深谷だんらん物語
■埼玉北部エリアの歴史■
だんらん物語~ 深谷だんらんグループ(日本労働者協同組合連合会ホームページへのリンク)
~とうふ工房物語~(2019年2月更新)
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むかしむかし、埼玉県川本町(現在:深谷市)にワーカーズコープの委託の現場がありました。
不況の煽りをうけ、委託打ち切りを宣言された当時の組合員は話し合い、委託や指定管理のような
打ち切りのない、自前事業のとうふ工房を立ち上げました。
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とうふ工房を立ち上げたことで、豆腐の製造で出る「おから」を使ったお惣菜を考え始めました。それをお弁当のおかずにすることで始まった配食事業「あいさい」を立ち上げました。
さらに、配食する中で浮かび上がった地域の課題を解決する為に介護事業を始めました。
このようにして埼玉県の北部で異業種の仕事おこしが次々に始まりました。
とうふ工房では、更なる地域のネットワークを作るために、2011年には映画館のある元造り酒屋の「七ツ梅店」を開業。
深谷の商店街の一員として活動を開始しました。地元のイベントに出店販売するなど関わりを深めていきました。 そんな中2012年には、「食育」をテーマにしたフォーラムをエリアの仲間と共に開催しました。
2013年から若者就労支援事業「深谷若者サポートステーション(以下サポステ)」との事業所合併を経て、埼玉北部地域福祉事業所(豆腐事業、若者就労支援事業)
を行う事業所として再出発しました。その時にサポステを利用していた一人の利用者がとうふ工房の仲間として加わりました。
ここまで20年の歳月が流れました。ここでまた転機が訪れます。 長きに渡る事業所運営により、機材が老朽化したことがきっかけで事業所の移転拡張の話が
始まりました。難航し移転する思いがあれど移転ができない時期が続きましたが、終止符が打たれます。
2017年、ようやく新たな移転先が選定され、同時に就労継続支援B型・農業を行う複合事業へと舵取りを始めました。
2017年12月新店OPEN。翌2018年1月、就労継続支援B型「はじめの一歩」OPEN。
農業で自分達で使う大豆や味噌に使う大豆を作り、農作物を育てながら、とうふを作り、B型の就労継続支援を行う事業体へ
とうふ製造事業、農業、味噌造り事業、B型就労事業を行う事業体として、運営が始まりました。
B型事業では、最初利用者はいませんでしたが、営業活動を地道に進め、学校連携や相談事業所との連携を進めることで、
少しづつ増え始め、特別支援学校の実習先とまでなりました。少人数での運営にも限界がき始め、
新たな仲間を迎えての運営となっていきました。
農業事業では、野菜の栽培と米づくりを行っていきました。無農薬で育て収穫した野菜は、惣菜の食材にしました。
米づくりでも無農薬で進めていきました。田植えでは、自分達の人手では足りず、若者サポートステーションの若者や他事業所の物流現場の
方々や、事業本部の方々の手を借りて行っていきました。さらに、無農薬であるため、夏の時期は雑草が生い茂り、格闘の日々でした。
そこでも総出で草取りを行っていきました。収穫も手刈りで行い、一つ一つ丁寧に米作りを行っていきました。
大豆も同じく、無農薬で栽培していきました。「妻沼茶豆」「借金なし」と呼ばれる2種類の大豆を栽培していきました。
そういった中で、冬が本格的になり寒さが厳しい頃、収穫した米で米糀を作り、自然栽培した大豆を使って味噌造りが始まります。
地元の人の協力で、道具や場所が確保でき、薪を使った丁寧な手作りの味噌を仕込んでいきます。
そこでも、熊谷ジョブセンターやサポステの若者の手などを借りて仕込んでいきました。
寒さの中で仕込んだ味噌は、段々と暖かくなり、春を迎え、夏を迎え、じっくりと熟成させていきます。
そして、再び寒さが訪れ始める秋口の頃に蔵出しの時期を迎えます。
蔵出しでは、B型事業所の利用者の方々の手によって、一つ一つ丁寧に袋詰めされ、商品パックされていき、
とうふ工房の店頭や直売所に配達され、販売されていきます。
現在では農業でのつながりだけではなく、とうふの製造現場の仕事にもB型の利用者、ジョブセンターの利用者の方々が関わり始めています。
現在、移転して2年が経過しました。
経営的に厳しい中、とうふ製造事業、農業事業、味噌事業、B型事業が互いにつながり、
ワーカーズコープの他の事業所の方々を巻き込みながら進めてきた2年間でありました。
ここでさらに事業所が大きく動き始めています。
つづく・・・・
※労働者協同組合ワーカーズコープは、地域の課題や困難に立ち向かう団体です。
2018/04/25 文章を更新しました。