◇◆◇ 2002.2.17 PARTU
◇◆◇
◇◆◇ メスキータ ◇◆◇
コルドバ駅でハーツの営業所を見つけた。明日ここで車を借りるのだ。
コルドバでの宿はとっていない。メスキータの辺りに泊まろうと考えていたので,そちらに向かって歩いていくことにした。ところがスーツケースが厄介者。スペインは危ない危ないといわれて,鍵のかかるハードケースのスーツケースにしたのはいいけど,全然機動性がない。やっぱり気ままな旅にはスーツケースは向かないということを痛感した。
これでもゴロゴロとスーツケースを押して町を歩いてみる。道沿いに公園になっていてオレンジの木が植えてある。バレンシア地方でなくてもこんなにオレンジが一杯なってるんだ。きれいなままのオレンジを一つ発見したので食べようかと思ったらEIKIに拾い食いするなと言われてしまった(^_^;)。
それにしてもスーツケースが邪魔だ。結局タクシーを捕まえて,目をつけていたメスキータの前のその名も「Mezquita Hotel」に行ってもらう。空き部屋あり。ツインで39ユーロとはかなり安い。廊下には美術館のように絵がたくさん飾られ,パティオ(中庭)もとてもかわいい,いい感じの2星ホテルだった。
 |
 |
Mezquita Hotelの部屋 |
美術館みたいなホテルのパティオ |
メスキータはまだ開いている時間なので行ってみる。オレンジの中庭にチケットオフィスがあった。1人6.5ユーロ。
建物の中に入るとかなり薄暗くひんやりしていた。赤レンガと白い石を交互に組み合わせた馬蹄型のアーチがずらりと並んでいて圧倒される。この建物はもともと西ゴート族の教会であったのを後ウマイヤ朝のラーマン1世が拡張しモスクとして建設。メッカにある世界最大のカーバ回教寺院に次ぐ規模のモスクである。それをレコンキスタの後の16世紀にカルロス5世がカトリックの復権として,モスクの中央部を壊してカテドラルに大改造している。イスラム教とキリスト教の勢力争いが見て取れる,不思議な建物だった。
 |
 |
オレンジの中庭 街中にもたくさんオレンジがなっている |
メスキータの馬蹄型アーチ 約850もの大理石の柱に圧倒される |
 |
 |
天使が舞う丸天井
 色使いがとても鮮やか |
カテドラル後陣の丸天井  細かな細工を拡大して見てください |
 |
 |
 |
 |
聖歌隊席 |
ミーラブ メッカの方向を指すイスラム教の中央祭壇にあたる所 |
鉄格子で囲われた部屋がいくつもあって絵などが飾られている。誰が眠っているんでしょう? |
ミナレット |
メスキータはキリスト教徒によって,入口のシュロの門以外すべてふさがれてしまったので,ずっと中にいると体がかなり冷えてしまった。加えて寝不足と朝から出だした咳がひどくなってきた。
ちょっと周辺をうろうろした後,いったん部屋に帰ると寒気がしてきて動けなくなってしまった。まだ4時過ぎで明るいが,少し小雨も降ってきたので一眠りすることにした。
気がつくと夜の8時。EIKIまで寝てしまっていた。体調はまだすぐれないが,夜ご飯を食べに出かける。昼間EIKIが見つけたレストラン「CASA PEPE de la Juderia」に行くと,結構人が入っていた。そんなにおなかが減っているわけではなかったので1階でタパスを食べることにする。2階はレストランで1階がタパス専門店になっている。
タパスというのはおつまみみたいな感じで,レストランの料理みたいな大盛りで出てくるのではなく,小皿で値段もお手軽。たくさん食べれなかったり,いろいろ試したい時にはちょうどいい量だ。英語・イタリア語・ドイツ語のほかに日本語のメニューもあった。カニのサラダと,チョリソーとモルティージャ,ガスパッチョにEIKIは赤ワイン,私はサングリアを頼む。これにパンがついてくる。
しかし出てきたガスパッチョに驚いた。野菜スープとの解説にてっきりスープ皿に入ったあっさりしたスープを想像していたら,ロンググラスに入っている。飲んでみると野菜スープじゃなくて野菜ジュースだ。何の野菜が入っているのかわからないが,健康には良さそう。でも私は飲めなかった。
モルティージャは血と米が入っているソーセージらしく,黒っぽくてボロボロした感じ。ちょっと匂いがきつかった。ガスパッチョが想像と違い,これだけでは足りないのでケーキとコーヒーを頼んだ。大きなケーキでこれだけでおなかが一杯になる。
勘定でJCBカードを渡すと,機械を通しながら首をひねっている。え,引き落としできない?「Oh,JCB card!」と言っているので何事かと思ったら,どうやらJCBカードは2階のレストランにある手動のガッシャンとする機械でしか使えないらしい。JCBカードよ,もっと世界で活躍しておくれ...。VISAを渡すとこれのほうが早いよ,だって。夕食代は20.43ユーロ。スペインでの食事代は以外に高い。食が豊かだし,物価が安いはずなのに旅を通して食費が結構かかった。
ホテルに戻り,シャワーを浴びてまた就寝。睡眠不足解消だ。
|