◇◆◇ 2002.2.19 PARTV ◇◆◇

◇◆◇ サハラへの道 ◇◆◇
 カテドラルを見終わった頃には12時を回っていた。時間があればイタリカにも寄ってみたいと思っていたが,ロンダへの道の途中,サハラ,オルベラ,セテニルにも寄るのであまり時間はない。ここは断念して先を急ぐことにした。
 出発前に,アムステルダム空港でおろした現金がなくなってきたのでATMでおろすことにした。画面は英語表示もされるのでそれに従いボタンを押して必要な額だけおろす。手数料はかかるが街中の至る所にATMがあるのでとても便利だ。ちなみに画面操作方法や使えるカードが銀行によって違うのでご注意を。私はTELEBANCOが使いやすいし,JCBカードも使えるので愛用していたが,本当は手数料が銀行によって違うのでちゃんと比べてみた方がいいのかも。
 ホテルに戻ってドライブに備えてトイレに行く。EIKIが場所を聞くと,地下にあり鍵を渡してくれた。戻ってきたEIKIから鍵を受け取り,私が行こうとすると「あなたにはこっちよ。」と女性用トイレの鍵を渡してくれた。それにしても何故ご丁寧にトイレに鍵をかけているのだろう?
 EIKIが車を取りに行ったので私はフロントで荷物を持って待っていた。EIKIと一緒に駐車場に行ったボーイさんが帰ってきてスーツケースを道路の方へ運んでくれる。しばらくボーイさんと二人でEIKIを待ったがなかなか来ない。昨日車を止める時も道がかなり狭いし,一通なので苦労したんだと話していたので,時間がかかっているのだろうと思ったがやはりおかしい。一旦荷物をホテルの中に入れてボーイさんが駐車場に見に行ってくれた。でもEIKIはいない。ボーイさん,歩いて帰ってこないでEIKIの車に乗って,ホテルの前まで案内してくれればよかったのに。
 フロントのお姉さんに「きっと道が一通だから迷ったんだと思う。」と言うと,「一通でもぐるっと周ってきたら来れるでしょ。」と言うが,道を知らない者にとってはそれがなかなか難しい。お姉さんは笑って「でも,これだけ遅いとやっぱり迷ったんだわ。」と言ってきた。
 20分ほどしてようやくEIKIが戻ってきた。本当に迷ってしまったらしく,目印のヒラルダの塔さえ見えなくなって,どこにいるのか全然分からなくなってしまったのだと言う。いったいどこまで行ってきたのやら。

 セビリアを脱出しロンダに行くには西の方角に一旦戻り,セビリアの周りを走る環状線にのって少し南下し,A376の方へ左折しなければならない。西の方へ走って行くとうまく環状線にのることができた。A376の標識も出ている...と思っていたらいつの間にかA376の表示が消えた。気付くとグアダルキビール川を渡っている。どうやらEIKIがトラックを追い越した時に左手に標識が出ていたのを見落とし,曲がり損ねて来過ぎてしまったようだ。環状線なのでずっと走っていれば元の所に戻ってくるが,結構距離があるので結局一旦環状線を下り,ロータリーで回って引き戻した。
 今度は成功。A376は昨日の高速道路と違い一般道。道は悪くないが遅い車がいると繋がるし,工事をしていて止められたりした。昨日はビュンビュン走ってじっくり見れなかった外の景色を眺めながらのドライブだ。周りには,殺風景で広大な大地が広がっている。赤茶けた土地は整地されていて,これから何か作物を植えるような感じだった。ちょっと乾燥して見える土地の所にはこじんまりしたオリーブの木が生えていた。所々緑色にきれいに草が生えているところがある。遠目に牧草地かと思っていたが,車を下りて見てみると小麦のようだった。(見た時はお米だーと言っていたが,水がなかったし,スペインは小麦文化圏だろう。パエリアはあるけど...)そして緑色の中に時々小さな黄色い花が見える。それは季節はずれで咲いている小さなひまわりだった。もしかしたら夏になるとここはひまわり畑になるのかもしれない。
 周りに何もないところで道端に車を止めてうろうろしていると,パトロール中のパトカーがやってきて,どうかしたのかと聞いてきた。No,problem. うろうろしていただけ(^_^;)。こんな何もない所で日本人が車を止めていたから,きっとレンタカーでトラぶったのだと思ったのだろう。

今回の旅のパートナー
FIAT君
砂漠とオアシス!? 赤茶けた大地
荒涼とした風景が広がる

これは小麦畑? 乾燥した大地に整然と植えられている
低木のオリーブ
小さな夏の忘れ物

 A376は一旦ヘレスとアンテケーラを結ぶ東西の道A382と合流する。その道が再び分かれる手前にサハラへと行く道がある。ちょうどサハラへと曲がる交差点で工事がされていてまた曲がり損ねてしまったので,しばらく走って引き戻してくる。
 サハラは乾燥した大地の中で,ダムを真下に控えた丘の上の村。ここにきて残念なことに天気が少し悪くなってきた。丘のてっぺんにあるアラブの城跡まで登り,ダムを見おろしてみたかったのだが,天気もよくないので村へは行かずダムからサハラの村を眺めることにした。その眺めはまるで天空の城ラピュタのように思えた。少し霧がかった様子がまたかえって神秘的だった。

サハラ・デ・ラ・シエラ
天空の城ラピュタを思わせる
神秘の村

丘の頂上に8世紀に作られた
アラブの城跡がある


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