◇◆◇ 1997.10.5 ◇◆◇


 今日は朝からMoutain Lakes&Canyonsのツアーに参加。
 バスガイドはいないが,運転手のジョージが運転しながらいろいろ解説してくれる。眼鏡をかけた細身のまじめそうな人だったけど,よく喋る。でも,英語なのでほとんど聞き取れない...。
 まずはジョンストン渓谷へ。集合時間を告げられ,各自見所である滝を目指して遊歩道を歩いて行く。
 このジョンストン川に削られできたこの渓谷には,Lower FallsとUpper Fallsの2つがあり,それぞれ駐車場から1km,1.6kmの距離。Lower Fallsまでは結構歩きやすい道で難なく辿り着けた。滝の前には洞穴があり,くぐり抜けると滝の目の前に出ることができる。
 Upper Fallsの方が大きそうで,私はそちらも行ってみようと思っていたのだが,同じバスに乗っていた人達がみんなここで引き返していくので,私も行くのを諦めた。



ジョンストン渓谷入り口

渓谷の遊歩道

Lower Falls


 バスの窓から高く連なる山並みが見えてきた。テン・ピークスだ。次に訪れたのはこのテン・ピークスの麓にあり,コバルト・ブルーが美しいモレイン・レイク。
 モレイン・レイクは山の崩落によりモレイン・リバーが堰止められてできた湖。駐車場から瓦礫の道を歩いて湖の方へ向かう。ちょっと小高い瓦礫の山の上からの眺めが最高。
 モレイン・レイクからレイク・ルイーズまではすぐだ。レイク・ルイーズ・ジャンクションの付近は,観光客が多いのかお店が多く賑わっていた。
 レイク・ルイーズはこのロッキーの観光の目玉だ。観光バスもたくさん泊まっているし,人であふれている。もちろん日本人も多い。
 このツアーでもここでランチを取ることになったが,湖畔に立つリッチなシャトー・レイク・ルイーズに気後れしたのか,何を食べたのか覚えていない。



車窓から見るテン・ピークス

モレイン・レイク

レイク・ルイーズ


 昼からはキッキング・ホース峠を越えてタカカウ滝を目指す。この峠は大陸分水嶺で,西はブリティッシュ・コロンビア州,東はアルバータ州になる。
 峠の登りは急で狭いため,スイッチバックが設けられている。バスが一旦止まりバックで坂道を登り始めた時は何事かと思ったが,こんな時でもジョージは冗談を言いながら器用にバックで坂道を登って行くのだからすごい。
 タカカウ滝は400mほどの落差のあるカナダ屈指の大滝。滝の真下までトレイルが続いている。
 途中のヨーホー川の色がレイク・ルイーズなどと同じような乳白色で,背後に見える山が美しく,夜行バスで見た映画のワンシーンみたいだった。
 次の目的地はナチュラル・ブリッジ。キッキング・ホース川の流れが,長年にわたって川床を削り続けてできた自然のアーチだ。ブリッジというのでそこを渡れるのかと思ったが,少し下流に別の橋がかけられてあった。
 そしてバスは最後の湖,エメラルド・レイクへ。バスを降りて木の橋を渡って行くとエメラルド・レイク・ロッジがあり,ちょっとした休憩時間。
 私は湖の周りを散策。他の湖と違い,透明感のあるまさにエメラルド色の湖だった。
 バスはバンフへ向け,元来た道を引き返す。しかしまだもう一つ見所があった。キッキング・ホース峠にある,スパイラル・トンネルの展望台だ。
 この辺りはバスの走っている国道沿いに鉄道が走っているのだが,この急な峠を越えるため,鉄道がトンネルを利用して8の字を描きながら高度を上げていくのだ。鉄道を走る列車は長いもので車両が100を超えると言い,トンネルの両端から顔を出す様子がこの展望台から見れると言う。
 もうじき列車が通るから,とジョージはバスを飛ばしていた。確かに列車が通らなければ何も面白くない。
 展望台についてしばらくすると列車がやってきて,先頭部分がトンネルの中に隠れた。谷を挟んでいるのでちょっと遠く,どこにどう8の字になるのか分からなかったが,列車がまた顔を出した。それにしてもひたすら長い列車だった。
 これで盛りだくさんの1日ツアーは終わり。それぞれの所をゆっくり見て周りたい気もするが,すごく充実した気分だった。
 夜はツアー中一緒だった彼と,アルバータ牛のステーキを食べようとバンフのステーキハウスに入った。誰かと一緒じゃないと,こういう所にも入りづらい。とても分厚いステーキは,この旅行中,一番贅沢なディナーとなった。



タカカウ滝

ヨーホー川

ナチュラル・ブリッジ

エメラルド・レイク

VIA鉄道の線路

スパイラル・トンネル


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