社会研究室
ITTがみつけた社会動向の小さな兆候
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No.1 レトロのコスト(080905up)
 パソコンを買い換えた。安い出物があるかもしれないと思い、XP搭載機種はあるか聞いたところ、すでになく、XPを使いたい場合は入れ替え手数料を余分に払う必要があると言われた。継続性確保のためそのような需要は結構あると言う。
 今度は携帯電話の契約が古いままなので、最近の割引サービスが使えないか聞いてみた。すると新しい通信方式に切り替える必要があると言われた。新しい通信方式の優位性は理解しているが、サービスエリアが狭いと言う印象がある。そのことを言うと、新しい電話機で、古い通信方式を使うことも可能だと言う。ただしその場合は付加料金が必要だと言う。
 一度システムを構築したらそれを使い続けるのが合理的だと思っていたが、そうでもないらしい。古いライフスタイルを堅持することはぜいたくであることを思い知らされた。
No.2 ごった煮説(080905up)
 オリンピックでは腹が立つことが多い。選手の不祥事、ふがいなさ、選手を統括する体育団体と称する官僚の機能不全などが筆頭だ。主催国の対応の悪さ、ジャーナリズムの扱い方も気に入らない。そんなことでオリンピック開催中は、精神状態が良くなかった。
 そんなとき、ある論評を読んだ。私の様にオリンピックに入り込めない筆者は、オリンピックをごった煮に例えている。毎年、どの種目にも世界的な大会があり、多くの種目を同時に一か所で世界的な大会を開く意味はすでにない。
 それでも人気があるのは、学校や町内の運動会と同じような意味があると言うのだ。多くの人が一堂に集う仕掛けとしてとらえるのだ。そうすれば、しかけがどう出来ており、集まった人がどう反応するかに興味を持つことが出来る。さまざまな感情の起伏を楽しめばといと言うわけだ。これを読んで以来、私の精神状態は大変よろしい。
No.3 電池規格(080818up)
 車載リチウム電池の国際規格を作るという。慎重だったトヨタ、松下も参加している。リチウムの優位性は長年言われていたが、採用されていない。後発は性能に着目していろんな構想を発表しているが、これだけでトレンドを作り出すことは出来ない。先発のトヨタ・松下の去就が注目されたが、彼らは極めて慎重だった。その理由は安全性にあった。安全の問題でゴーサインを出すのは難しい。事故の確率を減らすことは出来るが、なくすことは出来ないからだ。
  そんな悩みの中で、公的な基準を作ることは技術的にもリスク管理上も前進だ。リチウム自動車が登場する環境整備が着実に進んでいる。
No.4 現業重視(080818up)
 製造業の空洞化がちょっと変わってきた。進出先の選別が始まっているなど、居心地が悪くなった工場が増えてきたからだ。量的にはわずかだが製造ラインの国内回帰が始まろうとしている。具体的な検討を始めると、人材の枯渇がネックになっていることに気づく。現場技術には俗人的な要素が大きい。特に団塊世代はその担い手だった。この継承がうまくいっていない。やや泥縄の所があるが、現業要員優遇や、積極採用が増えている。結構なことだ。この動きが効率一辺倒で派遣やパートを多用していた現場の質的な向上につながることを期待している。

No.5 がっかり品質(080818up)
 デザイン、書き心地が気に入っていたボールペンのタンクからインキが漏れ出した。本体は頑丈なので残念だ。以前使いなれたカメラで他のところは異常がないのに、電池を止めるフックが折れてしまい使えなくなったことがある。パソコンは画面がおかしくなる。液晶テレビは電源だった。時計はバンドを定期的に取り替えている。
 どうも品質と言うものは本体部分でなく、周辺が盲点のようだ。主要部分は設計に慎重になるし、品質保証も慎重だが、周辺はどうしてもおろそかになるようだ。
  高価な製品で、つまらない故障で使えなくなると落胆は大きい。愛着が憎悪に変化することさえある。ブランドイメージは案外こんなことの積み重ねかもしれない。

No.6沖縄印刷(080818up)
 日経が沖縄印刷を始めるという。結構なことだ。沖縄に行ってみて、全国紙がないことに驚いた。ビールもセメントも銀行も地元系が独占しているのでその延長線上で、地元資本優遇かもしれないが、ジャーナリズムは困る。地方紙が繁栄することは結構だし、各地で独特の論調があることも結構なことだ。
  しかし、国内の動きをバランスよく見る視点も大切だ。その意味で、沖縄の全国紙不在は不幸なことだ。少し地域を離れた視点があれば違った発想が出てくるように思えるし、経済的、社会的な閉塞状態脱却のきっかけがつかめるような気がする。その意味で、全国紙沖縄進出の意味は大きい。
No.7 エネルギー間競争(080818up)
 
原油の高騰は単なる投機マネーのせいだけではないことが少しずつ明らかになってきた。採掘コスト自体が上昇しているのだそうだ。主な原因は採算性の良い優良油田の枯渇がはじまっていることだが。従来採算の取れなかった油田も掘り始めたことの寄与もある。こうなってきた以上、石油価格が昔の水準に戻ることはない。すると、いよいよ代替エネルギーの時代に入る。新エネルギーの中には採算性が良くなっているものもあるので、原子力を含めて、価格比較が論じられる時代が遠からず到来することを予想される。今までのような理念やムードだけの推進論は通用しなくなる。
No.8 炭酸ガスからプラスチック(080720up)
 新聞の一面にこんな見出しが踊っていた。読んで見たら、水素を添加してメタノールを作るという話だった。メタノールはさまざまなプラスチックの原料になるからウソではない。それでもこの手の記事を見ると腹が立つ。いわゆる水素社会構想と同じで、どこから水素をもってくるかは書いてない。電気分解するにしても、天然ガスや石油から作るにしても炭酸ガスの発生は免れない。もっと分かりやすく言うと、メタノールを燃やせば炭酸ガスになる。これを原料にしてメタノールをつくってどんな意味があるのだろう。この種の発想を永久機関という。子供のころ禁じ手だと習った。
 別の日にテレビでクリーンコールなる石炭の液化プロセスが紹介されていた。これも大量に水素を使い、同じで問題を抱えている。
No.9 カーシェア(080720up)
 原油高騰でカーシェアが流行っているそうだ。車の所有とガソリンの消費量とは関係がないが、持たないことによる利用規制効果があるかもしれない。そもそもサンデードライバーがマイカーを持つことがおかしい。実際に走っている車は1/10以下だといわれているので、カーシェアが進んだら1/10以下の台数で交通は確保できることになる。もちろんこんなことは起きない。それは所有欲とでも言うべき性向だろうか。マイカー指向は根強い。
 シェアシステムの問題もある。サンデードライバーは意外に似た生活パターンを持っている。車を使いたいときはいつも同じだ。したがって、ピーク時に対応出来るシステムということになると簡単ではない。
No.10 教員免許(080818up)
 教員免許に有効期間が付くと言う。不適格者除外を目指すなら毎年するべきだし、資格でするのでなく任用段階でするべきだ。
 世の中にはさまざまな資格制度がある。その多くが有資格者の増大と少子化で行き詰まっている。そこでこの業界で打ち出したのが有効期限の設定と再任教育だ。建前上は能力の維持向上をねらっている。
  私が知る限り、再試験を柱にしている資格はない。これは一度合格させた人が次の試験で不合格になったりすると資格試験制度自体の信頼性が失墜することになりかねないからだろう。多くが形式的な講習と更新料の納付で再資格を得ている。教員免許は単位制で、試験がないから、再任試験は考えられない。教員養成機関である教育学部は永年深刻な不況に悩まされてきたので、この制度は有望な新規事業であるという見方は偏見だろうか。
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