設立趣意  戻り


 特定非営利活動法人 茅ヶ崎ユニバーサルデザインスクエア設立趣旨書

 1981年の「国際障害者年」とそれに続く「国連・障害者の10年計画」を契機に、日本においてもノーマライゼーションの理念が社会福祉施策の中で具体的に展開され、障害者が家庭、地域生活、学校、職場で可能な限り、その一員として生活し、日々の暮らしの中で「生きる喜び」が実感できる、脱施設化の考え方が漸く広く受け入れられるようになってきました。

このような状況の中で、経済の高度成長の終焉と並行して社会の成熟化・高齢化が急速に進み、福祉のあり方は施設福祉から地域福祉・在宅福祉へと移り、福祉関係八法の改正や介護保険制度の創設に見られるように、保健福祉サービスの充実が市町村行政の最重要課題になってきました。

 一方、交通事故や病気等の脳損傷に起因する失語・失行・失認のほか記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの障害をもつ高次脳機能障害者といわれる人たちが、その後遺症のため社会から孤立し生活への不安を抱えるケースが多く見られるようにもなってきています。

これは、病院での急性期のリハビリテーション治療によって身体機能が改善した後、身体の麻痺や感覚障害などよりも、認知や行動の問題が深刻で、これが退院後の生活の困難さを起す原因となっているからです。 

私たちはこの10数年前から、情報通信技術(ICT)の進展に伴うパソコンの電話回線によるメール通信環境の到来を契機に、障害がある人も支援する人も集い、ささえあう場としてパソコンを通した学習会を結成して、ネットを介してその交流を深めてまいりました。

このパソコンを介した交流が障害のある人たちの精神的及び社会的な機能のリハビリテーションに大きな力となることが分かりました。

この経験を基に、2003年4月1日に、小規模ながら多機能な地域の生活の拠点として、神奈川県・茅ヶ崎市の補助金を受けて地域作業所「楽庵」(らくあん)を開所しました。 

開所以来、高次脳機能障害者ばかりでなく、精神、身体、知的の障害者も加わり、パソコン学習、陶芸を通して通所する人たちの個々の能力やニーズに合わせた指導を行い、毎日が充実した人間性豊かな生活が送れると共に、復職や就労に結びつくように支援をしてきました。

さらに福祉的実践活動、地域福祉活動の場の拠点として、通所する人たちと地域の人たちが集い、ふれあう活動の場を提供していくことに努めて参りました。 

2006年4月からの「障害者自立支援法」の施行と、2005年〜2010年に亘る茅ヶ崎市地域福祉計画の実施にあわせ、通所する人たち個々に対する国際生活機能分類ICFの視点に立った生活支援や就労支援をさらに充実するため、また地域福祉計画に整合させながら地域の人たちと協働しながら、障害のある人たちも障害のない人たちも共に暮らせるユニバーサルデザインの理念に基づいた「まちづくり」を推進するため、特定非営利活動法人 茅ヶ崎ユニバーサルデザインスクエアを設立するものです。

平成19年 1月13日
特定非営利活動法人茅ヶ崎ユニバーサルデザインスクエア
設立代表者 近 藤 昭 弘
 


ホーム パソコンコーナー陶芸コーナー ホットニュース利用者の頁問い合せ賛助会員住所・地図リンク
Copyright (C) 2002 Rakuan