♪♪ 415通信 50号 ♪♪
2001年6月24日発行


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【415ニュース】

 有馬さんの手書きのものから始まった415通信が今号で記念すべき50号を迎えました。毎月発行ならずいぶん前に50号を迎えても良かったのですが、編集者が変わったり、変わった編集者がさぼっていたりで、やっとこさの記念号です。本号には会長さんからメッセージをいただきました。100号に向けてまた頑張って発行していきたいと思います。皆様ご寄稿をよろしくお願い致します。

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【会員動静】

 先週、アルトに新入会の方がありました。ピアノの山本栄子さんのご紹介の方です。
  宇野 宏美 アルト〒703-8256 岡山市×××

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【練習計画(7月〜9月)】

 7月から9月までの練習計画を掲載します。7月には音楽監督の海外出張があり、2回の練習を日下技術部長にお願いすることになっています。また、8月はお盆休みのため1回休みとしました。なお、土曜日は京山公民館、日曜日は芳田公民館でこれは変更ありません。演奏会が近づいてきましたので、器楽は9月からは原則毎週練習です。お忙しいところでしょうがよろしくお願い致します。

7月8日(日) 器楽:10:00〜13:00 芳田公民館
7月8日(日) 合唱:13:00〜16:30 芳田公民館
7月14日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
7月22日(日) 器楽:10:00〜12:00 芳田公民館
7月22日(日) 合唱:13:00〜16:30 芳田公民館
7月28日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館(脇本さんの発生指導)
8月4日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
8月5日(日) 器楽:10:00〜13:00 芳田公民館
8月18日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
8月26日(日) 器楽:10:00〜13:00 芳田公民館
8月26日(日) 合唱:13:00〜16:30 芳田公民館
9月2日(日) 器楽:10:00〜13:00 芳田公民館
9月2日(日) 合唱:13:00〜16:30 芳田公民館
9月8日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
9月9日(日) 器楽:13:00〜17:00 芳田公民館
9月16日(日) 器楽:10:00〜12:00 芳田公民館
9月16日(日) 合唱:13:00〜16:30 芳田公民館
9月22日(土) 合唱:18:00〜20:50 京山公民館
9月30日(日) 器楽:10:00〜12:00 芳田公民館
9月30日(日) 合唱:13:00〜16:30 芳田公民館

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【合唱雑感 有馬雄二郎】

  415通信50号発行おめでとうございます。
 坂本先生にはただでさえお忙しい身でいらっしゃるのに,通信発行にも労力をご提供いただいていることに,感謝と敬意を表します。
 さて,何を書こうかと思いキーボードに向かっております。つれづれなるままに文章を打ちますので,まとまらない点はご容赦ください。元々支離滅裂な性格ですので・・・。当然ですがテーマは合唱や音楽から離れないように,ということで。
 最近OPE以外で合唱と言えば山本栄子大先生がご自身のピアノ教室の発表会を開かれたあの「ゆるびの舎」に先日岡山県の高校合唱際なるものを聴きに行って参りました。いや,見に行ったと言った方がいいかも知れません。というのも今年高校に入った上の娘が出るからです。そう,自分の子どもが合唱をはじめた。私にとって最近ではとてもうれしくわくわくするような出来事なのです。
 私も合唱をはじめたのは高校1年の時。それまで音楽は嫌いじゃなかったけど,中学時代は器用ではないので吹奏楽部に入ることをためらい,合唱部は女子ばっかりということで,一人で歌を口ずさむ程度でした。それもポップス系の音楽が主だったと思います。近いからということで行った高校がたまたま合唱部ががんばっていたこともあり,「それじゃ」という程度のノリで入ったのです。それがその秋に部にとっては悲願のコンクール(A新聞社主催)全国大会初出場,3年時にも出場権を得るところまで行きました。「合唱のめりこみ人生」の始まりです。その3年間のうちにルネサンス音楽との出会いもありました。この辺りの詳細についてはまた機会があれば書こうと思います。
 合唱に青春を費やした,(ついでに女房とも出会えた・・・失礼,関係ないですね(^^;))そんな合唱を自分の娘が自分と同じ歳で(正確に言うと一つ上)始めたということに,何とも言えない因縁を感じてしまいます。とくに高校の合唱というのには上のようなことから思い入れがあり,娘の学校以外の高校の演奏を聴いているときもひたむきな姿に感動していたことでした。高校時代に野球に打ち込んでいた父親が高校生の息子が野球をやっている姿を真剣に見ていたりしますが,きっとあんな眼差しになっていたんでしょう。そして,自分もそんな歳になったかなと時の経過の早さを感じずにはいられませんでした。
 さてそんな自分の感慨に浸っていただけではなく,ちょっと困ったなということも感じたりしました。4歳の末っ子を連れていたのでこいつがごぞごぞすることにも困ったのですが,合唱際に参加していたいろんな学校の演奏を聴きながら,感じたことがあったのです。
 まずは絶対的な人数の少なさ。一桁,十人台がほとんどなのです。
 そして,全体的に質の面からいっても「しんどい」のです。今どき合唱なんて流行らないのかも知れませんが,こうした傾向は岡山では結構続いてきたようで,それが岡山で合唱が今ひとつ盛り上がらない原因になっているようです。岡山の合唱界全体が盛り上がらないから高校もこうなるという見方もできるとは思いますが,やはり底辺の学生の合唱が盛り上がらなくてはその地域の合唱文化は量質ともに高まっていかないのではないでしょうか。
 私も教師の端くれで,小学校では音楽も教えられるので,折に触れ子どもたちには合唱のすばらしさを伝えているつもりです。いろんな事情で4年生を教えることが多いのですが少し教えればみんな声を出すことは大好きになりますし,音の重なりをとても楽しむようになります。しかし,いくらがんばっても彼らが進む中学校には合唱部なるものがないのです。私の勤めている備前市の三つの中学校にはいずれも合唱部は存在しません。あと和気郡赤磐郡内の中学校にもないと思います。岡山市の一番赤磐郡よりの上道中には合唱部がありここはかなり盛んですが,岡山市全体を見るとこんなに大きな町でも合唱指導に熱心な教員のいる限られた学校にしか合唱部はないのだと思います。
 こんなことを書いていると見通し暗くて憂鬱になりますが,まあなくなることはないでしょうから(今までもこれでやってきたわけですから)そんなに悲観することはないでしょう。ただ,教育現場に働く者としては,何か方策を考えて,できることをしていきたいとは思います。また最近はアカペラ人気でそういう方面から合唱にアプローチする若い人が増えています。最初はどういう切り口からでもいいのです。この無限で魅力的な世界を(なんか怪しい世界のようですが)たくさんの人に味わってほしいと思います。そして,そのうち一握りの人でもいいですから,我われのやっているような古楽に共感する人が出てきてほしいのです。幸い,うちも半分はアカペラをやってるわけで,その点では,共通したものを感じるという人も出てきやすいかなと思ったりもします。どちらにしても,合唱に親しむ人=母数を増やせば当然古楽ファンも増えるでしょうし,うちも今後は安泰というわけです。
 というと安易な感じを受けるかも知れません。ですから一方では,当然のことながら,我々の活動そのもので合唱をアピールしていく必要もあります。実際に活動している人々がその魅力を十分に伝えていないから,今のような状態になっているとも言えるからです。とくに私たちのやっている音楽は,現代人にはとくにこの岡山のような地方都市では触れる機会が少なく耳慣れないものですから,余程がんばらなくては一部の物好きが細々とやっているとしか映らないでしょう。「あ,やってみたいな」と思ってもらうためには,その魅力を十分に伝えられるだけの最低限の技術と知識は必要でしょう。幸い,うちには最近若い方がたくさん入ってきてくださってます。しんどい状況の他団体を後目に人数の面では結構余裕がある方ですが,それはうちの作り出す音楽のおかげというより,どうも坂本先生の人徳によるところが大きいようですので(それもあっていいのですが),今後は純粋にうちのトータルな魅力で惹きつけたいものですね。
 と,好きなことを書いてきたものだから,中にはプレッシャー受けた人もいるかも知れません。でも心配ご無用です。うちの一番の目的は,なによりひとり一人が楽しむことだと思ってますから・・・。上のことは,有馬の戯言または大風呂敷と思って読み流してください。余裕が出たらちょっとシビアにやってみようくらいでいいですよ。初心者の方は,合唱の,古楽の楽しさを十分に味わってくださいね。え,今難しくて味わうどころじゃない?(日下さんここから先は読まないで)確かに,今年はとくに○○○○語には苦しめられて夢にまで見る始末です。一緒に苦しみを分け合うとしますか。きっと光は見えてきます,ううう・・・。(言ってる割には練習であまり見かけないって?ああ,辛いところを・・・(^^;))
 ほんとにまとまらない文章ですみませんでした。OPEのみなさん,これに懲りずこれからもよろしくお願いします。

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【ラテン語の読み方(その3)】

アクセント
 すべての国の言葉のなかで、アクセントほどにやっかいなものはない。ラテン語のアクセントについてもいろいろな学説があるが、種々の学説を綜合すると、極めて古いころのラテン語は、第1シラブルに強勢部のあるstress accent(強弱のアクセント)をもっていた。しかし、時代とともにこれは変化して、キケローの時代には、stress accentを伴った pich accent(高低のアクセント)であったと推定されている。カトリック・ラテンの場合もstress accentと pich accentの混合されたものであると考えられる。
 ラテン語のアクセントの規則はPaenulatim ミGesetzと言われるが、
1. 1シラブルまたはそれ以上のシラブルからなるラテン語には、必ずどこかの1シラブルの上にアクセントがある。
2. アクセントは、必ずしも長いシラブルの上にあるとは限らない。
3. et、me、in、ad、、quo、sunt、haec等々、1シラブルから成る語には、その上にのシラブルにアクセントがある。
4. 2シラブルから成る語においては、最後のシラブルをultimaと呼び、先行のシラブルをpaenultimaと呼ぶが、アクセントは常にpaenultimaの上にある。
   従って、2シラブル以上の語においては、ultimaにアクセントが来ることは原則としてないが、しかし・・・・
5. ある語がその最後のシラブルの独立性を失った場合には、paenultimaがultimaに変わってしまうから、アクセントは、新たに生まれたultimaの上に来る。しかしこのような例は少ない。
6. 3シラブルの語においては、paenultimaの前のシラブルをantepaenultimaという。そしてpaenultimaが長いときは、アクセントはpaenultimaの上にあり、これが短いときはantepaenultimaの上に来る。
7. 上述(6)で「paenultimaが長いときは」と言ったが、これは必ずしも母音の長短を意味しない。たとえば短母音をもつシラブルでも、そのあとに子音が2つ続くときは、そのシラブルはlong by positionといって長いシラブルとして扱われるから、paenultimaのあとに子音が2つ続く場合(xおよびzも2つの子音として扱われる)、アクセントはpaenultimaの上に来る。
8. シラブルの数がどんなに増えてもアクセントはantepaenultimaより遡ることはない。
9. 助辞の-que、-ve、-neの3つは、独立しては存在せずそのすぐ前の語に従属するが(これを倒接語encliticaという)、この3つの助辞がついている語に限って、シラブルの音量の長短に関係なくアクセントは常にこのencliticaの前のシラブルにつく。

わたり音
 我々は、何も考えないで、すなおに「仕合」、「見合い」、「家」、「具合」、「たくあん漬け」などを読んでみよう。きっと「しヤあい」、「みヤあい」、「いイえ」、「ぐワあい」、「たくワあんづけ」と読むに違いない。すなわち、日本語の仮名で書いてその中に含まれていない [j] や [W] の音が実際の発音には現われているのである。この音のことを音声学者たちは「わたり音」と読んでいる。
 ラテン語にもまた、このわたり音があって、イタリア人などはそれを自然に用いて歌っているが、他の国ではこれに無関心な人が案外多いようである。これは古典ラテン語の時代からあったもので、カトリック・ラテンにおいても受けつがれており、大体次のように言うことが出来る。
 iの次にa、e、o、uの母音が続き、この両母音が2つのシラブルに分かれているときは、その両母音間に半母音 [j] が「わたり音」として現われる(たとえばMaria)。しかし、この「わたり音」としての [j] は、語頭の[j]のように強くはなく、むしろ弱く軽く発音される。
 また、uの次にa、e、i、oの母音が続き、この両母音が2つのシラブルに分かれているときは、その両母音間に半母音 [w] が「わたり音」として現われる(たとえばtua)。しかし、この「わたり音」としての [w] は弱く軽く発音される。
 注意すべきことは、この「わたり音」は、自然に弱く軽く発音することで、単語としての発音を柔らかく、なめらかにするものである。決して、意識的に強調してはならないものである。

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【編集後記】

  これまでに書きためていた原稿がいよいよ終わってしまうと思っていたところへ、有馬会長から思いを綴ったメールをいただいた。いつも困ったときには助けてくださる、さすが会長さんと感謝感謝。
 梅雨に入ってもなかなか降らなかった雨が、このところまとまって降っている。練習も音取りを終わり、いよいよ第2クールに入って音楽作りの段階にさしかかってきました。じめじめしていやな陽気ですが、体調を崩されないようにお祈りいたします。
 6月は所用のため2回も欠席してしまいました。今後も7月の国際会議出席、8月のドイツ演奏旅行と2ヶ月にわたって皆様に、そして日下技術部長にご迷惑をお掛けすることになります。大変申し訳なく思っています。この場をお借りしてお詫び申し上げます。<蛙>

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2003/01/10 17:12