◇◆◇ 2002.2.21  PARTX ◇◆◇

◇◆◇ ヘレスを飲もう ◇◆◇
 赤く染まった宮殿が暗闇に包まれていくのを見届けアルバイシンを去る。19時10分過ぎで,レンタカーを返却するのもギリギリまで有効活用できてちょうどいい時間だ。
 営業所に行き,車を返しに来たと声をかけると,メーターだけチェックするくらいで特に何も調べもせず返却の手続きは終了。大丈夫とは思っていたが,多少ガソリンが減っていても,例えかすり傷があったとしても何も言われなさそうだ。
 列車の時間は22時10分。まだ2時間以上時間があるので,一旦駅のロッカーに荷物を入れて近くをうろうろすることにした。今日の晩は夜行列車でバルセロナへ向かうことになるのだが,チケットは日本で購入していた。予約する時奮発してGRAN CLASSにしたので,食事がついているはずだが,おなかが減っていて,しかもどれくらいの食事がついているのかもよく分からなかったので,ちょっとバルでつまむことにした。
 お店は何軒もあるが,タパスをつまめるいい感じのところがないかと探して,大通りに面したこじんまりしたバルに入った。タパスが並んでいて,大きなお肉の塊も吊り下げられている。カウンターに座って,EIKIはビール,私はサングリアを頼んだ。ビールを頼む時,「Sin?」と聞かれて何かわからなかったが,Sinは「無」のこと。ノンアルコールのビールってどんなのだろう?(MYUはビールは嫌いなのでよく分かってない)
 カウンター越しに何の料理か聞きながら数品注文した。サングリアはカシスみたいでかなり甘い飲み物だが,わりとアルコールがきつくて回ってくる。ガイドブックを見ながら,こんな食べ物もあるなあと話をしていて,ここまでスペインに来てヘレスを全然飲んでないことに気が付いた。体調が悪かったのもあって,アルコールをあんまり飲んでいなかったのだが,アンダルシアにいる間にやっぱりヘレスを飲まなくっちゃ。
 EIKIもあんまりアルコールは強くないし,ビールを飲んでしまっているので,ヘレスを1グラス頼んで二人で飲んだ。ヘレスは英語名シェリー酒で有名なヘレス・デ・ラ・フロンテーラ原産のワイン。ヘレス近辺で採れたブドウを原料にしたものだけが,ヘレスと名乗ることができる。大きく4つの種類があるらしいが,グラスで出てきたのはFinoだろうか。かなり辛口のワインだった。

◇◆◇ TREN HOTELでバルセロナへ ◇◆◇
 軽くのつもりが,結構おなかが一杯になってしまった。列車で朝食がついているかもちょっと不安で,ついていれば昼食にしようとサンドイッチを買って行った。
 駅に戻ると大きな荷物を持った旅行者達が,同じ列車に乗ろうと待っていた。列車はTOURIST(2等),PREFERENCE(1等)とGRAN CLASS(特等)があった。GLAN CLASSは10号車。列車に乗り込むと,車掌さんがやってきてチケットを見て,部屋のカードキーを渡してくれた。
 部屋は思ったより狭かった。ちょっとゆったり目のシートが2つ並んでいて,それを倒してベッドにするらしかった。なんだか狭くて密室だと窒息してしまいそうだ。
 10号車の隣が喫茶室,その隣が食堂車になっていたので行ってみると,男の人が一人待ち構えたように座っていた。受付表みたいなのを持っていて何やらチェックしているので,食事の時間がいつまでか聞いてみた。さっき食べた所であまりおなかが減ってないので,遅くまで食事ができるのなら一休みしてからにしたかったのだ。しかしどうも英語が通じない。グラナダに来てから英語が通じないことがちょっと多い。結局分からないのでしばらくしてから食事にすることにした。
 席につくとメニューを持ってきてくれたが,前菜からデザートまで数種類ずつ並んだリストですべて金額が入っている。食事がついていると思っていたが,お金がかかるのだろうか?メニューによって金額もバラバラでどう頼んでいいのやら分からなくなってしまった。お金かかるんだったらさっき食べたし無理して食べなくてもいいしなあ。
 尋ねてみるが,やっぱり分かってくれない。どうしたものかなあと思って,周りを見ると斜め後ろで一人で食事をしている男性がいたので聞いてみた。すると「食事はついていないよ。」と言う。「えー,そうなの。日本でチケット買う時食事付きだって聞いたんだけど...。」と言うと,係の男性に聞いてくれた。結局その人はTOURISTクラスの人だったので食事はついていなかったのだが,私達はついていると言うことだった。
 食事はついていると分かったが,どれを頼んでもいいのかなあ。あんまりおなかが減ってないので,高くないものを選んだりして。
 結局次ぎの日,列車を降りる時も請求されなかったので,何を頼んでもよかったようだ。分かっていたらおなかを空かせてフルコース食べれたのに。列車の料金はもちろん食事代が含まれているわけだから,もったいないことをしてしまった。
 部屋に戻ってベッド作り。シートの後ろを引っ張って倒すとベッドになった。どうもこれは車掌さんが鍵みたいなのを持ってきてやってくれるようだが,壊れていたのか勝手に引っ張ってベッドメーキングしてしまった(^_^;)。
 ベッドを倒すとトイレの戸は半分くらいしか開かないし,スーツケースを広げるなんてもってのほか。本当に寝るだけのスペースしかない。
 夜も結構暖房が効いていたので,ブランケット1枚でも暑いくらいだった。

TREN HOTEL
シートの背もたれを倒せばベッドの出来あがり
食堂車


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