インハーモニシティ値から調律をシミュレーションする方法を試してみます。
例えば芯線部は A(49)のインハーモニシティ値 0.55・傾き(直線) 0.087、 巻線部は A(1)〜C(28)・傾き(曲線) 0.07 としたインハーモニシティ値を用意します。
(v0.1.2)「調律曲線を求める一つの試み
(Tuning Curve Pursuits)」以後
セント値表示からインハーモニシティ値を加え無くする様になりましたが
ここでは初期の考え方の記録でもありますので
そのままにしてあります。
調律曲線グラフの高音部分を多少下げて 見て頂ければと思います。
参照>
Java 調律シミュレーター (Java Tuning Simulator)
ここでの Tuningのシミュレーションは A(49)を中心にA(61)とA(37)まで 等間隔でセント値を加えて直線の傾きを作ってから オクターブ(純正4度・純正5度...)などの音程で 上下のキーの周波数を変えて行き 目的の`うなり'の値にすると言う単純な方法です。
初めは オクターブで`うなり'を 0.4にしています。
調律曲線は±30[cent]内で 適度なカーブを描いています。
その時の 純正4度・純正5度・オクターブ・2オクターブの
`うなり'を表示します。
(下の数値は 割振りの最初部分の`うなり'を示します。)
A(37)-D(42) 4th: 1.0858 G(35)-D(42) 5th: -0.3189 G(35)-C(40) 4th: 1.2077 F(33)-C(40) 5th: -0.1904 ...
純正5度で`うなり'を 0.1とした場合です。
A(37)-D(42) 4th: 1.7620 G(35)-D(42) 5th: 0.0996 G(35)-C(40) 4th: 1.5226 F(33)-C(40) 5th: 0.0815 ...
純正4度で`うなり'を 0.6とした場合です。
A(37)-D(42) 4th: 0.5561 G(35)-D(42) 5th: -0.9453 G(35)-C(40) 4th: 0.5626 F(33)-C(40) 5th: -0.7736 ...
2オクターブで`うなり'を 1.0とした場合です。
A(37)-D(42) 4th: 1.1492 G(35)-D(42) 5th: -0.4122 G(35)-C(40) 4th: 1.0603 F(33)-C(40) 5th: -0.3189 ...
低音部の A(1)〜Gis(12)は 10:5の倍音で・ A(13)〜Gis(24)は 8:4で・A(25)〜G(35)は 6:3で・ B(62)〜C(88)は 2:1と分割して `うなり'を 0.0で合わせた場合です。
A(37)-D(42) 4th: 0.8105 G(35)-D(42) 5th: -0.1973 G(35)-C(40) 4th: 1.4690 F(33)-C(40) 5th: -0.2586 ...
それぞれの場合で オクターブの`うなり'を 6倍音まで(2:1〜12:6)拡大して見てみます。
それぞれで C(4)のみのオクターブの`うなり'を 8倍音まで(2:1〜16:8)取り出して見てみます。
2オクターブの場合 経験的に行って来た`2オクターブでチェック' 割振りは`四度 三つ・五度 一つ'が対応する様ですし サンダーソン式にも(サンダーソン式のセント値と`うなり'です。)
対応している様に思われます。
(※v0.1.1)以後には
「Non Zero方式」
巻線の調律シミュレーション
(Tuning Simulation of Wound Wire)
「エンベロープ方式」
エンベロープのシミュレーション(Simulation of Envelope)
などがあります。
変更履歴:
v0.1.2['16/09/25] 調律曲線(セント値)表示への注意を加えました。
v0.1.1['15/09/13] 以後のTuning方式への参照を追加しました。
v0.1['11/01/28]