◇◆◇ 2002.2.20 PARTV ◇◆◇

◇◆◇ フリヒリアナで犬と遊ぶ ◇◆◇
 フリヒリアナはネルハから15分くらい山手に行ったところにある。ネルハから標識に従って進んでいくと途中からダートコースになったので,とんでもない山奥にあるのかとちょっと焦った。
 村の中央を走る坂道を登りきったところに小さな駐車場があったので,車を止めて散策することにした。通ってきた坂道を中心に細い路地や階段がある。
 フリヒリアナの家々も本当に白い。壁を塗り替えている家があったが,どの家もこまめに壁を塗り替えているのだろうか。あまりにくすみのない壁の白さに驚いてしまう。
 ここでも太陽が出ずに曇りがちでだったので太陽が出ないかと立ち止まっていると,どこからか黒い犬がやってきた。吠えるわけでもなく,私達の前で立ち止まる。スペインの犬はなんだかよく人に寄ってくる。
 餌でも欲しいのかなあと思っていると,小さな小石をくわえてきて私の足元に放り投げた。なんなんだ?やっぱり餌をくれと要求しているのか。その小石を犬のほうに軽く蹴ってやったら,またくわえてこちらに放ってきた。うーん,遊んで欲しいのかなあ。フェイントなんかをかけてみたりしてしばらくキャッチボール(サッカー?)をして犬と遊んでいた。

フリヒリアナから
ネルハの町と地中海
フリヒリアナ

真っ白な壁に階段の
タイルがかわいい
白い家にツタがよく映える 小石で遊ぶ犬


◇◆◇ グラナダで迷う ◇◆◇
 高速まで戻って,グラナダへの分岐点へ向い東へ走る。道はネルハで見たような断崖の上を走っている。所々にビュー・ポイントがあって,先を急がなくてはならないのに立ち寄ってしまう。
 この辺り(アルムニェカル)は国立公園に指定されているようだ。崖の下を見下ろすと小さなビーチがある。ここまで来るとマラガなどの大都市の喧騒は薄れ,静かな地中海の「プライベート・ビーチ」を楽しめそうだ。
 ソロブレーニャの町が見えてくるともうすぐ分岐点だ。頂上に城のある小高い丘とその後ろに広がる海抜1mもないのではないかと思われる平野が印象的な町だ。

静かなアルムニェカルのビーチ 地中海の夕焼けはきれいだろうなあ ソロブレーニャの丘に建つ
城と白い家々

 グラナダへと続くN323に入ると道は1車線になった。ここからグラナダまで60kmほどだ。今までの海の風景から一転険しい山の風景に変わっていく。そう,グラナダはシエラ・ネバダに近い街なのだ。
 車のガソリンが減ってきている。山道になってきたのでガソリンスタンドがあるうちに入れておこう。それにしても,ここまで一度も入れずに走ってきたのが不思議なくらいだ。とても燃費がいい。
 スペインのガソリンスタンドはセルフが多いとガイドブックに載っていたので不安に思っていたが,ちょうど入ったガソリンスタンドはフルだった。ラッキー。
 ガソリンは無鉛のSin Promo。40L入って30ユーロほど。日本とあんまり値段は変わらない。まだガソリンマークが出てないのに40L入ったのには驚いた。それでガソリン持ちがよかったのかなあ。
 グラナダへ続く道はずんずん山を上り始める。海抜ゼロの所から一気に上がっていくので,耳がツーンとしてきた。右手に雪を冠したシエラ・ネバダが見えた。
 グラナダ市街に入るとアルハンブラ宮殿の標識を目印に進んだ。宿は決まっていないが,アルハンブラ宮殿麓のヌエバ広場のホテル街で宿を探そうと思っていたので,とりあえず目印はアルハンブラ宮殿だ。
 なんなくアルハンブラ宮殿に辿りつくことが出来た。しかし,ガイドブックの地図では自分のいる位置とアルハンブラ宮殿の位置関係がよく分からない。「centro」と市の中心部を指す標識があったので,それに従い坂道を下っていく。グラナダの市街はごみごみしていてどこがどこだか検討がつかなかった。もう7時前で暗くなってきているためますます分かりにくく,目印となるガイドブックに載っているようなホテルやカテドラルも見つからない。その上,一通の道に,時間制限があり通れない道のおかげで,ぐるぐるおんなじ所を走ったりしている。
 そうこうするうちに,本当に迷ってしまった。アルハンブラ宮殿の標識もCentroの標識も見当たらない。気付くとすっかり街のはずれに来てしまっていた。車を止め道を聞く。英語が通じなくてもアルハンブラ宮殿はみんな分かる。細かい道順を言ってくれてもよく分からないので,とりあえずその方角に走りまた道を聞くと言った具合だ。
 運転するEIKIも道案内する私もイライラしてきて喧嘩状態。本当にぐったりしてきて,最後はEIKIに運転を任せていると,なんとか見覚えのある場所に戻ってきた。
 既に8時を回っている。もうこれ以上うろうろしたくない。さっきアルハンブラ宮殿の横を通った時に何件かホテルがあったからそこを当たってみようと宮殿を目指して走った。有名なアルハンブラ・パレスHから少し行った所に,数軒ホテルが並んでいる。そのうちの一つ「Hotel Gudalupe」で空き部屋があるか聞いてみると,ツインで55ユーロで部屋があった。部屋はスーツケースを広げるのに苦労するほどかなり狭かったが,宮殿の目の前でこの値段は安い。宮殿に近いと高いものだと思っていたが全然高くないし,あんなに迷うなら初めからここにしておけばよかった。
 ここは変わったホテルで,レセプションはレストランとカフェテリアと同じ建物にあり,客室は別館で建物の鍵と部屋の鍵との二重ロックになっていた。
 夕食を取ろうとレストランを覗いたがちょっと値段が高く,疲れてそこまで食欲もなかったのでカフェテリアで食べることにした。6ユーロで安いチキンとフライドポテト,サラダののったワン・プレート料理(Platos combinados)を頼んだが,油濃くてヘビーだった。
 部屋に戻るとシャワーを浴びる気力もなくそのまま眠ってしまった。

車窓から見たシエラ・ネバダ Hotel Gudalupe


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