名(近く、もう1名見学に来られる)もいるのは驚きでもあった。情報化時代の一面を見る想いである。
 技術部長にシュッツ合唱団の感想を投稿していただいた。私も演奏会を聴いたが、後半の邦人作品は素晴らしいものであった。ただ、「シュッツ」の名を冠する合唱団でシュッツ、バッハよりも邦人作品がよい演奏だったのは、幾分割り切れない感じもあったのは事実である。唱法についても、確かにノンヴィブラート唱法ではあったが、古典唱法とは違うような気もした。この辺は、技術部長と若干印象を異にするところである。しかし、楽しく幸せな一時ではあった。(蛙)


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2002/01/20 10:48