◇◆◇ 2004.10.9 B ◇◆◇


◆アユン渓谷とテガララン◆
 タクシーと言っても,正規のタクシードライバーではない彼の運転する車は,白いワンボックスカー。2列目に乗り込んでまずはアユン川の眺めのよい所へ。具体的にどこと言ってないのでお任せだったのだけど,ブリッジカフェから北西に走り,着いた所はチャハヤデワタホテルでした。
 よく人を連れて来ているのか,ホテルの人にも顔パスでどんどん敷地内に入って行く彼について行き,ホテルのレストランにやってきました。食事もしないのに,自分達だけだったらこんな風にずかずか入ってくることなんて出来ないなあと思いながら,レストランの一番奥に進むと,目の前に素晴らしいアユン渓谷の景色が広がりました。
 遥か下の方にアユン川が流れ,ちょうどラフティングの終点の場所があるのかいくつかボートが流れ着くのが見えました。川沿いの平地にはライステラスが広がり,斜面には椰子の木が生え,チャハヤデワタの北にあるクプ・クプ・バロンのバンガローがあります。
 アユン川沿いでは夜には蛍も見えるそうで,こんな素敵な眺めのホテルでのんびり泊まるのもよかったなあと思ったのでした。今度来る時はここに泊まりたい〜。
 アユン川沿いのホテルと言えば,クプ・クプ・バロンピタマハ,アマンダリなど高級リゾートのイメージがあって,老舗ホテルのチャハヤデワタも当然高いのだと思っていたのだけど,後で調べてみると結構お値段はリーズナブル。下手するとココカンホテルの方が高かったりするくらいで,こんなことならここに泊まりたかったよとますます思ったのでした。実際,ココカンホテルもウブド市街とはいえ,王宮にまで歩いて行ける距離じゃないし,少し離れているアユン川沿いのホテルでも送迎があるなら変わらなかったのです。
 ここのレストランは日本人のツアー客もランチを食べによくやってくるようですが,私達が行った時は食事をしている人もほとんどなく,何も食べずにボーっと景色を眺めることが出来ました。


 次はテガラランに向かいます。途中には何もないと言われた通り,のどかな田園風景が広がるばかり。途中にある田んぼは,テガラランのように棚田ではありませんが,同じ田んぼでも背景に椰子の木があるとやはり日本の田園風景とは違う印象を受けます。
 気候が暖かいから何期作もできるのか,まだ青々とした稲から黄色く実った稲まで,そして稲刈りが終わった田んぼもありました。そして田んぼにはたくさんのアヒルの群れが見られました。合鴨農法みたいなものなんでしょうか?
 しばらく走っていくと,通り沿いにお土産物屋さんが並び始めました。テガラランも近いのかなと思っていると,その通り沿いに車やバスがたくさん止まり,人が集まる場所が現われました。車を降りてみると,道沿いにはカフェやお土産物屋さんがあり,その下は渓谷になっていて,対岸によくパンフレットなどで目にするきれいな棚田がありました。
 運転手さんについて行き,ライステラスを覗き込むように眺めていた私達だけど,よく見るとそこはカフェの敷地内で,テーブルや椅子が並べられていたのでした。またまた何も飲み食いせずにただボーっと景色を眺めていた私達。せっかくだから彼を待たせてお茶でもする?と言いたいところだったけれど,テガラランに向かう車の中でぐずりだしたHIYOは,お昼寝タイムに突入してしまい,起こさないように抱きかかえたままの私は結構辛いのでありました。

椰子の木のある田園風景テガラランの棚田

 お茶するのは諦めて車に戻る途中,すこしお土産物屋さんを覗いてみました。ここで私は木の果物入れに一目惚れ。ライステラスのような段々になっている入れ物で,畳むと平面の板のようになるのです。いくらか聞いてみるとRp200,000(約2400円)という答えが返ってきました。ちょっと高いなーと思い,Rp100,000と言ったのだけど,一向に下げてくれる様子なし。こっちが惚れ込んだのを見透かされてたんだろうな。結局Rp160,000で手を打ちました。おまけに喉が渇いたEIKI用にジュースをつけてもらいました。EIKIは高すぎるんじゃないかとブツブツ言っていたのだけど,私は気に入ったものをゲットできて大満足。(けれど,最終日の空港の免税店で同じ物をRp145,000で売っているのを発見。免税店より高くで売られたとは...トホホ。やっぱりRp100,000が妥当な線だったんだわ〜)
 そして車に乗り込もうとする所へ,物売りの人だかりが押し寄せたのでした。さっきの買い物を見ていて買ってくれそうと思ったのでしょうか。何とか車の中へ逃げ込んだのだけど,寝ているHIYOを抱っこしているのに,起こさんばかりに大きな声で「扇子,きれい,Rp10,000」とか「黒檀,箸,Rp50,000」とか言ってくるのです。確かにさっきの買い物に比べたら全然安くて,特に黒檀の箸などは5本セットで木彫りのケースに入っていてなかなか興味深かったのだけど,そのしつこさと強引さにムカついて,運転手さんに「子供が起きるから早く戸を閉めて車を出して!」と言ったのでした。
 EIKIなんかは扇子が安いし,お土産に配るのにいいんじゃないかなんて言って,私のかばんから財布を出そうとしていたのだけど,一度ムカついて買わないって言ったら買わないのだ。「さっき買ったの方が,よっぽど高くてぼったくられてるやんか」とEIKIはブツブツ言ってました。まあ,確かになかなか買おうとしない私達に,どんどん値段は下がっていって,扇子なんて100円ちょっとのものだし,買ってもよかったのだけどさ。
 ようやく車が出発してホッとしている所に,運転手さんは「お寺にも行く?」と聞いてきます。事前の交渉じゃ,アユン渓谷とテガラランだけで,他に近くに見るとことはないって言ってなかったっけ?どこかもっと遠い所に連れて行って,追加料金吹っかけようとしてるのかなと思い,料金に込みなのか聞いたら案の定ノー。ほんと油断ならないなあ。
 元来た道を引き返し,20分ほどでココカンホテルに無事戻ったのでした。

一目惚れした木の果物入れ畳むとこんな風に



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