◇◆◇ 2002.2.18 ◇◆◇

◇◆◇ 白い散歩道 ◇◆◇
 朝起きるとEIKIがオリンピックのフィギュアスケート アイスダンスODを見ていた。風邪の私と一緒になって昼寝したり,早く寝たりしたせいで,4時頃に目が覚めてしまったらしい。
 チェックアウトを済ませ,スーツケースを預けて,まずは近くのカフェで朝食にサンドイッチを食べる。オレンジジュースを頼むとオレンジを半分に切って生絞りしてくれた。街中になってたオレンジかな。オレンジの温度そのままの生ぬるい感じだが,100%ジュースでとてもおいしい。
 おなかが満足したら,コルドバの町を散歩してみる。コルドバ最大の見所メスキータは昨日見学し,アルカサルは月曜休館なので,他に特に見たいものがあったわけではないが,白い街並みのきれいなコルドバを歩くのは楽しい。
 アンダルシアの白い街並みの写真には,必ずブーゲンビリアやゼラニウムなんかが美しく咲いているものだが,さすがに2月,まだ寒いので花はほとんど咲いていないのが残念。それでも同じ白い家でも,形や窓枠の色などいろいろあって,角を曲がるたびに違う雰囲気。迷路のように細い道が曲がり,枝分かれしていて,どこへ向かっているのか分からなくなってくる。
 グアダルキビール川と平行に北東に歩いて行くと,ポトロ広場に出る。市の紋章である子馬(ポトロ)の像の噴水があるのだが,なぜか魚が浮いていてきれいではなかった。ここにはセルバンテスが宿泊し,ドン・キホーテにも出てくる旅籠屋ポトロがある。建物はかなり古いが,鉢植えがたくさん飾られていて,花はほとんど咲いていないがかわいい感じ。
 歩き疲れて,咳も辛くなってきたので,早めにコルドバ駅に行くことにした。ホテルに戻って荷物を受け取り,タクシーを拾いたいというと,メスキータをはさんで反対側にタクシー乗り場があるというので,スーツケースを押して歩いていく。道が石畳なのでうまくコマが転がってくれない。タクシー乗り場に着くと男の人が2人立っていたが,タクシーはいない。しばらく待ってみるが一向に来る気配がない。2人の男性は携帯で電話をしている。15分くらい立ってタクシーが1台来て,先に並んでいた男の人が乗って行った。もしかしたらと思って,もう一人の男性に「タクシーは呼ばないとこないのか?」と聞いてみるとそうだと言う。そうしているうちにその男の人もタクシーに乗って行ってしまった。周りに公衆電話はないし,どこにかけるの,しかもスペイン語で・・・?どうしよう。
 早めに移動しているからいいけど,このまま待っていても仕方ない。よく考えたら,川沿いのアルカサル通りには車がよく走っていたし,そこでタクシーを捕まえよう。歩きにくいが頑張ってスーツケースを転がす。通りに出てしばらくすると,少しは離れた所で乗客を降ろしているタクシーを発見。スーツケースを持っているEIKIには待っていてもらって,そのタクシーを呼びに行く。無事コルドバ駅まで送ってもらえた。このタクシーの運転手さんは 運賃が3ユーロちょっとだったので4ユーロを渡したらきっちりお釣りをくれた。

ローマ橋の傍にある
凱旋門に似たPorte du Pont
旧市街と新市街を隔てる城壁

旅籠屋ポトロの中庭
花の鉢植えがたくさん。
春はきれいだろうな。
ユダヤ人街の一角で
白い迷路はどこまで続く?
絵皿がとってもかわいいお土産やさん

◇◆◇ レンタカーの旅の始まり ◇◆◇
 コルドバ駅に着いたのは11時頃。レンタカーは12時から予約してるので,1時間ほどある。昨日コルドバ駅に着いたときはわりと広いと思ったが,たいして広くない構内。どうやって時間をつぶそう?もしかしたら早目に車を借りれないかと思ってハーツで聞いてみたが,12時からですと言われてしまった。
 しかたがないので,カフェに入り,マップを広げてこれから行く道を確認する。ドライブマップはネットで購入したミシュランのアンダルシア地方のもの。コルドバのお土産やさんにも置いていてやはり少し安かった。現地のハーツにも置いているかと思ったが,ほんとに小さな窓口だけで地図とかろくに置いてなさそうな雰囲気だった。
 心配なのはこのミシュランの地図では,都市間の道は分かるが,市内の道が全然分からないこと。ある程度市内の道が分かるものとしては,「地球の歩き方」の小さな各都市のマップだけ。まず,コルドバ市内から無事セビリアに向けて脱出できるかどうか...。2つの地図を合わせて見ると,まずは先程タクシーで走った道を戻り,グアダルキビール川を渡って高速道路に乗るようだ。あとは標識でなんとかなるだろう。
 そうこうするうちに12時前になった。ハーツの窓口に行き手続きをする。保険については日本で確認して,ハーツのパンフの裏にあったレンタルフォームに書きこんでおいた通りにチェックする。意外に簡単に手続きは済んだ。
 お姉さんが駅の外に出て車を取ってきてくれた。イタリア車の白いFIATだ。ボロボロの車を想像していたが,2年目くらいの車できれいに磨かれている。早速乗り込むが,左ハンドルでマニュアル。分かってはいたけど,EIKIも最初とまどっていた。ウィンカーを出そうとしてワイパーを動かすのはお決まり。右側通行,右側通行と言いながら,よろよろと走り出す。駅の裏側で車がほとんどいなくてよかった。
 難しいのは交差点。曲がった後で右側を意識していないと左車線に入ってしまう。そして,ロータリー。日本では馴染みがないので,タイミングを逃すと入れないし,出るタイミングが分からなかったりする。街中に出ると目指す高速道路N Wの標識が出ている。結構標識が多く分かりやすいので助かった。
 高速道路に乗ってしまえば左も右もあんまり関係がない。制限時速は120kmの所もあった。結構こまめに制限時速が変わっている。でも,そんなに皆飛ばしていない。制限時速が80kmでも,平均120kmで走っている(のはEIKIが日本で飛ばし過ぎ?)日本とさほど変わらない。
 お天気がよく車に乗っていると暑いくらい。スペインで夏にドライブしたらきっと干上がってしまうだろう。暖房がついているのかと心配していたが,窓を開けて走ってちょうどいいくらいだった。

緑の中に白い家が目立つ 丘の上に巨大な牛,現る!! 実はこれ巨大な看板
いったい何のためのもの?
ドライブ中いくつか発見した

                                      ★牛の看板はシェリー酒の「ティオペペ」の宣伝の看板でした★


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