◇◆◇ 2002.2.18  PARTU ◇◆◇

◇◆◇ カルモナ ◇◆◇
 緑と茶色の大地の中を突っ切って,高速道路を順調に走るとセビリアなんかあっという間だ。このまますぐに行ってしまうのももったいない気がして,セビリアの手前40kmほどの所にあるカルモナという小さな町に立ち寄ってみる。高速から右手に見える小高い丘の上にある小さな町だ。
 丘を上がって行くとサン・ペドロ教会とセビリア門が見えてくる。この門をくぐっった所の旧市街が良さそうだが,ひとまず車で町の端まで行ってみた。ほんとに小さな町。端まですぐだった。
 ここでトラブル発生。Uターンしてセビリア門のところに戻ろうとするがギアがバックに入らない。何回もギアを入れ直すがうまく行かない。まさか壊れているなんてことは...ここまで来て。近くに車を止めた男の人に事情を話し見てもらうと,あっさりギアをバックに入れる。えっという顔をしていると,丸い輪っかを引き上げて見せた。バックするにはギアについている輪を上に引っ張りながら動かすらしい。ここまでずっと前進だったからよかったけど,街中でこんなことならなくてよかったー。
 気を取り直して,セビリア門の前の駐車場に行く。どこからかおじさんがやってきて,駐車場代40セントと言う。小銭がいっぱいあったので40セント出したら違うと言ってくるし,よく分からないので1ユーロ渡すと60セントお釣りをくれた。いったい何が違っていたのか分からない。
 セビリア門はこの町にあったアラブの城の城塞で,コルドバ門というのもある。門の下に黒い野良犬がいて,ずーっと私達についてきた。かまわずカルモナの町を歩いていく。ここも石畳の細い道が多く,家の壁は白い。
 しばらく町を歩いた後,サン・フェルナンド広場に戻り,バルで昼食をとる。どこかに行ったと思ったあの犬がまたいた。店の外にテーブルが並べられていてよく目に付くので,私達が座った後もどんどん人が増えてきて,中からテーブルを運び出したりしていた。昼食はスペイン風オムレツのトルティーリャにサラダ,パン。そしてオレンジジュース。私はこのオレンジジュースがすっかり気に入ってしまった。トルティーリャは分厚くてケーキみたいに三角に切ってあるのを想像していたが,普通の卵焼きみたいな感じだった。  セビリア門の中に(i)があるので行ってみると,今日は無料でセビリア門の上に上がれるらしい。上れるということも知らなかったので得をした気分。アラブの城塞から眺めるカルモナの白い町は本当に絶景だった。このイメージは9月に行こうとしていたギリシャのイメージだ。スペイン,アンダルシア地方の町がここまで白いとは思ってもいなかった。

グレコ・ローマン様式の
セビリア門
アラブの城の城塞
だったセビリア門
歴史を感じる
白壁の家が並ぶ石畳の道 サン・フェルナンド広場のバルで昼食

セビリア門から見たサン・ペドロ教会 白壁に太陽が反射してまぶしいくらい

◇◆◇ セビリア スペイン広場 ◇◆◇
 セビリアへはあっという間だった。市街にさしかかった所で高速を下りる。ここからが難しい。宿泊予定地はアルカサル,カテドラルなどが集まっている辺り。コルドバから続くグアダルキビール川に向かって走っていく。地球の歩き方のセビリア市内地図を見るが,いったいどの辺を走っているのか分からない。しかし前方に大きな教会が見えてきた。きっとカテドラルに違いない。横を通り過ぎ,しばらく道をまっすぐ走ると川沿いの道に出た。今いる位置が完全に把握できた。
 今来た道を引き返してみる。カテドラルの向い辺りに目をつけていた宿があるはずだからだ。左折が出来ないので市役所前のロータリーで周ってくる。ホテルの標識はたくさん出ている。探していたのはHotel Simon。標識を見つけたと思った時にはすでに右折できない状態になっていた。もう一度やり直し。同じ方法でぐるっと周って戻ってくる。
 今度は右折できたが,ものすごく細い道でしかも路駐が多い。両端が完全に埋まっていてこれ以上車は止められない。ホテルはあったが駐車場もない様子で付近にも止めれそうにないので諦めた。せっかく見つけ出したというのに...。
 それでもホテルの標識はたくさんあるので,便利そうな所を探して適当に行ってみることにした。そして見つけたのが大通りMenendez Pelayo通り沿いにあるHotel Alcazar,三ツ星で駐車場もある。空室があり,ツインで一泊60.10ユーロ,朝食つき。駐車場代が10ユーロなのがちょっと高いがここに決めた。トランクからスーツケースを取り出し,私がチェックインの手続きをしている間にEIKIは車を止めに行った。
 夜にフラメンコを見に行きたかったので申し込みができるか聞いてみると,EL PALACIO ANDALZ という所を紹介してくれた。もっと小さなタブラオで見たかったのだが,ここはレストランとして食事もとれるところで結構大きそうだ。ホテルによって提携しているタブラオが違うようで,このホテルで紹介してくれるのはここだけだ。自分で予約をしていってもよいが面倒なのでホテルでここに予約してもらった。時間は22時からと19時からがあるが,夜遅いとつらいので19時からにしてもらう。食事は別にとりたいので,1ドリンクのみの料金で25.24ユーロ,現地支払い。

 荷物を置いて,まだ4時ごろなのでフラメンコまでの時間でスペイン広場に行ってみる。ホテルから500m程だ。
 このスペイン広場は1929年のスペイン・アメリカ博覧会の会場としてつくられたもので歴史は浅い。それでも半円の回廊は見事である。
 この日,広場では何か集会があったようだ。このスペイン広場の建物には軍部と市庁舎が入っているということだったので軍の演習かと思ったが,たくさん集結しているのは戦車ではなくどう見てもトラクター。農家の人達が集結して,市役所に対して抗議の決起集会でもしているのだろう。警官もたくさん立っている。半円の広場の中心にある噴水も,農家の人達に埋もれてどこにあるか分からなかった。ちょっと興醒め。
 しかしスペイン広場自体はなかなか面白かった。スペイン各都市の地図と歴史を描いたタイル,市の紋章,その都市の市長(?)の肖像がずらーっと並んでいたからだ。ひびが入ったり少し汚れたりしているが,変な落書きなどされていないのがうれしい。一つ一つの都市の歴史的な場面が描かれていると思うのだが,それが詳しく分かればもっと楽しめただろう。
 スペイン広場から出る時,集会をしていたおじさん達の波に巻かれてしまった。別に何かしてくるわけでもないが,さすがにこれだけ多くのスペイン人のおじさん達に囲まれるとコワイ。言っちゃ悪いが農家の人達,品はよろしくなかったから。

スペイン広場
人々の憩いの場となっている
肖像と紋章とタイル絵,わかる?

今回は行けなかったトレドのタイル カタルーニャ地方の都市カステリョン
なぜか訪問する都市のタイルを
写真にとっていない私(^_^;)

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